147 書架の鳥籠
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― 現在/少年がいた最後の場所 ― [獣の遠吠えは鮮明に。 魔女に願いを叶えられ、苦しみ抜いた少年を想う。]
……私は、魔女を赦さない。
["ゲルト"は手のひらの中。]
あんたみたいなでかい子がいる年じゃない、 って言ったよね?
[それは自分だったのか、別の誰かを指していたのか、 今はもう、知ることは出来ないけれど。]
でも……もっと叱ってあげたかった。
[望みは儚く、もう叶わないこと。]
(15) 2013/10/08(Tue) 12時半頃
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[両頬をバチン!とたたき、偽物の夜空を見上げる。]
さて、 与えられた役割を果たさないとね。
[サロンへの足取りはしっかりとしたもの。 シメオンは亡霊だったと、正しく伝えるために。]
(16) 2013/10/08(Tue) 12時半頃
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― サロン ―
[到着した頃には、全員起きていようか。 ホリーやボリスの姿を見つけると、ほのか笑うも苦いもの。]
[コトリ]
[無言で進み、サイモンの、レティーシャの。 …………そしてグロリアの並ぶテーブルに。 シメオンによく似た――ゲルトの人形を置く。 魔女の犠牲になった者と言わんばかりに。]
(17) 2013/10/08(Tue) 12時半頃
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[満たされぬカップ。 友の顔は見えない。]
……カップ、空のままじゃん。
[前髪が、オズワルドに乗せられた帽子が、友を隠す。 ポットから注ぐ珈琲は、いれたての温度。
砂糖をひとさじ。 ――もうひとさじ。 黒琥珀をかきまぜ、テーブルに。
友の顔をのぞき見ず、 ぽふり、と帽子を押さえた。]
(18) 2013/10/08(Tue) 12時半頃
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………グロリアは、"本物の占い師"だった。 彼女に恥じない、戦いをしよう。
[グロリアの人形。 守護者はもういないのかもしれないけれど。 ふ、と一呼吸。
よく通る声で、はっきりと告げるのは]
"霊能者"は、私。 ……シメオンは"亡霊"だった。
[言わずとも、亡霊が誰かは知れたかもしれない。 けれど、自分には、予測を確定に。 真実を宣言する義務があるから。]
(19) 2013/10/08(Tue) 12時半頃
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……探偵さん。
[名前でなく、その職を口にして。]
申し出が遅くて、悪かったね。 やっと、ひとり、みつけたからさ。
[震えそうになる声、けれどなんとか保ち]
つらいねェ――……この"配役"は。 見つける時は、ころした時なんて。
[苦い苦い笑み――サイモンへの恨み言は*しばし飲み込む*]
(20) 2013/10/08(Tue) 12時半頃
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漂白工 ピッパは、メモを貼った。
2013/10/08(Tue) 12時半頃
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[姿を見せたピッパが、机に見た事のない人形を置けば、 切れ長の瞳でそれを、私はじっと見つめていた。]
む?
[占い師を断定する言葉に、私は視線を上げる。 告げられる配役と、確定する情報を聞きながら]
……、ほぅ。
[探偵が考える仕草をするよう腕を組み顎鬚を撫ぜる。]
(21) 2013/10/08(Tue) 13時半頃
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辛い役目…ご苦労だったな、ピッパ嬢。 残された亡霊は、いよいよ追いつめられたというわけか。
しかしこの配役は――ミスキャスト、だと 実に、実に私は思って仕方ないよ。
[言葉を重ねて、ピッパ嬢に同意を強く示す。]
(22) 2013/10/08(Tue) 13時半頃
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[並んだ人形と共に書見台の上の本。 書かれた配役をひとつずつ眺めながら指先で追っていく。 そして、かたい指は塗り潰された場所で止まる。]
―――… 私は“探偵”だ。
[塗り潰された横には、狂人の文字。]
探偵、なのだよ。
[嗚呼、―― もう あの声はきこえない。]
(23) 2013/10/08(Tue) 13時半頃
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サイモン君。 君は舞台監督には、なってはいけないな。
[指先は紙から離れて、サイモンの人形をこつりとつついた。**]
(24) 2013/10/08(Tue) 13時半頃
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[グロリアはボリスの声を夢現にきく。
最初に言葉交わした時とは違う力強い声。
見違えるようなその声に微かな、――安堵]
[人形のある場所にグロリアの魂は引き寄せられていた。
魔女の呪いが及ぶ事を何処かで覚悟していて
それでも何処かで――別の未来を願っていた。
大事に思えた存在はひとつきりではなく少しずつ増えてゆき
のこしてゆきたくないと、思っていた。
――そんな我儘はゆるされはしなかったけれど]
[どうしてと問い掛ける声は戦友のもの。
ルーカスの声音にまじる息遣いは少し苦しげにも感じた。
駆けてきたのか上がる息。
