人狼議事


182 【身内】白粉花の村

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メモを貼った。


[触れた手から伝わる小刻みな呼吸。短く浅い息を吐き、何かに耐えるように小さく震えるその身体に、まるで子供をあやすように触れながら。
嗚呼、何と惨めで傷ましい事か。屈辱に震え、恐怖に怯え、嫌悪に嘔吐きながらも、尚。この手を振り払う事すらも出来ないだなんて]

何が嫌なんですか。
あんなに焦がれていた物を手に入れて、命の危険も取り払われたのに。

[いつか聞いたものと同じ言葉。
己のの行く先に絶望し、か細く吐かれたあの言葉と同じ言葉を、あの時とはまた違う心境で吐くと言うのか。
その顔はもう、動くではないか。
その命はもう、病に侵されてはいないではないか。
ならば何故、その言葉を吐くと言うのだろう]

……………、

[ピクリ、と。呆然と吐かれた続く一言に、触れる手が止まる。
――そして目を見開き、嗤う。あれ程までに焦がれていた物を、自ら拒絶するだなんて。

そうして呟かれた声に微かな嗚咽の響きを見れば、深く被られたシーツを剥ぎ取りその顔を掴み取る。
身体を乗り出し手に力を込め、余程の抵抗が無い限りは汗と涙で濡れて歪むその顔を、無理やり此方に向けただろう]



…なら、今度こそ。
その皮を剥いであげましょうか。

[僅かに高揚したような呟きは、彼にどう届いただろうか。
すぐにまた"――冗談ですよ"と呟いたとしても、彼にその言葉が届いたかどうか。

――医者は気付いているのだろうか。
自分が今、恍惚としてそれでいて――まるで慈しむように、その泣き顔を見下ろしていることを]


――う、あ……!

[止められた手に、ああやっと帰る気になったのかなんて、見当違いの事を考えて。だから身を守る様に纏ったシーツが剥がされれば、抵抗の間も無く彼の眼前に晒される。

無理矢理顔を向けられて、険しく顔を顰めた。拭う間の無かった涙がぼろぼろと流れ、彼の手を伝う。

きもちわるい。
触るな、と。もう一度震える喉で繰り返して。今にも迫上ってきそうな内容物を遮る様に必死に喉を押さえて、嗚咽めいた悲鳴をあげた。
何度無駄な事を繰り返すのかと、自分でも思うけれど、言葉を重ねる以外に出来る事なんて無い。全てが全て彼に支配されている様な気すらして、惨めで堪らなかった]

……いや、だ。

[喉に当てていた手を、彼の腕に持っていく。
どうにか服を掴んで、引き剥がす様に力を入れるけれど、恐らく意味は無かっただろう。常でも抗えない力の差に、憔悴しきった今抗えるとも思えない]


もう……痛いのは、いやだ。

[懇願する様に言葉を落とせば、ひ、と。喉が鳴った。
高揚した彼の声音と、いつもとは違うその表情が、酷く恐ろしい。これなら未だ、あの胡散臭い笑顔の方がマシだ。

溢れる涙も、引き攣る喉も自分の力ではどうにも出来ない。彼が居る手前落ち着く事も出来なければ、ただただ泣きじゃくるだけになる。
――今はもう、情けないと思う余裕すら無くなっていて。込み上げる嫌悪感と恐怖に飲まれる様に震えていた]


[己の喉を抑える様に、ボロボロと零れる涙に。そしてそれが指の間を伝う感触にす、と目を細め。
嫌だ、触るなと力無く繰り返す彼はまるで、追い詰められた鼠のようではないか。
此方の行動一つ一つに翻弄されるその様は、実に愉快で堪らない]

…痛いのは嫌いですか。

[袖へと添えられた手を取ると、するりと触れた後にシーツへと落とし。ついに泣きじゃくり出した彼を見下ろし、小さく笑う]


[――最初は、ただの興味だった。
己を見せる事を嫌う自分と、己を見せる事の出来ない病を嫌悪する彼と。
この仮初めの不完全な笑顔を羨む彼は、それは何とも惨めで滑稽で、そして何よりも自分の優越感を煽ってくれたから。

