人狼議事


168 LOVEorDEATH2〜死者は愛を知りたいようです

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視点:


やだ。

[待って、といわれて言葉では拒否したけれど
見つめてくる瞳にキスはとまる。
不意打ちの様にくちびるが触れれば、
堰が切れたか、その顔に手をそえてお返しを一つ。
こちらからは少し深いものを]

…したい。

[ひどくかすれた声で耳元に囁いて、返事を待つ前にまたその口を塞ぐ。
彼女を泣かせるわけがない。啼くならこの腕の中だけだ
体が沈む。その柔い肌に*]

好きだよ。……紗英


メモを貼った。


メモを貼った。


メモを貼った。


メモを貼った。


メモを貼った。


[おれはいつものように起きて、いつものようにねりきりとすあまに食事をさせて。
いつものように、仕事をする。]

…そろそろ、槇村くんや本田さんの顔が見たいねえ。

[明日は定休日だから、莉乃ちゃんのショーを見に行く予定だし。]


メモを貼った。


[そうだ、タルトを作ろう。
期間限定の、苺やベリーが過積載気味のあのタルトを。]

人気だからねぇ、これ。

[鼻歌を歌いながら、おれはタルト生地を捏ねる。
そろそろ、女の子のお客さんも来る頃かな。**]


メモを貼った。


メモを貼った。


メモを貼った。


[ゆるり、と。まどろみから意識が浮上する。そろそろと瞼をひらけば、隣で寝息を立てている人は無防備で。…思い返した記憶に、おもわず顔を手で覆ってしまう。]

…ずっと一緒にいられたらいいのに。

[しばらくして落ちついた後に、ぽつり、とひとりごちる。確かめるように触れ合って、互いに熱を分けあって。今、胸の中は幸せな気持ちで満ちていて。それでもまだ、ワガママに歯止めが利かない自分がいて。そんな自分に呆れてしまうのだけれど、それを嫌だとは思えなくて]

あいしてるって、こういう時に言えばいいのかな。

[起こさないよう、そっと額に口づけて、微笑む。もう少しだけまどろみの中にいたいのだけれど。仕事休むって、言えない自分がちょっと悔しくて、苦笑い。]


『仕事、行って来るね。また来てもいい?』

[ちょっと悩んで、それだけ書き置き。別にメールでもいいのだけれど、鳴らして起こすのも悪いし。]

…一旦帰って着替えて。
今日は早目に上がらせてもらおうかな。

[週末まで遠いのがもどかしい。余裕が出て来たら一緒にご飯食べに行きたいな…朝早起きすればまた風見鶏で会えるかな。なんて考えを浮かべては、頬が緩んだ。**]


メモを貼った。


[朝、夢とおめざめの間でとろとろしていると
腕の中の温度が動く気配。呟きは音としか聞こえない。
でも暖かくて柔らかい感触を逃したくなくて、
無意識に一度腕の中に引き戻そうと力を込めた

額のキスや「あいしてるって…」に少し幸せそうな表情になったのも無意識だ]


[腕の中から温度が消えて、心なし寒くて毛布に丸まりこむ。

夢の中、あの部屋が短い一生であったかのように、走馬灯として脳裏に映る。
どこかすぅ、と冷えていく感覚を覚えながら、
それでも紗英がいるのだと思えば。

毛布の感触が気持よくて、しばらくもだもだした後、
クッションに顔をうずめて…目が覚めた]

……うぇ?紗英さん…?

[呼んでも返事どころか気配もない。
一緒に寝た後相手がいない朝は寂しいものだが
今日は平日だったことを思い出す]

あー…そうか。悪いことしちゃったな…
多分うちの仕事もあるんだろうなぁ。


[時間を見ればまだフレックスでは間に合う時間。
有給使うのもなんか勿体無いし、しょうがないから出勤することにした。

こんな気持でいていいのかな。罪悪感はまだ胸に深く刺さっているけれど]

「勿論喜んで。」

「メモの返事はメールで。今晩はまた風見鶏にいってみようかな
ねりきりとすあままっしぐら*]


[メールを読み終えて、ふ、と口元が緩む。通勤途中の空を見上げれば、薄紅色の桜の向こうに淡い空。朝の澄んだ風に桜が揺れる。

毎日通る、同じ道。

お喋りしながら歩く学生さん、すれ違うサラリーマン、仲睦まじげに手を繋ぐ親子、気ままに欠伸をする野良猫。

見慣れた筈の景色は、どこか色づいて見える。]


[仕事に行くの、前ほど嫌じゃない。
山のような作業も、仕事内容も変わらない。でも、向き直って得た微かな手応えは、きっといつか、やりたい事に繋がっていく。そんな予感がするんだ。