何が彼をせかしたのか知らず不思議に思う]
――――。
[グロリアの魂が微か震えた]
……、……。
[夢にたゆたう意識が現へと戻る。
悪夢から目覚める感覚に似ていた。
息が詰まり、それから漸く肺を満たして、夢だったのだと実感する。
夢でよかったと安堵してはじまる朝も今は遠い**]
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― 鐘が鳴る直前―
……グロリアを護っ…
[魔法陣の赤い鮮光の中から、 2匹の黒猫の魂を核とする影が、 生まれ出る寸前まで。 “本物の占い師“のグロリアを護ろうとしていた。
シメオンの持っていた、 “弟”なのだろう人形>>3:184を見た瞬間、 彼が亡霊だと悟ったから。
否、占い師だからというだけではなく、 一人で泣かないで、傷つかないでと 心から願ったグロリアだから、護りたかった…]
(25) 2013/10/08(Tue) 19時頃
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―鐘が鳴る直前―
……。“守護”の、抑止力。
[けれど、グロリアを護るよう、命じる直前に、ふと。 グロリアの、抑止力>>130という言葉を思い出す。 それから、ルーカスを護ってほしいという願い>>127も]
ルーカスさんは…信じられる人。 それに……霊能者かもしれない…。
[霊能者ではない、と告白した理由を問うた答え>>84 には、疑問が残っていたけれど、 何かの合図のように片目を瞑って見せるルーカスに、 それ以上は深く聞けずに]
(26) 2013/10/08(Tue) 19時頃
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[けれど、もしかしたら、と思っていた。 守護者ではないふりを装って、 グロリアを護る為の言葉を紡いだ自分>>144、 のように。ルーカスもまた霊能者だからこそ、 装ったのではないか。
自分との会話を思い出しつつ、グロリアに“いい性格” などと得意気に話していた>>2:217のを 知る由はないけれど、思慮深い大人のルーカスなら、 有り得るのではないかと]
[シメオンを占い師だと思った人は、 誰もいないようだった議論の時間を思い出す。 守護は、グロリアを護るはずだと、亡霊も思うだろう。 それに、グロリアには言葉による護りも置いたから>>3:144]
[だから、占い師のグロリアと霊能者かもしれないルーカス、二人ともを、護りたくて。 これ以上、誰も失いたくなくて。 グロリアの言ってくれた、抑止力を頼りに、 ルーカスを護れと、影たちに願ったけれど――…*]
(27) 2013/10/08(Tue) 19時頃
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双生児 ホリーは、メモを貼った。
2013/10/08(Tue) 19時頃
双生児 ホリーは、メモを貼った。
2013/10/08(Tue) 19時頃
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―夢の中・一年前の或る夜の記憶―
『“アノヒト達”の命と魂をあげるから…っ』
[兄の命と私の血を糧に、父と魔術師達が呼びだした、 この世の者ならざる“圧倒的な冷たい存在”>>3:60。 父と4人の魔術師達の命と魂を差し出すと、 告げた瞬間。愉快でたまらないというような、 魔物の嗤い聲と共に、彼らは赤い霧になって消え去った]
[兄を蘇らせたいが故。一瞬の劇情>>3:64にかられて。 私の願いと叫びは、父を殺した。4人の魔術師達を殺した]
[それなのに――…]
(28) 2013/10/08(Tue) 20時頃
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―夢の中・一年前の或る夜の記憶―
((心から願わぬを、叶えることはできぬ))
[数瞬の沈黙の後。ああ、これでオスカーが生き返ると、 出血と激しい痛みに遠のく意識を、手放そうとした時。 魔物の“聲”が頭の中に響く。
生き返る契約を得た兄は…けれど。
父と魔術師達を…誰かの命を、 自身の“命”の“対価”とする蘇りを願わぬと]
(29) 2013/10/08(Tue) 20時頃
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―夢の中・一年前の或る夜の記憶―
((彼の者が願うたは))
((妹が、生きること))
[掠れゆく意識の中、魔物が嗤う“聲”が響く]
(いや。いや…わたしは、そんなこと望んでない!)
[最期の吐息で為した拒否は、魔物には届かなかったか、 それとも、承知の上の愉快さからか。
”命“を対価に魔物を呼びだした兄が、 差し出せた最期の“対価”。
―――兄の“魂” を以て、契約は為され]
(30) 2013/10/08(Tue) 20時半頃
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いや…いや。いやああああああああああ!!!
[心からの絶望の叫びは、声にならぬまま。 凍りつくように冷たい魔物の気配が、 父に裂かれた喉元、血を流し続ける創に近づいて。
失った温かな血の代わりに、 冷たく圧倒的な魔力の籠る、おぞましい“何か”が、 わたしの裡に、流れ込み。
兄が願いである私の“命”を、この世に繋いだ]
(31) 2013/10/08(Tue) 20時半頃
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―夢の中・一年前の或る夜の記憶―
[そうして――…。 使用人によって、屋敷の地下室で発見された少女は。
数日後、大きな寝台の上で、一人きりで目を覚まして。 お嬢様、ホリーお嬢様と、涙ながらに名を呼び、 目覚めを喜ぶ、老いた執事に]
…何を言ってるんだい、バンター。
僕は、オスカーだよ?