彼の退院を知った時。胸に渦巻いたのは紛れもない"嫉妬"。
自分へと漏らした、か細いあの絶望の声はどれほど甘美に自分の心を擽っただろうか。
それなのに彼はその絶望を無きものにしようと、胸に希望を抱いているだなんて。

存外素直な彼の事だ、きっとその冷たく氷った顔が溶ければ、躊躇いも無く己の内を晒すのだろう――晒してしまうのだろう。
それが、その素直さが。歪んだ自分には何とも妬ましく、そして許し難かった。
素直に内面を吐露したとしても、きっと何も失わないであろう彼に――そう、羨望に似た思いを抱いていた事は、終ぞ認める事は無かったけれど]


[しかし、まさか。先程まで見下していた相手を妬むだなんて。そんな事を、自分のプライドは許さない。
――ならば、いっそ。
彼が苦難の末にようやく得た、その希望を塗り潰してやれば良いと。笑みを浮かべる度に、自分に与えられた恐怖と痛みを思い出させてやれば良いと。
そうして彼が自ら切り裂いた傷を、この手で更に深く抉ってやったと言うのに。

思い出せば良い。笑う度に、泣く度に。焦がれてやまなかったその表情を浮かべる度に。
恐怖で、痛みで、絶望で。
この自分に縛られてその生を終えれば良い。

――縛られているのはむしろ自分の方なのだと、最後までそれに気付く事はなく]

…………、

["泣かないでくださいよ"、なんて。
そんな優しい言葉を、精々態とらしく、さも心配しているかのように、かけてやるべきなのかもしれないけれど。
尚も震えるその頭を、不気味なくらいに優しい手つきで抱き寄せて。あやすように髪を梳いてやれば、彼は一体どんな反応を返しただろうか。
――しかし、その口から出た言葉は]



………もっと泣けばいい。

[ポツリ。零した言葉は、果たして彼へと届いただろうか。過去に一度だけ零したものと同じ"本音"を、彼は一体どう受け取っただろう。

そうして今宵もまた、その傷へと手を伸ばすのだろうか。癒えかけたのならば、また抉ってやろう、決して忘れる事のないように。
お気に入りの玩具に傷を付け、自分のものだと誇示するような。そんな子供じみた事をしている自覚すらも持たずに。

その瞳にこの姿を写しているその間だけは。その間だけは、ざわつくこの胸の内が何とも穏やかなものになってくれるから。
――例えその瞳が、恐怖に怯え、嫌悪に染まり、昏く冷たく青ざめていようとも]


[ショーケースを食い入るように見つめる姿に、大人でもこんなふうに喜ぶんだな。なんて新しい発見をしたような気持ちになる。

実際目の前の少女は、見た目だけでは『大人』とは言い難い姿だったけれど、朝顔の目には自分よりは大人に見えるから。]

ねっ。おいしそーなのいっぱいだよね。
キラキラのおねーちゃんもパフェにするの?
あさがお、さっきイチゴのやつたべたんだよ。

[ショーケースに陳列された、苺パフェのサンプルを指差す。
こうやって話してその味を思い出せば、もう一度食べたくなってしまったけれど、苺パフェばっかり食べて他のが試せないのも勿体無い気がして。]

んとね、あさがおはプリンにするー。

[つい、と視線を動かせばパフェの隣、可愛らしいガラスのお皿に盛られたプリンのサンプル。
果物や生クリームで飾られたそれは、パフェとはまた違った魅力があって、目が自然と惹きつけられる。]


[食堂の入り口から中を覗き込めば、
カウンターには優しそうなおばちゃんの姿。
あの人は、さっきディーンと来た時にもいた人だ。そう思うと余計に嬉しくなってしまう。]

いっしょにちゅーもんしにいこっ!

