84 戀文村
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── 墓地 ──
[少しずつ芽吹いてきたまだ小さな雑草の芽をむしり、落ち葉を掃いてまわる。
まだ少し肌寒いので、以前ギリアンが街へ行った土産にと買って来てくれた白いストールを肩に羽織っている。 もう、10年も前の物だから、表面は毛羽立ってしまっているけれど、大事に手入れをしているので虫食い一つなく、色も買ったばかりと殆ど変わらぬ白を保っているのは少し自慢だった。
ふと、足音に気付いて目を開けると、背の高いがっしりとした体格の男と目があった。>>170]
…──やぁ、ホレーショー。
[目の前の男が、軍人であるという事への嫌悪はない。 ただこの場所で会った時だけは、軍人と言葉を交わす事を周りに立つ墓石に責め立てられているような錯覚に陥って、月白の瞳が憂いを帯びてしまうのは、村で会った時の女の様子を知るホレーショーならば仕方のない事とわかってくれるだろう。 彼が村に来て数カ月。長い付き合いとは言えないが、ギリアンとの生活に慣れた女にとっては、歳もそう離れていない目の前の軍人と話す時間は嫌いではなく、気分が沈んだ時などはダーラの店で酒を呑み交わし、元気を貰って帰る事も少なくなかったから。]
(204) 2012/03/25(Sun) 15時頃
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仕事だからな。
[ホレーショーの礼に短く返して言葉を切る。 胸中に去来する想いは多いけれど、死者に見守られていると思えば、どうしても口数は減る。 もし夜会えたなら、話でも聞いてもらおうかと思った。どうせ、ダーラの店に行けばいつでも会えるのだから。
続けて言われた言葉に墓地を見渡し]
幸せ、なんだろうか。 私にはわからない。 増えるのは、身体のない空洞の墓ばかりだ。 家族にとっては拠り所になるんだろうが、魂は───。
きっと、こんな所に留まるより、 大事な人の傍に在りたいのではないかな。
[見えない魂を透かし見るように月白を細めて、静かに吐き出した声で、墓地の空気を震わせた。]
(206) 2012/03/25(Sun) 15時頃
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それより、どこかへ行く途中だったんじゃないか? こんな所で道草を食ってないで早く行けよ。
[いつになく感傷的な事を言ってしまった。 重い空気を吹き飛ばすように、くすりと口許に笑みを浮かべてホレーショーを追い立てた。]
(207) 2012/03/25(Sun) 15時頃
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[ひと通り墓地を掃いて回って、ようやくひと息。
昨日は行けなかったから、今日こそエリアスとナタリアの家を尋ねよう。そう誓って、準備の為に一旦家に戻った。]
(209) 2012/03/25(Sun) 15時半頃
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─ ホレーショーが去る直前>>211 ─
馬鹿か、そんなのお前が謝る事か。 お前みたいな下っ端に、何も期待してないさ。
ブローリンが? へぇ──。 私も酒には強い方だが、お前が言うんだから相当だろう。 是非一度勝負を挑んでみたいものだな。
[死体を返せれば──。そう言うホレーショーにいつもの調子で悪態を吐いて、去りゆく背中を見送った。]
(214) 2012/03/25(Sun) 15時半頃
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[昨日の内に、暖炉で乾燥させた薬草は薬研で挽いて、小さな布に包んで湯で煎じれば飲める状態にしてあった。 その他、傷に効く草やら山菜やら、山で採れた有用なもの全て、女が手ずから編んだ籠に入れ、家を出た。
と、ちょうどセレストがやって来た所で]
───また、か。 このところ増えているな。
戦況は芳しくないという事か。
[青い封筒に入ったハワードの死亡通知を受け取り、タイプライターで記された無機質な文字に視線を落とした。]
(228) 2012/03/25(Sun) 20時頃
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[女は近隣の村の、同じ生業の娘と手紙をやり取りしている。 自身は殆ど村から出た事などないが、以前その娘が村を訪れた際に親しくなり、それから数は多くないが、情報交換にと時たま手紙をくれるようになった。
そこに書いてあったのは、娘の村では、とうとう戦えない身体の弱い者や女子供まで召集され始めたという驚くべき話。 信じられない思いが強かったけれど、こうして連日訃報が届けられるのを思えば、娘の手紙の内容も、事実なのかもしれない。
そうであるならば、娘の村から然程離れていないこの村にも、同じように無差別に赤紙が届く日も遠くない話かもしれなかった。]
(230) 2012/03/25(Sun) 20時頃
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[勿論、セレストにそんな話はしない。 徒に不安がらせたくはなかったし、女自身も信じたくない思いが強かったから。]
────。
[平気か?とは聞かない。 直接の上司を亡くして平気なわけなどないのだから。]
…──サイモンにも?
