94 眠る村
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[シメオンのいない世界なんて、と。
弱気な願いは告げる事のないまま。
クラリスひとりの身体が朽ちていく。
覚悟して「願った」筈なのに、目の当りにするとやはり切なくて。
精神力を消耗したせいか、その場で意識が途切れる。
――あの部屋に戻りたかったのに、な……*]
…、酷い顔。
[血の気失せて時間の経つ自分の顔は他人のもののようだ。
こんな酷い姿になった自分を見て、学者は何て言うだろう。
『私の夢は君と学問について討論することだ』
どんな難しい本でも望めば読ませてくれた。
君にはまだ難しいなんて言われたこともなかった。
紅茶を啜りながら新しい本の話を聞くのが好きだった。
興味ないふりばっかりしてたけど、世界が広がるのが好きだった。
逃げたりして試さなくても、望めばすぐ傍でいつも手を差し伸べてくれていた。
父や母に言えたみたいに、言えたらどんなに良かっただろう。
センセーが大好きだって。]
[幼馴染は泣いてくれた。
いつもそうだ。べそかきながら追いかけてくる。
だからしょうがないなァっていいながら手を繋いだ。
酒場で可愛い子に会ったって聞いたとき、悔しかったのは、
自分より好きな人ができたのかと思ったからだった。
でもやっぱりフィルはフィルだから、告白なんて出来なくて、
こっそり影から見ては一人で妄想してるのか赤くなったりして。
それを見て安心したりした。
きっとフィルとクラリスが付き合うようになったりとかしたら
僕は疎外感を覚えて今までどおりフィルと付き合えなくなるから。]
もう、今回は追いかけてこなくていいからねェ。
[笑おうとして――うまく行かなかった。]
アンタの言うとおりになったねェ紅茶屋。
僕は――――独りだ。
[其処に幼馴染がいたのに触れられない。
誰も僕の声を聞くことはない。
もうセンセーも迎えに来てくれない。]
……ッ
[押し殺した嗚咽が、独りの部屋に響く。**]
泣いてる……?
[声は堪えるように短く震えている。
聞き間違える筈がない、幼馴染の声。
自分がどうなっているかの自覚もないまま、居てもたってもいられなくてその声の出所を探す。]
――シメオン!
[震える背中は小さく見えた。
ぐわあ、と、名状し難い感情が膨れ上がり、理屈や辻褄を考えるより早く飛び出す。
その頭を掻き抱くように、両腕を伸ばした。
その手は届いたか――――**]
[燃える]
[燃える]
[皆に呪われ、燃えてゆく―――――――]
[紡がれなかった願い。
はらはら こぼれる滴は焼かれず落ちて。]
[魂を失った娘の死後がいかなものであるのか
……―――――まだ誰も*知らない*]
[憔悴している皆の様子をただ見ている。
どこからか泣き声が聞こえたけれど。
様子を見にいくのはやめておいた。
フィリップが、しんだ、と聞こえたから]
……
御伽噺……ね。
おばあちゃんが、言ってた――
[幼子に言い聞かせるように繰り返された話。
それは年かさな従兄弟のほうがよく覚えているだろう。
それを思い返して、小さく呟いた]
[――名前を呼ばれた気がした。]
え…
[二度と触れられないと思っていた相手が其処にいる。
自分に触れている。
それが意味することに気付くまで、少し時間がかかった。]
な、…
なんで君が此処にいるんだよォ…!!
なんで…
[ケヴィンが、冷えきったフィルの身体を自分の遺体の横に寝かせる。
昔、そうやってよく眠ったみたいに僕らは――]
何で、君まで死ぬのさァ…ッ
[触れられて、嬉しい。
けれど――――悲しい。]
[男の姿はいつしかまた、ラディスラヴァの傍にある]
フィリップが死んで、クラリッサが人狼──、ねえ。
[奥歯かみ締める男を死者が見つめる。
藪睨みの目が、微かに苦い笑みを浮かべた]
なあ。
あたしは、そりゃあ死にたかったわけじゃないが、
…──簡単ならいいと、思ったのは本当サ。
もっとも、人狼にも好みはあったとみえるがネ。
[いつかの軽口に唇の端が歪む]
若いもんは…、もう幾らも、
残っちゃいないもん、ねえ。
[そのうち一人は、人狼だという。
異母弟の恋人を見る、目の色は苦い]
……。御伽噺、か。
[指の先、触れた頭蓋を勢い良く引き寄せる。ふわりと浮いた髪の毛が鼻を擽って、むず痒くて、それが嬉しい。]
……?シメオン?