[何を頼むのかは決まった。
宝石箱のような、可愛らしいプリンアラモードの姿を思い浮かべれば、はしゃいだ声をあげ、レティーシャの手を引っ張るように歩いていく。

もちろん、彼女がもうちょっとショーケースを見ていたいようならば、足を止めるけれども。
このまま注文しても平気なようならば、カウンターにむけて元気良く注文を行うだろう。
お手伝いは大好きなのだから。]


メモを貼った。


あぁ、つまらない…

[結局クシャミは誰かに言いふらす事も無く、ナスステーションで「ディーンの部屋が騒々しい、何かあったんじゃないか」という旨を伝えただけで終わらせていた。別に言いふらしたいわけでもなかったし、間も無くナースがディーンの部屋に行く頃だろう]

………はぁ

[小さくため息を吐くとヤニクとディーンの二人が密着しているのを思い出す。自分が前にも似たような事をされた事、それはディーンは誰でもするのか、と考えると恥ずかしがっていたのも、引きずっているのも、そこから少し良い人だなんて信用したのも全てこっちの独りよがりと思い知らされたようで]

なんだかなぁ…
ディンさんのバーカ


[恐らくもう会う事はないのかな、と思うと寂しく、少しだけ泣きそうになったがそれも自分だけがそう思ってるのだと思うとどうでも良くなった。病気が治ると聞いてからあまり笑う事が無くなり、寿命と引き換えに笑顔を失った、そんな気もした
その足は何も納得出来ないまま食堂へと向かっていた。所謂やけ食いでもしようと思ったわけなのだが、そこで見慣れた二人()を見付ける。二人は何か注文するのに夢中になっているようで、後ろから近付いても自分の存在に気付かないくらいだった
後ろからこっそり、と言うわけでもないが食堂のおばちゃんの前に立つと自分も、と注文し始めた]

ショートケーキとパフェ、ティラミス、チョコブラウニー、あとは板チョコあればそれも。えーっと…チョコケーキもお願いできる?

[食堂のおばちゃんは少し驚いていたようだが、全ての注文を聞き入れてくれたようだ。これはクシャミにとって有難かった。未だに目が治っていないため白と黒しか認識出来ないのでそれに合わせたデザートにしたのだが、誰かが気に留める事は無いだろう]


あ、お金はやに……

[ヤニク、と言おうとしてからその言葉が止まった
元々医者が嫌いで接していたヤニクに対して元々良い印象なんて無かった。それに加えて先程の事がまた思い出されてとてつもなく勝手な思考だが、まるで“友達を取られた”気がしてその名前を呼ぶ事すら抵抗を覚えた]

……良い、僕が払います
あ、そこの二人分も

[朝顔とレティーシャを指して言うと、ニヘラと笑って好きに頼むように促した]

や、久しぶり。レティもこっちに転院したんだね


メモを貼った。


[痛いのが好きな奴なんて居るのか、と。
いつもならばそう言ったのだろうけれど。じりじりと焼け付く様に熱い喉は、上手く動いてくれない。息をする事すら苦しいというのに、どうして無駄な悪態など吐けようか。

薄い抵抗を示していた手が取られてびくりと跳ねる。そっと下ろされるそれにすら抗う事が出来ずに、ただ体を震わせた]

[零された言葉の意味になんて気付けないまま、死んだ様に濁った瞳をそちらに向ける。
嗚呼、この期に及んでそんな事を言うのか。絶望を通り越して笑ってしまいそうになる。そう思っても、勿論笑う事なんて出来なかったけれど。

けれど傷に手を伸ばされれば、大袈裟なくらい体を震わせて。その傷をつけられた時の事を思い出せば、耐え切れなくなって体をくの字に曲げた]

……ッお、え゛、

[悲鳴をあげて酷く傷ついていた筈の喉を、熱い液体が滑り落ちていく。舌を通るその苦味に先程の行為を思い出して、尚更嘔吐いた]


う、う゛う゛、
っぐ、ぇ……、

[震える手で彼を押しのけ様と手を伸ばす。それは吐瀉物が彼にかからない様に、なんて配慮なわけがなく。
ただ醜く歪んだ顔と、零れ落ちる汚物が見られたくなかっただけだ。

ひとしきり吐いて、無理矢理自分を落ち着かせれば。虚ろな瞳でシーツを汚すそれを見て、そろそろと唇を拭う。浅い呼吸はそのままに、隠す事も出来ないそれをどうするかと、そればかりを考えて]

……は、ぁ。
み、るな、クソ、

ちがう、こ、こんなの、わたしは……。

[こんな筈じゃ無かったのに。
涙に濡れる声でそう言って、また顔を覆う。
こんな事の為に顔を取り戻したわけではない。こんな歪んだ感情をぶつけられる為に、焦がれていたわけじゃあない。