[女の眉が跳ね上がった。 上司に続いて同僚まで亡くそうとしているのか。
──いや、まだ帰ってこないと決まったわけではない。
女は逸る思考を振り切るよう頭を振って]
辛いだろうが、無事に帰るのを信じて待つしかないな。 私達に出来るのは、それくらいだ。
(233) 2012/03/25(Sun) 20時頃
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[『何も残らない』と言うセレストの肩に手を伸ばす。 中身のない、空の墓を見続けている女には、痛いくらいにわかる言葉。]
何か、思い出を残せたら、いいのにな。 何も戻って来ない。 今のままでは、残された者が辛すぎる───。
[女はナタリアと、ナタリアに預けられた手紙を思い出す。 想いを、言葉にして遺せたら、それは一つの形として残された者の心に残るのだろうか──と。]
(234) 2012/03/25(Sun) 20時頃
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[肩に触れた手に力を籠めてセレストの細い身体を引き寄せ、頭を自分の肩口に押し付けんとする。
いつもと同じ。 自分からは弱い所を見せられないセレストを、強引に自分の裡に引き寄せて、温もりを分け与え、出来る事なら少しでも解放を促そうとする、不器用な女なりのやり方。]
一人で溜め込むなよ。 お前が無理をしていると、村の者が悲しむ。
お前の笑顔は皆に元気をくれているから。 時々は、吐き出してスッキリするといい。
(235) 2012/03/25(Sun) 20時半頃
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[身長差から丁度口許に寄った耳に、少し掠れた低い声でそう言って、もしセレストが泣いたり、話し出す事があればじっと耳を傾け、泣き止むまで頭を撫でている。
金の髪の、エリアスの姉が通りかかったのはその時だろうか。 セレストに、ミッシェルが来た、と小さく告げ]
やぁ、ミッシェル。 これから家を訪ねようと思っていた所だ。
エリィはいるかい?
[十字を切るミッシェルにそう声を掛けた。]
(237) 2012/03/25(Sun) 20時半頃
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仲がいい、と言うのだろうか。 一方的に気になってしまっているだけだよ。 もしかしたら煙たがられているかもな。
[くす、と笑って冗談で返す。 ミッシェルは昼間は工房にいるから、自宅で会う事は少ない。 心配させないように説明して]
ありがとう。 それじゃあまた、後で薬を持って行くよ。
──家族は心配だろうが、 外に出たがるエリィの気持ちもわかる。
いつ、隣人がいなくなるとも知れないんだから──な。
[少しだけ沈んだ声で目を伏せた。]
(244) 2012/03/25(Sun) 21時頃
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[その後、三人で幾らか話しただろうか。
セレストが母の墓を参りに行くのだと言えば、あえて付き添いはせず、一人で行かせた。 捨て子だった自分は、母親の顔も匂いも覚えてもいないけれど、きっと普通、母親との思い出は特別なものなのだろうから。 憔悴しきった様子のセレストには、母の思い出と過ごす時間が必要なのかもしれないと思った。]
(247) 2012/03/25(Sun) 21時頃
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[ミッシェルから、エリアスの戻りは夕方くらいと聞いて、先にナタリアの家を訪ねる事にした。 ナタリアの家へ続く道の途中、エリアスが向こうの方からやって来たので、女は少し表情を明るくして、見えるように手を振った。]
エリィ!! 出歩いて平気か?
