22 共犯者
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或る男の遺品。
古ぼけたタイプライター。
随分と使い倒された万年筆。
表面に少しだけ錆びのあるジッポ。
そして、一冊のノート。
(#0) 2010/07/24(Sat) 22時半頃
ノートには、こう記されている。
「私の胸に渦巻くのは、
悔恨、贖罪、消しても消えぬ裏切りの念。
それなのに、私は犯してはならぬ罪を犯した。
触れてはならぬ禁に触れた。
踏み越えてはならぬ一線を踏み越えてしまった。
ああ、それなのに。
私の眼裏にはなお、あの夜に見た青白い幻影が居り続け、
決して消えることなく私の脳を支配している。
かの者が纏っている、血と、肉と、膚を――…
私があの夜、偶然に見なければ、
きっと今頃私の胸は、平穏なままでいたのだろう。」
(#1) 2010/07/24(Sat) 22時半頃
「神に祈れど、人に祈れど、私の罪は消えない。
ならば私は誰に祈れば良いのだろう。
――…否。私の祈りの言葉など、もはや誰の耳にも届くことはない。」
私のことを彼がどう見ていようなどと、私が知る術はない。
いや、私がそんなことを『知る必要もない』。
だが、これだけはまことに真実なのだ。」
(#2) 2010/07/24(Sat) 22時半頃
「彼が私にとってそうであるかどうかは知らぬ。
だが、私は彼の『共犯者』なのだ――…」
(#3) 2010/07/24(Sat) 22時半頃
――では、物語の視点を20世紀前半に移してみよう――
(#4) 2010/07/24(Sat) 22時半頃
村の一角で、できあがった婚礼衣装を手にして、嬉しそうに微笑む娘がいる。
彼女の名は、「ソフィア」。
その微笑みは花のよう。
赤らむ頬は、誰よりも愛する者と結ばれる喜びの証。
未来への希望と期待に満ちた娘は、
村の誰よりも「幸せ」というものに満ちた姿をしていた――
(#5) 2010/07/27(Tue) 18時頃
菫の花 葡萄の葉
もろく きよい花冠に
摘んでは編む われらふたり
愛のために編む冠は
愛の息のごとく馨り
うつくしいその額を
一日 いろどる
菫の花 葡萄の葉
摘んでは編む われらふたり
−アーネスト・ダウスン「花冠」より(南條竹則・訳)−
(#6) 2010/07/28(Wed) 12時半頃
菫の花 葡萄の葉
一日生きる愛のために
摘んでは編む われらふたり
愛が死ぬ夕暮まで
灰色の冷夜まで
君の花 わが花は
愛の頭に
菫の花 葡萄の葉
摘んでは編む われらふたり
(#7) 2010/07/28(Wed) 13時頃
太陽の光は、白色から橙へと緩やかに変わり、
人々の頬を、髪を、膚を、甘やかな色へと染めてゆく。
だがそれは、夜の帳が近づく証。
刹那の甘い彩りに包まれた後、
かれらは熱い吐息に満ちた「冷夜」へと誘われる――
(#8) 2010/07/28(Wed) 18時頃
―広場:ソフィアの話―
「あ……」何かに気づいて、ソフィアが顔を曇らせた。
「どうしよう、せっかくの婚礼衣装が……」
周囲に居る娘達が、彼女に言葉を掛ける。
「もうソフィアったら。せっかくあたし達が作った衣装を砂埃まみれにしたら、許さないんだから!」
「そうだよ。私達のシアワセだって掛かってるんだからね!婚礼衣装を縫った相手が幸せな結婚生活を送ったら、私達も幸せになれるっていうじゃない。」
「そ……そうよね。」
ソフィアは一瞬顔を曇らせ、「ごめんね」と謝った。
(#9) 2010/07/28(Wed) 22時半頃
―広場:ソフィアの話―
「それよりも、まだ『祈り』までには時間があるんだから、その衣装置いてくれば?どうせ『祈り』にはそれ要らないんだし。」
友人の忠告を受けて、ソフィアは花がほころぶように微笑んだ。
「うん……分かった。そうする、ね。」
そう言って、ソフィアは広場から走り去った。
「すぐに戻ってくるから!」
去り際、ソフィアは満面の笑みを浮かべて、子どもっぽく手を振った。
(#10) 2010/07/28(Wed) 22時半頃
昏い夜。
熱い熱い「冷夜」の訪れ。
夜の森には魔物が棲むという。
夜が、人々に手を伸ばす。
そしてそっと彼らを抱き寄せる。
人ならば等しく逃げられぬ、昏く不気味な、「祭礼」の渦へと導かんと――…
(#11) 2010/07/28(Wed) 23時頃
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