人狼議事


20 Junky in the Paradise

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双生児 ホリーがサイモンと連れ立って何処かへ向かう背を見送るともなく見詰め―――…


……痛い……。


[サイモンの手を引き、何処かへ歩いて行くホリー。
 一瞬だけこちらを振り向いた、その顔は笑顔。
 ローラの行方はわからぬものの、彼女の表情には希望が見て取れた]

 私には――何も残りませんでしたね。

[ぽつり呟くと、未だ現実と夢の狭間を彷徨う者らに視線を向ける。
 せめて、その行く先を見届けようというように**]


 イイか悪いかなんて自分次第じゃない
 女中を辞めたかったノーリーンは

 どんな未来が―――欲しかったの?

[サイモンへと視線を向けていたノーリーン。
自由を手にした筈の彼女は満たされては見えない]

 一度もお礼 いったコトなかったっけ

 お爺ちゃんのコトもだけど…
 サイモンはきっと
 アナタがいて呉れた分だけ孤独ではなかったから

 だから―――ありがと


メモを貼った。


何も残らぬと零す元女中へ初めて謝辞らしい謝辞を紡いだ。


[殴られた体のあちこちが痛かった

数え切れぬほどに、刺された顔が痛かった

訳の分からぬ怒りをぶつけられたのが痛かった]


   う  うぅ   ……

[──blackout]


 アタシが幸せ?
 成仏出来たら幸せかもね

[茨は身に絡みスティーブンの傍を離れる事も叶わず、
腹立ち紛れに聴こえぬであろうスティーブンへ呟く。

何も映さぬ肉体の瞳とは別に結ぶ像の流す眼差しは、
生前と変わらず苛立ちを隠さぬ棘が覗く]


  『…いいわよね、もう……』

   『身体が欲しければ──』


 『ずっと、ずっと一緒に、いましょう?』


[聞き覚えのある声、記憶にない声

幾人かの言葉が途切れ途切れに頭に流れ込んで──]


潰されていたはずの目を開いた。


 留められる訳ないじゃない

[スティーブンの言葉にざわりと茨が蠢く。
眉を顰めど逸らせぬ視線に顔を背けた]


 スティーブンとはもう別れたわよ!

[背けた顔の方にはヴェラの姿。
絡めとられ動けぬままに声を荒げ抗議するも、
彼にも自分の声が届く筈もなく]

 冗談じゃない
 何でアタシがスティーブンと…

[幾ら言葉を重ねようと届かず、
幾ら否定しようと動けず、
苛立ちに尖らせた口唇へ親指を添えツメを齧る]


 …?

[生前に感じていた気配とは別の感覚だろうか。
ざわりと掌が疼いて手を握り、
誰かが動き出すらしき気配に辺りを見回す]

 ヤニク…?


……?

何が一体どうなっているのかナ……。


[ついさっき、ぼろぼろにされたような記憶があるのだが

痛みは消えている。]

[焼け焦げた白衣の男が、マーゴを抱きかかえているのが見えて─ヴェラにからかわれている様子だ─、
マーゴが衣服を身につけていないのに気付いて]

何かかけてあげたらいいのに……。

[そうつぶやいた時、名前を呼ばれた気がした。]

[見回すと、そこにも黒髪の娘がいて──]

……マーゴ?


 きゃ

[スティーブンの動きに合わせてぶれる像。
よろめくでもなく距離を違えず再びスティーブンの傍。
白衣を被せられた肉体を恨みがましく見遣る]

 もう…なんなのよ

 そう
 拗ねてなんかない
 怒ってるだけ

[不自由さに苛立ちは募り吐き捨てる様に呟く。
けれどスティーブンがサイモンの行く先を語るのには、
ホリーと共に連れ立って向かった先へ視線を流す]

 ホリーと一緒
 サイモンは独りじゃない


 『何かかけてあげたらいいのに…』

[ヤニクの言葉は誰に向いている訳でもなく、
ただの呟きめいた響きに聴こえる。

名を紡げば此方へと顔を向けたヤニクは、
矢張り同じく全裸に黒い茨の絡む姿を見たか]

 やっぱり ヤニクも死んじゃったんだ

[恐らくはスティーブンであろうと予想は出来ても、
既に事きれかけていたから状況は知らない]


さすらい人 ヤニクの視線を受け、何処か困った様な面持ち。


[スティーヴンの腕の中のマーゴ─白衣がかけられてほっとする─と、彼の傍らにいるマーゴ。

声をかけてくれたのはどちらだろう?彼らの方に歩み寄っていった。]


[白衣を羽織る身体を見て何処か安堵めく様子に、
面持ちはとうとう困った微笑みを浮かべる]

 何でこんなトコ着ちゃったの
 ヤニクは壊れなくてもキレイだったのに

 全然 似合わない

[此処で出逢った幾人かのサイモンの悪友等を知るから、
毛色の違うヤニクの在る事を厭わずも惜しむ響き]


『やっぱり ヤニクも死んじゃったんだ』

[マーゴの言葉に一瞬体の動きが止まる]


──まあ、死んじゃうよね。あんな事されたラ─。

それ、どうしたの?

[苦笑いしつつ相手に問いかけたのは、戒めのような黒い荊の事。]


ルーク・*******さんっテ知っているかい?

