人狼議事


236 【誰歓】 悪魔の月の嗤う夜 【特殊騒動】

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[近寄る気配を知れば、その名前を口にする。]

 ……メルヤ。
 天国にも地獄にも行けなかったみてぇだな。

[不思議そうな呟きに、短く笑う。
彼女が悪魔に捕らわれていた事は彼女の口から語られなくとも、自然の理のごとくに、男も知っていて。]

 ……それとも、未だここに留まっているだけか。

[生前から死霊を感じとる事の出来た男には、メルヤの姿が今もくっきりと見えただろうか。]


 悪魔の寄り代はどちらにもいけないのだろうか。

[よくわからないと首をかしげる。
 ヘクターに知られていても、死んだ後のことだからそういったこともあるのだろうと思い]

 留まる理由などない気もするから。
 行く先がないのかもしれないな。

[魂の姿であれば包帯はなさそうだが。
 悪魔がとりついていたせいか、ヘクターには生前と同じく包帯姿がくっきり見えるだろう。

 霊感などはなかったはずだが、悪魔が居たせいか死んだはずのヘクターと声を交わせる不思議を思い、彼の姿をまじまじとみやる]


 さぁな。俺にも解らんよ。
 まぁ、天国も地獄も本当にあるかどうか。怪しいわな。

[首傾げるメルヤに、此方は肩をすくめ。]

 行き先、ねぇ。
 ここに縛られる事さえなけりゃ、何処へでも行けるかも知んねぇぜ?

[行きたい所はないのか?と、にやり笑う。
死んだところで、この男の適当な軽口は変わらない。]

 ……なんだよ。物珍しそうに。
 あぁ、幽霊見るの初めてか。

[まじまじと見上げてくる包帯姿のメルヤを見下ろし、首を傾げ。
此方はと言えば、特に生前と変わらず。
時折、ゆらりと揺れるだけ。]



 そうか。
 ならしばらくはここにいるしかないのかな。

[肩をすくめるヘクターを見ながら、ゆるりと瞬く]

 どこでも、といわれても。

 行きたい所などないしな……

[困った、というように眉根を下げる]

 そう、幽霊などはみたことなかったから。
 幽霊になったからといっておどろおどろしくなるわけでもなさそうだ。

[時折揺れるのが不思議といえば不思議だが。
 己の手を見てみれば、うっすら透けているようにもいつもどおりのようにも見える]


[透ける自らの手を見詰めるメルヤを眺めながら、暫し黙って聞いた後。]

 ──そうでもねぇよ。
 おどろおどろしいもんは、そこかしこに居るさ。
 メルヤ、あんたには……未だ見えてねぇかも知れんがな?

[ゆらりとぶれる男の首元に、一瞬。
醜くぽっかりと抉られた死傷が浮かび、消えるのは僅かの間のこと。]

 いずれ、悪魔に飲み込まれるような事があれば。
 ……地獄にも堕ちてけるのかも知れねぇけどな。
 多分、それまでは俺も此処から離れられる気がしねぇ。

[──黄金の林檎亭。無のみ落ちる墓場。血塗れの厩。
街の、そこかしこから聞こえてくる囁きや慟哭、悲鳴、呟きに、耳を傾けながら。]

 それまでに、行きたい場所でも考えとくといい。

[言う口振りは、静かに。]


[そうでもないと否定する男の首に、傷が現れては消えるのを見て瞳を瞠る]

 そうか。
 私にはまだ見えてないものがあるんだな……

[意識すれば見えるようになるというわけでもなさそうな、男の視界に見えているだろうものが見えるかと視線をめぐらせ]

 ヘクターもいけないのか。
 
 私は、たぶん悪魔に紐づいているんじゃないかと思う。
 だから悪魔がどうにかならない限り、ここにいるんじゃないかな。

[行きたい場所、と言われて考えてみたが。
 悪魔に取り付かれてしまった末路を思えば望みができたとしても叶うとは思えず。
 ゆるりと首を振った]


