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メモを貼った。
[浴槽からあがる湯気がバスルームの湿度を上げている]
そう、ご奉仕。
でも別に御前とヤりたいわけじゃないし
[重そうに身を起こし、濡れた身体で近づく彼を眺める。
人種特有の肌色は背を向けさえしなければまだ傷も無い。
どうやって壊してやろうかと考えつつ、シャツを脱ぎ捨てる]
洗ってもらおうかな。
御前の身体でさ。
[息を呑む気配は伝わったが、唇が笑みを描くだけ。
スラックスを指して脱がせろと命令を下す]
メモを貼った。
『洗う…?』
[それを言葉通りに受け取れば、
きょとんとした顔だっただろう。
先程自分がされたみたいに手で洗えばいいのだろうか。
洗うこと自体はまあいいとして、
続く命令に微かに睨んだまま]
…。
[重い体を引き摺りながら男の向かいへ立てば膝をつく。
不機嫌極まりない表情のまま、男のスラックスを
下ろすために手を動かす。
ベルトがあれば邪魔だとばかりにそれを引き抜いて]
メモを貼った。
[皮のベルトが引き抜かれる音に僅か眉を歪めたのは一瞬。
不愉快そうな彼の顔を眺めながら、節ばった指を頬に走った朱に伸ばす]
本当はさ、柔らかい女の身体のが気持ち良いものなんだろうけど。ま、雌奴隷はMrルーカスの作品が完成したときにでも楽しめるからねぇ。
それに、御前に奉仕させるのも結構満足出来そうだし。
[瞳を細めて愉しげに語る。
下着まで脱がされるのを待って、浴槽の縁に腰掛けた]
…?
[一瞬、表情が変わって見えた気がした。
頬に伸びて来る手を少しだけ押しやって]
『男を買ったのは、お前だろう』
[それなら女を買えばよかっただろうに、
それでも男は自分を買ったのだ。
スラックスを引き抜いて、ベルトと共にそれを放ろうと
仕掛けたが濡れないような場所へと纏めて置いておくことにした。
浴槽に腰掛ける姿に眉がよる。
仕方ないから、先に浴槽から湯を掬いあげて]
『先に軽く流さないと湯が汚れるだろう』
[問答無用で腰掛けた男の頭に湯を傾ける。
そのまま入ると土や砂で湯が濁る。
だからこそ先に流すのが己の感覚]
[基本的に従う心算でも内心まで屈していないのが理解出来る。
手を止められた男は、嬉しそうに哂ってその頬を今度は強く叩いた]
そうだよ?
別にもう一つ買ってもよかったんだけどさ
どうしても御前を貶めたかったんだよね。
[聞きようによっては熱烈な告白ではある。
内容は酷いものだが]
汚れるも何も……
[浴槽の外で身を洗う習慣の無い男は、突然湯を傾けられ一度驚いたように目を見張る。
暖かな湯が濃い金糸を更に濡らし、ぺったりと頬にまとわりつかせた。
ぽたぽたと雫の毀れる髪を鬱陶し気に後ろへと撫で付けながら男は腰掛けたまま彼を見遣る]
意趣返しの心算かい?
……まあ、今回は許してあげるよ。
[湯を浴びせられた事への怒りは無く
その仕打ちに笑みを含みながら褐色の瞳で見上げる]
じゃあどうやって洗ってくれるのか見せてもらおうかな。
嗚呼、先に一つだけ言っておくけど
手だけじゃなくて身体全部使って洗うんだよ。
[タイルを踏んでいた足で、ひたひたと彼の膝を叩きながら低く甘い声で告げた]
メモを貼った。
メモを貼った。
ッ
[頬に衝撃、痛み。
口の中は切れはしなかったけれど、それでも気分は悪い。
いっそ狂気と呼んでもいいかもしれない感情に、
硬翠を細めてそれは睨みに変わる。
湯を頭から掛けたまではいいが、男の反応を見るに、
どうもこれはこちらの文化にはないことらしい。
自国の公衆浴場は蒸し風呂だが、こちらもそうなのだろうか。
けれど湯がはってある以上はそういう文化なのだと思っていた]
『意趣返し?お前が洗えと言ったのだろうに』
[男の言葉に応える声は至極当然みたいな顔をしていただろう。
別に怒られる筋合いはないとばかりに首を傾げた]
『…全身?』
[どうやって、とばかり首を傾げる。
訝しむかのような声と表情のまま、とりあえず湯をもう一度組み上げて
それから石鹸を取りに行くことから始まった。
今更気づいたのだが、どうやら石鹸には蜂蜜が使われているらしい。
向日葵の蕊のようなその濃いゴールデンオレンジは、
泡立てると甘くていい匂いがした]
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― 現在軸・客席 ―
[主人を睨んでから、いくらか経った頃。
反抗的な態度に主人はどんな反応を返していたか。
ふと、耳が舞台から聞こえた青年の叫び声
自然と舞台に漆黒が向く。]
―――…な、に……?
