25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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[無骨な手が髪を撫でる、 その感触に眉根を寄せて目を細める。 ――滲むのは、炎のせいではなく]
……はい、 はい、主様。
[己の存在は薄れてゆくのに、 声と温もりだけは、薄れない]
―――…毎日、 余所見をしないのであれば。
セシルと話してて、 きちんと見てくださらなかったら、また 怒ります。
[描いて聞かされた 夢物語にふ――と微笑って]
(@36) 2010/08/10(Tue) 00時頃
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……ああ、主様。 約束、わたしのせいで守れなかったこと、
ごめんなさい、とセシルに伝えて……
[現世に繋ぎとめられる、存在の薄れてゆく。 裏庭の椿もまた、燃えたのだろう。
ただ、目蓋を閉じるようにして、じっと。 縋るように慈しむ護るように、
透き通る腕を背に回して、 いま少しだけ――]
(@37) 2010/08/10(Tue) 00時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2010/08/10(Tue) 00時頃
[相方の是を貰えば、柔らかく微笑む。
瞬く琥珀に、苔色を合わせた。]
わてと鵠さんが、一緒に探したるし、運んだるわ。
なぁ、花と花主の絆って、そんな柔いもんやろか?
よう、自分の周り見てみい。
まだ縁(よすが)が、のこっとるかもしれへんやん。
[細く細くなっていたとしても。
もしかすれば、虎鉄にも糸が絡んでいないかと。]
還れんおもたら、還れるわけないで。
なんや、そんな後ろ向きなん、虎鉄らしゅうないわ。
[ほら、と差し出す片手。]
[柔らかな笑みに笑みを返す。
主の方を、一度見て。
それから、琥珀へ視線を移した。]
……探そう。
[と、言葉 繋いで。]
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[主が傍らに座りあれど、 繋ぎとめるべき宵の夢が崩壊すれば、 その身はもう常世のもの――]
主様――…ッ
[声も姿も、もう届きはしない だろう]
(@38) 2010/08/10(Tue) 00時頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2010/08/10(Tue) 00時頃
落胤 明之進は、メモを貼った。
2010/08/10(Tue) 00時半頃
[薄れていく椿の姿。
どうせあの研師は生きるだろう。
どんなに死に急いでも生き残るものというものはいるものだ]
───時間か。
[がら、と遠くで崩れる音がした。
廊下の美しかった色硝子は熱と煤で見る影もなく]
[倒れ伏せる同じ顔の月に話しかけることもない。
花達が弟弟子の姿の元へと行くのを見届け、
―――…業火の中、静かに佇む。
焔が二つの姿を包んでいく…
溶けて、白から赤へ…赤から…ひとつに。]
[焔の向こう側、離れた廊下に佇む背が見えた。]
―――…本郷、
[一瞬脳裏に浮かぶ、不思議な記憶。
童の傍に添う、獣の姿。]
[一際大きく聞こえる、崩壊の音
冬色の瞳を静かに閉じる]
現し世のゆくさきに
ひととけものの交わる道はなけれども――
[視界は紅い あかい]
逝く先に
みちは……
[翳んで]
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いけるものはいける道 しせるものはしせる道
同じ道をいくのであれば、 ……生ける者は死なねばならない。
[道行き滅ぼす天の火が、 たとえ今この手にあろうとも、願うことは一つ]
……主様、どうか 私を、あなたの道妨げる者にしないで下さい。
[――生きてください、と冷たいその手を頬へと寄せた*]
(@39) 2010/08/10(Tue) 00時半頃
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[屈み込んだ迷い子の前に差し出されるのは、狭間に咲く双花の優しい手。]
もう、赦して下さるだろうか…。
[ぽつ、と呟いて見上げた顔は不安に満ちた顔。 けれど、双花の顔をじっと見詰めればもう一度俯いて。]
…でも、華月と鵠が一緒なら。 見つかる気がする。
……有難う。
[照れくさそうに礼を言って見上げた顔には、少しばかり幼い笑顔があった。 そして、そっと優しい手を取る。
手と手が触れたとき。 ふと、思い出したのは。
主の綺麗な―――優しい鉄色の、瞳。**]
(@40) 2010/08/10(Tue) 00時半頃
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執事見習い ロビンの手を離す事なく、寄り添うように引いて
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