人狼議事


197 獣ノ國

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【人】 手伝い クラリッサ

―回想・商店街―

[いつから彼らは近くに居たのだろう。
今も花屋で、和邸で、カフェで、ホテルで、この國の何処かで獣と人が出会っているのだろうか。
傘が回りに回るまで…はその場に足を縫い付けられたまま、目の前の男>>389>>390から視線がそらせない。]

 調子のいい言葉で誤魔化さないで。

[…の目に戸惑いが映ったのは、一瞬。正体の分からない"何か"に対して、浮かぶのは警戒の色。
口元を緩める相手に対して真剣な眼差しを向けた。]

 鐘が鳴る前?鐘が鳴ったら、その………耳は、消えるの?
 昨日までは貴方、普通だったじゃない……普通に……

[掲示板でも、この男は普通に会話をしていたはずだ。誰かが相談していた獣の事。その話をしていた時……相手は、何を思っていただろう。
獣人らしき相手は、あの掲示板に何を望んでいたのだろうか。

「飼う?」    違う。
「受け入れる?」 分からない。
「拒絶する?」  ………。]

(4) 2014/10/07(Tue) 01時半頃

【人】 手伝い クラリッサ

 ………私、貴方の名前も知らないのよ?

[逡巡する思考を一度断つ。
おずおずと、震える指先で小鳥を受け取った。コロンと転がる姿は、本物の小鳥のように愛らしい。]

 約束なんて、守らなくても良かったじゃない。そんな格好をして来るんなら尚更。
 ………貴方、優しい人ね。バカだわ……

[受け取った手紙に憂い目を向けた。
最後の言葉だけは、少しだけ語調を優しくして。

その小鳥は、開くことなく鞄の中に仕舞う。
代わりに便箋一枚とペンを取り出して。何事か綴ると相手の胸に押し付けた。]

 はい、これ。

[そこに書かれているのは…の端末のアドレスだ。]

(5) 2014/10/07(Tue) 01時半頃

手伝い クラリッサは、メモを貼った。

2014/10/07(Tue) 01時半頃


[走る汽車の窓から外をぼんやりと眺めていれば、景色の向こうに見えたのは見慣れた大きな科学塔。
朝陽を浴びて遠くに見えるそれは、とても、とてもゆっくりと窓の外を走り行く。
――あの國で過ごしたのは、果たしてどのくらいの間だっただろう。故郷と呼ぶには短く、旅と呼ぶには長いその年月。徐々に遠くなるその塔の影を追ってしまうのは、やはりそれだけの年月を其処で過ごしたのだと、言うことなのだろうか。]

………ん、

[そうしてふ、と。震えるポケットに気付き。其れを開いて見たのなら、そこには二通のメールの通知。何方も、差出人はあの歳の近い友人だ。
先に来ていた一通は、昨日の昼の"デート"を揶揄る一言と、"今日"より先の晩酌の誘い。
応える事の叶わぬそれには、小さく、小さく苦笑を漏らす。
最後に付け加えられた一文には、呆れたように肩を竦めはしたけれど。]



……フン。自分の方こそ、十分にお楽しみだったじゃあないか。

[大学で見かけた時に、彼の隣に居た少女を思い浮かべ。"唯の生徒と先生"ならば、この言葉の限りでは無いのだろうけれど。
懐かしむように目を細め、呟いた言葉はあの國に残る友人には、決して届く事は無いだろう。
借りた本は、結局返さぬままに持って来てはしまったけれど。まぁ、あの友人の事だ。もしもこの先会うことがあったのなら――酒の一つと此方の話とで、きっと許しては貰えるだろう。
そうして最後の追伸に、ふ、と――嗚呼、何時だっただろう。まだ自分の歳が二十の前半だった頃、酔った勢いで悪戯に詐欺を装い、彼に電話をかけたりもしただろうか。]



…出来るなら、最後にまた一度お前と酒でも交わしながら…話でもしたかったんだが。

[二通目のメールに目を通しながら、ポツリと漏れたのはそんな一言。このメールを飛ばして来たと言うことは、恐らくはあの本は無事に持ち主の元へと届いたと思っていいのだろう。
此方から本を貸す時、或いは彼方から本を借りる時。返すと言うのを理由にして、数え切れない日々を共に朝まで語り明かしたかの友人。神話の生物の事を主に研究している男と、民俗学から神話や都市伝説まで幅広く精通している友人と。
大学に用事がある時は、その授業風景を時折覗きに行った事もある。そして彼の話す話は、男の興味を酷く惹きつける物だったから。
自分があの國で最も近しいと言える友人は、今頃何をしているのだろう。]



