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―救護室―
[シャワーで血を洗い落とし、シャツとスカートのみ纏い、上着は肩にかけて戻ってくると救護室のベッドへと腰かける。
ふと視線を上げると、鉄格子が目に入った]
ああ、隣は拘束室だったな。
[ぽつりと呟く。]
さて、目出度く此処に監禁された私には最早どうすることもできないわけだが。
やれることはやった。後は皆がどうにかしてくれる。
[ベネットに信じる、と言った通り、信じている。
味方が護ってくれると信じねば、最低限の武装しか持たぬ衛生部隊は存分に力を発揮することができないのだから。]
どういう結末になるにせよ、
全部終わったら私はミッシェルと飲みに行くぞ。
[士官学校時代からの友人で飲み友達の名を上げて、うんうんと頷くのであった]
―拘束室―
…アン…ジェラ………――?
[酷い眩暈がする。
こめかみに手を当てながら上半身を起こす。
頭の両側の制御装置は不安定に揺れるも、今だ浮かんでいる。]
……待って……。
待ってアンジェラ……。
ちょっと……静かに…して。
[主が目覚めたのに喜ぶ鷹がばさばさと羽ばたき、隣りの救護室にも届きそうなくらいの鳴き声を上げ騒ぐ。]
【人】 記者 イアン ……わかりました、もう聞きませんね。 (90) 2011/03/28(Mon) 22時半頃 |
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【人】 記者 イアン[キリシマが行う仕草に静かに笑いながら (95) 2011/03/28(Mon) 23時頃 |
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【人】 記者 イアン[ただ、ふり返ったところで、 (96) 2011/03/28(Mon) 23時頃 |
[
ヨーランダ殿…
………、
うん、大きな怪我はないようだな。
[ベネットの言を聞いて以来、さして心配はしていなかった。
己が大きな出血を伴う怪我を負わされたのは、矢鱈丈夫な体質故、ズリエルやサイモンの傷の程度を見ればそれは確信となる。]
………不器用な人たちだ。
[軍人とはそういうものなのかもしれない。
そうこうしていれば、
この帝都で鳥の羽音が聞こえるような人物は一人しか知らない。]
……アンジェラ、おいで
[来ないかなと思いつつ、さして一生懸命呼ぶでもなく、鉄格子から少し離れたところで保存食のビーフジャーキーを振って見た]
ここは……?
[まだ薬の効果が残っているのか、眠気残る頭を振る。
ぼんやりする頭で考えて、一緒に食事に行った先でイワノフに薬を盛られたのだと思い出す。]
……信用、なりませんか。
ボクは、判断ができないと。
[ぽつりと呟き。
ベッドに腰掛けていると、ピィと慰めるように鷹が鳴く。
微かに笑んで翼を撫でてやる。
とりあえず、場所の把握をすべく小部屋から出ようと歩き出して―――壁にぶつかった。]
………?
[今度こそ扉へと、歩き出す。
今度は扉にぶつかった。
制御装置に加え、能力を封じる結界内。
磁力を完全に抑え込まれた結果、完全に方向・平衡感覚を失った。
へたり込んでいると名を呼ばれた鷹
アンジェラ……!
[鷹は天井近く、鉄格子の向こう側を覗き込んでいる。
ふらふら壁にぶつかりながら、必死にその後を追う。]
メモを貼った。
メモを貼った。
― 拘束室・個室 ―
[簡易寝台と小さなデスクがあるだけの狭い個室だったが、能力を封じる結界が張られてあるせいか、部屋を動きまわる自由は与えられているらしい。]
とはいえ、退屈ですねえ…
[ひとりごちて、欠伸を一つ。
力を持つ聖典は念の為取り上げられ、代わりに読み尽くした聖書を持ち込んだが、ページを捲る事に睡魔に襲われる始末。]
メモを貼った。
[鉄格子の隙間は鷹一匹なら通れる程度。
顔をのぞかせたアンジェラに笑み、自身は動かぬままビーフジャーキーを翳す]
おいで。
[鷹はどうしただろうか。その丸い瞳を眺める。
壁の向こうでガンゴン音が聞こえるのは気にしない]
お前が私の所に連絡を持ってきたことは一度もないね…駄目かな?
[手に持っているのとは別のビーフジャーキーをぱくりと自分も食べた]
―回想・拘束室―
…義理を受ける資格も無いとは、俺自身も思います。
[彼の皇子殿下にしては、聊か冷たい物言い
――良くも悪くも、ランドルフ皇子殿下が“優しい”事は、
これでも長らく帝都に勤めていた身だ、…知っている。
だからこそ、というべきか。何故か思わず小さく笑みが漏れた。
喩え、切り捨てる方が酷く簡単で、時には其れが最も賢い方法だと気付いていても。
実際どうなるかはさて置き――救済の道を、最後まで捨てぬのだろうと容易に想像できたから。]
…それは数字上の損失の話ですよ、殿下。
――ヴェスパタイン皇子殿下が居たとしても、
それはランドルフ皇子殿下の代わりとして存在している訳ではありませんし
其れを『代わり』だと称するならば、師団長共にも言えることです。
…希少価値高く、存在が少なかろうと。我々の代わりは確かにいる。
そうですね。…落ちついたら、お話します。
[話すべきだと、そう告げる言葉
言いたい事も理解出来る。
奥底では、そうすべきなのだろうとも、思っている。
それでも、その場で語る気は何故か起きなかった。
まだ、その時ではないと。
そう言いたい訳では――無いが。
ふと、窓の向こう。
壁から離れる気配に、この会話が暫しの終息を迎えたのだと理解する。
ともすれば、此方から話しかける事はしない。
己も窓へと見上げていた視線をゆるり落として、口を閉ざした。]
[それは、運ばれてどれほどしてからだったのか。
医療班の救護もあり、また丸一晩も気を失っていたならそれなりに早く目覚めたかもしれない。
目を開けて、最初に見たのは見慣れない天井。
思わず反射的に跳ね起き、]
――痛、っ……!
