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……。
[ベッドサイドに放られた本は、そのままサイドテーブルから零れ落ちた]
[視界に広がる、赤。
赤
赤
怪訝な顔をしてそれを見上げる男は、肉体という現世の器を失っていた。
しかし、すぐにそう気付く様子はなく、急に現れた少女の姿に眉根を寄せた]
……ぁ?
ようこそ?
って、どうやって入ってっ……どちらさんですか?
[扉に鍵を閉めたはずだった。
しかし、其の容姿が少女だったがために、状況の不自然さや恐怖よりも、どこか間抜けな声が出た]
[薄灰が、燻る。]
……おや。
[それはそれは、素っ頓狂な詞が零れた。]
[煙は容を成さぬまま、くるくると二度、三度と部屋を廻り。]
うっかり寝ちゃったみたい。
[そう洩らすと、漸く男の姿をぼんやりと容取った。]
【人】 牧人 リンダ 客室を全部見て回って不審者がいないか確認しておいた方がいいと思うし。 (12) 2011/01/19(Wed) 01時頃 |
…ヒメぇ?
………。
[まじまじと目前の少女を眺めていたが、その姿が不自然に揺らいでいることに気づく]
……は?
ユーレイってマジでいんの?
もっと怖いもんかと思ってた。
何、俺に何か用?
[そう言って起きあがろうとした時、何か違和感を感じたように一時動作が止まる。それから
―――慌てて辺りを見回した]
そうだねえ。 寒いからねえ。
どうなってしまうか、わかったもんじゃないね。
[声の踊る方へ、ふわりふわりと煙が散る。]
【人】 牧人 リンダ ――…うん。 (19) 2011/01/19(Wed) 01時半頃 |
は?仲間だぁ?
誰がユーレイだよ、一緒にするn…
[少女の可憐な顔が、妖艶という歪さを纏って嗤う。
しかし、視線をさまよわせた先にあったのは。
己の肉体だったものの、無残な姿。]
……なんだよこれ。
なんだよこれッ!!!
[吐き気を催す肉体は、無かった。
全てに現実感が無いような、もどかしさで少女を振り返る]
あれ、なんだよ!?
アレが…アレが俺なら……
今 此 処 に 居 る 俺 は 何 な ん だ !?
[混乱して叫ぶ。状況が、呑み込めていない]
……、……
[愕然としたような、うろたえるような表情で、己の屍を見つめる]
……てめぇが殺ったのか。
[呻くように言って睨みつけるも、すぐに溜息に代わった]
『オトモダチ』、ね…
此処にいる以上、あんたと諍いしても仕方ないってことか。
[未だ屍を茫然と見ながら、呟く]
死ねば、
―――――何もかも消えるんだと、思っていた
寒いからねえ。
煙すら、凍ってしまうかもしれないねえ。
[踊る躍る、声と煙の中心で。
ぱたぱたと、翡翠が瞬いた。]
全員、喚ぶ気かい?
【人】 牧人 リンダ[スラングを理解できぬようで首を傾げるも、続くラルフの部屋が奥だと聞けば、頷いて。] (25) 2011/01/19(Wed) 01時半頃 |
[踊る煙の声にも気がつく]
アンタは、誰?
話の感じ、アンタもついさっき来たって感じだけど。
平然としてんのな。
[少女の幽霊の、跳ね踊るような声音に、漸く視線を屍から外す]
全員、ねぇ。
何か死んだって言われても―――妙な感じだな。
[ただ、身体は妙に軽く、ふわふわと浮いていたので、地から離れた自分の足元を見下ろして渋面を作った。]
死すら、逃げ道ではないと知ったら。
自殺を考えてる奴なんかは、どうするんだろうな。
[無意識に、透ける腕を、反対の手で押さえた]
【人】 牧人 リンダ[それでも、廊下を進む度に濃厚になる馨に眉山を顰め。] (31) 2011/01/19(Wed) 02時頃 |
【人】 牧人 リンダ マスターキーで開けた方がいいかも…。 (32) 2011/01/19(Wed) 02時頃 |
そうか。
[ふわと煙は揺れ、]
……当たるものだね。
[くつくつと、声を零す。]
見ている方が、愉しいもの。
誰?
さあて、誰だろう。
自分でも不思議だよ。
こうして在る事に、なんら疑問を感じない。
寧ろ、初めからそうであったかのような感覚すら憶える。
[ノックの音と、声
――Enoch=Lafcadio
そう、名乗っては居たけれど、ね。
[その答えは、イアンへ向けてか。それとも、別の声へ向けてか。]
便利ね、便利…確かに。
難しいことねー。地縛霊?になって長いと老人と同じく楽観的になんのかな?
次は―――誰呼ぶの?
[試しに廊下に出たら、イアンたちの姿が見えて後をついて歩いた。]
……誰だろう、か。
確かに、死んだヤツに、誰、もねーか。
エノクね、俺はラルフって名前だったよ、生きてる頃は。
[少しの間、煙のように漂う声に返した]
ん?そうすっと、ラルフとは、俺そのものを指す単語ではなく、
俺の肉体を指す単語ってことになるのか?
……俺は、此処に在るのに。
[揺らぐ気配は、消滅する様子もなく、整然と変わらず存続していて、男はどこか失望を*滲ませた*]
【人】 牧人 リンダ えっ、何かあったの? (41) 2011/01/19(Wed) 02時半頃 |
宿泊客が、悪霊に次々と殺されて往く。
――ふふ。
よくある、話さ。
そう。 よくある、話。
なんだってあんなものを書いたのだか、僕にもわからない。
この手で簡単に生命の鎖を無残に引き千切れるのが愉しくてね。
無我夢中でキーを叩いていたら、ああなった。
溢れ出る詞の泉が底を突く事は、一度足りともなかった。
――あんな感覚は、初めてだったよ。
尤も、本当に悪霊が棲んでいるなんて思ってもみなかったけれど。
……案外、似たような趣旨の物語は、総て……
[くつりと、喉を鳴らす。]
そういうものなのかも、しれないね?
ああ――
いい。
なんだって。
名など聞いても、どうせ忘れる。
きみはきみだと、そう記憶する。
[ゆらり、煙は揺らぎ。]
プリンセスのお友達は、どんな子だろうね?
[消えた。**]
【人】 牧人 リンダ[イアンに背中を押され、ラルフの部屋がある廊下の奥に、割れたガラスに気をつけながら歩み進む。] (50) 2011/01/19(Wed) 03時頃 |
ああ。
こわいねえ。
[ふわと薄灰が燻り、また消える。**]
【人】 牧人 リンダ「イアンがラルフの部屋の戸を開けると、冷たい空気に交じり濃密な死の馨が爛れたような紅と共に降りかかる。 (89) 2011/01/19(Wed) 20時頃 |
【人】 牧人 リンダ[階下から来た人達を見ても笑いは止まらず。 (90) 2011/01/19(Wed) 20時頃 |
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