あたし自身ですら気づいてなかった気持ちを、みつけて、掬いあげてくれて。きっかけが、無責任な優しさだったとしても、あたしがその優しさに救われたのは確かで。…その優しさにすら傷ついてしまう、存外不器用な人のことが、あたしは愛おしくてたまらない。]

『ありがとう』

[短いメール返事に篭めた想いは、きっと伝わらない。でも、いいんだ。気にしない。この花や風の香りが消えても、きっと一緒に居られるだろうから。]


[今度、部屋に来てもらおう。
部屋を掃除して、だしっぱなしのこたつを片付けて。春らしいパステルカラーの布を買って、目隠し代わりに棚につけるのも悪くない。
美味しいほうじ茶を淹れるための急須も欲しいな。
和菓子…は流石に難しそうだけど。和食どうかな、嫌いじゃなさそう。お味噌汁とか、卵焼きとか、簡単なものならあたしにも作れるかな。あ、そうだ。前に原稿で見た雑貨屋さんの箸置き、あれ可愛かった。ちょこんとした赤いシーサーの。あれまだ売ってたら欲しいな。]

おっと…急がないと遅刻しちゃう。

[通勤途中にある学校から、予鈴の音が鳴り響く。
満開の桜を名残惜しげに一瞥して走り出せば、地面に散った花びらがふわりと舞った。
終業も、次の休みも待ち遠しいけど、今日一日頑張ろう。職場まではあともう少し。**]


[人間ひとりの違和感など押し流して、世界は回る。
どこかで見たような既視感を覚えた朝の事件も、忙しない社会の流れに乗ってしまえば、同僚との話の種になる程度。
そうして今日も、昨日まとめた資料を鞄に詰め込んで、客先への訪問。
席を暖める暇もなく会社を発って、満員電車。朝一での打ち合わせ。
それを終えれば、もう昼前で。朝が忙しなかったからか、胃がくぅと不満を訴えた]

……会社戻る前に、コンビニ寄ろか。

[サンドイッチに缶コーヒーでも買って、済ませるとしよう]



[コンビニ店内は、昼の時間だからかやや混み合っているようだった。]

『おとーちゃん、わたしツナマヨのがいいー』

[弁当の棚へ迎えば、ハナが主張する。
おにぎりの棚はハナの手が届かないため、代わりに取ってやる。]

――ほら。1個でいいか?

[そんなことを言いながら自分の弁当を取るついでに、そばの温かい飲み物のペットボトルも取った。]

あと何かいるか?何飲むんだ?

[そう声をかけながら昼食を物色する。]


[メールを送った後、棚の上に置いておいた指輪の小箱を手にとった。
これはもう日の目を見ることは無いだろう。
結局、あの後彼女には別れを伝えている。
浮気も勿論だけども…あの指輪を受け取った時の顔が忘れられなくて。

んー、と伸びを一つすると梅昆布茶を飲んで、シャワーで汗を流す。
排水口に吸い込まれる水と一緒に、自分の中のもやもやが吸い込まれていく気がする]


[自転車で通勤する途中、その小箱は駅のゴミ箱に投げ捨てた。
勿論いい値段だったし、惜しさもあったけれど勉強代だと思えば安いくらいだ]

えっと……

[今日のスケジュールを確認する。
あの時、デスクに来いと伝言を頼んだけれど、
しばらく他に構うことはできなさそうだ。

だけど、そんな毎日でも楽しいとか嬉しいとか思えることがあるなら頑張れそうな気がした。
自分は無責任で傲慢で、酒癖も悪いどうしようもない人間だと自覚したけれど、
そんな自分を受け止めてくれる人がいるなら、どうか自分の気持ちがその人の為になりますようにと*]


[真っ白い光の中を、意識だけが漂う。
上も下も進んでいるのか戻っているのかも分からない。自分の形を認識出来ないような無感覚の世界で、けれど、この先が帰りたかった場所に繋がっているのだけは分かる。

一緒に青い扉をくぐった少女は、無事に戻れただろうか。
緩やかに混濁と明滅を繰り返す意識が、彼女の痕跡を探して。ちょっと前まで左手だった箇所が、まだ繋いだ手の温もりを覚えている。

扉をくぐる前、何度も何度も確認した。
お互いが死んだ理由。場所。
あの日に戻ったら絶対に絶対に、一人で帰っちゃ駄目だよ。彼女は呆れただろうか。そのくらい、しつこいくらいに念を押した。

忘れてもいい。
白い部屋での事を覚えていなくたっていい。
生きていてくれさえすれば、それ以上なんてない。


例えば、同じ世界で自分がもう一度死んだとしても。]


