25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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───。
[ゆらりと黒い尾が揺れて視線のほうを振り向く。
其処にない眼鏡を押し上げる仕草。
わらうかのように、くぁ、と小さく欠伸のような姿]
───。
[冬花の手を握る僧侶をちらりと鉄色は見て
それから冬花を見て、鉄色をただ細くして
結局は子供の傍にいるままなのだが]
――――、はな の ようだ
[指絡めていない方の手を
焔へ伸ばすと
ちり、と揺れて踊りすり抜ける。
高嶺の花は摘まれ、折られ、
高嶺自身も片割れの月に落とされる。
ないているこども。
あれは、誰]
…、狼が…
[鉄色の眸が、見えた]
……貴方さまは
どのような姿にあっても
相変わらず……意地が悪い。
[子供の傍には行かず
黒い獣に、少し唇を尖らせて呟く。
恨み言のような声は軽い]
[燃ゆる焔を見詰める苔色は、どこか遠い昔に想い馳せるよう。
業火に身を投じたいと願っていた過去。]
――……糸が
[双花の片割れが手を伸ばし掴み損ねた焔が、
繋いだ手に在る2本の糸を煌めかせた。
その先、続くのは、童が持つ白と紅の花に。
それが、鵠の裡、浮かんだ疑問の答えになろうか。]
傍にいっても、えぇもんか、悩むなぁ。
[「隠れて 隠れて」聴こえた声。
おそらくそれは、彼の人が死に際
「生きろ」と声かけた月の片割れになのだろうが。
想い悩むように絡めた指先に力を込めながら
なんとはなしに、花の主の傍らにある狼の鉄色の眸を見詰めた。]
――、… 朧さま、…?
[煌く糸の、つながる先。
呆然と呟く。
隠れて、
隠れて、
隠れ鬼。
主が見るのは霞月夜。
鵠は胡蝶へ、視線を移した]
…――守っている、みたいだ な
[それは狼をさして。指絡めて
躊躇いながらも蹲る子供へ、歩もうとした]
鬼やのうて、花としてなら、寄れるやろか。
番犬も、花は食わんやろ……多分。
[紫苑色の眼差し受けて、苔色は細まる。
繋いだ指先から意識がまるで伝うかのように、
手引かれるより前に鵠の意図を識る。
白と紅の双花は、連れだって焔の中の童の元へ。]
[この場所かなくなってしまったなら、この思いはどこへと逝くのだろう。
手元の花は。
周りに在る花や花主たちは。
彼岸の向こう、極楽浄土があるという。
仏の道にありながら、そのことにさほど信を持っていなかった身。
けれど死した今も今ここに思いが残るのは、今から何処かへと旅立つからではないのか。
輪廻の道へ?
小さく首を振る]
…、そう、だな
[胡蝶の苔色の眸は
何か謂う前に、する前に
想いを汲みとる深い色。
手に触れたまま、焔へ踏み込む。
死者を焔は焦がさない。]
――…、朧様、
離しませんよ。
出来るなら、ずっと。
[導いていけるのなら、そこまで。その先まで]
…同じ獣だったもの同士、矢張り気になりますか?
[童の横にいる獣を見やる。
近づいていく白鳥と蝶の姿]
[彼岸の向こう
逝ける身をもたず
視線を獣あから主へ
傍でちらと見遣る]
……出来るなら、ずっと
離れず此処に居られたら
どれほど良いでしょうね。
[頷き]
気になる事はまだ其処に
幾らもあります、主さま
[視線を落とせば炎上する屋敷を駆ける姿]
[花の答えにくつくつと小さく笑う声]
お前が気になるのは、友の事か、それとも、残した種のことか。両方、あるいは邸のことすべてか。
[連れて来てしまった花]
まだお前が生きていたなら、私もどれほどあちらが気になっただろうね。
誰かを気にかけるのは、人も獣も同じ。
最後まで。見届けて逝きましょう。
それまでは、ここに。
[愛しい花。握る手と触れる体を愛おしげに見て、そっと目を*伏せた*]
[双花と謂えど、判らぬこともある。
1つと1つだからこそ双つであれるのだから。
ただ、双花であればこそ、向かおうと思ったのは同じだった。
熱さ感じぬ焔の中を、双花は歩む。
白が主の名を呼んだ。
紅は黙り、その傍に添う。]
嗚呼、そうや……――
[しかし、ふと思い出して、呟きを零すと何やらごそごそと。
やがて番犬の態のような本郷に、
鵠と絡めていない方の手で差し出すのは
――鷺を形どった和紙の花。]
総て……、そう
すべて
何も見なくて良かったのに
何も気にせず居られたのに
主さまがボクを……私を、変えてしまったのでしょう?
