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【人】 踊り手 フランシスカ[宣言しては見たものの、すぐに信じるものもおらず、何だか白けた空気。それが気に障る。 (31) 2015/04/24(Fri) 22時半頃 |
[彼が向かう場所は、勿論お家だった。
ダイミ君のお母さんやお姉さんの声を、殆ど無視するようにして奥の方へ向かうの。その理由を知らない私は、首を傾げたの。
でも、其の後の姿を見て…疑問は解決したの。]
ダイミ君…作ってたんだ…
[モンブランに工夫がされていたり、ライオンは初めて見たけれど。目をひいたのはあの、スズランの香りがするケーキ。
そして。公募箱をひっくり返すようにして選んだ名前は…「私達」によるもので驚いたの。]
あの優しさは、ダイミ君によるものだったんだね。
[納得したように口に出すよ。それなら、少なくとも私にとっては…最高の味に決まっているじゃない。今なら、そう思えるの。
しゃがみこむ彼。私の存在も彼を苦しめてしまったのだと思うけれど。ずっと、せめて寄り添うようにしたよ。]
【人】 薬屋 サイラス[こんな醜い自分から。 (32) 2015/04/24(Fri) 22時半頃 |
メモを貼った。
[彼の魂が現れたらば、一言だけ]
おつかれさまです。
[静かに言って、背を向けた*]
メモを貼った。
【人】 薬屋 サイラス[レティーシャとダイミの身体は、ぴったりと寄り添うように並べられていた。 (33) 2015/04/24(Fri) 22時半頃 |
………え……?
[続く言葉が耳に反響する。その言葉に思考が追いつかないまま、彼女は話し出す。
一拍一拍、ゆっくりと。]
――貴方はもうケーキを作れません。
[…なんで?]
――貴方の家族はもう居ません。
[だから、なんで…?]
――貴方の友達も死にましたね。
…………っ!!!
[フラッシュバック。絞首台に揺れる身体。折れた茎。
少しずつ、理解が追いついて、
駄目だ、理解するな…!
耳を塞ぐ。声は聞こえない。]
――貴方の、大事な人を奪ったのは私です。
…………
[がんがんと、頭が痛い。何かが壊れていく。
最後に、好奇心一杯の笑顔で言われた言葉、
ぷつん、と何かが切れ、ぱたりと腕が落ちる。
浮かんでしまった、あいつの笑顔。
あぁ、また、浮かんでは消え、浮かんでは消え。
――……もう、逃げれない。]
─ 少し前 ─
[サイラスの姿も見えた
すると男は少し焦る。サイラスに、こんな身体にして!と怒られるんじゃないかと、反射的に思った自分を自嘲気味に笑った。
そんな事はもう、起こらない。]
(…お前が手当てしてくれたから、
ここまで、来れたんだ。…ありがとう。)
[どれだけの人間に支えられて自分は生かされていたのだろう。
誇れるような生き方はしてなかった。でも、出会った皆のお陰で、思えたんだ。
この人生で良かったって*]
【人】 薬屋 サイラス―― 広場 ―― (34) 2015/04/24(Fri) 22時半頃 |
―広場―
[何か騒ぎが起こったようで、かけだすご婦人にくっついて広場へ向かう。
人狼が姿を現したらしい。
人垣をすり抜けてゆけば、騒ぎの中心にフランシスカのステージが幕を開けていた]
あぁ、やっぱり。
[踊るフランシスカはいつもと様子が違う。
レティーシャ達のようで、少し違う]
あああああああああああああああああああ!!!!!
[逃げ切れない感情が、思考を全て奪っていく。
なんで、どうして、
違う、違う、違う、違う、違う、違う!!!