[辺りに視線を巡らせるのに気付けば、一時、口をつぐみ。
──悪魔に魅入られた者がどうなるか。
想像に、難しくはなかったが口にはせず。
ゆるりと首を振る様子を見ると、小さく息を吐く。]

 ……まぁ、メルヤ。俺にも確かな事は解らんが。
 あんた自身が、悪魔になった訳じゃねぇようだ。
 
[それだけは、恐らく。
死した彼女を、前にすれば思う事で。]

 死んでも“人”であるうちは“人”だ。
 あんたに、信仰があるんなら神様に祈るのもアリかもな。

[そう言い、揺らめく指先で遠く指すのは馬を駆る、聖職者の姿。]

 ──……まぁ……奴も。地獄に堕ちそうだがな。

[呟きながら、歪む笑いは同種を見る自嘲の眼。]


 悪魔のかけらはひっついている気がする。
 けれど、悪魔に丸ごと乗っ取られるわけでもなさそうだ。

 悪魔に乗っ取られたら食われてしまうものだと思っていた。

[意識ははっきりとしているし、己の思考が変わったようにも思えない。
 ただ、悪魔がいま何をしているのかは、なんとなくわかる]

 神……信じてはいるが、信仰というほどでもないかな……

[駆け行く聖職者を示すヘクターに、幾度か瞬き。
 彼らが行く先を見ながら首をかしげる]



 ――正直悪魔が消えると同時に消えてもおかしくないとは思っている。
 オーレリアには、悪いことをしてしまった。

[昼間は悪魔が取り付いていることなど知らなくて。
 眠っている間にすべてが終わってしまったために実感は少ないが。

 死した場所を思えば彼女に悪魔がついているのだということは間違いない]


 喰らう奴も居る。取り込まれる奴も居れば、成り代わる奴も居る。
 あんたも、これからどうなるかは解らねぇ。
 ──俺もな。

[悪魔に憑かれたでは無きにしろ。
永く呪いに身を浸していた者であれば同じことだ。]

 かけらがひっついてるか。
 ……すまねぇな、祓ってやる約束だったが。

[呪具を掴む手も、呪文を唱える身体も失ったのであればそれも叶わない。
信仰ほどでは無いと言う言葉には、苦く笑い。
オーレリア、という名前が出れば。]

 まぁ──、宿命ってやつだ。抗えない、ってアレな。

[女の名を聞くことは最期まで無かったが。
メルヤの口から出る、その名を持つ女が今。
墓場でその時を待っていることは知っていた。]


 そうか。
 なら今は自分を保てていても、食らってしまうためにおいているだけなのかもしれないな。

 ヘクターも、なのか……

[彼が使っていた術について詳しくは知らないからこそ。
 ゆるりと瞬いて意外そうに見やる。

 悪魔をはらう約束を覚えていたことに小さく笑みを浮かべ]

 こうなっては仕方がない。
 あのとき祓ってもらっていたらなにか変わったかもしれないな。

[たらればな話に肩をすくめ]

 宿命、か……
 私がヘクターのかわりに殺されていれば、なにか変わっていたかな。

[墓場に三人が集まっている様子が見える]


[喰われる、という言葉には声を漏らし笑った。]

 おやつみてぇに取っとかれてる訳か。そりゃあいい。

 まぁ、俺が生きてたところで何が出来てたか怪しいがな。
 代わりに死ぬ、なんざ意味のねぇこった。
 ……考える必要はねぇ。

[宿命、と自分が口にした言葉の重さを、ゆるり、首を振って否定し。
小さく笑う様子が見えれば、軽く頷く。]

 かけらくれぇならな。ハタキかけるようなもんだわ。

[ふと、メルヤが見る先にある光景を自らも死んだ眼に映す。
悪魔の影は、ゆらり。微かに。
何もなかったはずの、墓場に黒く歪みを見せている。
死した男の眼には、そう映っていた。] 


