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あ、わたし、会長の家知らないかも。[今更そんなことを呟きながら、居間へと]
とりあえずコレ使ってくれー。
[ハンカチとティッシュをほいっと渡す。手がべたべたなのはよくわかってない。]
―屋上―
[愛機がそこにある事に安堵していた所に掛けられる、声
聞きなれているのに。
身近で、当たり前のはずなのに、それは。
言いようもなく、懐かしく、響いて]
……ソフィ……?
[確かめるような口調で、名前を呼んで、入り口の方を見た]
……って、ちょ。
[目に入ったのは、ぼろぼろ涙をこぼす姿で。
ずきり、と。
どこかが痛んだ気がした]
[謝らないと。
真っ先に浮かんだのは、それだった。
理由は、わからないけれど。
悲しませた、という自覚はあったから]
……ソフィ!
[けれど、それを行動に移す前に、ソフィアは走り出していて
後を追おうとした時、左腕がずきり、と疼いた]
っつ……なんだよ、一体……。
[とっさに押さえた左腕。
痛みが治まった所で見たそこには、何かの爪痕のような黒い痣が浮かんでいた]
こんなん、いつやったんだ、オレ……。
[浮かぶ疑問。
視線は、何故か給水塔へと移ろう。
そこに一瞬、何か、影が見えた気がした]
……っ……!
[刹那の幻視は陽炎にとけて。
日に焼かれて熱くなった髪をぐしゃ、とかき上げて息を吐く]
……とにかく、ここにいたら。
干からびるし。
[ぽつり、呟いて。
一先ず、校舎の中へと撤退した**]
メモを貼った。
よりによって、理不尽なのの代表流してるし……。
[すんすん鼻を鳴らしながら、ありがと、と貰ったティッシュを握りしめると。
涙を吸ったそれは、あっけなく手についたアイスの残骸を落としてくれた。
ごみ箱にぽいと投げてから、ハンカチに選手交代。ぐす]
……う゛ー。いいね此処。出さない限りは音無くて。
[生徒会室や部室とは違う意味で落ち着く。
ハンカチ越しの涙声は、そのうちに収まっていき]
てゆかさ。……ありがとね。ごめんね。
[悪意を持ってやっているわけでは、勿論無い。
でも、振り回してるんだろうなっていうのは、分かっていないわけではなかった。
だからといって直せないのは、悪気のあるより悪いかもしれなかったが。
それをどうして、今更伝える気になったのは、分からなかったけど]
だいじょーぶだよ。あたしにも、物好きさんが居るかもしれないんなら、サイモンには居るよ。居なきゃおかしい。
[恋とか愛とか。良く分からないけど。
ホリーの言うそれ
そう言った彼女が投げたブーケ
おかしーよ。
[繰り返す響きが、勝手に含んだ切実さに。
おかしいな、とひとりごちた]
メモを貼った。
[ホリーからのメールに返信。]
『おはようございます。そういわれてみれば、たくさん作ったし、学校に持って行ってもいいですね。学園祭の予行練習という事にでもして。ほりりんの家って××の方でしたっけ?手伝ってもらえるなら、○○通りのサークルF辺りで落ち合いましょうか。うちの方が近ければ、そっちでも。遠いですけど。(現在地なう添付ファイル付き)』
[ソフィアが地べたに座っているなら椅子を勧めることに。]
流すはstrikeのインスピレィション。あまり知られていない曲だが。]
曲間のインターバルはなかなか風流だよ。そこは味わわないと。
[突然謝り出すソフィアに首をかしげはしないものの。]
ごめん?ん、あんま気にしてないけどね。
たまに流す曲ネタ切れるしそゆときは助かるんだ。
[味噌汁だろうか。具を刻む軽快な音が響く台所。
おはようと挨拶すれば、祖母はさりげなく手元を隠す。
いつものことだ。自分を想うゆえの行動で]
あ、返事きてる。なになに。
[サークルFって締まらない名前だよね、なんて
余計な一言付きで『落ち合い了解ー』という簡単な返信をした。
急いで朝食を食べ、身支度を済ませて、家を出る。
添付ファイルを開くのに手間取りながら、待ち合わせ場所へ]
ルーカスの姿が見えれば手を振って。
[ファミリーKにしておけばよかったですよね、名前。と返信して。釣りに行く、と言って、唐突に駅まで送ってくれた祖父に手をふった後、シチューを持って電車に乗り込んだ。いくらか後、駅を降りて。学校用と駅前駐輪場を往復するために存在する自転車にお鍋を乗せては見たものの、歩きながらでもかなりふらついて、待ち合わせ場所までホリー到着から{5}分ほど遅れて着いた。]
[勧められるまま、ぺたりと椅子に座る。
こんな気候だし、床は冷たくなかったが、何とはなしに腕を擦りながら]
……合間の風流が分かるなら、国語で苦労しないんだよ。
[げっそりした表情でそう言いつつも、折角静かな場所に居るなら味わってみようかと、言葉すくなに耳を澄ます。
インストゥルメンタルだと思っていれば、突然加わった肉声に、びくっとした]
ネタ切れなんてあるんだ。たまに好きなジャンル分かんなくなるくらい、幅広いのに。
てゆか、なんでそんな…… や、教室でチケット買ったり、ライブとかCDの話しょっちゅうしてるあたしに言われるのもあれかもだけど、なんでそんな音楽好きなの。
[あまりの暑さに溶けそうに、日陰でルーカスを待つ。
ふらふらしている自転車が見えてくれば、ひらりと手を振って]
遅いぞー。はい、これ。
[何となく2本買ったスポーツドリンク。冷えたそれを手渡す。
そうして、やっと今気付いたというように自転車を眺めて]
歩きじゃないんだ。じゃ、鞄乗せて貰って、鍋持とうか?