[きゅ、と握る手に力込めて
視線は紅く染まる屋敷へ]
人と獣は、相容れぬ
気にかけるは
同じであるようで
違う
人のなんと浅ましいこと
獣のなんとさもしいこと
[狼はただ、くあ、と口を開けて欠伸を一つ。
意地が悪いと言われようが、狼と言われようが
実に自分の時間の流儀を貫き通す。
守っているというよりは、ただ傍にいるだけというのが正しい。
それは生きている間の己と童がそうであったように
必要なら踏みこみ、必要でないのなら踏みこまない関係。
今は踏み込むところではない。だから傍にいるだけ]
───。
[差し出された花を見て、獣はふるりと首を横に振った。
其の鉄色は見上げて鈴の花へと。
己にはもう、それは必要ないと告げるかのように]
なんや?いらへんのん?
[狼の仕草に、苦笑を向けて、促されるまま、
白鷺を繋いだ手の人の、みどりの髪へと止らせた*]
[紅が差し出す、鷺の形の花は微かに揺れた。
狼は欠伸をする。
踏み込まず、離れず、そこに在る。
そこにただ在ることの、なんと大きいことか。]
…本郷、さま?
[鉄色は紫苑色を見た。
紫苑色は、彼とかわした声を思い出し
少しだけ揺れる。
りん、と――鈴の音。
鷺の花を見る。
焔の中、染まらず白い。]
…、え、
[瞬き1つ、鷺が髪に止まる。
またたきひとつして胡蝶を見た後、
繋いでいない手でそれにそっと触れた。]
――… 白い、…鳥の花 か
[花にはひとつの逸話が添えられている。
白鷺は託されながら潔白を届けられなかった
――その無念ゆえ、鷺草が咲いたのだと。
今一度、鉄色の眸をした狼へ視線を移す。
獣だ。
人を食らうものだ。
けれど、憎むことは、到底できそうになかった。]
迦陵、カルヴィン……火が直ぐ傍に
[冷ます事も消す事も叶わない
冬の色でただ見ているだけ。
視線を逸らした先に、黒い獣。
変わらず場を動く事も無い様子を見て少し眉を下げた]
[くぁ。
狼はもう一つ口を開いて]
…まったく、お前は。
[するり。
獣は人へと転変し、童の横に腰掛けたまま]
もともと私が持っているために頼んだわけではない。
何のためにわざわざ白鷺の花を選んだのかも、解らんのか。
[髪に飾る様子を見ると、意地の悪い顔を浮かべ
それから男は童のほうを見やる。今は何を見ているのだろうと]
[この手にあった鳥篭に、今は迦陵頻伽の姿無く
冬に咲いた櫻は、月のしたで花弁を落とし
変わってしまった友ふたり
冷たい冬の空の色した瞳で、また追いかける
視界が朱に染まっていく**]
[燃える色のべべ着た童の姿は朧に霞み。
輪郭も今に消え入りそうな儚き型は記憶の残滓。
傍に添う、黒の獣の気。一度だけ、いぬ、と呼んで。
啜り泣く幻影は何も言わず、狼が傍に在ることを許す。]
[朧と名前を呼ばれ、上がる童の顔は涙で泣き濡れて。
はたはたと、雫を零すは黒檀の瞳。
糸繋がる先、童が大事に抱く二つの花。
其れと同じ色の双花を見上げ]
[幼い声。願うは、誰に―――…
花を抱きしめた童の姿は、炎の中に溶けるように消える。
糸が断ち切れたわけではないことは、花達には解かるだろう。*]
[遠くなっていく足音。
遠ざかっていく姿。
炎の勢いが強くなっていくのが良く見える。
冬の残したもの。
霞が残そうとしているもの]
…遠いな。
[小さく呟く。
気づいて、そんな言葉になった。
自分はそういえば、何も残してこなかったのだと]
───霞。
[生きていれば、その選択をとめることはできただろうか。
止めても、変わらなかったように思う。
ため息だけが落ちる。
手が視界を覆う。一瞬だけ。
目を逸らすのは、好きではないから]
…、―― な、
[狼から、人間へ。
目に映るその光景に、紫苑色を見開いた。
意地の悪い表情に
今一度瞬いて胡蝶を見る。
その間に、本郷の視線はこどもへと向かい。
焔は燃え上がり、
その横顔を白く浮き上がらせた。]
[焔の嵐に紛れてしまいそうな
ちいさなこどもは朧と揺れる。
泣き濡れた眼は黒檀で、
嗚呼
紛れもなく
と、腑に落ちる。
きらり、糸は確かに繋がり
見上げる眸を見下ろす二色]
…、おぼろ、――
[在りたい、と
願いを口にし消える黒檀のこども。
空いた方の手を伸ばす。
――りん
と、鈴が鳴って。
白鷺の花は揺れ。
指先は空を切る。
されど、確かにつながる絡めた指先の糸。]
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