238 聖痕の空〜Knockin' on heaven's door〜
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[ ――――――――……ン]
……どうした、レオ。
[>>2二人に背を向けた頃か。 肩にとまっていた筈の白鴉がばさりと羽ばたいて 男の左腕をこつんこつんと嘴で突く。
まるで、気付け、とでも言いたげに。]
(7) 2015/09/12(Sat) 00時半頃
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[男が白を捲り上げれば、左腕には 12柱の一角としての証が其処にある。]
――――――………ッ
[筈なのだが、それはいつもとは違っていた。
青く光る聖痕。
これから起こる何かを知らせるように それは不気味に光を放っていた。]
(8) 2015/09/12(Sat) 00時半頃
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確か、
あの時も、こんな――――………
[雑踏の中、男の呟きは騒音に消える*]
(9) 2015/09/12(Sat) 00時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2015/09/12(Sat) 00時半頃
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[男が持っている狙撃銃。 其処に彫られているのは一本足の白鴉。
家紋にもなっているその鳥は 天界の端から、端にいる獲物を睨み殺したという逸話を持つ ――――>>0:6白鴉《ホワイトレイヴン》そのものだ。
一本足が示すは、安定の逆位置。 >>0:21“とある紋章”の三本足の鴉と違い 逆三角形を思わせるレリーフであった。]
(18) 2015/09/12(Sat) 01時頃
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[とうに捨てた名だった。 白鴉を従える家の、本当の名。
そう、男が昔持っていた名前は―――……
一ノ白 神威 (いちのしろ かむい)
“三”ツ足を持つ“黒”と対を為す かつての12柱円卓会議においてもその家は 常に対の位置に在るよう、席を置かれたという話だ。]
(19) 2015/09/12(Sat) 01時頃
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[いつだったか。 一ノ白の名を捨てたのは。
自由を求め、天使《アンジェ》の名を着飾ったのは。]
………ンなの。興味、ねえな。
[ずくりと痛む左腕の聖痕を隠しながら 黒の男と同じような言葉を、呟く*]
(20) 2015/09/12(Sat) 01時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2015/09/12(Sat) 01時頃
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― >>49かつての事 ―
生憎、嫌われンのは慣れてる。
[男が名を捨てる時。 執事に言われた――三黒≪かれら≫の恨みまで買う、という言葉に。
名を捨てたのはただ、自由が欲しかったからだ。 けれど、その身に刻まれた役目からは逃れられない]
それによ、 どンだけ切ったって
俺は、
――あいつ≪黒の家≫からは、離れられねンだから。
[言葉に込められた使命は、当の本人に、届く事はない*]
(83) 2015/09/12(Sat) 20時半頃
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― そして現在 ―
[――――――ぴくり ]
[>>23何かの気配がした。 >>@0それと同時に風が、曇り空に哭く。]
…………っと、
[男は、瞬時に近くのビルへと駆け上がる。 あまり高くない屋上だったが、狙いをつけるには十分。 狙撃銃を構え、そのスコープの先に居たものは >>23明かに人を殺傷する事に特化したように見える機械。]
(84) 2015/09/12(Sat) 20時半頃
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[――――― ガ ァン!!! ガァン !!! ]
(85) 2015/09/12(Sat) 20時半頃
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[二発、三発。 自身の生体エネルギーから変えた銃弾が ドローン向けて放たれるが………]
ちぇっ、やっぱ当たンねえか。
[標的以外に当たろうとも、殺傷能力はない白弾だ。 男が舌打ちをしている内にも、此方の居場所を把握されたか 勢いをつけて此方へ向かってくるドローンが、スコープに映る。]
(86) 2015/09/12(Sat) 20時半頃
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[ ヒュ ォ ゥッ ………… ]
……“誰が”操ってンのかは知らねーが 狙撃者を殺すには接近戦が良いとでも教わったのかね。
[―――――――ガ シャァッ!!!!]