[そうやって弁当を取り、振り返るとサンドイッチを取ろうとしていた女性に当たりそうになった。]

――っと、すんません。

[そう言って会釈をし、レジへ向かう前。

―――振り返る。]


[――何の変哲もないコンビニエンス・ストア。
開いた扉は音もなく、昼前の混み合った店内に、ヒールの軽く高い音が加わった。

さっと、店内に目を走らせる。
季節商品や、キャンペーン。最近流行っているらしい漫画だかアニメだかのグッズが当たるくじなんていうのもある。
世間の動向には、目を配る。これは仕事柄、重要だ。
どこに商売のチャンスがあるか判らないし、それに、お客さんとの会話の種にもなる。
客層はやはり、自分のような会社員がほとんどで、一組の子連れが、目立っていた]

……んー……、

[そうして、三秒で店内に目を走らせて。
サンドイッチの棚の前に移動して。悩むこと、二秒。
トマトサンドに手を伸ばそうとしたところで、危うく、人とぶつかりかけた]

あ……いえ、こちらこそ。

[軽く頭を下げ、サンドイッチを取って――朝のような既視感を覚えた]


[ぼやけた朝の夢にピントが合う。

―――自分は、その人を知っている。

いや――]

………あの。

[とっさに女性に声をかけたが、そのあとの言葉が続かない。
あったのだ、伝えたいことが山ほど。
――でもそれは夢の中の出来事。]

あ――いや……

[うまく言葉が出ない。]

……どこかで、あったことありませんっけ。

[やっと出てきた言葉は非常に間抜けだった。]


『ユーが本当に聞きたいこと、わかってるよ♬』

『でも、惜しかったね!
 ユー、一瞬躊躇しちゃったからね♫』

『そうだねぇ、バタフライエフェクトって知ってる?』

[いつかの、赤い獣の声がぐるぐると回る。]


『――あと、5秒早かったらどうなってただろうね?』


(見せてやるっつーの。5秒先の世界、)


……、え?

[声をかけられて、困ったよう、小首をかしげた。

たぶん、取引先の社員、ではないと思う。
対面でやり取りするような部署の相手なら、ほぼ頭に入っている。
もちろん、先方の他部署の社員が、自分を目にしている可能性はないでもないけれど。
いずれにしても、こんな時間に子連れというのは、よく判らない。

しかし、言われてみれば、親子とも、なんとなく覚えがあるような気もして]

……そうですね、すいません。
覚えがあるような、ないような……、ええと。

[会ったことがあるとすれば、営業職としては失態だ。
偶然に顧客と出会ったときでも、愛想のひとつも振りまかないといけないのだから。
だから、人の顔と名前を覚えるのは、営業の大事な才能で――……、

――そんなことを、口にした気がした]


…る、…つの………、あぇ…?

[ジリリリリリリリリリ。
部屋中鳴り響く目覚ましそっくりのアラーム音で目を覚ました。
のそのそと起き上がり、手探りで毛布の中に紛れた携帯電話をつまみ上げる。

3月14日。午前9時、過ぎ。]

………あー…、ちこく…

[それは、ある街の道端で遊園地で階段で道路傍で事務所で駅で路地裏で歩道で公園でプラットフォームで。
どこかの誰かが、死ぬ筈だった日の朝。]


[戸惑う女性に、言葉が詰まる。
その目に、その唇には、確かに見覚えがあって。
でも、その夢はくっきりと形をなぞろうとすると途端にぼやけてしまう。]

――あ…すんません。

[ふいに脳内に、あったことないはずの目の前の女性の声がよみがえる。
青いドア、ささやく言葉、光。

……覚えてるかなと、思った。

小さく口からそんな言葉が出た。
何を覚えているのか自分でもわからないのに、自分自身に首をひねる。]

あ――いや、会ったこと、ないっすよね、すんません。

[そう言って会釈をする。]


[――覚えてる?
なにが、だろう。判るような、判らないような。でも、何故か]

……あの。

[去りかけた背に]

……これからお昼、みたいですけれど。
もし宜しかったら、その辺で、ご一緒しませんか。
以前にお会いしていたなら、思い出すかもしれませんし……、

[そんなことを、口走っていた]


[予期しない食事の誘いに、思わず止まる。]

――え、あ…ああ、はい。

[見ず知らずの相手の誘いに、何故か口からは承諾の言葉がするりと出て。]

『おとーちゃん、この人だれー?』

[小さな声でハナがこちらを見上げる。]

……ああ、えーと。

[ハナにどう説明するか、と考えながら、会計を済ませる。
答えは今はでないけど、なぜかすぐにわかる気が、した。]


