人狼議事


191 忘却の箱

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─中庭─

[花から、花へ。
その甘い蜜に、音色に、誘われるように。

碧い蝶が薄桃の上に止まり、
花だけに聞こえる声で囁く。


──おやすみ、ヤニク。
  ゆっくりとおやすみ。次の目覚めまで……]*


[全身から、血液が抜けるのを感じる。
体温が無くなるのを感じる。
感情が失われるのを感じる。
感覚が薄れて行くのを最後に、
僕の、ズリエルの身体はほどけて、

僕に、なった。

此処に居る。
呼吸をしている。
葛藤も忘れて。
ただの、花になって。
此処に、在るだけ。

確かに、この場所に、
シンプルな『僕』が存在する。
記憶を失う前の、ヒトデナシのズリエルでもなく、
花が咲いて新たに構築された半端で幼いズリエルでも無い。
ただの、僕が。ただのズリエルが居るだけなんだ。
その事実がどれほど安堵できる事か。]


[だから、苦しくないんだ。
だから、苦しむ必要は無いんです。
消え去って、世の中から無くなった訳じゃない。
僕は此処に在るんですから。

それだけで、充分。

花は揺れるだけ。
喋りもしない、物も見ない。
古い記憶は空に舞い散った。
残った記憶も、いずれは散る

砂色の花が、咲いている。]**


─自室─

[朝露が一滴 花弁を濡らす。
ふわりと漂う花の匂い。
紡がれる旋律は何処か懐かしく。

ひとつ ふたつ
落ちていく律呂と引き換えに、花の匂いは増していく。

甘やかなそれでいて物憂げな芳香。

地に根を下ろしては、蕾を膨らませる風船は今にも空を飛びそうな色。

天に一番高い場所で開花する気配を感じながら一輪は、舞い散る音に雫を伝わせた。]*


メモを貼った。


―ベッドに咲く花―

[自室のベッドに横たえられた、
少女の形をまだ少し残した花の群れ。
それは、今もまた、芽吹き、芽吹き、裂いて、咲いている。

こころ。
きおく。
記憶が留めた心。
心が留めた記憶。

たましい。
少女を少女たらしめるもの。

その中に『思い出』を抱いて。まだ"少女"は眠る。**]


見習い医師 スティーブンは、メモを貼った。

2014/09/11(Thu) 20時半頃


【人】 見習い医師 スティーブン

-中庭で-

[駆け寄る男の目の前で、青年は見る見るうちに花に覆われ、包まれ、楽器に絡みつく花々の中で、しかし微かに笑っていて]


―――わかった、おやすみ。


[つぶやいた言葉に>>4:113に掠れた声でそう返す。
花の塊の中にぽつんとアコーディオンが残されていた。]

(35) 2014/09/11(Thu) 22時頃

メモを貼った。


【人】 見習い医師 スティーブン

-昼前、診察室-

[半ば狂気めいてペンを滑らせる。1文字でも多く、彼らがここにいたことを残したくて。

その狂気を引き留めるように小さなノックが響く。>>2]

クリス―――どうしたんだい?

[微笑み診察室へ招き入れると、いつもと違い、彼女はふわりと微笑った。
はにかむように、躊躇いながらもゆっくりと言葉を紡ぐ。
それはいつもの天真爛漫な彼女とは少し、違っていて。]

(37) 2014/09/11(Thu) 23時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

―――薬を……?