[夜色の瞳を微かに瞠って、きょとん。 子猫の仕草で、不思議そうに首を傾げた* ]
(32) 2013/10/08(Tue) 20時半頃
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―現在・サロン―
[ぼんやりとした意識の底に届いたのは、 ルーカスの悲痛な問い掛け>>6
ああ、ごめんなさい…ごめんなさい…護れなかった。 眠る私の頬に、一筋の涙が伝う。
目覚めたのは、ボリスの声>>0>>1と大音響の叫びによって。 私は、はっと目を覚まして起き上がる]
……ラルフ。
[最初に目に入ったのは、天井を見上げる黒髪の青年。 相手には届くか届かぬか程の、小さな呟き。
ピッパの視線と苦い笑いに気づけば>>17、 かろうじて、小さな笑みに似せた表情を返せたか]
(33) 2013/10/08(Tue) 20時半頃
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オズワルドは、ホリーに話の続きを促した。
2013/10/08(Tue) 20時半頃
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[ソファーに腰を下ろす男の前に、 ひとりまたひとりと目覚めた人々の姿]
―――。
[手を離すなと、オズワルドの言葉>>10 喉までこみ上げるものを噛み殺す。 帽子の下の顔は見えない。 見えるのは固く結んだ両の手、先の白さ]
(34) 2013/10/08(Tue) 20時半頃
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[カップ空のままじゃん>>18] [友の声にテンポのずれた生返事。 ぽすりと上から軽く叩かれて ずれた帽子の下から男の片目が覗く]
…、
[友が霊能者だと名乗りを上げる声。 シメオンを違わず亡霊と告げる声]
(35) 2013/10/08(Tue) 21時頃
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[聞き届けて口に含んだ珈琲は 熱くてあまたるくて、胸がやける。 オーダーと違うものに、眉間に皺が寄る]
[だから]
[苦い笑み浮かべる友の元へ>>20 眉間に皺よせる珈琲のお裾分け。飲みかけを押し付け]
ご苦労。
[たいそう偉そうにのたまった。 上げた顔。まなざしは友と交わす]
(36) 2013/10/08(Tue) 21時頃
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―現在・サロン―
[ピッパがシメオンとよく似た顔の人形をテーブルに置く。 サイモンとレティーシャ、そして―――グロリア。 犠牲となった、願い人達の魂の隣に。
見慣れたオズワルトの帽子の下、 ルーカスの表情は窺えず。 ピッパの手が帽子に置かれたのを見れば>>18 案じつつも、護れなかった謗りを恐れるように 寄せられた眉を、少しだけ弛め]
……ピッパが、霊能者 ?
[思いがけないピッパの告白>>20に、 シメオンが亡霊者なのは人形で悟っていたけれど、 微かに濡れたままの夜色の瞳を瞠る。 けれど、シメオンとの会話や、抱きしめていた姿を思い出せば 彼女の言葉と役職を疑う気持ちは起こらず]
(37) 2013/10/08(Tue) 21時頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2013/10/08(Tue) 21時頃
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辛い役目……ええ、どんなにか…。 でも、危険を顧みず、 伝えてくれて、ありがとう、ピッパ。
はい、亡霊は、あと一人…ですね。
[ピッパ>>20に、微かに苦し気に眉を寄せて、 彼女の心中を慮るような瞳を向け。 オズワルドの言葉>>22に頷いてから]
ならば…私も明かすべきね。
[何かを決意したかのような、小さな呟き]
(38) 2013/10/08(Tue) 21時頃
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…念のため尋ねるが。 我こそが霊能者だと名乗るものはいないな?
[帽子をつまみおろし、髪を手櫛で掻き上げる。 明瞭になる視界。目元の縁取り赤いまま。 男は周囲へつねと変わらぬ視線を配る]
驚いたかね
[ホリーの呟きを拾い尋ねる>>37 男は驚いた様子もなく、霊能者を受け入れる。 会話の折りに視線合うならば、 グロリアを慕っていた様子に慮る色]
(39) 2013/10/08(Tue) 21時頃
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――鐘がなる前―― ん?
[サロンでルーカスに声を掛けられる>>3:155>>3:156
時計が止まったままだった頃も、こうして こちらに気づいてくれたと思い出しながら]
あ、見たけど… 友達との絵、かい? 簡単なものなら、何とか。
[気安く請け負った。 『願掛け』について聞いてみたい気もしたが、後でもいいかと思いつつ。]
(40) 2013/10/08(Tue) 21時頃
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……ええ。 本当にミスキャストだわ、サイモンさん。
[配役への文句を口にするオズワルド>>22>>23。 彼の指先が、書見台の上の書のある箇所で 止まったように見えたけれど>>23、今は気にする余裕はなく]
“ヒトゴロシ”の私に、 “守護”の役を振るなんて、ね。
[私の願いと叫びは、父と4人の魔術師達を”殺した”のに。 兄の”命”ばかりではなく、”魂”までを犠牲にしたのに]
(41) 2013/10/08(Tue) 21時頃
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