[コンビニを出て。近くの公園、ベンチに座って]

――その……すいません、突然。
私も、どこかでお会いしたような気はしていて。
ご迷惑でなかったら、いいんですが。

[引っかかったままでは、なんとも気持ちが悪い。
だから、こんなことをしたのだろう、たぶん。
ぱりぱりと、トマトサンドの包装を剥がしながら、そんなことを思い]

――ああ。
私、白石といいます。白石真由美――、です。

[真っ先にするべき名乗りを、ここまでしていなかったのは、何故なんだろう。とってつけたように、名乗って]

――ハナちゃんとは初めまして、かな。宜しくね。

[知らないはずの名前が口から出たことに気付かず、トマトサンドの端を齧った**]


 『ミルも、応援してくれる?』

[唐突な問いに、はっと意識を呼び戻される。]

 …え?

[えっと、あたし今、何してたんだっけ。
思わず足を止めたあたしを、隣のるりは不思議そうに見た。]

 『どうしたの?』

[尋ねるるりに、何故だかとてつもない懐かしさを覚えた。
思わず伸ばした手の先が震えた。
きょとん、とした顔のるりの頭を、そっと撫でて。
…あぁ、戻ってきたんだ。]

 …るり…ッ

[目の前の少女に、映像越しに最後に見た姿が重なる。
抱きしめたあたしに、るりは驚いた声を上げた。]


[あの未来は、変えられるんだろうか。
先輩は、帰ってくるのだろうか。
分からない。
あたしの腕の中でじたばたともがく少女を話、その両頬をむに、とつまんでやる。]

 『い、いはい!あにふんの!!』

[文句を言う少女の頬から指を話して、今度は逆に、その柔らかい頬を指で押しつぶした。]

 応援は、するけど…ダメよ?るり。

[たしなめるように言えば、るりは、ぎくりとした後、目を泳がせる。
やっぱり、と予想を確信に変え、あたしは続ける。]

 こんな夜に押しかけたら、好かれるものも嫌われちゃうよ?

[ばつの悪そうな顔で笑う少女を正面から見据え。
あたしは冗談を交えるように、少し笑って見せる。
少女は、ミルにはかなわないなぁ、と言って笑うのだった。]


[その後別れたるりは、どうしただろう。
くぎを刺したとはいえ、ちょっと破天荒な所のある子だ。
やっぱり特攻をかけるかもしれないし、今晩は諦めるかもしれない。
それを違和感なく制御することは、あたしにはできないけれど…少しでも未来が変わっていればいいと思う。

電車に乗って14分。
ガタン、タタンと揺れる車内で、あたしは青い扉の前、最後に重なった右の掌を眺める。
あの一瞬、触れた手のひらの温もりを、もう一度、求めても良いだろうか。
願っても、良いだろうか。]

 …会いたい、な…

[もう一度、いや何度でも。
出会い、想いを重ねることができたなら。]


[自宅最寄駅は、あまり大きくない。
もう夜の10時も回ったとなると、結構閑散としてしまう。
それにしても人が少ない気がするのは、例の通り魔のせいだろうか。
あたしはスマホで時間を確認すると、そのまま画面を少し見つめた。]

 『あの日に戻ったら絶対に絶対に、一人で帰っちゃだめだよ。』

[繰り返し、繰り返し念を押してきたその声を、はっきりと思い出せる。
そのままスマホの画面を操作すると、その番号を呼び出す。
耳に押し当てて、一回、二回。
三回目のコールで、通話が繋がる。…思ったより、早く。]

 …とうさん?


 『ミチ?どうした?』

[久しぶりに呼ばれる名前に、その声に、思わず涙が溢れそうになって。
それを、飲み込むようにして、あたしは言う。]

 ごめん、遅くなっちゃった。
 今、駅なんだけど…迎え、来てくれる?

[もちろんだよ、というその人の穏やかな声に、あたしは堪らない安堵を覚えるのだった。

駅の改札のすぐ外、明るいところでしばらく待っていれば、10分も経たない内にとうさんが姿を見せる。
多分家にいたんだろう、普段着に上着一枚という、楽な格好。
あたしはその姿にたっと駆け寄る。]


 …ただいま。

[たった一言のその単語に、様々な想いが絡み。
父さんにとってはただの一日。
あたしにとっては…長い長い、数日間。
その間にあたしは、通り魔に殺されて、天国で目覚めて、よくわからないゲームに投げ込まれて、出会い、そして…]

 『おかえり。』

[優しいその声に、帰ってこられたこと、本当に良かったと思うのだった。
あたしはまた緩みそうになる涙腺をごまかすようにして、とうさんに話を振る。]