消えない傷を押し付けられて、抗う隙も無いくらい絶望させられて。それで済ませれば良いのに、今尚傍らに居ようとする彼から、どうすれば逃げられるのだろう。
……そればかり考えるのに、結局答えを出す事は出来なかった]


あっ、プリンも美味しそうだね…!
なんだか宝石箱みたいーーひっ⁉︎

[話している途中に自らの名前を呼ばれて、声のする方に視線を向ければ見覚えのある猫耳が視界に入って。同じ病院に転院していたことと、急に目の前に現れたことに驚いて間抜けな声をあげた。…正確には着物の少女と何を注文しようか、なんて話題に夢中でまわりが見えていなかっただけなのだけど。]

え、……うん、実はねぇ。

[言うタイミング逃しちゃって、と頬を掻くと再会出来た喜びから満面の笑みを浮かべて。彼と同じ転院先で再会出来たこと、珍しく会計をツケにしないこと、目は回復しているのかなど、嬉しい気持ちに気になること、彼に話したいことがたくさん頭に浮かぶ。その中でまず一つを選ぶと彼に投げかけた。]



ーーそれにしても、折角の再会なんだだもん、もっと驚いても良かったんだよ?

[転院することを言っていない上での再会だったからもう少し驚くかと思ったのに、と頬を膨らませて見せる。もちろん、本当に怒っているわけではなくて、すぐに悪戯っこのように声を出して笑って再会を喜んで。

彼に促されパフェと葡萄酒、それから着物の少女のプリンというアンバランスな注文をすると、会ってそれほど日の経たない青年に奢ってもらうのはなんだか申し訳なく思って財布を取り出した。]


[向けられる眼差しに、僅かに不服そうにピクリと眉を持ち上げる。
――嗚呼、その瞳は気に食わない。そんな虚ろで濁った瞳は…感情の無い瞳は気に食わない。
恐怖も嫌悪も滲まないそんな瞳なんて。きちんと映してくれなければ――"意味がない"のに]

…どうしました、大丈夫ですか。

[微かな苛立ちのままに、抉った傷へと触れてやれば堪らず嘔吐くその様に、ようやく嗤う。
それでも言葉に載せるのは、さも心配しているような一言――"あぁ、満たされますね"なんて、心の中では思っているけども。
押し退ける手をそっと払いながら、まるで介抱でもするように背中をさすってやれば、その体は果たして震えてくらいはくれただろうか。

ひとしきり吐き終えた彼を見つめ、微かに嘔吐物の散った白衣を脱ぐ。
見るな、見るなと呟きながら顔を覆い、嗚咽を漏らす彼の前に広がる、ツンとした臭いを放つそれ。
そこへ脱いだ白衣をパサリと被せて立ち上がり、彼の涙で濡れた頬へと手を伸ばしながら]

口を濯ぎましょう。立てますか?

[告げる声は優しく、穏やかに。そしてたっぷりの憂慮の色を乗せて。
絶望に咽ぶその顔へと触れる手には、一欠片の悪意すらも乗せぬままに]


["こんな筈じゃなかった"
小さく聞こえたその声に強まる笑みには、彼はきっと気付かなかったに違いない。
微かに昂る感情に小さく息を吐きながら、医者は顔を覆う彼のを取り、両手でもってその涙で汚れた顔へと触れただろう――彼に振り払う事が出来なければ]

――あぁ、でもやっぱりこっちの方がいいですね。
笑顔よりもずっと、こっちの方が。

[まっすぐに相手の瞳を見つめながら、さも嬉しそうな声でそう言ってやる。
笑顔よりも、泣き顔の方が。きっと感情が分かりやすいと、そう告げた言葉を裏付けるような――甘美な泣き顔。
そうして触れる事が叶っていてもいなくとも、医者はそっと、その頭を抱き寄せただろう。彼はそれを、拒絶したかもしれないけれど。

自分に縛られ、支配され。恐怖と絶望を植え付けられても尚、逃げる事も許されず。
只々、一人咽ぶだけの存在に、底知れぬ愛おしさすらも感じながら。
――自分のこの歪みに歪んだ愛憎の念は、彼には到底理解出来ないものなのだと。そんな事は――とうに知っている]


