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[ウトにアヤカシの里への扉を開いて貰う、本当は自分でも出来るのだが何故か無性に甘えたくなってしまった。
ありがとう、小さく呟いて歩き出す]
これを潜り抜けたら、アヤカシの里に続く道。
あちら側と人間の世界の最後の境界。
[嘗てもウトに頼んでこの道を通った、手を引いて貰ったのだったか……興奮で余り覚えていなかったけれどとても嬉しくて。
今もまた、嬉しくて嬉しくて駆け出して行きたい気持ちを抑え説明を始めた**]
[藤之助の傍らに立ち、扉の向こうの世界を見つめる。
踏み出せば、もう後戻りはきかない。
いや、もし出来たとしても、する気はない]
………今更。
今更、帰れなどとは、言わぬだろう?
[ゆるりと、藤之助に片手を伸ばし]
さあ、連れて行ってくれ。
私はいつまでも、お前とともに在りたい……。
【人】 門下生 一平太― 自宅 ― (5) 2011/02/16(Wed) 12時頃 |
【人】 門下生 一平太この杖の先に見つけたい者の着物を切り取り名前を書きこんで結びつけるとその者のいるところまで道を教えてくれるのです。 (6) 2011/02/16(Wed) 12時頃 |
【人】 門下生 一平太[一平太は話を続ける] (8) 2011/02/16(Wed) 12時頃 |
【人】 門下生 一平太[華月斎をまっすぐに見つめ] (11) 2011/02/16(Wed) 12時半頃 |
無論、浚うと決めたのは俺だ。今更止める筈もなし。
[差し出された手を取り、軽く引いて歩き始める]
鳥籠は無いと言ったが……当分は離せそうに無いな。
里の案内は後にしよう、皆に見せて回るより俺が眺めたい。
[そうして住んでいる民家に到着したら、まずは思い切り抱き締めたいと思う]
[家の中はごちゃごちゃと寂しさを紛らす為に集めたものに溢れ、余りマメに片付けをする方では無いため有り体に言えば散らかって酷い有り様だ。
比較的物の少ない寝室も敷かれたままの布団がさも起きたばかりのように抜け殻となったまま]
やっぱり暖かい方が良いな。
冬は眠くて詰まらん。
[春の如く麗らかな日差しが庭に降り注ぎ、ぽかぽかと常春な気候も眠気を誘うものではある]
茶でも淹れるか……
[何だか、そわそわと落ち着きが無い]
[触れた手は、もうすり抜けることもなく。
仄かな熱を指先と掌に感じつつ、ヒトとアヤカシの境界線を越える]
……そうだな。
私も、できることなら藤之助と2人きりの時を過ごしたい。
[民家に着き、抱きしめられたなら。
こちらからも、もうすり抜けぬ事を確かめるかのように腕を回し]
藤之助……。
[それにしても……。
家の中は、なかなかにひどい有様だ]
まるで……玩具箱のような家だ。
[室内を見回し、落ち着いたら大片付けをしなくては……と、心に決める]
あぁ、確かに随分と暖かだ。
[やわらかな日差しが、室内にも差し込んでくる。
茶でも淹れるかという藤之助に、一言「頼む」と返し、どこか腰を掛けられそうな場所を探すが、どこも今ひとつ落ち着かず、迷った挙げ句、縁側に出て腰を下ろした]
……どうした?
[しかし、先程から、藤之助がソワソワと落ち着きがない。
一体、どうしたというのだろう]
メモを貼った。
[朧をぎゅうと抱きしめる、力を込めてもすり抜けないばかりか抱き返してくる力が心地よくてしばらくはそのまま]
……なんだ、そんな所で。
[茶を淹れて戻ると部屋に朧の姿は無く、そよぐ風に誘われて庭の方を見ると縁側に背中を見る]
良い庭だろう、そこでする昼寝も極上だ。
[座布団を引っ張ってくると隣に並び一服。
日差しは暖かいが、何となく暖かい茶が好きでいつもこればかり飲む]
【人】 門下生 一平太直接触れることは叶わずとも、 (71) 2011/02/16(Wed) 19時半頃 |
[落ち着かない理由を問われると、茶を啜りながら答える]
この家に誰か居るのが久しぶりで、嬉しいなと。
それだけだ。
[ちらりと室内へ視線を向け]
いや、あれでは……な。
それに、日差しが心地よい。
[茶を受け取ると、改めて庭を見渡し]
うむ、佳い庭だ。
昼寝をすれば、よい夢が見られそうだな。
……そうか。
[驚くほど素直に返された言葉に、少し驚きながらも、此方も嬉しそうに目を細め]
これからは、独りになることなどない。
私も……な。
[日が暮れるまでは、こうして、縁側でゆっくりと時を過ごそうか]
【人】 門下生 一平太この眸が… (73) 2011/02/16(Wed) 20時頃 |
【人】 門下生 一平太[次の日―身支度をし、二人は祭りの会場へ] (75) 2011/02/16(Wed) 21時頃 |
ふー。
[暖かい日差しと隣に居る存在に自然と気が緩む]
…………ねむ、い。
[緩みすぎて本当に眠くなってきた]
【人】 門下生 一平太[すり抜ける手―“風”に苦笑する] (79) 2011/02/16(Wed) 21時半頃 |
メモを貼った。
[うとうとする様子に、笑みを浮かべ]
ならば、少し眠るか?
………ほら。
[膝の上に置いていた手を退ける]
んん。
[むにゃむにゃと睡魔に負け、湯飲みを脇に置いてそのまま膝の上に頭を預ける。
ついでに腰に手を回しぎゅっと抱きついて抱き枕にしてしまう。離されなければそのまましばし寝てしまおう]
あ、こら……!
[膝を貸すだけのつもりが、しっかり抱きつかれてしまった。
一瞬、振り払おうともしたが、すぐに思いとどまって]
まったく。
これでは、身動きがとれんではないか。
[ぶつぶつと零しながら、眠る藤之助の髪を指で梳き]
………。
[気が付けば、自分もウトウトと]
―数時間後?―
[朧の膝枕で寝込んでしまったようで、すっかり日が傾いている]
!
[起きた。
朧も寝ているようなら、寝なおそうと引きっぱなしの布団へ移動しようか]
藤之助を半ば抱え込むようにして、微睡んでいる。
朧の起きる気配が無いので抱えて布団へ移動。
[微睡みの中、藤の花に包まれて、空に浮かぶ夢を見た。
そしていつしか、やわらかな雲のようなものに包み込まれていた。
あぁ……そういえば、此処はアヤカシの里なのだな……]
………ン……。
…………?
[気が付けば、そこは布団の中で。
傍らには、藤之助が横たわっていた]
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