………、あぁ。

[メールへの返信は行わぬまま、携帯端末に登録されている全ての番号からの着信を、拒否に設定する。全てを置いてきた中で、この小さな機械だけは置いて来ることが出来なかったのは――それは果たして、あの國への未練故か。
そうして再び窓の外へと視線を移し。既に見えなくなってしまった科学塔に、知らずのうちに声が漏れる。
向かう先は、長年使っていない別荘へ。きっと埃に塗れて"仲間"の巣も沢山張られているだろう其処を思い浮かべ…男はひとつ、諦めたように息を吐いた。

ガタン、ゴトン。
揺れる汽車に運ばれて、《蜘蛛》は漸く國の外へと。]*


[――ゴトン。
乾いた音と共に、床へと置いたトランクの周りで大きく埃の渦が舞う。
其れが肺に入るのを嫌うように――そもそも服に埃が付くことがそもそも我慢ならない事ではあったのだが――男は大きく眉を顰め、荒れるに任せるその別荘を見回した。
埃の絨毯はそれはそれは高く積み重なり、"仲間"の巣は至る所に張り巡らされている。必要最低限の家具はあるが、それでも暮らして行くには足りない。
――一先ず掃除は後回しにして、先に家具を揃えに行くか、と。この時間なら、無理を言えば夕方には届けて貰えるかもしれない――とそこで、ポケットの中で震えた端末に目を瞬かせる。]

………、待ち遠しいよ。

[家の外へと出ながら開いたメールに、漏れたのはそんな言葉。自分の声音に微かに滲んだ寂しさに苦笑しながらも、見慣れぬアドレスに僅かに目を見張り。
貰った名刺に書かれていたのは、"ジャニス"の名。そこに書かれたアドレスとは別のアドレスと…彼の名前に、男の顔には先とは別の笑みが浮かぶ。]


[そうして、そのまま返信は行わぬままに男はタクシーを拾って乗り込む。行き先を伝え、シートへと身を預けて窓の外を見たのなら、そこに広がるのは見慣れぬ景色。
最後にあの國で見た車からの景色は、あの図書館からの景色だっただろうか。]

……――――。

[そっと動かした唇が紡いだ名は、静かな車内に響く事は終ぞ無く。ぼんやりと外を見つめながら、夜が明けるまでのあの時へと、ゆるりと意識を向ける。
ポツリポツリと、幾つの話をしただろう。此方の話に相槌を打つ彼の姿を浮かべたのなら、その指先にはあの柔らかな髪の感触すらも蘇った気がして。それを掻き消すように――逃さぬように、男は強く、拳を握った。]

……泣いていたな。

[去り際に彼が初めて見せた、その涙。此方の言葉を拾った運転手には"何でも無い"、と手で制しておきながら、また意識はあの夜の時間へ。
演技に自信を持つ彼が、あの時だけは笑顔すらも演じられなかった事。その事に胸に痛みと…ほんの、ほんの僅かな充足感を覚えたのは、男にしか知り得ないだろう。]


[彼の口からは、ついには"行くな"という一言は出はしなかった。男を困らせるような言葉は、一つたりとも出なかった。嗚呼、本当に――聡い子だ。もしも次に相見えたのなら、思い切り、我儘を言わせてやりたいものだ――あの時伝えられなかった言葉を、捧げながら。

そうしてふ、と手にした携帯端末に視線を落とす。
電話は拒否に設定したけれど、メールはそのままこの端末へと届く。そんな事を――相手からの一方通行だけを許すなんて、それは酷く未練がましい行為だとは…自覚はしているとも。
――嗚呼、だけれど。彼からのそのメールは慰みになどなりはしない。
更に募る恋しさに焦がれながらも、しかし今後ももしかしたら届くかもしれないそれを拒否する事なんて…どうしても、出来はしなかった。]*


【人】 手伝い クラリッサ

―朝・時計の家―

[昨日の雨のせいで少しだけ肌寒くなった空気を切って、いつも通りの時間、いつも通りの配達の仕事。
いつもは手紙が沢山詰まっている箱は、どういうわけか今日は少ない。昨日買った花の置物が収まる位には。

蒸気を噴き出す二輪を空っぽの郵便受けの前>>2:400で止めた。
そこで、ふと違和感に首を傾げる。
昨晩放置したままのバイクを取りに行った時から家の様子は変わっていない。静かに佇む家は、まるで時が止まっているようで。]