[一見、裸のまま拘束されているだけのように見えたが、
彼の耳にはいつの間にかヘッドフォンがつけられていて。
それに気付くと同時、彼に何かを囁く男
…っ、……
[わざとらしい視線。
その行動から、恐らくあの男も私を餌に彼を苦しめているのだろうと推測した。
ぎり、と唇を噛み締めるが、今は怒りよりも。]
や…やめ、………
[視線は舞台に縫い付けられたまま。
叶うならふるふると首を振ろうと。
そしてまた男と目が合って。
その次の瞬間。
漆黒が大きく見開いた後、顔をくしゃりと歪めた。]
――――もう、やめて…ッ!!
[客席から舞台へ、透き通るような声が投げられる。
耳を塞がれた青年には届かなかっただろうけど、墨色の男の耳には届いたか。**]
メモを貼った。
イイ顔。
[硬翠が睨み上げてくると、男は愉悦に顔を歪める。
其れから青年の様子を眺めていると石鹸を取りにいくようで。
男は指図するでもなく彼の好きにさせることにした。
男二人の浴室にそぐわない甘い香りがふんわりと広がる。
泡立てた其れをどうするのかと、首を傾いでみた]
[歪んだ表情なんて見ていても気分がいいものではない。
とりあえず石鹸を泡だててみたまでは良かったのだが
普通にその甘い匂いに和んでしまって、それどころではなかったのを思い出す。
全身を使えと言われたのだが、どういうことなのだろう。
軽く首を傾げて、それは風呂上がりに体を揉み解せということなのだろうか。
これ自体は自国にいたころに何度かやってもらった事があるがとても気持ちがいい。
まあ、概ねそんな感じでいいのだろうと気楽に考えて]
『来い。こちらだ』
[あくまで浴槽の湯は綺麗に保ちたいので、泡を飛ばすのもどうだろうと
頭から湯を被った男を泡のついた手で手招く]
[細かい泡の立つ蜂蜜の石鹸。
自身の髪の色を薄くしたようなその色から香るにおい。
泡だらけの手で招かれて男は立ち上がった]
はいはい、仰せの通りに。
[お手並み拝見といった風合いで彼の前に仁王立ちになる。
当然前を隠すような素振りは見せない]
[石鹸の匂いが気に入ったのだろう、来るのを待つ間泡を吹いてみたりもする。
立ったままだったので、当然洗いにくい]
『立ったままでは洗いにくい』
[視線を床へと。
男が座ったかどうかはさておいて、軽くもう一度湯をかけてから
泡に塗れた手はまず男の背を撫でるように洗い始める。ごく普通の洗い始め。
少しだけ横着してそのまま肩から腕を洗うと、少し自分のほうが小さいので、
まるで二人羽織みたいになった。男の背に胸が当たるけれど、まったいらなそれは
柔らかさに感動する事も何もなさそうだった]
メモを貼った。
メモを貼った。
[シャボンがふわりと舞う。
ちらりと視線を流していると、声がかかった]
ああ、そうか。
これでどう?
[視線の先、床に尻をつく。
硬いタイルが冷たかったが湯が流れれば左程気にもならなくなった。
泡が触れる]
――…
[背と言わず腹といわず無数の蚯蚓腫れ。
其れは昨日今日のものでは無い。
それだけでない幾つもの傷跡が泡で隠されていく]
へぇ、洗い方ちゃんと知ってるじゃない。
[腕をとられながら胸が背に触れれば、男は正解だとばかり小さく笑った]
『いいだろう』
[肌が渇いていると石鹸は泡をたちまち潰すから。
石鹸の匂いが気にいった事もあって、何でもかんでも嫌がる普段に比べれば
随分と機嫌良く動いていたか。
洗い方を知っている、という言葉に、首を捻るがそのまま洗い続けた。
全身に残る傷跡は、随分と古いものに見えた。
泡がついている手とはいえ、滑らせれば引っ掛かりを見せるような場所もある。
男が肌を見せないのはこれが理由なのだろうか。
まあ見せられたところで何があるわけでもないからして。
ただ、気にするよりも今はこの面倒な命令を済ませてしまおうと手は動く。
肩、腕、背面。そこまで済んでしまえば今度は前。
一度湯の桶を傾けて石鹸を泡立てなおし手男の前に座りこむと
首筋から鎖骨、胸へと白い泡を纏った掌は滑る]
……口のききかたに気をつけるんだね。
後が怖いよ?