[――ようとして、脳から揺さぶられるような頭痛に阻まれた。]
メモを貼った。
…他に、誰か来たんでしょうかね。
[部屋の外から聞こえた物音は、誰の発した物だったか。
聖書をデスクの上に置いて、そっと個室の外に出る。]
メモを貼った。
………あ。
[鷹は誘われるままに鉄格子の向こうへと。
一声鳴いて、ゲイル
待っ…―――!!?
[ふらりと転びそうになりながら駆け出そうとして。
盛大な音を立てて、急に開いた扉
メモを貼った。
メモを貼った。
【人】 記者 イアン[ナットを取り出す様子には (105) 2011/03/28(Mon) 23時半頃 |
おっと、すいません。
[
おや、エンライ師団長。貴方もこちらへ?
[支えた相手の顔を見て、きょとりとした。確か彼は、第一皇子を推していたはず。
表の状況がどうなったのかまではわからないが……]
貴方も疑われてこちらへ?
メモを貼った。
メモを貼った。
メモを貼った。
[倒れかけた瞬間に助け手
顔面から全力で床に突っ込むことは避けられた。]
あ、ありがと……。
アークライト師団長……!
やっぱり、此処は拘束室、なんです、ね…――。
[分かってはいた事。
それでも、声のトーンは落ち込むように僅か下がる。
体の不調は結界のせいかとも思う。
頭の横の制御装置の不安定さが増す。]
いいえ。
……いえ、疑いよりも悪い、です。
能力を暴走させてしまい。
襲撃者と同じと。
そう、判断されました。
[双眸を伏せ、此処に居る理由を告げる。]
[
鷹は軽い鳥ではないし、留まる爪が食い込むのはシャツだけの腕では心もとない為、タオルをまいておいた。
実際留まって見ればその爪を見て正解だったと思う。
ビーフジャーキーを啄ばむアンジェラを邪魔することなく眺める]
素直ないい子だ。
ナユタが育ての親とは思えんな。
……冗談だよ。
[せがまれるままにビーフジャーキーをやりつつ、食べる様子とその丸い瞳を見て、一時表情を緩めた]
ええ、確かにここは拘束室です。
……能力を暴走?
おや、それはいけませんねえ。
[悪戯をした子供を諭すような口調でナユタの顔を覗き込むと、笑みを浮かべた。]
襲撃者と同じかどうかはともかく、大事になる前に休むことは必要です。疲れや精神的不安から暴走する場合もありますし。
慣れない会議やプレッシャーもあったのでしょう。
……大丈夫ですか?
自分で立てますか?
[なおも調子の悪そうなナユタの背に腕を回したまま問いかける。]
……。
[何を想うでも、何を言うでもなく、ただぼうっとした視線で鷹を見ていた。
単純に寝起きで思考することができていないだけなのか、それとも治まらない軽い目眩と頭痛に妨げられているのか、自分にもわからない。]
これはヴェスパダイン皇太子殿下。
かのような場所へ何用でございましょう?
[ナユタを支えたまま、現れた姿に視線を向け、笑みを返した。
サイラスが皇子に応じるようなら、一歩引いて様子を伺う。]
―拘束室/共有スペース―
[ナユタが拘束部屋へと運び込まれてから暫し
男は椅子に腰掛け、暇潰しに寄越して貰った書籍に眼を滑らせていた。
…正直、書籍の内容は興味の無いジャンルだったのだが、
能力も封じられ、職務も無く、カフェテリアがある訳ではないこの空間では無いよりはマシだと半ば言い聞かせて。
時を同じくして隣の部屋でも、慌ただしい気配がしていた故
…誰かが搬送されてきたのだと直ぐに検討も付くが。]
――…、
[がたり、と個室の方で音が立ったのに気付いて、視線を向ける。
此方からは見えないが、どうやら起きたらしい――少しだけ話声が聞こえた。
…しかし、ナユタが疑われたとは思い難いが、
会議室では一体どんな事になっているのか。
確かに気になりはすれど、確認する術がある訳ではない。一つ吐息を落とす。]
………大丈夫です。
休めとは、もう言われ……休まされました。
[まっすぐ立っていられないのを支えられたまま。
チャールズ
可能性という曖昧な理由で拘束されることとなった師団長。]
貴方は襲撃者ですか?
[ベネットにしたのと同じ問いを向ける。]
ヴェスパタイン皇子に名を呼ばれた事に気付いて、何事かと視線を上げた。
……ヴェスパタイン殿下。
[拘束室に皇子が現れる。
全くの予想外の出来事に蒼灰を若干見開き。
まっすぐ立とうとして、またふらついた。]
[一方その頃――。
鷹はゲイル
ビーフジャーキーを貰い、機嫌良くしていた。
『ナユタ』と主の名を出されれば軽く首を傾げ。
鉄格子の "向こう側"を見上げる。]
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