 あ、コーヒーの香りがしないから……

[それだけではない。
コーヒーの香りを探した瞳は、伽藍堂の窓辺を捉えた。
元からあったサボテンはおろか"お友達"すらも見当たらない。

––––––代わりに見つけたのは扉に掛かった小さな袋。一応インターホンを鳴らしてみたものの、出ない。
おずおずと開いた袋の中身はサボテンが、二つ。それと、]

(114) 2014/10/07(Tue) 20時頃

【人】 手伝い クラリッサ

 ………箱?いや、

[手の中に収まる箱を耳に当ててみる。
チクタクチクタク。針の音。]

 時計なの?宅配しろってこと?宛先は……無いわね。
 お礼ってこれの事かな。

[[四方から箱を眺めた後、そっと蓋を開けて「かわいい」目を輝かせながら、意図せず呟いた。それでも、自分宛とは限らない。知り合いから片っ端に、ルーカスさんの知り合いを聞き出すのもありかもしれないな。

名刺と端末を取り出して、急いでメールをしたため始める。]

(115) 2014/10/07(Tue) 20時頃

【人】 手伝い クラリッサ

ーーーーーーーーーーーーーーー
宛先:ルーカスさん
差出人:クラリッサ

明け方からごめんなさい。
おはようございます、クラリッサです。
昨日はありがとう、一緒にお食事は出来なかったけれどカフェテリアに入れた事はとても嬉しかった。

今貴方の家の前にいるのよ。ドアの所に掛かっていた袋は何かしら?これはルーカスさんが置いた物なの?
宅配だとしたら宛名と住所を教えて欲しい。
ちょっと中身を見てしまったけれど、この時計は大事な物でしょう。必ず届けるから。貴方から返信が来る前に届けちゃうかもね!

ps.今度はコーヒーを一緒に飲めればいいと思います。昨日は残してしまってごめんなさい。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

(116) 2014/10/07(Tue) 20時頃

【人】 手伝い クラリッサ

[再び時計を箱に収める。
入れ替わるようにポストのなかに花の置物を入れて、バイクの持ち手にサボテン達を提げながら、…は次の配達先に向かった。

時計の針は軽やかに時を告げる。*]

(117) 2014/10/07(Tue) 20時頃

手伝い クラリッサは、メモを貼った。

2014/10/07(Tue) 20時頃


クラリッサは、ヤニクに貰った手紙をまだ読んでいない。

2014/10/07(Tue) 20時半頃


【人】 手伝い クラリッサ

―回想・商店街―

 悪い魔法にかけられたのなら、誰かに解いて貰うしかないわね。
 貴方に"そういう人"はいないの?
 貴方の名前を呼んで、好きと言ってくれる人は、いないの。

[名前なんてものに、ね。
いつでも会える人には"名前なんて"でしょう。
でも遠くに届ける手紙には、ちゃんと名前を書かなきゃ届かないのよ。

そして、手紙じゃないと–––––––]

(148) 2014/10/07(Tue) 23時頃

【人】 手伝い クラリッサ

 いいえ、貴方は……嫌な人。

[手紙を貰える人は「素敵な人」。
そういえば、そんな事を言ったっけ。小さな小さな声で独りごちる。
掌でくるり、くるり。小鳥が回る。]

 ふふ、いい子にしてたらご褒美をくれる人がいるのね。何でも好きな物を?貴方は何が欲しいのかしらね。

[それはラプンツェル、それとも飲みかけのコーヒー?

素敵な人だと言って手紙を寄越す>>9>>10、相手にとってはごくごく普通の仕草だろう。当たり前の事だ。]

 ねぇ、貴方に嘘を吐いたんだけど。
 手紙を受け取る人は「素敵な人」だって、あれ、皮肉なの。

[小鳥の体面の連絡先>>3:355に視線を落とす。
この子に手紙を書くのなら、文字の無い手紙を書こう。
掌に乗る小鳥は傷ついているようにも見えるて、大事にしなければという気にさせた。]

(149) 2014/10/07(Tue) 23時頃

【人】 手伝い クラリッサ

[閉ざされた口の理由は、次に持ち越そう。
透明な傘を受け取る。パタリと滴が手の甲に伝った。]

 この傘、明日にでも返すわ。
 ああ、本屋さん?私が行った時にはいなかったけれど。

[そうして男の白い後ろ姿を見送ると、彼が約束を破られた事も知らずに帰路につく。*]