[自分は家からバスに乗り、遠目の停車駅から歩きだった]
ファミリーKのほうがまだマシだね、と言いつつ。
すみませーん。
[ふらふらしつつ、差し出されたドリンクに、自転車を止めて、受け取る。]
二人でお鍋持って歩くのもちょっと間抜けですからねえ。
[自転車を眺めるのに言って。]
ああ。じゃあ、お願いします。けど結構重いですよ?
[重くなったら交代しましょう。と言って、よいしょ、と鍋を持ち上げて、渡す。]
ドリンクをぺたりと肌につけて、ひんやりした後、一口。
鍋の重さ(02) 自分の腕力(10)
軽々と鍋を受け取った。ふふ。
う。わ。さすがほりりん。頼りになりますね。
[軽々と鍋を持つのに、驚きながら、ぱちぱち拍手。ちなみにルーカスの腕力は(03) じゃあよろしく願いします。とにこり。]
[鞄と楽器ケース、日傘を自転車へ乗せてもらい、
差し出された鍋を抱えながら、てくてくと学校へ向かう。
見渡す限りの田園風景は代わり映えなく、空は青い]
ふたりで鍋? 片方ずつ取っ手持つのか。
というか高校生男子が鍋持ちながら電車も、間抜け?
[白いつばの広い帽子。なければ熱射病は確実。
鍋の中のシチューを食べるには、絶対に冷房が必要だろう]
あついなー。……平和だねぇ。
[ぼんやりした思考のまま、隣のルーカスを見上げて]
代わりにカバンを籠に入れて。
拍手されて、少しきょとんとした。
[楽器ケースも入れて、日傘は長さがあるので手に持つことにした。のたのたころころ、自転車傍らにホリーと歩いていく。拍手にきょとんとしたのは、あれ、私が非力なだけ?と首をかしげながら。]
ええ。一緒に持つとそうなるかなあ。と。けど歩くの大変そうですよね。
[田んぼ田んぼの、見渡しはいいけれど、歩けど歩けどあんまり歩いた気のしない田舎の道を歩いていく。]
あはは。ちょっと見られましたけど。まあ看板持って乗る人とかいますし。議事高生がなんかやってるなーくらいだと思いますよ。
[言いながら、見上げるホリーに微笑んだ。]
白の帽子、似合ってますよね。
はぁ。熱くて、平和です。
[頷きながら。軽くあくび。]
[あくびをするルーカスを見ていると、自分まで。
遠くのほうに入道雲があるのに気付き、それを示して]
今日、雨降るかもね。もくもくしてる。
[褒められて礼を言い、帽子のつばの角度を直す。
カタカタと音をたてる鍋の蓋に、そっと、目線を落とした]
……へいわ、なんだけど。
[この声は、遠くで喚く蝉に掻き消されてしまうのだろうか]
なんとなく、最近、それが怖い気がする。
どこか嘘みたい……で、うん。自分でも良く分からない。
[鍋を持つ手に、ぎゅっと力が入り。
口に出したことを後悔するように、気にしないで、と]
おや、それは大変。
[遠くを見ながらも。ふと、落ちる目線にホリーの呟きに耳を傾ける。]
嘘、ですか。……大丈夫ですよ。
[自転車を止めて、ホリーの方を見る。]
……大丈夫、まだ。
[ぽふ、とその背を片手で抱きとめて。]
終わらないように思えた夏休みも、終わる時はすぐですよね。平和や日常も、同じ、でしょうか。
……嘘のよう。言われると、陽炎のよう。ぼんやりと。
ふふ。けど、シチューの玉ねぎみたいに、きっとそれもとろけて見えなくなっただけで、なくなったわけじゃないと思うんですよ。
[
いやいやこれはブーケ受け取れってこと?今度は僕の番?