相手が悪かったな。
[にい、と男の口が笑みの形に変わる。 もし機械に映像が取りつけられていたとして 男の動きを追うのは、スロー再生でも難しい。 それよりも先に、機械の壊れる音が無常に響き渡る]
(87) 2015/09/12(Sat) 20時半頃
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コイツ≪狙撃銃≫の重さは100*hw
―――――甘くみてっと 地獄に落とすぜー
[*1:heaven weight 天界における重さの単位。 人間界の単位になおすと1hwは約111kg。
遠くを狙えぬ男。 しかし、その銃の柄は正確無比に標的に当たる。
それが、男が白銀の狙撃手《シルバ・スナイパー》ではなく >>0:6白銀の狙撃手《シルバ・イェーガー》と呼ばれる所以。]
(88) 2015/09/12(Sat) 20時半頃
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イアンは、エフってしっくり来ないからクロって呼ぶけど、あいつは無事かなと思いながら
2015/09/12(Sat) 21時頃
記者 イアンは、メモを貼った。
2015/09/12(Sat) 21時頃
記者 イアンは、メモを貼った。
2015/09/12(Sat) 21時頃
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………にしても、だ。
[屋上の床に落ちた機械の破片を見、思う。 最初に男がスコープで覗き込んだ時はほぼ制止状態。]
まるで、何かを探してるみてーっつーか。
ヒトをただただ殺す事が目的なら 俺よりも近くに、大勢居たにも関わらず……か。
[そして、此方から仕掛けて 位置を把握された所で一直線に此方へ向かってきた。]
(91) 2015/09/12(Sat) 21時頃
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――――……あれは、『雷』
[>>36――――カァッ、と一瞬空が光った。 まだそう遠い位置にも居なかった為 その拳と機械がぶつかる瞬間に起こった現象を、男は見た。]
リューくんがアレを使うって事は、ただ事じゃねえ。 …………“先手”を打つ必要がある、か。
[彼の拳を持ってすれば 天使形態なしであろうとも 大抵の危険からは身を守れる筈だから。]
(92) 2015/09/12(Sat) 21時頃
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[一体倒したばかりにも関わらず また次から次へと襲撃をしかけて来るドローン。
屋上の床が彼らの残骸で埋め尽くされる頃だろうか >>26灰色の天使の声で、警告が聞こえたのは。]
―――こいつら、数が多い。
………それに、なんつーかなー 何か“目的がある”ようにも見える。
[そう有翼種に告げる口調は 恐らく、普段の男を忘れさせる程には違う声色。]
(93) 2015/09/12(Sat) 21時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2015/09/12(Sat) 21時頃
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― →アンジェ・ロイス邸 ―
[そこからあまり遠くもない場所に、男の家はあった。 迎えるのはお馴染みの白スーツに眼鏡の老父。]
『おや、ようやく仕事する気になりましたか』
[そんな嫌味を言われながら、男は家の中へと歩を進める。]
………書類は勘弁な。 それよりも、俺《天使》がやるべき仕事は、あンだろ。
[そう呟きながらたどり着くのは 家の中央に佇む、白鴉のレリーフが彫られた祭壇。]
(99) 2015/09/12(Sat) 21時半頃
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[水の音がする。 祭壇の周りを満たす水は 世界と此処を繋げやすくする為の潤滑油のようなものだ。]
――――聞こえるか、語り部。 其処に居ンだろ、サイモンくんも。
[>>0:@6男は水の力を通して かの語り部にメッセージを飛ばす。 それと同時に12柱の中でも、臆病な事に定評のあるサイモンにも。]
(101) 2015/09/12(Sat) 21時半頃
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――――首相官邸宛に指示を。
至急、都心部から民間人を避難させてくれ。 現状、被害は出てねーが………
俺逹12柱が力を振るう以上、何が起こるかは分からねえ。
[男は、雷を思い出す。 そして、何処かで立ち上った火柱を。
このまま事態が収まらなければ、 いずれは巻き込まれる事もないとは言えない。]
(102) 2015/09/12(Sat) 21時半頃
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な。これは、君にしか出来ねえ仕事だろ。
…………男見せろよ。 君が其処にいる限り、世界の均衡は保たれンだから。
[12柱といえど、ヒトの世に介入し 操れる程の力を持つものは彼しかいない。
同時に、彼の持つ聖痕は 他とは違う、特別な意味を持っていた。]
(103) 2015/09/12(Sat) 21時半頃
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[暫くして、――――――]
「臨時ニュースです。