最近外にいる時間が増えてると聞いたぞ。 あぁ、さっき墓地でミッシェルに会ってね。
(249) 2012/03/25(Sun) 21時頃
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丁度良かった、夕方エリィの家にも行こうと思ってたんだ。 これを、渡したくて。
[小さな布地に包まれた薬草を籠から取り出し渡す。>>228 冬の間マシだったと聞けば口許に刻んだ笑みは深まる。]
そうか、良かった。 もうすぐ春が来るから、そうしたらまた沢山採って来る。
──そうだ、これも。
[と、山菜の束を押し付けるようにエリアスに持たせ]
エリアスは山菜が好きだったよな? 早い物だともう出始めてるから、また持って行くよ。
(253) 2012/03/25(Sun) 21時半頃
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それより──…。
[ふと、エリアスの顔色の悪さが気になった。 日が陰っているせいだけではあるまい。]
少し、顔色がすぐれないようだが、 具合が悪いんじゃないか?
[そういう女の顔も、心配げに沈む。 事情を聞いて>>223]
────…そうか。 サイモンの事も聞いたか。
…──お前も、あまり無理をするなよ。 心労でも人は倒れるんだから。
(255) 2012/03/25(Sun) 21時半頃
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うん、きっと───帰って来るよ。
[『必ずしも死ぬわけじゃない』>>224 エリアスの言葉に同意する女の声は、先程自分でも考えたばかりの事>>233だと言うのに力無い。
本当は、心のどこかで諦めてしまっている自分がいる。 養父(ちち)を戦争で取られた時は、訃報を受け取るまで──いや、受け取ってからさえも──決して諦めず、いつか戻って来るのを信じ続けていたというのに。
続く戦争は人の心を疲弊させる。 女の心もまた、知らず摩耗しているのかもしれない。]
本来なら、もうすぐそこまで来ている筈なのだがな。
[春──。 すぐそこにあるようで、遠い春。]
ああ。きっと、終わっているさ。
[虚しい言葉。 けれど、そうでも言わなければ、笑っていられない。]
(260) 2012/03/25(Sun) 22時頃
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エリィの母さんにも宜しく伝えてくれ。 ではな。
[散歩を続けるエリアスと別れ、そのまま村の中心を目指す。 予定通りナタリアの家へ向かおうか、それとも少し寄り道をしようか。ストールを掻き合わせて、考えつつゆっくりと歩く。]
(261) 2012/03/25(Sun) 22時頃
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─ 本屋前 ─
[本屋に戻って行くベネットと、すぐ後から扉をノックするダーラを見掛け]
ダーラ!
[思わず後を追って本屋へと向かった。 歳が近い女の知り合いは、この村では彼女しかいない。
女らしい話など出来ないが、酒場で働く彼女は人の話を聞くのが得意だから、女の話にもよく付き合ってくれる。
本屋の扉までの短い距離にも、ウェーズリーと擦れ違い、軽く頭を下げた。青い封筒は、彼から受け取る事も多いから、何となく伏し目がちに。]
(267) 2012/03/25(Sun) 22時頃
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─ 本屋 ─
[ダーラの後を追って本屋の扉を開く。 中に先日店主となったばかりのベネットの姿も。]
ベネットも、こんにちは。 ──いや、別に用はないけど、見掛けたからなんとなく。
なんだ、相変わらず店に引きこもっているのか?
[自分と一つしか違わない二人を前に、つい軽口が飛び出す。]
(270) 2012/03/25(Sun) 22時半頃
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どうも。 ただ、ダーラが見えたから。 今日の夜、店に寄るつもりでいたからなんとなくな。
ベネットに差し入れか。 もしかして、邪魔したか?