本当は、あの人が招待状を貰っていたんダ。都合が悪くなったルーカスさんの代わりなんだよ、僕ハ。


[荊の戒めは痛かったり苦しかったりするのではないだろうか。
取れないものか触ってみようと手を伸ばした。]


 ン…

[苦笑いで自らの死を語るヤニクを見詰めて、
何をも囁かぬまでも雄弁に口唇は尖る。

問われれば我が身を見下ろし、
思案気に傾げてから小さく首を振る]

 判んないけど
 スティーブンから離れられないの


 ルーク? ルーカス…
 あの矢鱈と気障なヒトかな

[記憶が曖昧なのはさして相手に興味がなかった故。
代理にヤニクを選んだ人物の記憶は朧気]

 どんなパーティーかも知らなかったんだっけ

[サイモンの悪友にしてみればほんの悪戯心かも知れず、
溜息交じりに呟けど恨み言を零すでもなく。

伸ばされる手に気付いて瞬けど厭わず。
触れれば其れは刺青と変わらず熱も何もないだろう]

 ン…別にいたくはないの
 ただ 動けないだけ

[酩酊中の生前と同じく肌がざわつく様な感覚だけ。
ヤニクが触れれば茨はざわりと蠢いただろう]


[荊に触れた瞬間、指先に強烈な熱さを感じた。]


!!
大丈夫?熱くなかった?


貴女は大丈夫なのか…。

[熱を感じたのは自分だけらしいのには安心したが。]

なにもできないね。

[ごめんなさい、と言って軽く頭を*下げた*。]


メモを貼った。


 ヤニクは熱いの?
 アタシは何ともないけど

[引き摺られ戻り切れない像は未だ酩酊中の身に似る。
感覚が確かなら今も痛みと熱があるのかも知れない]

 ―――大丈夫?

[問われたのと同じ事を問いかえして手を伸ばしかけ、
触れれば熱いかとヤニクに触れる前に手は留まる]


頭を下げるヤニクを見詰め不思議そうに瞬く。


[誰かに助けを求める事は殆どの場合なくて、
何かをして呉れようとした事が意外そうな面持ち]

 …ヤニクが謝る事じゃないでしょう?

[謝罪に困惑し伸ばし掛け留まっていた手指は、
ヤニクの前髪に遠慮がちに触れ微かに揺らす]

 変なヒト


面持ちを和らげたのも束の間、スティーブンとヴェラの会話に眉を潜める。


 そんなの…冗談じゃないわ

[何に対してか少なくとも自分の肉体など見もせず、
苛苛と腹立たしげに呟くのは口の中]

 ヤニク…

[髪を揺らした手を彼の前へ差し出す。
掌には混じりあった傷跡の名残の茨]

 引っ張って呉れない?
 熱くて無理かな


 開こうが閉じようが
 どうせもうボロボロじゃない

[自分の肉体に対する執着など皆無な様子。
身体は承諾をしたから所有権の主張に抗議はせずも、
身体を護るスティーブンを冷ややかに見遣る]

 其れはもうアタシじゃないわ


[スティーブンへと向ける棘のある物言いに、
ヤニクはどんな顔をしていたか。
緩やかに向き直り再び手を差し出す]

 お願い ヤニク
 ひとりでは―――*動けないの*


メモを貼った。


[ヤニクの助けを借り木の根が大地から抜ける如く、
ずるりと白い肌から黒い茨が抜けおちていく。

引き絞られ軋む身は生前の様な痛みを感じずも、
全く別の痛みに瞳を見開いて握る手に力を籠める]

 …っ

[引き抜かれる白い脚が現れ立つ頃には、
ぶちりと千切れ喉元にチョーカーの様に残る茨。

指輪の如く茨の絡んでいた薬指は、
何時の間にか指ごとおちて手指の一本が欠けた]

 ふ ゥ
 ありがと ヤニク

[助けを借りたヤニクの手は大丈夫かと、
握り締めていた手を緩め彼の腕を引き寄せ覗き込む]


 …ヤニクをこんな目に合わせたの
 きっとスティーブンでしょ?

 アナタが殺されたのアタシのせい
 アタシとシたらスティーブンが妬くの予想は出来たし
 何よりアタシ留めなかったから

[ヤニクの手首をなぞる手指はとまり顔をあげ見詰めて、
目を逸らしてしまわぬ様に眩しそうに瞳を細める]

 でも ヘクターでもサイラスでもなく
 ヤニクを殺すんだから

 スティーブンも勘だけは働くのかな


 スティーブンってね…
 他人の顔色ばかり伺うのにヒトのコト判らなくて
 全然 冴えなくて
 何をさせても要領が悪くて

 でもあのヒト 純粋で真っ直ぐなの

[再びヤニクの手首を労わる様に撫ぜながら零す。
苦笑と云うには今にも泣き出しそうな幽かな笑み]

 スティーブンを独りにするの心配で
 動けなくてもイイって何処かで想ってたけど
 やっぱり駄目みたい
 だってあのヒト…―――

              今もアタシを見てない

[此処にある像でない肉体を抱いているからではなく、
生死に関わらずスティーブンの見る世界との距離]


 誰が如何なろうと構わなかったし
 全部壊れてしまえばイイと想ったのに

 ヤニクが此処にいるの

            ―――全然 似合わない

[生前にそうした様に触れていたヤニク手へと、
薬指の欠けた手指を絡め繋いでゆらりと揺らす]

 アナタならほんと天国にいけそう

[繋いだ手を解き惜しむ態でヤニクの掌から、
指先へと辿りなぞりゆく手指]

 同じポーンなのにね


[あんなに鮮やかに見えていた筈の世界。
古い映画の様にモノトーンになってしまえば、
赤は黒に見え―――白と黒のコマおくり]

 Tu es blanc. Et....

              Je suis rouge.

[そっと囁き終える頃には触れていた手も放れる。
血とワインと焔の赤に彩られた黒い世界。
彼だけが白く見えたのもまた酩酊故の*錯覚か*]


メモを貼った。


メモを貼った。


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