20年ぶりに、都心部への避難勧告が出されました。 対象地区は神宿、渋矢、……… 」
[逃げ遅れる者や 逃げる事を拒む者も当然居るだろう。
しかし残るのは、恐らく、力のある者が大半を占める。]
(104) 2015/09/12(Sat) 21時半頃
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12柱が1人、――――神威=アンジェ・ロイス
己の使命が為 力を使うものとす――――
[―――――ぽ ぅ………]
[男の指から放つ青い光の軌跡が 祭壇上に、守護の結界を描いてゆく。
それは男の家から街へと解き放たれ 都心部をくり抜くかのように、青い線が敷かれた。 線上には天まで届かんとする程の、結界障壁が作り出される。 一度其処から出たら、騒ぎが収まるまでは入る事は許されない。]
(105) 2015/09/12(Sat) 21時半頃
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だって俺は、天使だから。
―――誰かを“守る”のが、俺《天使》の仕事だ。
[へらりと言ってのけた男は、そう。 スカート捲りをしていた時と変わらぬ、笑顔のままで*]
(106) 2015/09/12(Sat) 21時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2015/09/12(Sat) 22時頃
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[とん、とんと自身の家の屋根へ登り そこから空へと飛び立つように、男は駆け出した。]
―――――……よ、っと
[だが、その天使の力は 未だ未熟な身体に宿るもの。
ヒトを癒し。 ヒトの安全を喜び。 >>117両手を組むその姿こそ
――――嗚呼、余程 “天使” と云えるのかも知れない。]
(133) 2015/09/12(Sat) 22時半頃
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本日は生憎の曇り空。 所により雷が落ちるでしょう。
リア充の爆発にはご注意を、っと。 ………なンて、言ってる場合じゃねえか。
[人々を避難させたのは正解だったらしい。 >>135街に落つるは、逢瀬を分かつ雷。
もはや視界には入れずとも 方角、雷の予測落下地点から 其処に誰がいるのかは分かった。]
(144) 2015/09/12(Sat) 22時半頃
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『――――リューくん、何があった』
[天使は天使に信号を送る。 天使にしか聞こえぬその音波で。
そう、だから灰色の天使にも聞かれているかも知れないが]
(147) 2015/09/12(Sat) 22時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2015/09/12(Sat) 22時半頃
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……………シドーちゃんが、天界の門を?
[>>150二言を受け取った男は、考える。 だとすればこの騒ぎは彼女が元凶なのかと]
『他の12柱に伝える』 『君は、君自身の守るものを守れ』
[その二言だけ返す。
同じ天使と言っても、男は狙撃者《イェーガー》だ。 元凶の身体も守る、などと甘い事は言えない。 守る者の為に、誰かを殺す事もあるだろう。]
(158) 2015/09/12(Sat) 23時頃
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[だから、今暫し。
“彼女”に対する処罰は “彼”の手に委ねられる事になる――――]
(159) 2015/09/12(Sat) 23時頃
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[>>151その時か。 天使にしか聞こえぬ音波を探り 自身の目の前に灰色の天使が現れたのは。]
オースカくん!
丁度良い、君の力を使って 伝えて欲しい事がある。
[彼自身も、その仲間とは知らず。 紫藤菖蒲がこの騒動の元凶かも知れぬと 他の12柱に伝えて欲しいと頼みこんだ。]
(162) 2015/09/12(Sat) 23時頃
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………“こちら側”?
[>>166彼の言葉に、怪訝そうに眉を潜める。 いつだか立派だと言った灰色の羽が、何処か 黒ずんでいるようにも見えた。]
何を根拠に言ってンのか知らねーが 彼女が元凶だってのは、彼処で戦ってる奴が教えてくれた事だぜ。
[彼が、一体何を見ているのか。 男は、彼の目を真っ直ぐに見据える。]
(168) 2015/09/12(Sat) 23時頃
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ん、んー。
[>>171男はゆるく首を傾げる。 そして続く緩い口調で、話を続けた。]
俺が聞いてンのはさー 何で君がシドーちゃんはシロだと言い切れンのか、と。
俺とリューくんが裏切り者だと 何でそこまで確信を持てンのかって話だけど――――……
[男は、そこで一度話を切って]
(176) 2015/09/12(Sat) 23時半頃
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