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[揺れる銃口。
その先に、同じように揺れる黒が見える。
大きさも同じくらいだろうか。よく見えない。
もしかしたら、威力も、あるいは、ならば]
live and let
........DIE.
[言葉と同時に、引き金を、引いた―――**]
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[グリーンのホワイトへの質問は>>53、真剣な響きが含まれていたように思えたので横から茶々を入れることもなく。
問いかけられたホワイトを横目で一瞥し、奴の答えだかなんだか…また要領を得ないそれを、外を見ながら耳だけ傾けていた。>>55
ホワイトは今まで誰にも(あの様子からして撃ち合いの真ん前にいてもおそらく、だ)殺意を向けていない。
どうにもそれが気にはなっていたんだが、グリーンに問い返すホワイトに解を急くつもりもなかった。]
(56) 2016/04/13(Wed) 01時頃
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[あのキャデラックがグリーンのものではない、ということについては、へえ、とだけ相槌を返し。>>54 盗難車かとあたりをつけると、それが賢明な判断か、強盗に使うんだからと納得する。
ただ、続いた言葉には目を丸くして、ポカンと数秒は口を開けて外からグリーンへと視線を移したか。]
は? そりゃありがてぇ話だが…、
[何を考えてるんだ此奴は。 鍵欲しさに動けないグリーンをズドンと俺がやらない保証はねぇだろう。 無駄にそんなことをするほど俺はサイコじゃねえし、タダでくれるってんなら貰うがよ。]
(58) 2016/04/13(Wed) 01時半頃
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[そこまで考えて、此奴は一人じゃ歩けねえ、ってことを今更思い当たる。
じゃあどうやって此処から逃げるんだ? イヌで仲間のお迎えが来るまでジッと待ってる? いや、だとしても俺に鍵のありかを話す意味がわからねぇ。
此奴を引きずって車までなら移動出来るか? ホワイトに手伝わせればそこまでの労力じゃあないが、彼奴がイヌじゃねえと信用出来るか?等 ひどく“らしくないこと”を考えて、ガリ、と頭を掻くと]
…騒ぎが収まったらな。
[とだけ、答えた。*]
(59) 2016/04/13(Wed) 01時半頃
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甘いのはテメェの小便だか血だけで充分だろ。
[へ、と口元だけ歪めて笑うと、グリーンの機嫌良さ気に細めた目>>61から視線を外した後は、常のように眉間に皺を寄せて窓の外に視線を戻し、二人の問答は会話だけ聞いていた。
奥へ様子を見に行った時も、そして今も、ホワイトの垂らした手が腰にある銃の近くだということ>>60も気付かない程に間抜けな俺は、グリーンが緊張を持って銃を握っていることにも、二人の間に流れている空気にも気付かないままだ。
新たに響いた銃声>>49を耳に、それがどこに当たったのかを悪い視界の中で推測するのに意識がいっていて。
シガレットを銜えて火をつけると、 今日はよく晴れてんな、と煙を吐きかけた曇ったガラス越しの空を刹那、見上げて思った。**]
(62) 2016/04/13(Wed) 03時頃
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[外からの何度目かの銃声の後、 よろめいた影は誰だろうかと>>65 手でひさしを作り薄汚れた窓に張り付いて目を凝らす。
ホワイトが変わらない調子で何か言った後、>>64 二人の会話が一度途切れたように思えた。>>66
窓から差し込む光の中、俺の作った影の下で 静かに行われようとしていることも グリーンホワイトに向けて口の動きだけで伝えた殺意も>>67 その瞬間まで意識の外のまま。
外の様子がよく見えないのに苛立ち 窓を開けたほうが早いんじゃねえかと 窓枠に手をかけてみるが錆付いたそれは ギシ、と音を立てただけで。
舌打ちをして、少し力を入れようとした時だった。
間近から、耳を劈く様な発砲音がしたのは。>>67]
(73) 2016/04/13(Wed) 22時半頃
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[向けている銃が重い。
銃がこんなにも重いなんて思ったことはなかった。
上げている腕が重い。
腕がこんなにも重いなんて思ったことはなかった。
こんなにも重いなんて!