[驚いても良かったんだよ?と言う少女に困ったように笑う。ヤニクとディーンの事で驚く暇が無かっただとか、八つ当たりのように忘れたくて話しに行ったから驚くほどでもなかったとかは言うべきではないだろう]

ニハハ、驚いたよー?だからこっそり、今度は僕が驚かそうと思ってね

[ヘラリ、といつものように笑ったが2人の反応はどうだっただろうか。おばちゃんからトレイいっぱいのデザートを受け取ると適当な席を見つけて座った]

それにしても、みんなこっちに来てるんだね。キリシマ先生が院長の紹介だからかな

[偶然と呼ぶべきか、これもあのやせ細った医者の故意的な物なのかは今はどうでも良かった。2人共ここに居ると言う事は治る見込みがあっての事だろう]

あれから、病気で何か変化あった?


[汚物を隠す様に被せられた白衣に視線を向けて、気遣いのつもりだろうか、なんて考えてみる。けれどこれまでの彼を見るに到底そうは思えなくて、すぐにその考えも消えてしまった。

頬に伸ばされた手と穏やかな声音には小さく目を細める。
――今更優しくしたところで、何になるというのだろう。もう、全て壊れてしまっているのに。
それこそ、あちらの病院に居た頃……傷を抉られる前であれば、絆されもしたかもしれないが。事此処に至っては、ただざわざわと不信感を煽るだけだ。

立てるかという問いには、いやいやをする様に首を振る。事実体のあちこちが痛くて、立つ事なんて出来そうも無かった。痛くなかったとしても、彼の言う通りにしようとは思わなかっただろうけど]

――なに、

[今更頬に触れられたぐらいでは、もう振り払う気力も湧かなくて。けれど包む様に触れてくる両手に、僅かに戸惑いの色を見せる。
何度言っても差し伸べられる手は、妙にあたたかく感じられて、それがまた不快なのだと、彼は気付いていないだろう。気付いたらより触れようとするだろうから、決して言ってはやらないが]


……。

[泣き顔の方が良いと、至極嬉しそうに語る彼に眉を寄せる。
確かにそういえば、そんな事を言っていた様な気もする。戯れだと聞き流していたけれど、なるほど、あれはまぎれも無い本心だったわけか。

く、と。嗚咽のような、笑い声のような吐息が洩れる。
そのまま声をあげて笑えれば良かったのだけど、零れ落ちたのは透明の液体で。はらはらと涙を流しながら、しゃくりあげていたら、震えるその体を抱きすくめられた]

……なんなんだよ、あんた。

[申し訳程度に押し返そうとして、力の入らない手のひらを彼の体に添える。けれどこの格好は、思いの外気が楽だった。何より顔が見られない。
……勿論、張り付く様なその体温は酷く気色悪いが、我慢出来ない程ではなかった。
少なくとも、力でねじ伏せられるよりはずっと楽だ]


良く泣きますねぇ。
…何か、解らない事でも?

[抱き竦めた中、ポツリと呟かれた言葉にそう問い返し。ほんの小さな力で押し返して来るその腕は、少々邪魔臭くはあったけれど。
しかし、何と白々しい。我ながらそう思いながらも、失笑は胸の内だけに。彼からすれば、むしろ解る事の方がきっと少ないのだろうか。

解らなくとも構わない。
理解される必要など何処にも無い。
"君はただ、そうやって素直に足掻いていればいいんですよ"、なんて。
――それで十分、自分の心は満たされるから。

そんな自分勝手な思いを胸に、抱いたその背をその髪を、宥めあやすように撫でてやれば。心も身体も抉りに抉られ、弱って力の無くなっている哀れな彼は、一体どうしただろうか。
ここまで何もかもを壊した何もを壊した中でのそれがきっと、余計に彼の不安や不信を煽る事など…容易に想像出来るけれども]



…また開きましたね、手の傷。

[包帯の巻かれた手を取り、そこに薄っすらと血が滲んでいるのを見るなり嘆息混じりにそう呟く。
"誰のせいか"なんて、そんな"意味の無い"事をこの医者が考えるわけもなく。ただ包帯の上からそっと傷をなぞり、"もう少し気を付けてくれないと、治るものも治りませんよ"なんて嫌味としか取れぬような言葉と共に、もうひとつだけ溜息を]