[愉しげに笑いながら告げてやる。
前にまわる青年に気付くと、苦笑が漏れた。
泡が擽るように流れていく感覚へ僅かに身を捩りながら]
こらこら、全身使えって言っただろう。
此処、使うんだよ。
[口出しせぬ心算ではあったが
そうじゃないと首を振った。
人差し指で相手の胸をつつく]
『この性格を気に入って買ったなら、諦めるべきだろう?』
[笑う声に諦めろとばかりに告げる。
また濃くなった蜂蜜の香りに呑気にしていたら
聞こえた駄目出しに首を傾げる]
『さっきは、合っていると言ったはずだ』
[何が違うのだろう。軽く首を傾げた。
ここ、と言われて指差され、そこに在るものを見る。
どう見ても自分の胸しかない。
もう一つ首を傾げる]
【人】 子守り パティ>>72 (107) 2010/04/09(Fri) 22時半頃 |
やだな、
その鼻っ柱をへし折りたくて買ったんだから。
[少し違うと口元を歪める。
首を傾いだ青年には思いつかない様子。
男は肩を竦めて首を振る。
足を伸ばして座り直し]
さっき背中にしてたみたいに、その胸に泡つけて擦るんだよ。
全身使えって意味、わかるかい?
[ひらひらと手招く]
『…どちらもそう変わらん』
[小さく一つ息をついて、肩を竦めた。
そうしたら、目の前で同じ行動。
背中に、と言われたけれど]
『そのような事、した覚えがないんだが』
[要するに偶然の産物だ。
幾らか睨みながら、それでも手招かれたら
応じないわけにはいかない]
【人】 子守り パティ[No.2の言葉には、「どちらでも構わない」と言いたげに、じっと見下ろす恰好になる。 (114) 2010/04/09(Fri) 22時半頃 |
まあ、Jadeにとってはそうかもな。
[両肘をタイルにつけながら、天井を見上げる。
床に寝そべるようにして、青年が跨るのを待つ]
してたよ、さっき
腕洗うときにさ。
早くおいで。
洗わないと終わらないよ?
『…買われた人間には、変わらない』
[買われた、その事実は変わらないから。
無意識の行動を告げられて、表情は幾らか険しく。
洗わないと終わらない。それは間違いなく事実だ]
『……解っている、そんなこと』
[声が苛立ちを含んだ。
先程までは石鹸の甘い香りで機嫌も良かったのに、
最早それどころではなくなった。
石鹸と湯を足す桶を手近に引っ張って、渋々とその上に乗る。
泡まみれの手は、どうも男の上につくには安定が悪かった]
― 現在軸・客席 ―
…あッ、痛―――!
[主人が髪を絡め取って引いたのは、少し前の事。
私が願っていれば、彼は少なくとも今よりは楽になれていたかもしれないのに。
髪を引かれた時に囁かれたのはそんな言葉。
はらはらと涙を零しながら、それを聞いた。
本当にそんなつもりがあったのかどうかは知らない。
けれど、もし私が願っていて、助ける事が出来ていたなら。]
わ…た、し……
[怒りのままに反論した事を酷く後悔する。
今も尚、髪は引かれたままだが、顔が歪むのはそのせいではなかった。]
そりゃそうだよ。
わかってるんなら、ほら。
[ぺちぺちと太腿を叩いて笑った。
浴室の適度な湿度で風邪は引かずに居られるだろうが
このままでは何時までたっても終わらないと告げて。
青年の機嫌が段々悪くなるに反比例して
男の気分は満たされていく]
それで、その泡を此処に塗って
胸で擦るみたいにして?
[指示を出して、腕を枕に男は目を閉じる。
口元は相変わらず弧を描いていた。
彼がその通り男の上で踊り始めたら
滑る泡と男の身についた無数の凹凸が彼の胸を刺激する筈]
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