 昨日もだけど、今日も随分、早かったんだね。

[曖昧に笑う父さんの表情の意味を、あたしが知るのはもう少し後の話。]


『槇村ァ、はよ。代返しといたし』

はよ。マジですか。ありがとー。

[少し寝坊した朝。取り立てて物凄く慌てたりもせずのんびり大学へと向かう。慌てたってかかる時間はそう縮まらない。自転車でもあれば別なのだろうけど。

着いた頃には出席予定のコマは終了10分前で、止む無く室内に入るのはやめておいた。
ふたつ目の講義へ向かう途中、見知った顔と珍しくもない遣り取りをして、あとはなんの変哲もない日常。

昼過ぎには学食に連れ立って、大体決まった面子とやっすいランチを食べたりして。
妙に煮詰まったミートーソースのパスタを延々くるくると巻きながら、寝坊した理由を思い出していた。なんだか、とても長い夢を見た気がする。]


『まっきー、来週のOBと親睦会。どする?』

[割り込んだ声で思い出す作業を中断。親睦会。どうせアルコールが入るんだろう。酒の席でのテンションは怖い。ボディタッチしたがるタイプの男子も女子も怖過ぎる。
厚着が許される真冬ならまだしも、バイト先の親しくして貰っている先輩社員とくらいとしか飲みには行ってない。常なら。]

あー…、行こう、かな。

[深く考えずにぽそ、と言う。マジで?!槇村くるってさ、やべぇレアキャラ出現すんぞーおーいとかなんとか、同期が騒ぐのを尻目にトレイを持って席を立った。]

バイトのシフトによるから期待すんなよー。俺行くわ、用事あんだった。

[軽く手をあげると、またなーと帰ってくる挨拶。付け加えるように級友は言った。]

『そいやお前、今日いつものしてねえのな。暑ぃの?』

[首もとを示す仕草に、頭の隅でなにか、ちかちかと、白く光る。
あちィの。いい置いて食堂を後にした。]


メモを貼った。


メモを貼った。


[とうさんと並んで夜道を歩く。それは何年ぶりのことだったろう。
そういえば、とうさんって結構大きかったっけ。
…あの人より、5センチかそこらは高そうだ。
ガタイは良い方じゃないけど、柔道だか何だかは署内でトップクラスとか、見学に行った時に誰か言ってたっけ。]

 そういえば、とうさん。
 あのさ…

[あたしは少し悩む。
あの時何故だか、一度も口にしなかった疑問。]

 なんで、あたし警察官になりたいって言った時、反対したの?

[少し見上げたとうさんが、ちらりとこちらを見る。
その眼鏡越しの瞳、少しだけ影が差したようだった。]

 『…ミチは、なんで警察官になりたいんだい?』

[暫くの間の後返されたのは、思いがけない質問だった。
いや、ある意味当然の質問なのだろうか。]


 何でって…

[それを口にするのは、いささか恥ずかしいモノがある。
本人を前にして、とうさんみたいになりたいだなんて。
ちょっと、言えない。
けれど、とうさんは無理やり答えを引き出すことはしなかった。]

 『…なるもんじゃないよ。警察官なんて。』

[落とされた視線の先は、何を見ているんだろうか。
とうさんは黙ってまま、あたしを振り向く。
その瞳が騙るのは、何だろう…あたしはゆっくり考える。
けれど、しばらくしてとうさんの口から紡がれた言葉に、あたしは絶句してしまう。]

 『人を助けられる人になりたくて、警察官になった。
 でも、本当に大切な人は、守るどころか…
 側に居ることすらできないんだから。』

[ガツンと側頭部を殴られたような気分だった。
苦笑するとうさんの顔を、まじまじと眺めてしまう。]


[母さんの死に目に現れなかったとうさん。
仕事が忙しかったのは知っている。
けれど、あたしの記憶には、その時の母さんの姿が強烈に焼き付いてる。
ベッドに横たわったまま、強気に笑ってた母さん。
なんで父さんは、来ないんだって、ずっと思ってた。
こんなに母さんが苦しんでるのに。来てほしいに決まってるのに。
けど、その時、母さんなんて言ってたっけ?]