[それは、小さな決意。>>4]

いいのかい…?そうしたら、君は―――

[思わず聞き返す。

太陽のように笑っていた彼女のほほえみは、今はまるで昨日の夜の月明かりのようで。

ゆっくりと、ゆっくりと、言葉を続ける彼女の横顔はどこか安らかで。]

(38) 2014/09/11(Thu) 23時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

―――そうか。

[必死に笑顔を創ろうとして、それは半ば泣き顔のようになっていたかもしれない。]

クリスは、決めたんだね。

[途切れた言葉の隙間をつなぐように、ポットからコーヒーを注ぎ…彼女にも勧める。
その白くくゆる湯気は彼女の金色の絹糸のような髪の毛に触れて消えた。]

(39) 2014/09/11(Thu) 23時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

昨日から――みんな次々に咲いてしまって。
サミュエル、マーチェ。ペラジー、セシル。ヤニク。

……クリスもそうなったら、僕は少し寂しいかもしれないな。

[心が疲れていたのだろうか。男はらしくもない言葉を言ってしまった、と少しだけ後悔した。

彼の仕事は、患者たちが安らかに「咲く」のを見守ることなのに。]

(40) 2014/09/11(Thu) 23時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[彼女の口から、小さく謝罪の言葉が出る。>>6]

――謝らなくて、いいんだよ。

[去ろうとする彼女に、気の利いた言葉を掛けようとして、口から出た言葉は自分の感傷をさらにはっきり浮かび上がらせるだけで。

出ていく彼女の背を見送るしか、できず。


老医師の言葉が耳の奥で何度もなる。]


だめだな―――


[独り言ち、コーヒーを飲み下した。
いつもよりも、苦く感じた。]

(41) 2014/09/11(Thu) 23時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

-診察室-

[金色の髪の少女が去ってからどれほどたったか。
またドアが開く。]

―――シーシャ。

[泣き腫らし、感情を喪失したような、泣き疲れた子供のような顔で彼は「それ」を差し出す。

砂色の、花弁。たくさんの。]


ズリ、エル。

[おうむ返しにつぶやき、その顔を見る。絶望した、その瞳の奥の深い悲しみに。]

(43) 2014/09/11(Thu) 23時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[受け取った花をそっと診察室のベッドへ並べる。
一つ一つ、丁寧に。それは、まるで弔いの儀式だ。

そうしてすべてベッドに並べ、その花を見つめながらそっと泣き疲れた青年の頭をなでる。]


―――ありがとう。

[自分が看取れなかった悔しさよりも、この苦しみを彼に背負わせてしまうことが、つらかった。

彼がそこを立ち去るまで、男はずっと彼とズリエルを見つめ続けていた。]**

(44) 2014/09/11(Thu) 23時半頃

―中庭―

[薄桃色から離れて蝶は舞う。
ひらり、ひらり。陽光を受けて。

感謝の心を表すように。ひらり、ひらり。]


[いつかの戯言を、覚えていてくれたことに。
冗句に交えた小さな望みを、叶えてくれたことに。
彼が僅かな残り時間を使って、それを為してくれたことに。


――風に、レースが、一輪の紫が揺れる。


            “       ”―――……。]


[―――ありがとう。
         ――ありがとう。


 …お礼に一つ。
     叶わなかった想いが報われますよう。


    運びましょう、貴方の想いを。
         伝えましょう、その優しさを。]


―とある部屋―

[花の香に誘われ、ゆらり。ゆらり。
中庭の薄桃を離れた蝶は、白い風に乗って。

かつて親指だったはずの鴇色に。
右手の内と思しき紅鳶色に。
毟られた左胸の傷をそっと労わって、

――最後は、儚く揺れる蒼穹色に。]


[碧き蝶は勿忘草に囁めく。

朱色に散った、心優しい男の最期を。
彼がここへ運ぼうとしていた品のことを
届けたかった想い、その願いの欠片を。]


[白き風に乗って、中庭の花弁が舞い込むことはあるだろうか。

――嗚呼、蝶には望むべくもない。
囁き伝えることはできようとも、彼を運ぶことなど。

けれど。願うくらいはできよう。
花となった彼らが、共に調べを奏でられますよう。]


―回想・蝶は歌う―

 ああ、……―――

[引き千切られた花を、悼む言葉を上げかけて。
けれどその行為は、決して負感情によるものではなかったから。
…言の葉は形にならず、口元に緩やかな弧を描く。

ギターを弾くのに邪魔だから。

そうして楽しそうに、嬉しそうに。
ただそれを掻き鳴らす青年を前に、小言なんて。]



