227 【完全RP村】Etude of NIGHTMARE
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お前、一言余計だよ。
[お茶を飲みながら、目線だけをちら と李に寄越してやって。
悪びれず笑う彼を睥睨。
それでも不思議の国のアリスやハートの女王相手に言われるのと違って苛つきはしないのは、彼の人となりのせいか。
ポケットから、明らかに入りきらないであろう大きなホールパイを取り出したのを見れば、似たような現象を日頃から見慣れているために驚きもせず。気になったのは、何のパイかという点。]
ほう…、気が利くじゃないか。
[声には喜色が混じり ]
余所見して、さっきみたいに転ぶなよ?
[転倒の原因はチシャ猫だと分かっていながら、揶揄を含めて。
その実少しの心配も混ぜながら声をかけた。]
楽しいデートになるといいなぁ?
[ヘクターに便乗して
連れ添って席を後にする彼らを見送る。]
……やっと、静かになったな。
[ヘクターに話し掛ければ、取り分けた分のパイを差し出され]
ふふ、『苦しゅうないぞ』 ...なんてね。
ありがとう、頂くよ。
[礼を言って受け取り、銀のアンティーク調のフォークを手に握る。
丁度飲み終えて空になったティーカップには、新たにストレートの紅茶が満たされていた。]
基本的に騒がしい≪フェスティバル≫である事が多い故、
静かなのは少し落ち着かんがな…。
[静かなのは好きか、遠巻きに聞く言葉≪キョウミ≫。
常に騒ぎだらけの世界≪チョウミリョウ=センソー≫に住まう
彼はそう言って苦い珈琲を嗜む。
普段ならば白≪マヨネーズ≫を入れたかもしれないが、
何だかそんな事をする気にはなれず。]
…まあ、仕事≪ミヤマモリ≫だらけでたまには休みも
良いものではあるかな。死んでるが。
[死ぬ事が休みとは皮肉過ぎる。
だけどこれから先、彼がもし目覚めた後
改めてくる真の死亡≪ゼツボウ≫は過労死≪ハタ・ラ=キスギーン≫
なのだろうと思うあたり困ったもの。]
…紅茶、美味いか?
乙の世界だとかなり調味料≪コンモリン≫入れるが
[看板の先、"観客席"を目指しつつ。
死後の世界とはこうも騒々しいものなのか、と肩を竦めて息を吐く。
嗚呼それにしても、三月兎の哀れな事。
珈琲が嫌いだと言うからには、きっと苦いだとか酸っぱいだとか、そんな感想を抱いているのだろうが――男に言わせれば、それは"美味い珈琲を飲んだ事がないからだ"。
自分とて、最初から得意だった訳ではないから。だから呆れると同時に、こんなに美味いものを飲まないなんて、勿体無いとも思う。]
……しかしこの馬鹿げた劇は、いつまで続くんだろうな。
[ぼやきつつ思い出すのは、死んだ時の痛みと"卵"の言葉。
彼もまた割ると痛いとぼやいていたが、かと言って同情出来るかと言われれば否だ――絶対、此方側の方が痛かった。
それにしても、あの卵の忌々しい事。
簀巻きに出来るものならばとっくにしていたとも――認めたくはないが、したくても出来なかっただけだ。
しかし、言語体系が違うと思っていたあの卵だが、どうやら一応此方の言葉も話せるらしい。
あれを聞いた時は思わずギョッとしてしまったけれど、今思い出せば何だか可笑しくもあるものだ。]
[…そう言えば、此方側の女王だけれど。
先程、赤の女王やら三月兎やらから語られた、もう一人の女王の話を聞くに、会えはしなかったが此方側にも女王は居たのだろう。]
……さて。
ここが"観客席"かな。
[そうしてたどり着いたのは、森の先。
がらんとしたそこに居たのは二人の人物――一人は、顏を知っている。]
……君も此処に来て居たのか。
招待状、ずっと待っていたんだがね……ヘルシング。
[あの時、不思議の国で交わした約束を思い返し。片手を上げてそう声を掛ければ、イカれた帽子屋はさて何と答えただろう。
そして、もう一人。
特等席とでも言えるようなそんな場所で劇を眺めている女性の声に、男は視線をそちらへと向けた。]
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