[反応がないのを疑問に思い、身体を離す。
苦しそうな表情で詰られ、はたと我に返った。
幼馴染の視線の先に、自分の]
えええええええっ!!
[すっとんきょうな声が出た。]
オレ、死んだ?!
嘘マジぃ……?!
ぜんっぜん思い出せねぇ……
[何となく、まだ生きている心算だっただけに、思考がついて行かない。
はああ、と項垂れて長い息をついた]
[傍らにいる紅茶屋の言葉に、ゆるりと瞳を伏せる]
――マリー……
[人狼だというマリーの言葉に、
ただ、名前を呼ぶしかできない。
従兄弟も、幼馴染も、どちらも大切なのに。
その二人が遣り合っているのを見ているしかない]
…、ああ。分からないさ。分かるはずもない。
誰かの、本当の望みなど───…
[ゆるり。と、視線を巡らせた。
クラリッサの姿はそこにあろうか。
しにたくない───しにたいと、望み紡いだ娘]
人狼でも、「成り代わり」でも、
分かるはずは…、ない。
もっとも仮面を被るのもまた人狼、か。
……、加護はローズマリーにも与えられているはず。
だから…、いや。
[男は首を振ると、宿の様子に目を*細めた*]
[かなわない]
[とどかない]
[なにひとつ――――――手を伸ばさなかった]
[魂を喰われ、形さえ保てずただ青い炎の欠片となって。
もはや抜け殻のような娘は現世をみない。
とざされて
とざされて
くらい仄い水底から、手を伸ばせずに沈んでゆく―――]
おば ぁ……さま、
[力を持たず、かすれた声。
喰われた命を元通りにする術など――――。]
[―――――それは、ほんとうに気まぐれなのか。
"貸してあげるよ"
声が聞こえた。
青い炎は大きさを増す。
燃え盛る――――その中から象る手足。
燃えた時と同じように、娘の体を炎が包む。
燃えるのではなく、"つくる"ために。]
[炎が消える――――
自らが切り盛りしてきた店の床に、ぺたりと座り瞬いて]
……―――なん、で
[問いは、誰から誰へのものなのか。
今しばらくは、*彼岸の幻*]
気付いてなかったのかィ…
[自分の死を今認識した様子の幼馴染に溜息を一つ。
フィルらしいといえばそうなのだが。]
…寝てる間にやられたんだと思うよォ。
君が殺されるなんて、思わなかった。
生きて、欲しかったのにさァ…
[命を落としたことは幼馴染のせいではないけれど――
握った拳で幼馴染の胸を小突いた。]
うん、ごめん、
[項垂れたまま。
小突かれた胸が痛い。]
ごめん、オレ――……お前を護れなかっただけじゃなくて、自分すら護れなかった。
[チラと見上げる瞳は捨て犬の風情で。
生を願ってくれた人がいるのに、こんなにあっさり死んだ自分。
本来なら合わせる顔がない。
けれど。]
……………も一つごめん。
オレ、またお前に会えてすげぇ嬉しいんだ。
絶交とか言わないでくれな…………?
[生きようと思っていた。
叶わなかった。
それは覆らない。
それならば。
――離れたくない。]
まさか死んでまで追いかけてこられるとは思わなかったよォ。
[絶交なんて、出来るわけが無い。
住まう世界を隔てても忘れないで欲しいと思った。]
君は、僕が居ないとダメだからねェ。
しょうがないなァ。
[止まってた涙がまた出てきそうだったから。
自分の死にすら気付かない間抜けな幼馴染に背を向けた。]
やっ…… たあああ!!
[幼馴染が背を向けた理由など分からない。
ただ嬉しくて、両肩に腕を伸ばして背中にのし掛かる。]
うん、オレ、お前がいなきゃダメだ。
[存在を確かめるように、腕の力を強くした。]
う、わ…ッ
[不意に伸し掛かられて膝から崩れそうになったのを堪える。
幽霊になっても重さを感じるなんて、不思議なものだ。]
フィル重いよォ…
[苦しいくらいぴったりくっついてくるフィルの腕に触れる。
フィルの方が少しだけ体格が勝るようになったのは何時からだろう。
幽霊になったらもう変わることはないのかな。]
お前がいなきゃダメだなんて。
愛の告白みたいだよねェ。
[もしくは女にフラれた男みたいだと。
ぺちりとフィルの腕を叩いた。]
――…あぁ告白といえば死ぬ前にクラリスに好きっていえてよかったねェ。
[にやにや。いつ聞いていたのやら。]
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