147 書架の鳥籠
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[――――ぐちゃり]
[歪められた魂が堕ちる、醜い音]
[何もかも忘れ、皆と過ごしていたシメオンの"虚勢"
忘れていた、忘れたままでいたかったことを思い出した亡霊の"狂気"
今はどちらも無い、まるで抜け殻のような表情で。
ここは何処で周りに誰かいるか、何か思考することもなくぼんやり立っていた]
……。
[けれど一つだけ、しなければならないことがまだあるのを覚えている。
もう一度だけ、柔らかな金髪を探した]
『君は自分が思っているよりも強い子だ』
『そして、君との記憶は…私にとってかけがえもないものだった。』
[見つけたレティーシャがこちらを見て悪魔と罵ろうと、怯えて逃げようとしようと、はたまた無関心だろうと
無表情に暗い瞳で、彼女へ淡々と口にする明らかにシメオンの口調ではない言葉達。]
……あの人が、伝えてほしいって
[悪魔は手紙代わりの役割を済ませれば反応を見ることも無く、早急に彼女の前から立ち去った。
認めさせられてしまった今は、彼女にしたことがどういうことか、拒絶された理由は何か、全てといかなくとも理解している]
―― クラリッサの定位置 ――
[虚ろな瞳を天井に向け、寝転がっている**]
[こうなってもまだ聞こえるらしい。
あの人の自分の名を何度も口にする声が、敵討ちは成功したと呼び掛ける声が]
……
ひとりじゃ ない。
[そう呟く声が]
[でも、お願いだからこちらには来ないで
自分の叶えられた願いが、望まない形だったとしても。
貴方の願いまでそうとは限らないから、幸せになってほしいから]
[グロリアはいつもの夢をみる。
鳥籠の金糸雀はいつものように囀る。
ラルフは亡霊ではない、と。
夢の中、グロリアはそれに安堵した。
みつけられなかった事に落胆しながらも
ホリーが気にしていたその人が
そうでなかったことにほっとしていた]
[これまでは其処で夢は終了。
サイモンの始めた魔女狩りの舞台に引き戻されるのが常。
けれど今度は、夢からさめず、それは続く。
道標のような金糸雀はグロリアに似た少年の姿に変わっていた。
柔らかな微笑み湛える少年がグロリアに呼びかける。
「姉さん」と。
夢なのだと理解しながらもグロリアの心は揺さぶられた。
ずっと望んで願ってきたのは少し歳の離れた弟の回復。
眠り続ける弟に付き添い名を呼び続けたけれど
人形のように反応はないままだったあの日々が思い返される]
[「あれは事故なのです。
お嬢様がそのように御自分を責め続けては」
長年仕えてくれた執事が眠り続ける弟に視線を向けて
「姉思いの彼の方は哀しまれるでしょう」
そんな事を言っていた。
グロリアが後悔し続けている過去を執事には伝えてある。
それでもなお責める事なく忠実に仕え続けてくれるひと。
誰もグロリアを責めはしなかった。
だからこそ、自身を責め続ける。
自分のあの一言がなければ弟が眠り続けることはなかったのに、と]
[魔女に願いを叶えてもらいに行くとグロリアが言った時、
執事はそれを止め、かわりに自分がいくと言い出した。
対価に命を差し出す覚悟をしていたグロリアは首を振る。
自分がそれをなせなかった時を考えて別の頼み事をした。
新たな当主を支えて欲しい、と。
今度は弟に尽くして欲しい、と。
グロリアはそれを我儘だと知りながらも、
彼はそれを受け入れてくれると知っていた。
そんな枷さえ受け入れてしまう優しいひとと知っていた。
執事と過ごした時間は弟と過ごした時間よりも長い。
戦友として並び立つ事はなかったけれど
陰から支えてくれる存在があったからこそ
グロリアは魔女と取引する覚悟をきめることができた]
[――今も彼は別の方法をさがしてくれているだろうか。
グロリアは夢の中、ぼんやりと思う。
魔女の書架に眠るこの宝。
眠る前にみつけた希望を。
彼は何処かでみつけてくれるだろうか。
そう考えて、夢続く現状を訝しむ。
もう目覚める時間のはず。
夢はいつか終わるはず。
遣り残したことを思い
夜に輝く星を思い
そうして、本を手にする戦友の姿を思い浮かべて]
[目覚めたいと、強く思う。
目覚めなければと思うのに
グロリアの望む目覚めは訪れない。
もどかしくて遣り場をなくして
悪夢に苛まれるような思いのまま金糸雀が啼くのを聴いた**]
[グロリアはボリスの声を夢現にきく。
最初に言葉交わした時とは違う力強い声。
