276 ─五月、薔薇の木の下で。
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[ 汚いよ。 無遠慮にかける言葉は初めて会った頃から何ら変わらないだろう。 ベンチから腰を上げる。]
でも貴方の言う事も一理ある。 物は試しだ、目を瞑ってみよう。
………それでなにも考えなくていいなら、
[ 元より、希死念慮に悩まされる事もないのだけれど。 言葉は続けずに自嘲気味に笑った。 相手が呼び止めなければそのまま立ち去ろうとする。]*
(86) 2018/05/23(Wed) 23時頃
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あ、そうだ。寝つきは悪い方だから、 もしかしたら寝るのは僕が最後かもな。
(87) 2018/05/23(Wed) 23時頃
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じゃあイアン先輩と話してみればいいだろっ! 人間は会話できるだろ!
他の人にも相談しろ、引っこ抜くのは最終手段にしとけ、この暴走機関車!
[珍しく焦りまくり、うっかりと訴えた人の名前を滑らせた。>>84 こんなに声を荒げたのはいつぶりか。]
ああそう、僕エスパーになったんだよなぜか知らんけど! うだうだ言ってたらもう絵のモデルになんないからな!
[まくし立て……]
(88) 2018/05/23(Wed) 23時頃
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[疲れている、疲れている、どうだろう。>>85 浮かぶ顔二つ。 とても酷いことばかりしているから 自分が主張するのは烏滸がましい気がした。]
そうだね、君はいつでも正しい。
[俺もそう思うよ。ずっと前からね。>>86 今だって君に手を伸ばしたいと呪いが囁いていた。
どこか自嘲的な笑みの裏、俺のこと以外もあるのだろう。 それは彼の心の中の問題で、何も言うことはない。 付け足すような言葉にも>>87返さずに
崩れ落ちるようにその場に座り込み、見送ろうと。]*
(89) 2018/05/23(Wed) 23時頃
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…………。
[そして事態が治まったことを赤い香の声で知る。]
…………。
[気まずい気分だけど、結果オーライだ。 でも、どうしようか、固まっている。]
(90) 2018/05/23(Wed) 23時半頃
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[衝動を何処にも振り下ろせず 対象にしかけた相手に離れられて ずっと、ずっと、耐えた。
掌で口を覆い震える。 状況にそぐわないものを感じていると、 やはり、そういう人間なのだと思わされる。 耳元で貶める声が蘇る、きっと、正しいものばかり。
そんな奴だからあんなことをした。 やはり、今更違う形でやり直したいなどと 君だって大切だなどと、都合が良い話だ。 それでも俺はそう思った。 言われた言葉が嬉しかったのは、今も変わらない。]*
(91) 2018/05/23(Wed) 23時半頃
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……へえ、イアン先輩。
俺にもナイショ話、聞かせてくれんのかな? 随分ロビンは信頼してるみたい、だし。
[誰にでも突撃しに行く自分にしては あまり話しかけた事のない名前に どうしたものかと思いつつ 未だ拳は握りしめられたまま]
そっか、もうロビンの事描くこともねーのか。 残念だな。
(92) 2018/05/23(Wed) 23時半頃
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オスカーは、何処かで自身の自殺疑惑が囁かれていたとしても、夢の囁きだけしか聞こえない自分が知る由はなく。*
2018/05/23(Wed) 23時半頃
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[ 過去が追い掛けてくる 過去は、夜が明けてもそこにあるばかり。 いつまでもいつまでも、逃れられず 本当に隣に寄り添っているのは、あの日々の記憶。 ]*
(93) 2018/05/23(Wed) 23時半頃
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オスカーは、また降ろされなかった衝動に苦しむ生徒会長の姿は、相手が声を出さない限り気づく事もない。*
2018/05/23(Wed) 23時半頃
オスカーは、ユージンから香る匂いを思い出して顔をしかめた。
2018/05/23(Wed) 23時半頃
オスカーは、イアンから漂う匂いにも同様に。
2018/05/23(Wed) 23時半頃
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─廊下、医務室付近─
[ マークがついてきたかどうかは、定かではない。 何故なら、こんな風でも少しばかり焦っていたから。 ことの終息を知りながら、マークに伝える余裕もなかったわけだ。 ]
あ、なんとかなったぽい? おやすみ…??