[ダーラの表情におや、と首を傾げて]
なんだ、私だってたまには本を読むぞ? 養父(ちち)に貰った絵本は今でも大切に取ってある。
……あまり難しいのは苦手だが。
(279) 2012/03/25(Sun) 22時半頃
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[ベネットの言葉に甘えて女も席につく事にした。 >>273やっかみが多い、と聞けば]
──ふん、面倒なもんだな。
[と、鼻白んだ。]
(280) 2012/03/25(Sun) 22時半頃
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[ベネットの手で薄い紅茶が用意される。 多少薄くとも、物資の不足しがちな現状、十分に贅沢だ。
パンとチーズに、ジャムまで用意されれば逆に申し訳なさそうにそれを眺めて]
いや、私は──、腹は減ってないからお茶だけで十分だ。
[そう言って、カップに注がれた紅茶の匂いを嗅ぐ。]
ああ、好い香りだ。 こうしていると戦争前に戻ったようだな。
[>>278村が落ち着かない様子と聞けば]
──うん? そうなのか。 何かあったのかな。
(285) 2012/03/25(Sun) 23時頃
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───ああ、そうだ。 ヴァイオレットとハワードの話は聞いたか? 昨日と今日。立て続けに報せが届いた。
[訃報が、とは言わない。]
それと、サイモンに赤紙が届いたそうだが、 こういう話はダーラの方が詳しいか?
[紅茶を一口含んで、ダーラを見た。]
(289) 2012/03/25(Sun) 23時頃
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へぇ──…。
[>>286初めて聞く養父の意外な姿。 女の纏う空気がふ、と和らいだ。 もう、これ以上養父との思い出が増える事はないから、どんな些細な話でも聞けるのは嬉しかった。
また、身寄りのない女にとって、歳の近い二人は本当の兄弟というのはこういうものかと想像させてくれる貴重な相手だ。]
(295) 2012/03/25(Sun) 23時頃
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ヨーランダは、ベネットの目を見て、静かに肯定するように頷いた。
2012/03/25(Sun) 23時頃
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結局、戦況はなんら好転してないって事だろう。
…──それから。 これは、他の人には言わないで欲しいんだが。
[複雑そうな、けれど動揺したりはせず、確り受け止めているらしい二人の様子に、少し迷ってから口を開く。]
隣村の、知り合いから聞いた話だが。
…──あっちでは、男だけでなく、 女子供にも赤紙が届き始めたらしい。
[女の声が、一際重く沈んだ。 誰もいない店内で、更に声を顰めるように。]
(304) 2012/03/25(Sun) 23時頃
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うん、彼女が嘘をつく理由がないから、 「ほんとう」だと思う。
…────だから、 もしかしたら、この村も、 近いうちに無差別に召集がかかるかもしれない。
戦えない子供に何をさせるつもりか知らないが、 いずれ、私も駆り出されるのかもしれない。
お前達も───…。
[俯いて唇を噛む。]
…──すまない。 まだ、そうと決まったわけではないのに無神経だったな。
[二人だからこそ全てを包み隠さず話しているが、さすがに脅すような事を言ってしまったと、薄い色の瞳が動揺に揺らぐ。]
(317) 2012/03/25(Sun) 23時半頃
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ヨーランダは、二人の、まだ決まっていないという言葉に深く頷いて。
2012/03/25(Sun) 23時半頃
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[笑顔の消えたダーラの手に、自らの手を伸ばす。 叶うことならその手を取って、両手で握ろうとカップを置いた。
養父(ちち)を失い、これ以上親しい友人まで失いたくない。 我儘だと知ってはいても、そう思わずにいられない。
可能なら、召集された人に代わって自分が行きたいと何度思った事だろう。自分なら、遺されて悲しむ者もいないのだから──。]
(320) 2012/03/25(Sun) 23時半頃
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[…──けれど、それが叶わぬ事も知っている。
だからせめて、今残っている人達には、笑顔でいて欲しいと望むのだ。その為なら、自分に出来る事なら何でもしようと。]
ダーラ。それにベネット。 もし、二人の元に赤紙が来たら、 私に出来る事なら何でもする。
本当に、何だってするから。 遠慮なく言ってくれ。
[伸ばした手に、ダーラの手が触れる。 自分と同じ事を考えていたのかと、嬉しさに顔が歪んだ。
触れた温もりを確りと握りしめ]
(325) 2012/03/26(Mon) 00時頃
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その代わり、頼みたい事があるんだ。
…──私が召集された時は、 二人に墓を、頼みたいんだ。
無茶な願いだとは思う。
でも、養父が死んで、私までいなくなったら、 墓を守る人がいなくなってしまうから──…。
中身がなくても、想いを寄せる場所には違いない。 それが荒れてしまったら、哀しいじゃないか──…。
(329) 2012/03/26(Mon) 00時頃
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