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―宿泊所―
……じゃあ、お願いしようかの
[ラルフの様子
そうか、それはいかんな。
親の言う事はちゃんと聞かないとのう
[やはりまだ子供のように見てしまうらしく、何かうんうん頷いている]
いいじゃないか、どうせわたしはその内…………なんだし。
[拗ねたようでも哀しげでもある表情で紡ぐ言葉は、か細くて全ては聞こえなかっただろう。
目元を緩める様子に、ふっと安心したようにそれはかき消えてしまうのだった]
【人】 座敷守 亀吉な、なんだよ (153) 2012/08/13(Mon) 23時頃 |
[バスに乗るのが一番早い移動手段だと分かってはいても、おそらくはこの景色をみるのが最後なのだと思うと、どうしても自分の足で歩きたくなった。]
師匠に鍛えられたのが役に立ったなあ。
[くすりと笑みをこぼす。
齢七十を超す師匠は、自分の着物に使いたい素材があると、そこがどんな野山でも自分で踏み込んで行ってしまう人だった。
兄弟子たちともども、そんな師匠につきあって、幾度染料の素材を摘みに草木をかき分け、けもの道を歩いたことか。]
きっと、僕のことを見てもそれだけで分かる人はもういないだろうな。
[けれどそれでいいのだ思うと、不思議と笑みに苦いものは混じらない。
昔の自分と今の自分がどれほど違っていても、間違いなくその根幹にはこの村で育った子供時代の自分がある。
それに恥じることも臆することもない、と。
そう言って送り出してくれたのは、やはり師匠だった。]
名乗れなくても、楽しいことには変わりないしね。
[カレーを食べた時の皆の顔や、覚えがあると言ってくれた誰かの顔。お前を知っていると言ってくれた誰か。
どれを思い出しても今は嬉しいばかりだった。]
来て良かったな。
【人】 巫女 ゆり――その後:お昼頃―― (158) 2012/08/13(Mon) 23時頃 |
【人】 読書家 ケイト―10年前― (160) 2012/08/13(Mon) 23時頃 |
【人】 読書家 ケイト―現在― (162) 2012/08/13(Mon) 23時頃 |
[ひたすら徒歩で歩き続け、隣村にたどり着いてすぐに探したのは、墓だった。
高台に集められたその場所を少し遠巻きに眺める。
もとより、その人の墓所を特定するつもりはない。ただ、最初でさいごであろう別れを、遠目にでもすませることが自分なりのけじめだった。
母と自分が村を離れることになった原因――父親の墓を遠巻きに見つめ、一度だけ手を合わせるとその場を離れた。]
―深夜 大部屋―
[やはり一日が短く感じるのは隣村でも変わらない、それは狐にとって未知の感覚で何度も窓の外を見ては首を傾げたり]
……
[狐は床に寝ようとしたがもしかしたら誰かに止められたかもしれない。
何にしろ、やはりラルフの近くにいたことだろう]
[今は何時か、ともかくその部屋の全員が寝床に伏せている時間
狐は静かに起き上がった]
……こんなに大きくなって
[目を開いたなら、あまりにも近くに少年の顔が見えて驚くだろう
覆い被さるような形で、じっとラルフを見つめている。]
……いや、あの頃からこれぐらいだったかのう
でも、……年ぶりじゃからな
[まるで子供に対するように、髪を撫でて
酷く優しげな声は確かに少年のもの、けれどあまりにもつりあわない。]
……ごめんな
わたしが…………だから、お前と………に何もしてやれなかった。
ごめん、な。
きっとこれは……騙しているのと同じじゃな。
[彼が何か言葉を発すれば、寝ぼけて間違えたなどと言い訳をするか
何にしろ最後に頬を撫で、狐の身体は寝床に帰っていく
泣きそうな声だけを残して*]
メモを貼った。
【人】 団子屋 たまこ――しばらく後のこと・林―― (164) 2012/08/13(Mon) 23時半頃 |
―隣村・宿泊所―
[それからしばし歩いて人に尋ねれば、すぐに準備のために用意された宿泊所へと案内された。
[古いつくりのそれは古民家を改築した旅館だと言われたら思わず納得してしまっただろう。]
え、と…芙蓉の間?……まんま旅館じゃないかな。
[何はともあれ、案内された個室へと向かう。
こちらは鍵がかかるらしい。]
メモを貼った。
[荷物を預けて、どこへ手伝いに行けばいいのか尋ねると、祭りに使う食材を宅配業者から受け取って、婦人会の集まりに運んでくれ、と頼まれた。]
ええ、分かりました。
[二つ返事で引き受け、女性が運ぶには骨であろう調理器具や果物、野菜の入ったコンテナを運ぶ。
そのうち、人手が足りないから、とあっという間に厨房の炊き出しへと引っ張られてしまった。]
おにぎり、ですか。
ああ、業者さんやおとうさんたちへ差し入れで。
[隣り合わせた奥様とそんな他愛ない話をしながら、いつの間にか話の流れで婦人会の賄いを作っていた。]
【人】 座敷守 亀吉―昼過ぎ・宿泊所付近のどこか― (167) 2012/08/13(Mon) 23時半頃 |
おや。
[作っているうちに増えてしまった。
アマゴの甘露煮、蒸し鶏ともやしの棒棒鶏風生春巻き、蒸し茄子のつゆびたし、トマトと豆腐の青紫蘇サラダ。
少し考えて、宿泊所へいくらか持って帰っても構わないかと確認すると、にこやかにいいよと言われた。
婦人会の奥様方の作ってくれた昆布のおにぎりと高菜のおにぎりも頂戴して、宿泊所へと帰る。
何故か帰り際に『明日も是非来てね』と念を押されてしまった。**]
― 午後:二階・宴会場 ―
[そこでは、ザックにそっくりな役員が場を仕切っていた。
親戚ででもあるのだろうか、ほんのちょっと笑みを堪えながら。]
はあ、なるほど。
呼んでいる夜店とは別に、村でも食べ物の屋台を出す、と。
その準備をしているわけですか。
[たしかに、周りは日の置ける食べ物の入ったダンボールを搬入している様子だった
ちなみに、人混みと近眼とで、こちらからは知った顔を発見できず。]
は? ……明日はさらに、神社に会場設営も?
[あれだ。あの、テントとか組むやつだ。
肉体労働は好きではない。どころか、大嫌いだ。
明日はばっくれたい、と心底思ったのだった。]
メモを貼った。
【人】 捜査官 ジェフ―昼過ぎ― (168) 2012/08/13(Mon) 23時半頃 |
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