[ オスカーとはすれ違う形になったかもしれない。 何を知っているのか、そんな挨拶をひとつ落として。 足が動くのは、拒絶された人のところ。 ]
(94) 2018/05/23(Wed) 23時半頃
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[そう言う>>79なら本当に殴ってやろうかと右腕を挙げてはみたものの。向けられた笑みの中にかなしみを垣間見て、結局そのまま腕は宙で止まってしまった。
花が種を残すとだけ言えばまるで理科で習う話みたいだ。けれど悠人>>80は明らかに目を丸くしていた。 「誰かと一緒」なんて言葉に、ふっとひとりの人を思う。 丁度その「あいつ」>>1:104と何処か似た言葉>>82が、ひびく。]
……ありがと。 先輩にまで言われるなんて、思ってませんでした。 まるでそれこそ、ずっと見てくれてたみたいだ。
[折角大人らしく笑ってみせたところで、結局、泣き笑いになってしまった。 悠人の前で泣いたのは、これが初めてだった>>2:50。]
(95) 2018/05/23(Wed) 23時半頃
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んな聞こえもしない先輩の言葉より 自分を信じろって言って欲しかったよ俺は。
[なぜか固まったロビンにそう告げると 途中手当たり次第に掴める草木を千切りながら イアンを探しに向かうため足を動かす]
(96) 2018/05/23(Wed) 23時半頃
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[振り上げたままだった右腕を、不意に悠人の手に伸ばした。それはまるであたかも、咲く花の花弁を手に取って確かめる「花占い」のよう。 彼が言う通り本当に射干玉の黒がみえるかとか、本当に、見守り続けてきた「花」だったりするのかなとか、それくらいの意思だ。
マークの手は果たして、悠人の手に届いただろうか。届いたとしても、その匂いの「色」を辿るのはもう少し後のこと。 ――そして、この顛末がどうであれ、]
(97) 2018/05/23(Wed) 23時半頃
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───いっちゃん。
[ 耐えて、堪えて、怯えるように震えている。 そんな《花》を一人にしておけるわけ、ないじゃないか。 殴られても罵られてもいい。 蹲るその体に、傷だらけの手をまた伸ばす── ]**
(98) 2018/05/23(Wed) 23時半頃
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オスカーが――… う、ウソだろ!?
[その話>>83には動揺した。何が彼をそうさせたかは、判らないまま]
……僕の所為、なのか。
(99) 2018/05/23(Wed) 23時半頃
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メアリーは、「僕の所為」と思わず零した低い声が悠人に届くかは知れなかったが、
2018/05/23(Wed) 23時半頃
メアリーは、とにかく、大集合との提案には頷いた。 共に向かい駆ける足は速く、右手で抑えた胸は、痛いくらいに鼓動を早めて**
2018/05/23(Wed) 23時半頃
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……はあ。
[ため息をついた。 あっさりと手放される、友人との繋がり。 胸に重いものが沈む。
……何度も描いてくれたこと、本当は、かなり嬉しかったんだと、自覚して、
──やっぱり自分は、友人との距離感が下手で。]
(100) 2018/05/23(Wed) 23時半頃
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……もういいや。
[感情の乗らない声。
去るピスティオの手を取って。そこに唇を落とそうと。 暴れられてもいい、どこでもいいからと口づける。
薔薇の毒は、呪われた者の唇が触れた肌から感染する。 相手の唇だけは避けた。]
(101) 2018/05/23(Wed) 23時半頃
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メアリーは、ロビンの上着を掛けられたケヴィンをその場に残してしまったまま**
2018/05/24(Thu) 00時頃
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[何も見ようとしていなかったけれど 音は、聴こえた。>>98]
やめておきなよ 俺、汚いからさ。
[ぼんやりと見上げて 彼でもあの子でもオスカーでもない過去を見ていた。]
(102) 2018/05/24(Thu) 00時頃
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さようならって、言ったよね。 大丈夫、ひとりで寝るよ。
[立ち上がれもせず、苦しげに喘いでいるけれど。 無表情で、淡々と語った。 ずっと衝動の向く先だった男を前にしても尚。
この人の行く先が見たいなどと なんて、図々しかったのだろうか。 一歩分、座ったまま後ろに摺り下がる。]*
(103) 2018/05/24(Thu) 00時頃
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オスカーは、メアリーがまだ勘違いをしたままとは知らず、一人談話室で瞼を閉じた。**
2018/05/24(Thu) 00時頃
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[ 顛末がどうあれ、あと少し先でマークは知ることになる。 触れた汚い指先から、俺という色を。 それは何色に映るんだろう。 見られないのは残念だけど、この瞳の色なんかじゃなければいいのに。 ]*
(104) 2018/05/24(Thu) 00時頃
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[ロビンに背を向けていた為 簡単に手のひらの裏側に口付けは落ちる]
(105) 2018/05/24(Thu) 00時頃
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俺はさよならなんていってないよ。
[ 珍しく、その声は強く。 ]**
(106) 2018/05/24(Thu) 00時頃
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メアリーは、この夜の終焉を、程無く知ることとなる。**
2018/05/24(Thu) 00時頃
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…………!
[強い声に肩が大きく跳ね 怯えた目が、相手を映した。]**
(107) 2018/05/24(Thu) 00時頃
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[手を離せば、するりと抜けていく。]
…………。
[何も言わず、背を向けた。]
(108) 2018/05/24(Thu) 00時頃
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