 『ここで来るような人なら、結婚してないわ。』

[母さんにそんな強がりを言わせるとうさんが許せなかった。
けど、もしかしたら…それは本心だったのかもしれない。
側に居られなかったことに一番ツラい思いをしたのは、とうさんだったのかもしれない。]

 …違うよ。

[頭を通す前の言葉が、あたしの口から零れ落ちる。]


 とうさんは…守ってくれたよ。
 …あたしのこと。

[それは、慰めでもなんでもなくて。
あたしはそれが事実だと知っている。
一人で帰ったあたしは、今夜死ぬはずだった。
もちろん道を変えたら死ななかったかもしれない。
けど…他の何かに巻き込まれてるかもしれない。
とうさんが、あたしを守ってくれてることは、他の誰でもないあたしが、一番知っていた。]

 『…ありがとう。』

[呟くように言ってあたしの頭をぽんぽんと撫でたとうさんは、もちろんそんなことは知らないのだけれど。]


[家についたあたしは、とうさんに礼を言った後で部屋へと戻る。
ベッドに腰掛けて眺めるドア。
…あのドアが、ノックの後で開いて、そして彼が迎えに来てくれないかなんて。
そんな夢みたいなことを考えてもしょうがない。

あの人は、事故を回避できたんだろうか。
時計を見るまでもなく、とうにその時は過ぎている。
あの人の運命に、あたしが手を出すことはできない。
仮に無事に帰ってこれたとして…あたしを覚えているかなんて、わからない。
こんなにはっきりと記憶が残っている、あれが夢だなんて全く思わない。けれど。
彼も同じくらいはっきり覚えていてくれるかなんてわからない。
それでも。

何回だって君に恋をするよ。
生きてたって、死んだって、忘れたって。何度でも。
一回なんかじゃ足りないって、思い知ったから。だから。

その言葉を、信じたい。]


…会いたい、なぁ…

[呟きはいつまでも空中を漂うようだった。]


[某日午後、客先での打合せを終えて街を歩く。直帰してよいと言う言葉に甘えることにした。″代休とっていいよ″じゃないあたりが何とも複雑だけど、ともあれ〆間近の仕事も終わりが見えはじめ、幾分か気は楽だ。]

真っ直ぐ帰るのも勿体無いし、寄り道してこかな。

あ、そうだ…確かあのお店この辺り。
あった。

[古めかしい作りの雑貨屋さん、目当ての物は難なく見つかる。ポーズをとったり寝っころがったり、ちょこんとした赤いシーサーの箸置きは、どこかふてぶてしくて愛嬌がある。何時も遊んでるゲームにも、こんなモンスターいたっけな。]

すみませーん、これ二つ下さい。

…あ、やっぱりあと三つ。
二つは自宅用で。残りは二つと一つでギフト用に包んで貰ってもいいです?


[ーカラン。風見鶏の戸をくぐる。この時間の客層は朝よりも華やかで、少し忙しそうにみえるかな?上背の高い店員さんが、ホストさながら、お嬢さん方をもてなしては熱い視線を浴びている。]

アールグレイ…

[メニューを眺め、あっさり誘惑に負け]

…と、桜のムースのセットで。

[結局注文してしまうのであった。甲斐田くんの姿が見えれば、ちょいちょいと手招いて、小さな包みを渡す。中身はさっき買った箸置き二つ。理由を問われれば、注文してないアップルパイのお礼、と紅茶のカップを手にしたまま答えただろう。**]


メモを貼った。


じゃ、また。

[来た時とは違う道を通って、注文していた画材を受け取りに街へ出向く。
店から出たのを見計らったように掛かってきた兄からの電話(半分くらいお説教だった)を、短い挨拶で切って。
歩き出すと、ふと、いつもより風通しの良い首元の感覚。そういえば、ストールを忘れてしまったんだった。

無いと外出できないくらいだったのに、何故だろう、今日は余り気にならない。そうだ、満員電車に乗るんでなければ、人が多いところに行ったってそうそう肌になんか触れない。びくびくする必要、無いんじゃないか。

開き直ったような心境で、足取りは軽く。大きい通りを行こうかな。一瞬過ったけれど──ちり、と白い何かが、記憶の片隅を灼いた。

困惑しつつも足は勝手に慣れた道へと進む。
狭い通りに入って、マンション。井戸端会議。保育園のバスと、走り回る園児の姿。たぶん、この後電話が──]

…っ痛、……

[ずき、と頭の芯が疼いて、声が漏れる。と同時に甲高い着信音が鳴った。既視感。電話の相手は、]

…しゃちょう、だ……

[ディスプレイを見る前に呟く。その自分の台詞にすら、同じセル画を二枚重ねたような違和感。また頭の芯が、疼く。]


[雇用主である電話の相手と会話をしながら歩を進める。その間も、違和感が何度も脳を灼いて頭痛は酷くなるばかり。

今手伝ってるのは影木君のところ?電話の向こうからその名前が出た瞬間、叫びたしたい衝動に駆られた。]

(えーきさん。居るんですか?ちゃんとそこに居る?代わってください、電話、えーきさんに、)

[頭の中に、知らない筈の気持ちと言葉が溢れて、それでも口からは質問に対するぎこちない肯定のみか零れる。
他人の身体を動かしているような、他人が身体を操っているような、奇妙な離人感。
焦りのようなものが募る。早く。はやく。

角を曲がって、(はやく)少し広めの道路を挟んだ向こう側に鳥居が見えた。(はやくはやく)そのまま道沿いに進む。(おもいだせ!)


