3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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………まいったね。
[でも、どんなに目を逸らしても。
ついつい視線は光に向かう。そこで生きてる人に向かう]
[スケッチブックに手を伸ばす]
…ダメだな、もう。欲しくなる。
描いたら、きっと欲しくて欲しくてしょうがなくなる。
[綺麗なものが。美しいものが。生きてる人が。
欲しくて、見たくて、描きたくて、そちらに行きたくて。
全力で手を伸ばして、そして引きずり込みたくなる]
[そうしたら、彼らのその力強い素敵な光は変質してしまうのに]
[目の奥にきらりと浮かぶのは渇望と葛藤。
変質してしまった己と、ピッパが闇を吸い取ってくれたお陰でかすかに残る理性との戦い。握りこむように、手を下ろした**]
[蒼い蝶は獣と化したバーナバスの鼻先を掠め
眉を顰めるディーンのまわりをしばし ひらひらと舞い
やがてどこかに飛び去った]
[深いモノクロームの景色の中、飛び去るは鮮やかな蒼い蝶。
かなしみのいろだと、ふと思った。]
[寄り添う恋人達の上を
蒼い蝶は ひらり ひらり と飛んで行く]
……ちょうちょ
[鳶色の眸にも蒼い蝶は映るか。
戯れるように手を伸ばし、くるりと身体を回転させた。]
[蒼い蝶は
戯れるように差し述べられた、鳶色の少女の白い指先で
しばし羽を休める]
ねぇ、君はどこから来たの?
迷い込んじゃったのかな。
[指先に止まる蒼い蝶に言葉をかける。
美しいその色に目を細め、眸を瞬かせた。]
…メアリー?
[感じる気配。蝶と戯れるようにふわりと舞う様に目を細めた。]
[鳶色の少女を呼ぶ声が聞こえれば
蒼い蝶は羽ばたき、白い指からふわりと飛び上がる]
[響いた声に、髪を揺らして顔を上げる。
赤い絆が、見えた。]
……ディーさん。
ようやく、見つけた。
[よかった、と笑む。
指を離れ、羽ばたいて飛んでいく蒼い蝶の姿を見上げながら
ふわりとディーンの隣へ降りる。]
[蝶の蒼い燐粉が照らす闇。
ほんの僅か重なる映し世が垣間見えるか。]
君は、誰だい?
[見覚えのない鮮やかな蒼。ひそやかに問いかける。]
[つなぐ赤い糸が仄かに輝く。
ようやく見つけたと微笑む姿を抱き寄せようとして、
ざわり…闇が蠢いた。]
[伸ばした手は触れることなく。
なすすべもなく闇に絡みとられて。
一滴の波紋を残し、呑み込まれて消える。]
[闇が蠢く。
ざわりと感じた気配に鳶色を大きく開く。]
……っあ
[伸ばされた手を取ろうとして
――消える。
ざあっと風が吹いたようにツインテールが闇に揺れた。]
そうだ……
[違うのだ。
あの陽の差す場所とここは――
闇に溶けそうになる思考。
必死に繋ぎとめるように、両手で顔を覆った。]
[ざわりと闇が蠢き、金色の男の姿が消える
蝶は鳶色の少女の上を小さく旋回し
やがて蒼い光を曳いて闇の中へと飛び去った]
[金色を塗りつぶしてしまいそうなほどに、闇は深く粘りつくように濃い。]
…メアリー……ッ。
[浸み込む闇に蝕まれ、深く深く奥底へ封じられるように。
それは誰の執着だったろう。
絡みつき、縛り付け、身勝手な愛を囁きながら肌をぬちゃりと舐めまわしていく。]
[蹂躙され、染め替えられ、消えそうになる自我。
それでも細い細い赤い糸だけが、かろうじてつなぎとめている。]
……そう、幸せだよ。
[闇の中、届いた声に顔を上げる。
まだ赤い糸は繋がっている。
――大好きな人と一緒なら――]
探さなきゃ、探さなきゃ!
[繋がった糸の先はどこにあるのか。
闇の中ふわりふわりと漂いながら、その先を求める。]
[手をあわせ 見つめる]
(思ってるだけだから…いいよね 独りよがりに感情を紡ぐ)
[こんな歪んだ闇の中で咲く花はやっぱり狂ってる]
(でもそれは とてもいい匂いがする)
[恋という狂気を悟り それを受け入れ]
ごめんね ごめんね…
(交わされる口づけは 甘くてそして苦い味がした)
[けふり。闇の中呑まれるように。
もがいてそれでも抜け出せなくて。
握りしめた赤い糸。その赤だけが視界に残る。]
探さないとな。
の―。
[壊れた魂
何もない空ろな体はずが、突き動かされたようにさ迷う]
探すの?
[どこからか聞こえてくる自分と同じ亡霊の声に問う]
さがしてどうするの?
ディーさん、ディーさん!
[名前を呼びながら、闇雲に走る。
強く蹴りだした拍子にまた、転んだ。
足がじっとりと闇色に濡れる。]
あは、痛くないや。
[幾度となく助けてくれた人は今、近くにいない。]
【チャールズRP】
>>@33
[ケイトの言葉に、ゆっくり頷く。]
ええ、もちろんです。
これからもずうっと、ずうっと、
貴女のことを、
見ています よ?
[笑んだ。]
(#20) 2010/03/07(Sun) 01時頃
【チャールズRP】
[用具室、白熱球の光は、少女の顔を少し大人の女性に見せる。
3年間、変わらない、そして、変わった。]
ケイトさん、貴女はとても優しくて、可愛いですよ。
[本当に、可憐なスイートピーのように。]
(#21) 2010/03/07(Sun) 01時頃
何を探す?
分からない。
[見つめるはケイト・グリフィズ]
がう?
[舞う蝶には手を伸ばし、
だけど、すり抜けた。]
【チャールズRP】
[そして、用具室内をせっかくなので整理しはじめる。
余った座布団の束は奥にまとめて…。
その間に、もうすぐ卒業してしまう生徒を垣間見る。
卒業したら、大学に行くのだ。
眼鏡はそのときもかけるのだろうか。
外すと言い出すかもしれない。
いや。とても似合うのだから外さなくてよいのに。]
ケイト、大学に行ったら、何をしたいですか?
[自分を倣って国語教師になりたいという、
それがまた可愛くてたまらない。
いや、生徒はみんな可愛いけれども。
ああ、そう、平等であらねばならない。
生徒のために先生はいるはずなのだから。]
(#22) 2010/03/07(Sun) 01時頃
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