少し待っていてください、物を持って来ますから。

……ちゃんと、待っていて下さいね。

[顔を近付け囁くように呟かれた声には、"逃げようなんて馬鹿な事は考えないように"なんて言葉を言外に込めながら。
最後にもう一度だけ、涙を拭う為に伸ばした手は、果たして受け入れられただろうか――相も変わらず、その顔には愉悦の笑みは浮かんでいたけれども。

そうして立ち上がると、おもむろに部屋の出口へと向かう。
扉を開けたところで鉢合わせた、"噂"を聞いてやってきた看護師は適当に追い返しておき、そのまま部屋の外へと出て行った]


[カラカラ、カラカラ。小さな音を立てて転がる回診車を引きながら、あの病室へと戻る。
さて、果たして彼はちゃんと"待って"いてくれているだろうか]

(…まぁ、あの状態で逃げられるとも思いませんけど)

[浮かんだ懸念に微かに笑いながら、扉に手を掛ける。程なくして、音と共に病室の扉が開いたであろう]


[何故自分にこうも関わろうとするのか。何故こんな事をしたのか。
――それは自分でなくてはいけなかったのか。
聞きたい事は数あれど、上手く言葉に乗せる事が出来ない。
それに、どうせ答えを聞いても納得なんて出来ないだろうから、今更どうでもいい事だ。

宥める様に撫でてくる手に、再び胃が震えるけれど。喉元まで出かかった物をどうにか耐えて唇を噛み締める。
一瞬このままぶち撒けてやろうか、なんて考えもしたが、流石に吐瀉物まみれで抱き合うのはごめんだ。(吐いたら彼がどうするか、非常に興味はあったけれど)]

……今更、

[医者みたいな事を言いやがって。
そう続けようとした言葉は、形にならず吐息と共に霧散した。どうせ何を言っても無駄だ。
落とされた溜息には、そもそもあんたのせいでこうなったのだと、少しの憤りを覚えはしたが]


……ッ、

[近付けられた顔に、思わず体を引いて。呟かれた言葉に顔を顰めた。
こんな惨めななりで、一体何処に逃げられるというのだろう。もし万が一、先の無体を見破られでもしたらと思うと、そんな事が出来る筈も無い。
――頼る宛として、一瞬猫耳の青年を思い出しはしたけれど……彼には一番知られたくはなかった。

投げやりに一つ首肯いて、離れて行く彼をちらと見送る。
扉から出た彼が、誰かと言葉を交わしている事は気になったが、どうする事も出来なかった。例え噂を笑顔で肯定されていたとして、自分が足を引きずって姿を現せば、ただそれを裏付けるだけではないか]


い゛、つ……ッ。

[軋む体でどうにか立ち上がって、震える手で着衣の乱れを正す。どうにか見られるくらいになれば、よろよろと洗面所に向かった。
中に入り扉を閉めて、鏡の前に立つ。……随分とまあ、酷いなりだ。これを彼に晒していたのか、と。喉の奥で自嘲った。

手早く顔を洗って口を漱げば、幾らかスッキリした。勿論、最悪の気分は変わらないが。

タオルで顔を覆って、壁に体を預けて座り込む。
ベッドから抜け出した自分を、彼は見付けられるだろうか。いっそそのまま帰ってはくれれば良いのに。そんな事を考えて。

遠くに聞こえるカラカラという音を聞きながら、そっと息を潜めた]


[彼の笑顔に感じた違和感は未だに消えず、病気の治療法が見つかったはずなのに、と密かに首を捻る。何かあったのか、と思ったけれど聞いていいことなのか分からなくて、難しい顔をして彼の隣の椅子に腰掛けた。それから手を繋いでいた少女に1人で座れるだろうか、と視線をおくる。1人で座れるようならすごいねぇ、と頭を撫でるだろうし、大変そうならば手助けをしよう、と考えながら。]

みんな?

[彼の言葉をなぞるように呟くと青年に視線をおくる。みんな、とはこの病院に猫耳の青年と着物の少女の他にも奇病患者がいる、ということだろうか。]

ーー変化、かぁ。
少しずつだけど身体は成長し始めているみたいだよー?

[そのうち身体が中身の年齢に追い付くんじゃないかな?と微笑みながら続けると、彼に同じ質問を投げ掛けて、反応を待った。]


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