信号の無い小さな横断歩道を渡っていく。渡り切る直前、視界の隅で「誰かが」すれ違った気がした。明るい色の、長い髪の──]

(…………本田、さん、?)



『あたし、貴方の事もう一回、好きになる自信あるもの!』
 
『また、貴方に恋するの。
もう一回なんて、ケチな事言わない。
 何度でも、何度でも!』


[パンクしそうな程一気に脳に押し寄せる、あり得ない筈の数日間の記憶に、視界が白くチカチカと瞬く。

彼女の笑顔が、声が、言葉が、手のぬくもりが、擦り抜けてしまいそうで、咄嗟に。咄嗟に、振り返って──瞬間、真横を走り抜け「ようとする」小さな影と。既視感から一瞬遅れる、けたたましいクラクションの音。

身体が動く。通話中の携帯から聴こえた声が、地面に叩きつけられる直前、自分の名前を呼んでいた。何故だろう、それは父の声に聞こえて。

そして確信する、]


(これで五秒前、だろ、────かみさま!)

[届け。
振り返った姿勢のまま、視線の先の園児服の子供の腕を躊躇なく掴んで。
後ろに跳ぶように地面強くを蹴った。]


メモを貼った。


[タルトの土台をオーブンで焼き始めた頃。
ひょっこりキッチンからホールを覗いてみたら田端さんがいた。
あれ、手招きしてる。]

桜のムース、新作ですけどお味どうでし…プレゼントですか?

[近付いてみたら、小さな包みを渡された。
中身はなんだろう?]

ああ、アップルパイの。ではありがたく頂きますね。
…中身は開けてのお楽しみ?

あ、そろそろオーブンを見てこないと。
大事に使いますね。
今後もどうぞごひいきに。

[兄貴の真似をして一礼してから立ち去ったが、たぶん様にはなってない。
仕事が終わってから開けてみよう。楽しみだ。**]


[最初に感じたのは、衝撃と音だった。

ドサッ、とかいう鈍い音が続けてふたつ、直ぐに続けて背中に痛みが走る。じゃりじゃり、と、アスファルトを擦る感触。最後にガツッ、と強かに頭を打った。多分歩道の段差に。痛い。白い光がスパークして、目が眩む。

仰向けに転がった視界には春らしい薄い色の空が映り込んでいた。]

(────良い天気、)

[ちらりと場違いな感想が沸く。身体中がぎしぎしと軋んで、少し動かすと背中に痛みが走った。
けどそんなの大した事じゃない。腹の上に乗った重みが、身じろぎする。しっかり抱きとめた子供には、怪我なんて無いはずだ。
アスファルトに転がったままぜいぜいと肩で息をする。
視界を塗り潰す蒼穹に、ほんの一瞬、紅が挿した気がして。

ゆるりと右手を上げて、銃の形に。片目で狙いを定めるのは、虚空に消えた原色のなにか。]

────ざまあみろよ。…なんて。

[見てた?
声に出さず笑って、引き金を引いた。]*


[いつしか眠りに落ちたあたし。
頬をくすぐる陽光に、目を覚ます。

あたしはひとつ、欠伸をしてから伸びをする。
あぁ、生きてるって、気持ちいい。]

 …ニュース。

[呟いて、テレビをつける。
当たり前だけど、あの時世間を騒がせたはずの、通り魔事件のニュースは流れない。
そのことが、あたしの無事を、あの人に伝えてくれればいいんだけど。

部屋を出て、一階に下りると、リビングのテーブルにメモが置いてあった。]

 『少し早いけど、今日はもう出かけるよ。
  帰りは遅くなるようなら、また電話しなさい。』

[メモを読むと、あたしはそれをたたんでポケットにしまう。
今日は、学校は休みだ。だから。]


─3月某日夕刻・病室─

『ほんっとお前は…、無理すんなって言ったそばから馬鹿なの?死ぬの?』

[兄にべちんと額を叩かれいでっ、と声を上げる。流石に慣れた兄弟相手で、この位の接触はなんて事無い。ちょっと、縫ってんだから頭揺らさないでよ。不満気に言えばもう一発お見舞いしてやろうか、と睨まれた。

