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― 回想:ヤニクとドナルドの戦い ―
[村にずっと閉じこもっていた女は、このような戦いを見るのは初めてだった。
息もできないような緊張と咆哮。
やがて二人が倒れると、あっ、と声をあげた]
…て、手当しなきゃ。
アタシも手伝う。
[行って何ができるのかわからなかったが――それでもじっとしてはいられないと、タバサ達に続いて2階へと上がる]
― 回想:ヤニクが運ばれた部屋 ―
[止血の為に押さえていることぐらいならできるはず、と思っていたら頼まれたのは予想外のこと
え…ええ!?
は、針と糸くらいならあるけど、…傷を縫うなんて、そんな…!
[しかし、躊躇っている余裕はなかった。
医者は――人狼の疑いがある人間ばかりが集められたこの集会所には来てくれないだろう。あるいは、もう逃げ出してしまったかもしれない。
消毒できるものを、と頼めばヨーランダか誰かが酒を出してくれただろうか。
それで針を清めると、極度の緊張のなか、ぐ、っと、傷口を糸で縫い始めた]
[時間はそんなにかからなかったかもしれない。
だけど、疲労でいっぱいいっぱいだった]
…う、ん…3時間ね。わかった…。
[タバサとヨーランダが部屋を出ていって、ほうと息を吐いた]
……あ、そうだ。紅茶…。
もう冷めちゃったかしら…でも、今のうちに飲んでおきたいな…だめ?
[フランシスカに紅茶を持ってきてもらうように頼む。
彼女は承諾してくれただろうか。
その場でなくても…一度外に出る時にでも、彼女の紅茶は必ず口にしただろう]
― 回想:ヤニクが運ばれた部屋 ―
…フランシスカ…?
……だ、大丈夫よ、大丈夫。…泣かないで、ね。
[泣きそうなフランシスカに、彼女の心の裡を知らぬまま、泣かないでと言葉を掛ける]
人狼は…人狼は1匹死んだわ。
だからこの騒動も、もうすぐ終わる…。
だから、…大丈夫よ、大丈夫だから。
[避けられなければ、そっと、彼女の黒髪を撫ぜて抱きしめただろう。
そんなことをしているうちに、時間は過ぎていき――やがて交代の時間がきた]
おやすみなさい、フランシスカ。
…また…明日ね。
[そう言いフランシスカがどこかの部屋に入るのを見送って――こっそり外へと抜けだそうとする。
そこで、ガストンと出くわした
だが、自分が人間であることは証明されたのだからと、少しの逡巡のあと、一度家に帰る旨を告げた]
え、ええ?近いんだし、…すぐに戻るから…。
[だがガストンに半ば強引に背に乗せられてしまう。
まあいいか、とそのまま家まで送ってもらった]
[ 知らないと言われれば、考えるように目を瞑る。
……まあ、いつまでもここに居るわけじゃないだろ。
もしそうなら、こっちにゃロミオのジジイだって居るはずだしなあ?
[ 怒りの声には、眉を潜めながらも何も言わない。
そして、弱々しく問う声に対しては静かに。]
お前が美味そうに見えてな。
我慢が利かなかった。
[ 溜息をつくように。]
……町が封鎖されなけりゃ、ここで食うこともなかったんだけどな。
[ ぽつりと一言。]
[別れ際、優しく掛けられた言葉
…そ、そう…?あはは、手先の器用さくらいしかとりえないから…そう言われるとなんか照れるわ。
でも、早いうちにちゃんとしたお医者様に診てもらったほうがいいわ。
抜糸もしないといけないし…なんにせよ、暫くは安静にしないとね。
[ヤニクの血のことは知らない。あの怪我が治るには暫く掛かるだろうと思い、そう言った]
うん、おやすみなさい。また明日ね。
[頭を撫でられて、笑顔を返した。死が近くに感じられるこの時間、ガストンの手はとてもあたたかかったから――]
― 回想:深夜・自宅 ―
………時間がないわ。
[ガストンと別れたあと、女は眠らずに独り、手紙を書いていた]
(人狼が1匹だなんて思えない。
ドナルドを殺されて…もう片方の人狼が復讐にくる可能性だってある…)
[女は、自分の残り時間があまりないことを予感していた。
人間だと宣告された身。狙われる可能性は、…それなりに高いと、女は書物を読んで知っていた。だから、最悪の可能性を考えて、急ぐ]
工房の売上が入ってる戸棚の鍵…。
父さんと母さんの集めたアンティーク…それからアタシの宝石類…。
この辺りは売ればいくらか生活費の足しになるはず…。
[今は遠くの学び舎にいる弟、ロビンに向けて書いた手紙。
自分に万一のことがあっても、弟が困らないように、せめて大学は卒業できるように――脚が悪い自分の分まで、弟には広い世界に羽ばたいてほしかったから――筆を走らせる。
弟に宛てた手紙は、随分と長いものになった。
それを封筒にきちんと仕舞うと、階段を時間を掛けて上り、2階の弟の部屋へ。
彼の机の引き出しにそれを仕舞うと、部屋に溜まった埃を軽く払って、再び時間を掛けてゆっくりと1階に降りていった]
はあ…。
[流石に疲れが出てきて、もうそろそろ眠ろうと、思った時だった。
扉が開いて――赤い、花が――*]
メモを貼った。
メモを貼った。
メモを貼った。
【人】 墓守 ヨーランダ―朝・集会所2階― (48) 2010/07/05(Mon) 23時半頃 |
美味しそうだった…か。
だったら、料理を奮発してご馳走してたら、私は食べられる事も無かったのかな…
[そんな事を呟きながら思わずため息をついて]
人を食べるために、ドナルドさんは傭兵として外へでていたの…?