揺れる銃口の先、黒人が何かしているのは見える。
何か言っているのは聞こえる。
しかし、今の自分には関係ない。]
早漏の黒人坊や、は、
ママ、の おっぱいでもしゃぶってろ
[銃声の聞こえたさいごまで。
真っ直ぐにブラウンを焦点の合わない目で睨んでいた。*]
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―――な、っ…?!
[唇から火のついたタバコが零れ落ち 床に小さな火花と灰を散らして転がった。
阿呆みたいに呆けていた頭より先、 体が先に反応をして懐から銃を引き抜くと 音のした方向へと体を向ける。
続いてもう一発の破裂音。>>72]
(77) 2016/04/13(Wed) 22時半頃
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[誰が撃った?誰を? 落ち着けよ、 ここにいるのは俺とグリーンとホワイトだけ。
俺は、俺の体は無事だ。 無事だよな?
体を見下ろす。痛くもねえ。血も出てねえ。
ホワイトの体が揺らぐのを見、 脚に加え、腹に穴の増えたグリーンを見る。>>78
どうした?なんて聞きやしねえさ。
俺もこいつらも外のクズどもも、 ただ見てるだけの見世物小屋の観客じゃあねえ、ってことはわかりきってる。
どちらに照準を向けるべきか迷うように 突き出した腕は落ち着きなく左右に振られ――…]
(79) 2016/04/13(Wed) 23時頃
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[二つの銃口が向き合っているのならば、先んじたほうが勝つ。
早漏、との言葉にColorsが集まってからはけっして口にしなかった下卑た罵りが口をつきかけるも、
それより先に、弾を放った銃が、
最後の銃が、床に落ちた]
[放たれた銃弾の行く先など見えるわけもない。
無理やりにブルーのほうへと向けていた顔は、
緩んだ力のまま、再び天井へと向けられる]
くそ、 ったれ くたばれ、爺
[結局、出たのはそんな、ティーンのガキでももう少しましなことが言えるだろう、という言葉だった。
天井すらもう、見えない。
熱かったはずのわき腹も、足も、もう既に冷たく感じた*]
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[二人は撃ち合いのていになっているが いつこっちに弾が飛んでくるとも限らない。
ホワイトのメリットって言葉がやけに耳に響く。>>80
メリット。今更この状況でメリットがあることなんて何かあるのか?
くれるって言われた車の鍵のこと 思いのほかつまらねえものでもなかったおしゃべり 石を回収したのを見ていたかもしれねえホワイト 何を考えているか掴めない不気味さ
冷静なんだかそうでないんだかわからねえ ―多分冷静じゃあないだろうよ―頭で グルグルと俺の"メリット"を考えて。 それはメリットも理屈もないただの野良犬の本能的なものだったのかもしれない。
グリーンに比べて軽傷なホワイトの、 未だ下ろされないホワイトの銃を握った手に向かい 定まらなかった照準を合わせると引き金を引いた。*]
(81) 2016/04/13(Wed) 23時半頃
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[音が聞こえない。
目の前も暗い。
痛みは感じていない。
どうしてこんなところにいるのか、覚えていない。
瞬きをする。
周囲を見渡す。
記憶を手繰り寄せる。]
そう、だ。
あの黒人め……。
[最後まで聞こえていた声を思い出した。]
[コーヒーカップとソーサーの擦れる音がする。
訛りのきつい怒鳴り声。
甲高い笑い声。
どたどた走り回る音と、何かにぶつかる音。
子供の泣き声も聞こえた。
どうやら転んだらしい。
――――目を開けた途端、全ての気配が消えうせた。
耳の中で、マドンナの歌声が残響して、すぐに消えた。
もう一度目を閉じても、それはもう、戻ってはこなかった]
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