(150) 2014/10/07(Tue) 23時頃

手伝い クラリッサは、メモを貼った。

2014/10/07(Tue) 23時頃


手伝い クラリッサは、メモを貼った。

2014/10/07(Tue) 23時頃


手伝い クラリッサは、メモを貼った。

2014/10/07(Tue) 23時半頃


―街中の喫茶店―

[あれから、開店直後の家具屋へと向かい。必要な家具を取り揃え終えたのは丁度ブランチの時間くらいだった。
大口の買い物を多くしたからか、店の店主が男の無理を快く聞いてくれたのは嬉しい誤算だ。頼んだ家具は、夕方には届けてくれるらしい。
それまでにせめて、あの埃まみれの家の掃除を終えておかねばならぬのだけれど――取り敢えずは珈琲が飲みたい、と。
しかしヤカンもミルも全て置いてきてしまったので、ひとまずは近くにあった喫茶店に入ってみたのだけれど。]

…珈琲を。豆は…

[カウンターに座り、注文を済ませ。豆の種類は、取り敢えずは目に付いたものを。
時間が時間だからか、人のあまり居ない店内に、レコードの音が静かに響くのが心地良い。煉瓦造りの壁の前で、コポリコポリと丸いフラスコの中で湯が湧く様をぼんやりと眺め、このひと時を堪能する。
火から降ろされたフラスコに、ミルで挽かれた豆が入ったロートが差し込まれれば。湧いた湯が、その筒を伝って上へ上へと昇って行く様は、何度みても面白い。
ゆうるり、ゆうるりと竹べらで回されていく豆と湯と共に香る豆の香りに目を細めていたのなら、ひとつ、ポケットが震えた。]


[取り出した携帯端末に表示されていたのは、先程手に入れたばかりのアドレスと"彼"の名前。思わず口元が緩んだのは、男の意識の外だったけれど。
――だけれど、その文面を見たのなら。柔らかく細められた男の目は、怪訝そうに見開かれる事となっただろう。]

――……殴られた?

["兄に殴られた"、と。その一文を見るなり、男の眉は至極不満げに寄せられる。
しかしすぐにそれの――殴られた理由を理解したのなら。嘆息と共に、こめかみを指で押さえはしただろうか。]

……"責任"、か。
そんな物は…幾らでも取ってはやるさ。

…帰りに氷を買っていくか。

[彼が、家を出ると言うのなら。それはきっと、渡したあの紙に書かれた場所へと――自分の居るこの場所へと、向かう為だろうから。
彼が自分を追い掛けてくれるのだと言うそのメールの文を、何度も、何度も目で追い。焦がれる想いを誤魔化すように、運ばれて来た淹れたちの珈琲を、一口口に含む。]



………、美味いな。

[はた、と。手にした珈琲を、もう一口。
珈琲を出す店は星の数ほどあれど、美味い珈琲を出す店は少ない。男の目に敵う珈琲を淹れてくれた店主を見たのなら、白髪の奥の瞳を小さく細め、柔和に笑っていただろうか。

嗚呼、遠く離れたあの國で、彼もまた今この時に…自分と同じく、珈琲を味わっていると知れたのだ。身を焦がす想いは強くはなれど、その小さな繋がりを感じたのなら、じわりと胸に熱さも広がろうと言うもの。
返事を打ちかけた手を無理矢理に止め、開いた返信画面はそのまま保存もせぬままに閉じ。本当であれば…彼のその声が、聞きたくて仕方が無いのだけれど。

――だけれどどうやら、彼は珈琲が苦手なようだけれど。最後に加えられた一文を眺めながら、またいつか会えた時は…彼にこの珈琲を、味わわせてやりたいと。
最初は、甘い物と共に飲むのが良いかもしれない。嗚呼しかし彼は甘い物は好むだろうか?
チョコレートケーキが好物だなど、男は未だ、知り得ない。

そうしてその時には、自分とあまり仲の良く無い堅物の兄の話でもしようか…そして彼の兄の話も、聞いてみようか。
――なんて。そんな事を、思いはしただろうか。]*


メモを貼った。


メモを貼った。


[そうして、淹れられた珈琲が無くなった頃。机の上に置いたままの携帯端末が震える音が、レコードの音へとジワリと混じる。
端末の画面を覗いたのなら、見慣れぬアドレスがひとつ。メールを開いてみればそこには、一昨日始めて話したあの小さな郵便屋の名前と…一通の文。]