[ぽつりと聞こえた一言にそう聞き返す。]
メモを貼った。
[ 料理をご馳走していたら、という言葉に笑う。
まあ、よく鳴る胃袋は二階に放り込んであるからよ。腹減ることなけりゃ苛つく事もねえ。
[ そして、溜息の次に出た問いに対して。]
いいや? それだけじゃねえぜ?
だけどな、戦争やる貴族ってのは俺達が裏切らねえ様にたんまり払ってくれるからな。
元はそれが目的だ。 あの野郎も似た理由だとは思うがよォ……?
[ 赤い外套の男を思い出し、徐々に怒気を孕ませる。]
クソッタレ! 納得行かねえ!!
あのクソコウモリ野郎とっととこっちに来やが――。
[ 叫ぼうとして、ふと冷静になる。]
いや待て、俺がヤツに負けて? ヤツがアイツに負けるってことは……?
[ 頭の中でヒエラルキーを描き、苦悩する。]
良かった。じゃあ、また食べられるなんて事はないんだよね。
[ドナルドの言葉に少し警戒を解く]
戦争…か。なんで、人間同士なのに戦うんだろうね。
仲良くした方が楽しいのに…
[ドナルドが傭兵になった理由を聞けばそんな事を呟いて]
アイツ?
[何か苦悩している様子に首を傾げる]
[ 抱えていた頭を上げ、アイリスを見る。
少しだけ警戒が緩んだことを感じ取った。]
――分からねえぜ? 狼は嘘吐く生き物だからよぉ?
[ なんとなく脅かす。彼女はどのような反応を返しただろうか。
彼女が怯えたのなら、それで溜飲を下げ、呟く。]
あー、ヤニクの野郎死なねえかなぁ。
そうすりゃ続きが出来るってのによォ……。
[ 次は不覚を取らない。拳を握りくつくつと笑う。]
【人】 墓守 ヨーランダ[言われて初めて、その事実を知る。 (57) 2010/07/06(Tue) 00時半頃 |
[狼は嘘吐く生き物。ドナルドの言葉に少し体を硬くして]
そ、その時は返り討ちにしてやるんだから。
[強がってそんな言葉を返す。]
ヤニクさんは死なないよ。ヤニクさんは強いもの。きっと事件を解決してくれる。
[ 返り討ちという言葉を聞き、にやりと笑う。
ほぉ……? 楽しみにしてるぜ。
[ からかって遊ぶが、ヤニクの話になると険しい顔をする。]
野郎はソコソコだがな、マジになりゃ俺のが強いぜ?
[ 負け惜しみと知りつつも、言わずには居られない。]
むー。
[帰り討ちの言葉にも余裕の笑みを見せるドナルドの様子に悔しそうに唸る。]
そんな事無い!本気のドナルドさんだって、ヤニクさんならコテンパンにやっつけちゃうんだから。
[なぜかムキになって答える]
[ アイリスの言葉に、笑ってみせた。
ほぉ……? 俺がヤツより下だってか。
[ くつくつと笑うが、瞳だけが笑えていない事に気付いたであろうか。]
いずれどっちが上か思い知らせてやるさ。
あの野郎に、とっくりとなぁ?
まあ……待ってやるさ。百年でも二百年でも、あの野郎が死ぬまで、な。
――借りを返してからでも遅くはねえだろ。
[ 何処に在るかも知れない答えを求める。
――飢えない以上、急ぐ要もない。]
メモを貼った。
【人】 墓守 ヨーランダ―集会所・2階― (74) 2010/07/06(Tue) 02時頃 |
そうだよ。ヤニクさんなら、きっと…
[ドナルドにそう返すも、笑っているはずなのにどこか気圧されて、語尾が小さくなる。]
さすがに二百年は掛からないと思うけど…
[ヤニクの血の事などは知らぬまま、ドナルドの呟きに突っ込む。そこへガストンが深刻そうな表情を浮べ、入ってくるのが見えれば]
ガストンさん…?どうしたんだろう?
[気になってガストンの後を追おうとする]
【人】 墓守 ヨーランダ[ミッシェルの様子を説明され、途端に現実感が襲ってくる。 (79) 2010/07/06(Tue) 02時半頃 |
[集会所に求める姿はなかった。
ひどく胸騒ぎを覚えながら、談話室、キッチン、それぞれの部屋を探しまわる。
両親を探している途中、ヤニクとヨーランダを見つければ]
……お前は生きてたか、
[一瞬目元を緩ませて、けれどすぐに元の表情に戻し部屋を出る。
集会所から出て、外を探そうと思った時。
両親が一緒に入ってくれば、硬直した体の力が抜けていった。]
良かった。
[談話室に入る二人の背を見守る。
この世界に来てから、何度二人で居るところを見ただろうか。
てくてくく、まるで幼い子供のように後をつける。]
……っえ?
ペラジーさんに投票?
だって、その人は父さんが……
[人間だと判定したのでは。
母の手にある白い石をみつめながら、琥珀色を見据えた。*]
【人】 墓守 ヨーランダ―2階から1階へ― (99) 2010/07/06(Tue) 08時半頃 |
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