 貧相なおやつだと思うが、な。

[軽く肩をすくめる。
 自分の言葉を否定するような発言におや、と眉をあげ]

 すくなくとも私よりは役に立てたんじゃないかな。

[意味がないと断じられればそれ以上言葉は重ねず。
 軽い頷きとともに告げられた言葉の軽さに、くすりと笑む]

 そうか。
 それほど気軽にできるのであれば頼むべきだったな。

[失敗した、と小さく呟く。
 オーレリアに重なる悪魔が見える。
 とはいえそれはもやみたいなもので、きちんとした形は捉えられないけれど]

 悪魔のせいでトイも混乱しているのか。


[それが冗談めかした言葉に聞こえ、肩を揺らし笑う。]

 いやぁ。そんなことねぇだろう?
 喰えたもんじゃねぇのは、俺の方だろうよ。

[役に立てただろうと言われ、鏡のように片眉を上げて見せる。
それ以上、続く言葉がなければ頷き。]

 あぁ。マケてやっても良かったわ。

[頼むべきだった、との言葉に指で“金”の印を作って。僅か笑った後。
メルヤが呟いた名の、傷ついた若いあの男は。]

 ──アレ、な。逃げるつもりはねぇだの、抜かしてたが。

[腹を抑えていた手。少なくとも、今もなお。]

 ……バカ野郎が。…………逃げるのがマシだろうによ。

[呟く声は、小さく。]


[笑うヘクターをちらりと見やり]

 じゃあ二人とも食べれたものじゃないということでいいかと。

[くすっと笑って冗談を告げる]

 まけてもらえるのならありがたいところだったな。

[軽く肩をすくめ。

 オーレリアを疑い、チャールズに噛み付いたトイがどうなるのやらと少しばかり心配になる]

 誰も悪くないとはいえ、
 めぐり合わせというのは怖いな。

 トイは悪魔もついていないのだから逃げてしまえばいいのに。

[ヘクターが小さく呟くのに同意した]


 そうあることを願いたいね。

[くすり、と漏らす笑顔に笑みを返し。
悪魔がまた、気紛れであればいいなどと。
胸奥にある、暗い諦めや絶望は、僅かにもメルヤに見せはせず。]

 地獄の沙汰も金次第っつうからな。
 ま──、何かありゃご贔屓に。

[ふざける口調でそう言って。
3人を見詰め、呟くメルヤの言葉には何も応えなかった。
ただ、声にしない呟きのみひとつ。]

 ──…… Lanmò se tou pre <死は近い>

[死した者が身を落とす闇の中。
男の影が、微かにぶれ、揺れた。]**


メモを貼った。


 ああ、そうだな。

[ヘクターに頷きを返す。
 口にした言葉が現実になる可能性は低いと感じながら。

 ヘクターの胸のうちに隠されたものを感じることはできず、ふざけた口調にくすくすと笑みがこぼれる]

 なにかあれば頼りにさせてもらおう。

[ろくな金はないが、と肩をすくめる。
 三人へと向ける視線は案じるものだ。

 ヘクターがなにか呟いたことにも気づかないまま、どうなるのかを見守っている**]


メモを貼った。


[オーレリアの言葉に、ゆるりと瞳を閉じる。

 悪魔が憑いた認識はメルヤにはなかった。
 オーレリアがどう感じているかわからないが、

 もし同じように認識がなければいまはつらいだろうと、思う]


[眼を閉じるメルヤの気配を感じながら。
男は、歯噛みし呻くような声を絞る。]

 ──……何を。……馬鹿なことを。

[墓場のやりとりを眺めながら。]

 終わらせるには、……手はひとつだけだ。
 ── Li pral apresye

[<解るだろう?>と誰にともなく問う声。
浮かべる笑みは、それをせせら笑おうとしながらも。
苦痛を堪えるように歪む。]


 ……道ずれにするんだ。──悪魔をな?

