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![]() | 【人】 見習い医師 スティーブン─庭─ (0) 2010/07/13(Tue) 00時半頃 |
![]() | 【人】 見習い医師 スティーブン
(1) 2010/07/13(Tue) 00時半頃 |
![]() | 【人】 見習い医師 スティーブン こ…、のッ!!! (2) 2010/07/13(Tue) 00時半頃 |
![]() | 【人】 見習い医師 スティーブン おとな……大人しく (3) 2010/07/13(Tue) 00時半頃 |
![]() | 【人】 見習い医師 スティーブン[人の顔のかたちをした食べ物にフォークを突き立てると (4) 2010/07/13(Tue) 00時半頃 |
――あーあ、死んでしまいましたね。
[動かなくなったヤニクを確認すると、女中は醒めた声で呟いた]
天罰、ですって。
貴方にも下ればいいのに。
[スティーブンを天使と呼び崇拝した記憶は既に遠い。
今目の前に居る男は、単なる薬に溺れた殺人者でしかない]
さて、これはお迎えするべきなのでしょうか?
[骸に視線を移し、口に出して自問するも、答えはあっさりと]
――いいわよね、もう女中の仕事なんてしなくても。
[ヤニクの方には興味を無くした様子で、踵を返すと、もう一つの殺人ショーの見物へと向かった**]
![]() | 【人】 見習い医師 スティーブン[刺して、引掻き、 (6) 2010/07/13(Tue) 01時頃 |
![]() | 【人】 見習い医師 スティーブン
(7) 2010/07/13(Tue) 01時頃 |
![]() | 【人】 見習い医師 スティーブン[動く気配のないヤニクを引き摺り、 (9) 2010/07/13(Tue) 01時半頃 |
![]() | 【人】 見習い医師 スティーブン─大広間─ (10) 2010/07/13(Tue) 01時半頃 |
![]() | 【人】 見習い医師 スティーブン[どたりと床に下りて、きょろきょろと周りを見回す。] (13) 2010/07/13(Tue) 02時頃 |
![]() | 【人】 見習い医師 スティーブン
(14) 2010/07/13(Tue) 02時頃 |
![]() | 【人】 見習い医師 スティーブン[ぐったりとした身体を抱き起こして、 (15) 2010/07/13(Tue) 03時頃 |
![]() | 【人】 見習い医師 スティーブン[あたりには、転がっているチェスの駒。 (16) 2010/07/13(Tue) 03時頃 |
![]() | 【人】 見習い医師 スティーブン
(17) 2010/07/13(Tue) 03時頃 |
![]() | 【人】 見習い医師 スティーブン[髪を撫ぜて繰り返し、耳元で囁く。 (18) 2010/07/13(Tue) 03時頃 |
![]() | 【人】 見習い医師 スティーブン だから。 (19) 2010/07/13(Tue) 03時半頃 |
[冥い瞳が最期に映したのはヴェラではなく、
割れた窓の向こうに広がる光景。
ヤニクとスティーブンが向かいあう間には、
自分とサイラスが作り出したのに似る雰囲気]
駄 目―――…
[伸ばす筈の手は動かない。
チを蹴り駆け出す筈の手は動かない。
声は誰かに届いただろうか?