…成る程、参ったな…手紙を入れておくべきだったか。

あぁ、すまない。同じ珈琲をもう一杯頂けるかな。

[書かれた文章には、困ったように肩を揺らし、浮かしかけた腰を戻して追加の珈琲を頼みながら。
何処か律儀な所がある彼女らしいと言えば、彼女らしいとも思うけれど。
このメールが来たと言う事は、あの家の時が止まった事は、知れてしまったのかもしれない。
自分が可愛がっていたあのサボテンとそのお友達も、彼女の手には渡ったのだろう。]

…届け物なら、もう届いているんだが…どうしようか。

[昇る湯を見ながらポツリとそんな一言を。困ったように呟かれたその声は、何故だか何処か楽しげなもので。
サボテンも、その友達も――そしてあの時計も。確かに彼女の言う通り、大切なものだが、それはどれも他でも無い彼女へと宛てたものだったのだけれど。]


[――そう、彼女は郵便屋。
宛名が無い荷物は、きっと届ける事は出来ないだろう。
そして宛名を書かなかったのは、自分の失態に他ならない。]

…君には。
礼を欠いてばかりだな…クラリス。

[彼女がくれた花の贈り物が、あの時の止まった時計へと贈られた事など、遠く離れた地に居る男には知る由もなく。
幾日経っても届く事の無いその花を見て、彼女が何を想うのか――それすらも知り得ないのは、それは酷く残酷な事かもしれないけれど。

初めて言葉を交わしたのは、あの最初の休みの日。向けられた反応が愉快で、ついからかってしまったあの日。
二度目は同じく玄関で。まさか菓子折りを持って詫びに来るとも思わずに、借りを作ったままにしてしまった。
――そうして最後に、宛名の無い贈り物。
結局、あの"優しい郵便屋"への礼は、最後まで…出来なかったのかもしれない。

…だけれど、きっと彼女は自分を見つける事は出来ないだろうから。
その間、あの時計はずっと彼女の手の中で時を刻むのだと思えば――それもそれで、悪くは無かった。]*


メモを貼った。


―自宅―

[郊外にある自宅に戻り、まず行った事。それはスーツの上着を脱ぎ、袖を捲り上げる事だった。
箒に雑巾にモップに。一通り買い揃えて来た掃除器具を手に持ち、気が遠くなる惨状から目を逸らさずに掃除を始める。
人を雇う、という選択肢は最初から男の中には無い。自宅に人を入れる事を、男はあまり好んで居なかった。
うず高く積まれた埃を払い、床を磨き。日が傾く頃には漸く、全ての部屋を掃除し終えただろうか。
そうして運ばれて来た家具を受け取り終えた時には、もう日はほとんど暮れかけてしまっていたけれど。]

………、歳かな。

[シャワーを浴び、身体に付いた埃を落とし。バスローブを羽織ったまま、ソファに身体を沈める。
そのまま数分、軽い微睡に身を任せてはいたけれど。新しく買ったヤカンの湯が沸いてきた音が聞こえたのなら、立ち上がり棚から珈琲の豆を取り出す。
昼間に行った喫茶店で買った豆だ。ミル等も、あの店で揃えさせて貰った。
未だ手に馴染まないそれでガリ、ガリリと豆を挽きながら、ふ、と。あの友人に借りた本の事が、頭に浮かんだ。]



……"外"に、誰か居たかな。

[異国の言語で綴られたその本を思い返し、男は豆へと湯を注ぎながら訝しむ。ここは最早、國の外なのだ。多少は読めはするものの、やはり訳が欲しくはあるもので。
――最悪、自分で訳すか。
興味のあるものに対しては、そんなものはさして苦にもならない。
男からの返信が来ぬ事を、きっとあの友人は訝しんでいる事だろうけれど――返信は、そこそこに豆だったものだし――今や、どうする事もなく。
まるで神隠しのように消えた自分を、彼は果たしてどう思うかと苦笑しながら、ソファに再び身を沈めながらこの地で初めて淹れた珈琲を味わう。]

――……む。

[――嗚呼、少しばかり温度が低かったらしい。新しい地で、新しい道具で。今迄通りとはいかないものということだろうか。
そうして溜息をひとつ。少々味気ないものになってしまったその液体に、男は小さく、肩を竦めた。]