昼間、トラックを避けようとして歩道の段差に打ちつけた際、後頭部が切れたらしく。
傷は大した事は無いが、頭からの出血は派手で、園児は卒倒しそうな顔でびゃあびゃあ泣くわ運転手は人殺した後みたいな顔で駆け寄ってくるわで、散々だった。]

『もう道路に飛び出しちゃ駄目だぞー、男なんだからお母さん泣かすなよ。』

[わしわしとアタマを撫でてやって。泣いた後の顔でこっくり頷いた園児と、ものすごく恐縮した「カズくん」の母親は、ついさっき連れ立って帰って行った。

バイト先のほうには事故ったので暫く休む旨だけを伝えて、あとの諸々は兄に任せてある。
縫った傷自体は問題無いが、頭を打っているので念の為、検査入院になるらしい。]


 …うん、出かけよう。

[あたしはリビングを出ると、シャワーを浴びに行く。
身支度を済ませてから、パンを一枚、カフェオレで流し込み。
洗面所で髪をとかしてから、軽く化粧も済ませる。
部屋へ戻ると鞄を手にして。]

 …そうだ。

[あたしは、もうそろそろしまおうと思っていた手袋とマフラーを鞄に詰め込む。
今日は、学校は、休みだ。
けれど、学校の方へ行こう。
あの人は、学校のあたりにいるって言っていたのだから]

 …そうだ。風見鶏。

[先に扉をくぐって行った人のことを思い出すと、あたしの行き先は自然と決まった。]


[園児の頭を撫でたあと、兄は随分と驚いた様子だった。
触って平気なのか?と聞かれて、そういえば、と思い出す。]

そんな嫌じゃなかった。…てゆか、髪だからじゃない。

[そうかそうか、と、どことなく嬉しそうな兄を尻目に、手元のタブレット端末を操作する。
兄の気持ちは有難いのだが、今はそれどころじゃないのだ。]

(……本田さん。)

[風見鶏は今日もきちんと営業している。さっき電話口で影木は普通に出勤退勤したらしい事も分かった。遊園地で事故も起こっていないし、駅で人がキチガイに刺されたなんてニュースも見当たらない。
見つけられない人もいたけれど、覚えている限りでは「ちゃんと戻っている」…と思う。あとは。]

(夢じゃない)

(本田さん、本田さん)

[彼女の、巻き込まれた事件が起こるのは──今夜。]


メモを貼った。


お兄ちゃん。お願いがあります。

[病院のベッドの上に正座して、じっと兄を見る。
なんだよ、お兄ちゃんとか気持ち悪いな。言いながらちょっと嬉しそうな兄に(ブラコン面倒臭い)、タブレット端末の画面を示す。]

今すぐここに行きたいんです。10時前に。ていうか、行かなきゃならんのです。

[いつになく真剣に言えば、ちょっとだけ気圧された様子で。だって、お前、入院…とかなんとか言ってくるのを遮る。]

だから頼んでるんじゃん、今日じゃなきゃ駄目なんだ。

[切羽詰まって言うものの、理由を求められても説明に困る。今夜そこで好きな子が刺されるなんて、まさか言える訳もない。頭打っておかしくなったと思われたんでは元も子もない。が、しかし。]


[悩んでいると、そこに何があるんだ、と、思いのほか真剣な声が帰ってきて。ぐ、と言葉に詰まるが、覚悟を決めて、言った。]

…猫を、殺してるやつが、今度はほんださ…人も襲うから、って──とうさんが。

[父の事を出すのに(しかも嘘だ)罪悪感はあるが。
彼女が刺されるのは勿論──誰かが代わりになったんでは、駄目なのだ。]

(俺は、俺に出来るやり方で。)

[守らなきゃいけないのは、彼女の心の方だ。
自分の代わりに誰かが死んだなんて、そんな事を一ミリだって思わせちゃいけない。それに万が一、白い部屋での記憶が全く無かったら。考えただけで手が震える。]


『…わかったよ。どのみち今から一度署にもどんなきゃいけないから、ついでにしっかり見回りしてきてやる。』

[ただし!お前はちゃんとここで安静にしてる事!
び、と指を突き付けられる。不満気にでも、と言えば、本当に凶器持ってる奴が居るなら、お前なんか邪魔だよ馬鹿、と窘められる。
ごもっとも過ぎてぐうの音も出ない。]

…なんで引き受けてくれんの。馬鹿げてるだろ、こんな頼み。

[いやにすんなり納得した兄の様子が不思議で、怪訝な目を向けると。
その人は、昔の父によく似た感じにちょっと笑って、言ったのだった。]*

『俺も、親父の夢、見たんだよ。』


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