混ざり合ったチを流しながら囁けば崩おれた]
[だくだくと血は留まらず流れ続けて意識が遠退く。
視界は暗くもう瞳には何も写らない]
―――…
[ヘクターの声がヴェラの声が…
スティーブンの声が遠く近く聴こえる。
応え様と戦慄いた口唇は微かに震えただろうか。
名を紡ぐはずの喉に流し込まれる―――…]
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[ポーンの駒を押し込まれ舌の上につるりとした感触。
其れが温かいのか冷たいのかも既に判然としない。
間近で囁かれる耳慣れたスティーブンの声。
一度は怒れど結局は勘違いと誤解を正す事はないまま]
―――…
[既に喋る気力とてない。
其れでもポーンに口は塞がれ声を奪われる。
スティーブンの白衣を染めながら耳を傾ける言の葉は、
遠く近く寄せては返す潮騒にも似る子守唄]
[流れ過ぎた血のせいで既に感覚すら遠く、
ただスティーブンに抱かれ揺られ―――蕩揺う…
其処には吐息すらなく
其処には快楽すらなく
其処には只―――…
一度も囁かなかった想いは紡がぬまま、
紡ぐ筈の喉に深く深く贈られた硝子のチョーカー]
…
[痛みはなくも残っていた繋がりが途絶え、
元より少なかった現実感が急速に薄れていく]
[床に落とされる身が受けた衝撃を感じる事もなく、
贈られる指輪の冷たさを感じる事もない。
ただ―――…
傷の全ては喉元から広がり刺青の如く白い肌に絡む茨と成り、
ゆらりとスティーブンを見下ろす影は―――ないていた]
[ ぱたり ]
[ ほろり ]
[ ぽたり ]
…莫迦ね
[我が身に起こった事を認識するより先に囁く。
スティーブンの髪を梳こうと伸ばす手]
ぁ…
[黒い茨が絡む腕は微笑むスティーブンを擦り抜け、
初めて自分の身に起きた事を認識する。
反射的に慌てて引いて胸元で握り締める薬指にも、
贈られた指輪のかたちに黒い茨が巻きつく]
…身体が欲しければ あげる
[所有権を主張するスティーブン。
赤を流し冷えてイク自分の肉体に興味はなく、
届かぬと想いながらも承諾の言葉を囁く]
それにしても―――…
[辺りを見回せば広がる散々たる惨状。
自らも参加していたパーティーの在り様を前に、
呆れとも落胆ともつかない溜息をひとつ]
派手ね
[我が身を抱く様に薬指に茨の絡む手は、
同じく黒い茨の這う逆の肩を抱き首を傾ける]
ノーリーン?
[見知る姿を見止めるも女王と女中は重ならず、
呼ばわる声の語尾は意外そうに跳ねる。
けれど彼女も参加していたのは覚えている。
サイモンに差し出されたカクテルを受け取っていた]
…叱れば良かったのに
[誰をと添えぬ言葉の半ばは自らへ向く響き。
従兄を探す様に首を捻ると黒髪と共に茨が*背に揺れた*]
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[サイモンは、食堂の片隅にいた。膝を抱えて座り込み、顔を足に埋めるように俯かせていた。死によって酩酊から覚めた彼は、ただ、怯えていた。死の記憶に、死という現実に]
……サイモン。
[その前で立ち止まり、呼びかける。サイモンは揺れる瞳を向け、ホリー、と微かな声を返した]
サイモン。死んだのね。
[それは頭の何処かでわかっていた事だった]
私も、死んだの。
だから……ずっと一緒に、いられるわ。
ローラも探して……
ずっと、ずっと一緒に、いましょう?
[サイモンの頬に手を伸ばしながら言う。サイモンはじっと視線を向けたまま、頷く事はせず、だが首を横に振る事もしなかった。伸ばされた手を掴み、目を瞑る。消極的な受容。それは単に孤独と絶望と恐怖を和らげるためだったか。あるいは、歪んだ彼女の思いに、何かしら感ずるものがあったのか。
実際がどうであれ――彼女は、幸福だった。
サイモンの左隣に同じように膝を抱えて座る。その横顔を微笑んで見つめる。死の気配が濃くなる空間。己やサイモンのようが死者が増えまいと、彼女には関係のない事*だった*]
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逢えたんだ
[食堂の片隅で寄り添うホリーとサイモンを見れば、
大広間に立つまま声を掛けるともなく小さく呟く]
―――…
[独りはサミシイとスティーブンに零したサイモン。
ホリーと寄り添う従兄の前髪の奥の瞳のいろ。
刹那だけ視線を交わせば言葉もなく、
結局は声を掛けず近寄る事もしなかった]
邪魔はしないわ
[緩く首を振り害意のないのを二人に示してから、
近寄らずも並び座る二人を静かに見詰める]
…スキだらけ
[人の名前と顔を覚えるのが不得手な阿婆擦れが、
其の身を味わう事なく覚えた名前。
ホリーが女だからでも外見が少女だからでもなく、
従兄を想い恋する乙女の様だったから―――…]
其れがホリーのアイ?
[傍らで膝を抱えるサイモンも独りではなく、
ホリーだけでなく彼も僅かながら寄り添って見える。
幸せそうなホリーを前に嘲るでもなく、
ただ純粋に興味深いのか不思議そうに問いかける]
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