見違えるようなその声に微かな、――安堵]
[人形のある場所にグロリアの魂は引き寄せられていた。
魔女の呪いが及ぶ事を何処かで覚悟していて
それでも何処かで――別の未来を願っていた。
大事に思えた存在はひとつきりではなく少しずつ増えてゆき
のこしてゆきたくないと、思っていた。
――そんな我儘はゆるされはしなかったけれど]
[どうしてと問い掛ける声は戦友のもの。
ルーカスの声音にまじる息遣いは少し苦しげにも感じた。
駆けてきたのか上がる息。
何が彼をせかしたのか知らず不思議に思う]
――――。
[グロリアの魂が微か震えた]
……、……。
[夢にたゆたう意識が現へと戻る。
悪夢から目覚める感覚に似ていた。
息が詰まり、それから漸く肺を満たして、夢だったのだと実感する。
夢でよかったと安堵してはじまる朝も今は遠い**]
―サロン―
[並ぶ人形は四体
その中にグロリアは自身に似たそれを見つける。
嘆くでもなく、ただ残念そうな顔をして息を吐いた。
ピッパの声にグロリアは驚いたように瞬きをした]
私には出来なかった証明を、ありがとう。
[微かな笑みを浮かべる。
聞こえないだろう声は常より弱く]
――…あなたが霊能者。
あなたが、亡霊でなくて、良かった。
[ルーカスと親しい彼女。
二人が対峙せずにいられるのをせめてもの救い思う]
[私はずっとオズワルドの足下にしゃがみこんでいました。
すると何かが落ちてくる音がします。
音のした方向を見ると、何かがこちらにやってきます。
あれは、シメオンです。
私はおびえました。]
…………っ こないで!
悪魔!シメオンを返して!こないで!
[私は猫足ソファの後ろに回って、彼から身を隠そうとしました。
だってあれは私の知っているシメオンではないからです。
シメオンは私には優しく微笑んでくれていたので、それは仄暗い優越感を私に持たせたものでした。天使はどこにいってしまったのでしょうか。
悪魔に関心なんか持たないわと言わんばかりに、私はぎゅうと目をつぶります。]
[すると、彼は口を開いて何事かを伝えてきました。
私は思わず目を丸くして、悪魔の顔を見たのです。
なんて暗い瞳でしょう。
だけど、何よりも]
……な……
なに、それ……
[私は彼のもたらしたメッセージによって、落とし穴に放り投げられた心地になったのです。]
……いや……
いや、いや!いや!!
知らない!!「あの人」なんか知らない!!
そんな伝言、いらない!!
[私は叫びました。
伝言が私に連想させたものは、
それはそれは恐ろしいことだったからです。]
悪魔!!これ以上、私をいじめないで!!
いや!!嘘よ、嘘よそんな言葉!!
信じないわ!!シメオンを返して!!嘘!!
[私は、シメオンがとっくにいなくなってしまったことにも気づかず、喚き立てていました。]
私……私、強くなんかないわ……
それに……そんなことを今言われても、知らないわ……
[私は肩を落とし、それから思い切り叫びました。]
…………
オズ……オズにあいたい……
私、信じないわ……オズ……
[ホリーの告白が聞こえる。
守護を名乗るホリーを見ながら思うのは
鐘が鳴る前の事。
守護に言及し惑わせただろうか。
ホリーを悩ませてしまっただろうか、と。
そうして抑止力としてホリーが紡いだ言葉を思う]
――ホリーは、やさしい。
私は、そんなあなたが好きよ。
[ホリーの抱えていたものは配役だけではないだろう。
ヒトゴロシと自らを称するホリーにはまだ何かありそうで
何をきいたとしてもその思いは変わらないとばかりに
そんな言葉を紡いで夜色へと手をのばす。
けれど届かぬまま、指先はおちてゆく]
シメオンを返して、か
[何もその言葉に返さなくても、聞こえて無かったわけではなく
耳に残った声はいつまでも響いていた]
そうだったら良かったのにね
[悪い魔女は双子の弟を人形に、兄の魂を奪って彼の姿をした悪魔を代わりに用意しました。
だから彼らは被害者なのです何も悪くないのです。
――そんなおとぎ話は無いのだ。]
[
ここにいるのは悪魔じゃなくて
目の前の現実を認められず、狂気に逃げていたただの哀れな亡霊だ。]
[始まる生者の議論。
サロンの片隅でグロリアはそれを見守る]
――ラルフは、亡霊じゃないの。
[届かぬ声を向けるのは戦友。
ホリーとピッパを信じるならば
グロリアには二択なれど、それを伝える術は無く]
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