 ―――いいね。
 ギターを弾くのは楽しそうだ。

 …楽しそうだ。実に。


[呟くように漏れた言葉は、感慨を込めて。

幼い頃、歌を口遊むのは好きだったけれど。
楽器を手にする機会は、終ぞなかったから。]




「あんたも弾いてみる?」


[ギターの音に紛れても、彼の耳には届いていたらしい。
少し迷いながら、困ったように笑い、問いを返す。]

 可能であれば、是非。
 ただ、

 ……右手だけで弾ける曲はあるかな?

 僕の左手は、今はもう、動かせないから。
 ここまで生やす前にお願いすべきだったな……


[――久々に。
 ほんの少し、後悔した。

新しいものに触れることは、好きだった。
今までにない経験。発見。喜び。
楽器を演奏することも、嗚呼、きっと楽しいに違いない。


けれど、もうそれは叶わない。
この左手は、"彼ら"の為に捧げたのだから。

心と身体を失うことも、忘れゆくことも、
全て受け入れた上での選択。

花を愛で、ここで育てることを後悔したことはないけれど、
……こうなる前にもう少し、もう少し。]



 ――少しくらいなら。
 まだ、中指くらいは動かせるかもしれない。左手も。

 簡単な和音でいい。
 …教えてもらえるかい?

[完全に、花に変わる前に。
楽しげな笑顔に後押しされて、珍しく。]*


―鳥籠の中で―

[白い風に乗って。
勿忘草の元を離れ、ふらり、ふらり。
天高く昇る陽に誘われて、また外へ。]


[中庭で会話する、二人の妖精。
やがて去りゆく金色を見送って、
――留まったのは紅の君。

何かを探す素振り薔薇に、風が、花々が語りかける。]


"――見つけて。"
     "―――見つけて。"

 "―――そこに、いるから。"


"君の傍に"
  "すぐそこに、いるから―――"


[蝶は想う。

紫の花に込められた願いを。
藍の花に込められた幸せを。

白いレースが隠した色が、
――彼女の喜びと為らんことを。]


[深まる紅の香りが誘うから。
白雪の如く舞う花弁に紛れ、そっとその背に留まろう。

――見えなくていい。今は。
   ただ、そっと見守りたいだけ。"彼女"の選択を。]**


─自室─

[中庭から香る夕陽色の花。

窓からひらりと舞い遊ぶ蝶から伝えられるは、一つの物語。

口吻から紡がれる旋律は、斜陽に溶け込むフードを身に纏った青年の姿を朧気ではあるけれど浮かび上がらせて。

彼が“約束”を果たそうとしてくれたこと。
そのことを刹那の間ではあるけれど、確かに花は受け取った。]


(…ああ、結局共に奏でることは叶わなかったけれど)

[こうして戯れている間は、不思議と音の世界に溺れているような、そんな心地良い感覚に花は揺れる。

それはきっと、鱗粉と共に蝶が離れてしまうその時まで。

受け取った花粉に紛れるよう奏でるのは、星の砂を掻き集めたような、夜半に似合う子守唄。

暫しの眠りと共に、新たな生を育むために。

揺蕩う中、朝の空に溶け込むように勿忘草は。
希望を宿してふわりと、小さな音を立てて揺れた。]*


─回想・夢見鳥─

[振り返った先。
見慣れた“先生”の顔に目元が強張る。
随分と花に詳しいと記憶に刻み付けていた彼のことだ。
花を無碍に扱っていれば小言の一つでも頂戴してしまうかもしれない。

なんて、失礼な在意は唇から転び出た呟きに薄れてしまうのだけど。]

……楽しいよ。
俺には、これしかもう無いから。

[部屋に乱雑に置かれた紙面。
おたまじゃくしと記号が六本線に綴られたやや草臥れた譜面に、視線を落としながら呟く。]


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