[届かぬ言葉。

 ──逃げろ、それでも、逃げろ、逃げろ、逃げろ──

声にならぬ死霊達の慟哭は、男の耳にも共鳴し、闇を震わせる。]


[閉じていた目を開け、墓場のやり取りを眺める。
 搾り出すようなヘクターの声にちらりと視線をやり]

 ――無駄な、死が増えなければいいな。

[トイと相対するチャールズに小さくため息を零した]


[溜め息を溢すメルヤの傍ら。
男は、ゆっくりと、だが確かに横に首を振る。]

 手は……、ひとつしかねぇ。……ねぇんだ──

[それは、希望というよりも絶望の言葉。
悪魔は、とり憑く者ばかりでなく。
関わる者達全ての運命を絡めとり、逃さぬように。]


[首を振るヘクターに、もう一つ、ため息を零す]

 夜になる前に、オーレリアを殺せれば。
 悪魔はどこにも乗り移れないかもしれない。

[そうであればいいのに、と願う言葉だ。
 そうだと知っていれば、とり憑かれているとわかっていれば、
 何かが変わっていただろうかと思う]

 トイもチャールズも。
 どうして……

[悲しげに呟く]


[運命を短剣と共に、その手に握る銀糸の乙女。
せめぎあう声は、墓場で対峙する男二人だけでは無い事を。
悪魔を宿した、そのか細い手は、何を選びとるのか──。]

 簡単には……出来やしねぇよ。

[それを躊躇いなく出来るとするならば、おそらくは、悪魔の所業を知る自分だけだったろう。
悲しげに呟くメルヤを見下ろし。男は、静かに告げる。]

 それが、あんただったとしてもな。メルヤ。

[その時──、その悲痛な竜の慟哭が、響いた。]



 そうだね……
 簡単にできるなら、こんなことになってないか。

[聞こえる言葉に小さく頷く。
 竜を従えた女が、自らの命を投げ出す様を悲しげに見ながら]

 ――そうかな。
 私が、そうだとわかっていれば。

 話はもっと簡単だったんじゃないかな。

[すくなくとも、この状態は避けれただろうと思う。
 ゆるりと瞬いて、終わりが近づくのをただ見守り]


[頷き、眺めるしか出来ない目の前の光景を悲しげに見詰めるメルヤに。]

 そう思うか?

[静かに問いかけ。]

 あんたの命だって、充分、重い。
 悪魔を簡単に殺せるのはな。──悪魔と同等の奴だけさ。

[そう言って、曇る眼が見据えるのは、終わりが近付く様。
そのやりとりを、遠く。
ふと、気付いたように瞬きすれば。
鼻を鳴らし弱く笑った。]


[墓場の光景を見つめていたが。
 静かな問いかけにゆるりと瞬き、ヘクターへと視線を向ける]

 私はそう思う。

[こくりと頷き。
 けれど否定する言葉を聴けば、首をかしげ]

 もとより、悪魔憑きを倒そうとして失敗したからこんなことになったのだろうし。

 ――悪魔と、同等の者などいないだろう。

[何かに気づいたような、そんな動きを見ながら。
 三人のやり取りを聞いている]


[ふいに聞こえた"声"にびくり、と肩が震えた]

 オーレリア……

[決意を述べていたオーレリアを案じるように見る]


[首を傾げる様子に、静かに笑い。]

 ……悪魔と同等など、いないか。

[弛く目蓋を伏せれば、墓場の気配が遠く聞こえる。
やがて、その幕を引く一瞬の痛みが。
死霊達が渦巻く闇にも鋭く響けば。
男は、乾いた笑い声を短く響かせて。]

 ── さぁ。どうなるかな……?

[それは、身を引き裂かれるような。
そして、悲しみに打ちひしがれ、歓喜に震えるような。
永く、捕らわれていた無数の魂が悲鳴のような響きと共に。

自らも、それに引かれ飲み込まれていく。
傍らにいたメルヤが、どうなったかまでは見届けることは叶わず。
男の魂は、姿を失い、深い闇の奥へと堕ちていく。]*


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