何が、違うんだ?分からない、分からない。
なんで、叫んでいるのかも分からない。]
【人】 薬屋 サイラス[彼女は踊る。 (35) 2015/04/24(Fri) 22時半頃 |
─ 少し前 ─
[まさかノーリーンも居るとは思わず
ノーリーンの髪を下ろした姿が見てみたかったな、なんてぼんやり考えていた*]
[何かを振り払いたくて頭を振っても、消えてはくれない。
母さん、ねーちゃん。メアリー。
あんなに嫌っていたはずだったのにヒューに父さんの声。そして、]
……レティーシャ…
[いろんな声や表情ががフラッシュバックしてやがて、
彼女がこちらに向かってくるだろうか。
いろんな感情がごちゃごちゃになった頭でも、それがどういうことか、理解する。力が抜けて落ちた腕。それを持ち上げて、耳へと触れる前に、
ぴたりとその手を止めた。]
……もう、いい。
[つっ、と目から雫が伝う。それはどんどんと流れて、
それを拭いもせずに、ぎりっと彼女を睨みつける。]
もう、逃げない。
[すべてが終わるまで、感情を抑えて、泣くことから、悲しみから、怒りから、あいつらのことから逃げて、逃げて、逃げて、前に進もうとした。
でも、もう、それが出来ないのなら。
逃げずに、向き合うことに決めた。]
メモを貼った。
[やがて、とんっと胸に衝撃が起こる。
歯を食いしばって、彼女は睨みつける。
―こいつを確実に守れる方を…
俺はこいつを失えねぇ
お前に死なれたくない。
――絶対に迎えにいくから。]
………何一つ…………
[ ――……ダイミ君は、死なないでね。嫌だよ。]
………守れてねぇ……
[ゆっくりと奥へと、突き刺さっていくのと比例して、力も抜けていく。
彼女と同じ殺し方よと言われれば、ぎりっとさらに歯を食いしばる。]
【人】 薬屋 サイラス[肌で感じる、彼女の想い。 (36) 2015/04/24(Fri) 23時半頃 |
【人】 薬屋 サイラス[青年は駆け出した。 (37) 2015/04/24(Fri) 23時半頃 |
[なら、せめて。]
――……ぎりぎりまで、死んでやんねぇ
[もう、声にもならない。
頭を撫でられても、それを振り払う力もない。
でも。あいつの受けた苦しみを少しでも長く感じるたために。
あいつが望んだ想いを少しでも長く叶えるために。]
――……生きてやる……
………
【人】 さすらい人 ヤニク[そのまま、村人と、いくらか話をしていれば。 (38) 2015/04/25(Sat) 00時頃 |
― 回想、ヒューと ―
[触れた指が嫌がられる事はなかったが。「息苦しい?」、その問いかけに対する返事は相打だけだった。
何か訳ありなのは一目見た時から分かっていた。身体に深い傷だけではなく、心にも何かしら傷を作っているのだという事は知れた。
顔を覗き込み、憂いを帯びた瞳を眺める。]
…ヒューさんさえ、宜しければ。
ずっと此処にいても良いんですよ。
[頬を撫でていた指先の動きが止み、優しく訊ねたんだったか。]
[ヒューはなんと答えただろう。ただし、帰る家は始めから用意されていなかった。
心身共に傷ついたこの男が…、信頼していた人間に裏切られたら、絶望するだろうか。あなたが怒ったり、笑ったり、悲しんだり、泣いたりするところ。もっと色んな感情を引き出したいんだ。
その瞳がひび割れる瞬間を見たい。]
[その夜、ヒューの故郷で起きた出来事を知る。
ヒューが知る由もないが、滅亡した村の外で遠吠えをあげた狼はチャールズだった。
生き延びた男が一人逃げていったことを聞いた。
後日、この騒動の途中で、男の名前がヒューである事を聞かされた。]
【人】 薬屋 サイラス―― 広場へ続く道中 ―― (39) 2015/04/25(Sat) 00時頃 |
――…。
[とんとんと…なだめるような優しいリズムで肩に触れる。口をついて出たのは、子守唄。
囁くように紡がれる。そっと、夢路へと導く。
I killed Cock Robin.
[「それは私よ」と答える代わりに一輪の赤い薔薇を。*]
メモを貼った。
― 最期 ―
そう、貴方は男の子ですからね。
今の貴方、格好良いですよ。
行くならお行きなさい。…私の気が変わらぬ内にね。
[メアリーが教会を出て行くならば引き止めようとはしなかった。
何時もの穏やかな笑みで見送った。彼の正体を仲間に囁かなかった。]
[勢い良く、教会の扉が開かれた。
振り向いた先には、怒りに狂った男の姿があった。どうやら彼に宛てた贈り物に届いたようで、男の目は憎悪に燃えていた。故郷の村を滅ぼした敵だと知ったのだから当然だ。その男の眼が牧師を見据えた瞬間、射抜くような視線に微かに恐怖を抱き――だが、それと同時に牧師が感じたのは、悦び。
ぞくりと走るその悦びは、間違いなく、彼の、「仇を討ちたい」という復讐に駆られた、その眼ゆえだった。]
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