84 戀文村
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[クラリッサが本屋の前で。
くしゅんと可愛らしいくしゃみ。
それを見て。
灯りの灯る本屋に目がいく。
まさか自分も話題に登っていたとは。
夢にも思わず。
そこであおられている酒が。
自分に死を齎したものと同じとは。
夢にも思わず。]
……ダーラさん?
[終末を望む怨嗟の声が。
呪いのように響き渡る。
すでに彼女も自分と同じ身体を持たぬもの。
その声は肉声ではなく魂の叫びか。
彼女の望む終わりとは戦争のことか?
それとも……。]
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鈍感。
[青年は小さく小さく呟いて、こっそり溜息を吐いた]
……嗚呼、私のペースにつき合わせてしまいましたか 申し訳ありません。
ええ、寝台をお貸ししますよ。 少し横になってらしてください。
[子供のように頷く姿に、少し待っていて欲しいと告げて 手早く店仕舞いを済ませると、奥の寝室に案内した]
狭いところですが。
[窓は割れたまま、補強はしたが寒い風が入る。 青年は衣類箱から幾つか服を取り出して窓際につるし始めた。 大分、冷たい空気は緩和されるハズ]
(89) 2012/03/31(Sat) 00時頃
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[ヤニクの声に振り返る]
…どうしたの?ヤニクさん
[首をかしげてヤニクを見つめる。]
[ダーラがベネットのところへ持っていった酒は、
酒自体はヤニクに死をもたらしたものと同じかもしれない、
しかし、その酒に、ヤニクに死をもたらした直接の原因となる薬草が仕込まれているか否かは…分からないのである。]
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おやおや、そんな所に座ると冷たいでしょう。 さ、もう少し先ですよ。
[腕を取り少しは暖かな寝台に運ぶ]
一日が過ぎるのは、長いようで短いものです。 ね、若し召集がかかったとしても 待つ時間は長いようで短いのかもしれませんよ。
[村人に赤紙が届けば、戻れない 知っていながら、青年は戻り人を信じている様子で話す]
私達は生きて待つんです。 ……決して、ヨーランダさんのようには、逝かないで。
[エリアスの死が伝わるのも、そう遠い未来の事ではないだろう 思いながら、青年は静かな夜に、そう願った**]
(92) 2012/03/31(Sat) 00時半頃
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