[ブーケの意味をあまり知らず見当違いを返す。告白ではないっすよねえと過ったか。]
ジャンルが多いのは壁作りたくなくて。
[童謡やお遊戯より、インストゥルメンタルばかり聞いていたらしい。]
後は、前にちょっと年齢詐称してクラブとかに行ってね。…ってこりゃオフレコだよ。
[波に飲まれた感覚と熱、自分ももっと参加したい気持ちは未だに燻っていて。]
[止まる自転車に、ふっとルーカスを見上げる。
交わる視線は縋るようで、背を抱かれればまた落として]
……まだ。まだ、大丈夫、だよね。
[確かめるように、願うように、そう繰り返す。
何かがなくなってしまう予感と、何かが足りない空白感。
ルーカスの紡ぐ言葉が心に滲みこんでいく]
夏休みみたいに、すぐ終わるの、かな。
でも、なくならない。うん。……なくならせない。
[それ以外なにも言わずに、ただ、頷いて。
背に温もりを感じながら、じっとアスファルトに映る自転車の影を見つめていた。それは陽炎のように揺らめいて。瞳は熱くなるのに、涙は出なかった]
さて、行こうか。シチューがこのままだと茹るよ。と、振り切るためだけでない笑みを浮かべ、顔を上げた。
[少しソフィアが落ち着いたのを見越して曲を変える。
タイトルは同じインスピレィション。但し、ジプシーキングスのほうで。]
メモを貼った。
メモを貼った。
[ホリーの言葉には、ただ頷いた。幻のようでも、それは本当のはずで。顔を上げるのに、微笑んで、なんとなしに赤いような気のした目の端をちょこんと、触って。]
ええ。このままだと、日にかけなくても食べれそうですよね。
[と、自転車を引きながら、歩いていく。やがて校舎が近づいてくるだろうか。]
ほりりんって、すごく頼りになるけど。時々抱きしめたくなりますよね。
[ふと、呟きつつ。]
うん。ラルフ先輩とアイリス先輩は、将来投げるほうだし、あとは、サイモンとマーゴちゃんの番だもん。
[誤解
子供のときから? そりゃまた……年季入ってるねぇ。
拘るのもいいけど、母集団多いほうが、良い曲に巡りあえる確率高いだろうしにゃー。うん。
[いっけないんだー、と指差して笑うも、咎める口調は無い。
クラブに行ったことは無いけれど、初めてライブに行った時の衝撃を思えば、近いものを感じたから。
やがて切り替わる音楽。
哀愁のあるギターは、聞き覚えがあった]
あ、あれだ。昔やってた、時代劇の。
メモを貼った。
[目の端に触れられ、慌てたように自らの指で擦る。
落ちそうになった涙が頬をつたう前に、受け止めようと]
一応、調理室借りようか。
あ、購買でフランスパン、買いたいなー。
[陽炎の向こうに見える校舎。もう皆はいるだろうか]
……わたしを、抱きしめたく?
[聞こえてしまった呟きに、不思議そうに首を傾げる。
ソフィちゃんなら分かるけど、と返しながら]
あ、背が低いからかも。年下みたいな。
[両手が塞がっていて何も飲めず、僅かに掠れた声で返した]
ええ。茶道部と調理部って仲良しですし。
[頷きながら。]
フランスパンですか。しゃれてますね。おいしそう。
[首をかしげるホリーを見る。]
おや、身長はあんまり関係ないですよ? そうですね。ソフィアさんのノリが移っているのは否めませんが。
……なんでしょうね。時々すごく無理をしているような気もしてしまって。
[ふと影を見てしまうのは、気のせいかな、と。小さく。]
[え、とルーカスに向けた瞳。
かすかに見開いたその反応を隠すしたくて、目を逸らす。
そして何事もなかったというように笑みを作って]
無理なんて、してないよ?
生徒会室でみんなと一緒なのは、楽しいし。
…………だから、気のせい。
[ルーカスが言いたいことはきっと違う。
それは分かっていて、でも、これ以外に言葉にならない]
わたしなんて見透かそうとしないでいいの。
……会長こそ、時々、遠い目してる気がするよ。
もっと自分のこと優先、しようよ。
[それは気のせいかもしれないけれど。
溢れてせき止め切れない感情の断片は、零れてしまっていた]
……ごめん。なんか言い過ぎた。
[俯いたまま、早足で校門へと向かう。
ぐちゃぐちゃな感情のせいで、酷い顔になっていそうだった。
こんな感情なんて幻で消えてしまえばいいのに。
そう一瞬だけ過ぎって、でも、心の奥がひどく痛んだ気がした]
聞こえないようにひとつ、息を吐く**
メモを貼った。
メモを貼った。
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