【人】 手伝い クラリッサ

―回想・朝の商店街―

[商店街の入り口にバイクを置いて、昨日不在票を置いた本屋へと爪先を向けた。

手には、無色透明な雨傘。
此方の端末の番号だけ渡して、いつ出会うか分からないのだから。

遠目からはどうやら本屋は開店していないように見える。この時間はいつも開いていた筈なのだけれど、まるで時計の家と共に動きを止めてしまったようだ。

行き来する人混みに混ざって、本屋の前にあった端末を操作する白>>88>>89と黒>>105の人影の前を通りすぎる。対照的な二つの色をチラリと見やると、双方とも鳶色の目を持っていた。
もしかしたら、金髪の少年が言っていた「最近出会った人」というのは、彼らのうちの何方かかもしれない、と想像する。
後でメールだけでも入れてみようか。
"貴方の友人"が本屋前で待っていると。]

(278) 2014/10/08(Wed) 20時半頃

【人】 手伝い クラリッサ

[昨日、本屋に向かった彼>>218は目的は遂げられただろうか。
周囲を見渡しても赤いフードは見当たらない。そもそも赤い目印どころか、小石の一つも無かったっけ。

全て私が拾ってしまったせいで。
昨日の小石>>162>>163の行く先に待っているのは、お菓子の家か別の何かかは分からないまま。]

 綴った文字の一つ一つは簡単に嘘が吐けるけれど

 「それで何が伝わるの?そんなの私は知らないわ。
 相手が感じた事が、伝わったことなんでしょう。
 手紙で伝わるのは人の気持ちじゃない。」

 ……だから、嘘でも楽しめた方がいいんじゃないの?

[思い出すのはスプーンでくり抜かれた心臓の穴>>0:348
うん、でも。]

 最低っていうところだけは、同感よ。

[道端の小石を、軽く蹴った。]

(279) 2014/10/08(Wed) 20時半頃

【人】 手伝い クラリッサ

[ああ、またも花屋はお留守らしい。
これで仕事は終わってしまった。

帰りし、公園で「手紙」でも書こう。まだ彼に頼まれたカナリアへのメールすらしたためていないのだから。*]

(280) 2014/10/08(Wed) 20時半頃

手伝い クラリッサは、メモを貼った。

2014/10/08(Wed) 21時頃


【人】 手伝い クラリッサ

―昼下がり・公園―

[公園の駐輪場に二輪を置いて、時計とサボテンが入った袋、ビニール傘を持って噴水近くのベンチに腰掛ける。

指を滑らせると、発光する端末の画面。
すぐに文面が思いついた金髪の彼のアドレスから入力し始めた。横に書かれた住所は、見て見ぬ振り。]

――――――――――――――
差出人:クラリス
宛先:シメオン
――――――――――――――
件名:ハローハロー
20xx年 10月3日
――――――――――――――

こんにちはシメオン君、こちらはクラリスのアドレスです。

アドレス登録ついでに、本屋の前で貴方の友達らしい子が待ってたと伝えておくわ。
白い子と黒い子の二人がいたけれど、どちらが友達?
余計なお世話だったらごめんなさいね、一応報告だけ。

(297) 2014/10/08(Wed) 23時頃

【人】 手伝い クラリッサ

ps.貴方と恋人との報告、いつでも待ってます。
――――――――――――――

[まずは、此方のメールを送信。
相手がどんな状況であるかも知らない…は呑気に微笑む。昨日話した時には、彼は嬉しそうに口元を上げていたから。

そして、赤ずきん……もう、赤ずきんの皮は脱いでしまったようだけれど。彼がくれた鳥の便箋>>2:369を開く。
青色のそれからは、昨日の雨の名残が香った。]

 黒鹿、金糸雀、キュウと鳴く動物?比喩かな。

[それとも、彼と同じ獣人のことなのだろうか。
素敵な人、というのは皮肉だと伝えた。つまり、自分は「素敵な人」だという事だ。]

 ……あの後、何を言いかけたのかしら。

[別れ際に言い淀んだ相手>>11は、何を言おうとしたのだろう。何が欲しいのか、その答えも聞いていない。

あの耳を見た時に、感じた感情は何だろう。侮蔑ではなく、庇護欲を唆られた訳でもない。この傘を返す時になったら、分かるだろうか。
連絡の仕様がないのだけれど。]

(298) 2014/10/08(Wed) 23時頃

【人】 手伝い クラリッサ

[何と無く便箋を裏返す。彼に頼まれたお便りの宛先>>10は、確かこの手紙にも書いてある金糸雀ではなかったか。]

 急に送っていいものなの、か…な?

[足元に来たのは、白い猫。
片手間で柔らかい毛並みを撫でてやるとニャアと鳴いた。
さて、どうやったら怪文ではないものが捻り出せるだろう。]

(299) 2014/10/08(Wed) 23時頃

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