3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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用務員 バーナバスへと手を伸ばし 届けば その獣を 抱き締める**
闇の中に泣く声が聞こえる
『あーん あーん』
あれは…冷たい金属の扉の向こう
『あーん あーん あーん あーん』
赤ん坊の声がする
あれはあたし? それともまた別の子
ゴメンね あたし亡霊だから助けてあげれない
もうすぐ…闇が覆えばきっと怖くないから
闇に溶けてしまえば
きっと 泣く事もないから…
[抱きしめられると、大人しく、その身を摺り寄せていた。]
あ---っ
[……無骨な指に触れられた気がして]
少女は口元をほころばせる**
[少年は靴から水色のビー玉を取り出す。
隻眼の男から、涙のようだと思われたとは知らない。
そして、片割れへと囁く。
その声が、届こうと届くまいが構いはしない。]
ミシェ…、ごめんね。
勝手なのは分かってる。
でも。
今はまだ、こっちに来ちゃダメだよ。
[もしミッシェルの影が変じて少年の姿をとるのなら、
少し困ったような笑みを浮かべた姿となるだろう**]
(先生、ごめんな。)
[なんか謝らなきゃいけない気がした。]
文芸部 ケイトは、メモを貼った。
2010/03/08(Mon) 20時頃
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[ ず、] [闇から あらわれる]
( クスクス )
[木の下で 哀しげな表情を一瞬浮かべて すぐに 歪んだ笑みを浮かべた 緋色の少女 ]
( クスクス )
おともだち 増えた な
[左手は ずっと握り締めたまま] [ 少女の周囲には 蒼い蝶が ひらり と舞う ]
(@24) 2010/03/08(Mon) 20時頃
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文芸部 ケイトは、伝説の木の下で 左手のビー玉を握り締めたまま哂う
2010/03/08(Mon) 20時半頃
[ずぶり、ずぶりと思考は塗りつぶされていく。
見上げる葡萄色だけがまるで己の世界の全てのようで。
色が変わったあのビー玉のように、自身の鳶色も葡萄色に染まればいいとすら願い]
ばかかな、わたし
なんかしあわせかも?
[おどけて目を細める。笑い声はもう響かない。
どこかで遠吠えが聞こえた、気がした。]
|
[木の下、緋色の少女の纏う闇は相変わらず弱いまま]
( クスクス )
[繰り広げられる光景を 笑みを浮かべながら 眺め]
( クスクス )
[ 哂う ]
(@25) 2010/03/08(Mon) 21時頃
|
文芸部 ケイトは、美術部 ミッシェルの足元に黒き実から生まれた少女を生み出す
2010/03/08(Mon) 21時頃
[闇が、残滓が、
最後の仕事と言わんばかりに中身のない体を動かす
顛末を見届けさそうと
感じる魂は砕けて散ってしまったというのに]
(フィリップは)
(なんであんなに……)
[グロリアにだけ聴こえるだろうか。]
|
[ ミッシェルの背後で 左の黒い瞳をゆぅらり揺らし ]
" どうして、とめてくれなかったの?
いても良いって言ってくれなかったの? "
[ 呪詛を 闇に引きずり込むような こえで 囁き ]
[けたけたと 哂いながら ミッシェルを みる やみ ]
(@26) 2010/03/08(Mon) 21時半頃
|
(フィリップ)
(――……)
[それはどちらも、護りたかった者たちで…。]
[なめる舌、くすぐったげに目を細めれば、
零れ続ける滴が ほんのすこし 減って でも]
[獣の こえ が 届けば]
――……、……
[最期、指先が触れた間際、彼の 唇の動きを思い出した。]
……どうすれば、よかったのかな……
|
[ 伝説の木の下 ] [ 「せんせ」のことを 想うのはいつもここ ]
[ 薄紫の少女の想いが 強い場所は] [ 闇が 遠い ]
(@27) 2010/03/08(Mon) 21時半頃
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(どうすればよかったか。)
(そんな答え、わかるわけない。)
(わからないから、探してる。)
(じたばたしてた。)
[安易な安寧に縋って、溺れ堕落していくなど…あいつはどう思うだろう?
愚かしいと思う。以前の自分ならば、愚かだとそう切り捨てたに違いない。
けれど、この暗く冷たい闇の底では、共に在る事だけがあまりに甘美でいとおしい。]
しあわせ だよ。
[囁く言葉は、ゆるぐ事無き本心。
それ以上何も無くても、
絆。
それだけがあれば、他に何もいらない。]
――ちがうよ。
[センセに殺す(そんな)こと、
されるほうがこわれそうだ、と。]
…あんなこという君が、化物なはずなんてないよ。
[嗚呼、運命が命が魂が、細い細い切れること無き糸で結ばれたのは、
結ばれることが出来なかった、運命に引き離され、命を奪われ、魂を囚われたあの子の、
片恋いのささやかな願望だったのだろうか?
殺され、闇の中に一人閉じ込められたが故に、共に死ねることにすら憧れたのだろうか?
そんなことも、今はもう分からない。
葡萄色の瞳は、日の沈んだ後の空の残滓によく似ている。]
[どこからか、ピッパの声が聞こえた気がした]
[常世を写す、ぼんやりとした光を見る。
否、もしかしたらもうそれは見ているのではないかもしれない]
……大丈夫。きっと扉は開くさ。
[だって、生きてる彼らは綺麗だから。
闇に犯されても、どんなに染まっていても、ただ生きてるってだけでまぶしい]
[まだケイトのことは許せない。
他人を引きずりこむ位ならもっと苦しんで、寂しがっていればいい。けれど、彼女がこの闇から抜け出せないなら、きっと自分達も光の場所へはいけないと思う。だから、願う]
なぁ。
[口が動くうちに。声が自分のものであるうちに]
産まれてきてくれてありがとな。
生きていてくれてありがとう。
綺麗なもの見せてくれてありがとう。
一緒にいてくれてありがとう。
[多分、自分は一人でも結構幸せで。きっと人類の唯一の生き残りになってもそれなりに生きていけたと思う。だけど、その上で死後に闇の中で彼女の手をとった]
[それは随分とぼやけて、篭った、黒い声]
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[ミッシェルの傍で 黒い瞳の少女は]
( さみしい ) ( さみしい )
[ そう言っていた ]
(@28) 2010/03/08(Mon) 22時頃
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( クスクス )
[ 闇の内で 外で 少女は 哂う ]
[ せんせ の こえが聞こえても 伝える気はない ]
(@29) 2010/03/08(Mon) 22時頃
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[きろりと闇の中で、眼を動かした。
伝説の木。何度も何度も、描いたそれ]
……諦めんな、よ………
[いつかと同じ台詞を口にして、それでもその語尾は闇に溶けた]
[寄り添う獣の背を うなづきながら、撫でて]
――その姿、気に入ってらっしゃるんですか?
[小さくぽつり と]
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