182 【身内】白粉花の村
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[仏頂面はただの顔見知りだけれど。そんな事を言う余裕もない。
トレーナーを投げつけた時の白衣の苛立った表情を見れば、多少は小気味良い。作り物の笑顔を貼り付けるよりはこっちの方が断然に。 しかし、口の端を上げ、悪意を感じさせるそれには警戒心は消し去れない。
ーー怖い。薄く開いた口から息を漏らす、どうしてこういう時は呼吸の仕方を忘れるか]
はぐらかすな。 殺したのかって聞いてる。 あいつは何処に行った?
[自分の声から、自身でも焦っている事は伝わる。揚げ足を取られてしまうだろうか。 こいつは本当の事を言わないし性悪にも反応を見て楽しむ節がある。
上を取られては堪らないと、窓の縁を掴みふらつく脚で身体を持ち上げて立ち。あの男にその様子は弱々しい見えてしまっただろうか?]
(26) 2014/06/30(Mon) 00時半頃
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…あら?
[廊下をフラフラとしていると、特徴的なフード>>21がその視界に入る。 特に話はないが、酔いの勢いもある。 状況的に考えて腕輪を盗ったのは間違いなくあの泥棒猫な事は、子供でも理解に容易である。]
…ふんっ
[不機嫌そうに、かつかつ とその影とすれ違いそうになる。 声を掛けられれば、些細な仕返しをしてしまいそうで。 元より、過ぎ去った事。その声を聞かなければ彼女は特に何も気にすることはなく散歩を続けるだろう]
(27) 2014/06/30(Mon) 00時半頃
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レティーシャね、よろしく!
[どこかすまなそうに名乗る相手に、元気に応える。謝る必要などないのに。
目を丸くさせて聞き返すレティーシャを、勿論だよ?と言いたげに見つめる。彼女の葛藤など露知らず。分かったとしても、はてなを浮かべるだろうけれど。子ども扱いをしているつもりは一切ないのだ。]
重くない重くない
[何度も心配そうに告げられる言葉には、安心させるようににこにこと答えて。体重が背中に乗せられたことを感じれば、負担を掛けないよう、ゆっくりと立ち上がった。
廊下を進みながらちらりと後ろの少女を見れば、その瞳は閉じられていて。幼い寝顔に、デメテルの友達になってくれるかなあ、なんて考えていたら、自然といつもの鼻歌が奏でられていた。 子守唄の代わり代わり、なんて呑気に考えながら、歩みを進める。歌っている分には、自分の音痴なんて分からないから。彼女にどう聞こえているのかも、知る由はないのだけれど。]
(28) 2014/06/30(Mon) 00時半頃
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[少し。息の詰まった様子の彼>>26に、微かに眉を持ち上げ。ふらついて窓の淵へと手を掛けるのを特に何の感情もなく眺めながら、これ見よがしに嘆息して見せる。 この少年にここまでの敵意と警戒を向けられるのは、正直言ってかなり面白く無い。元を正せば、先に切りつけてきたのは其方だというのに]
君はそんなに俺を人殺しにしたいんですか。 そのおめでたい頭の中の"殺人鬼"が実在すれば、自分は"まとも"だと言い張れるとでも?
[揶揄るようにそう呟くと、可笑しくて堪らないとでも言うようにクスクスと笑って見せる。 返す言葉にはたっぷりの棘を乗せて、此方を睨む彼へと投げつけておきながら。
このまま否定せずに去るのも良いかとも思ったが、それもそれで面倒臭そうだ。 諦めたように薄い笑みのまま息を吐くと、目を細めて口を開く]
…殺していませんよ。馬鹿馬鹿しい。
[吐き捨てるようにそう呟くと、くるりと背を向けて再度食堂へと向かう。 この言葉を信じられるかどうかは、自分には分かりはしない。しかし事実、殺してはいないのだから。 彼が何か反論でもするのなら、振り返りくらいはするだろうけれど]
(29) 2014/06/30(Mon) 01時頃
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[ふらりと歩いていると前から酒気を帯びたマリー(>>27)が歩いてくるのが見えた。レティーシャとのやり取りが一気に思い出され、謝らなきゃ…とは思ったが雰囲気から容易ではない事くらい理解は出来た]
……ニハハ
[マリーに聞こえるくらいの声で笑うとディーンの時と同じようにまた、白黒の視界でマリーの事を観察し始めた その手には前には無かった傷(治療されているのかもしれない)があり、また傷をつけた事は誰の目から見ても明らかだった]
やっ、マリーさん。ニハハ、元気?ところでさーー
[軽い口調、いつもの笑い、冗談を混じえつつ、急にトーンを落としてマリーの近くまで近付き、耳元で、耳に息がかかるくらいの距離で囁いた]
また、いじめてるの?
[かぷり、と耳の軟骨辺りを甘噛みするとすぐに距離を取った。彼女には感触が無かったとしても聴覚はあるだろうから何をされたかは明らかだしちゃんと聞こえて居ただろう 手を伸ばしても届かないくらいまで後ろに下がると、またニハハと笑ってマリーの反応を待った]
(30) 2014/06/30(Mon) 01時頃
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[酔いのせいか眠ろうにも眠れず、彼はどんな絵本を書くのかな、なんて想像をしながら不意に聞こえる鼻歌>>28に耳を済ます。お世辞にも上手には聞こえない鼻歌に適当に聖歌じみた歌詞を付ければ、彼の邪魔にならないように口遊んだ。]
ーーネルさん。
[区切りの良いところで歌うのをやめれば、彼の名前を呼んで。どんな絵本を書くの?とさっきまで考えていた疑問を投げ掛ける。]
今度、読ませて欲しいな……。 迷惑じゃなければ。
[呟くように続けると、彼の反応を待った。]
(31) 2014/06/30(Mon) 01時半頃
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…ふぁ!? [>>30不意打ちに背中を海老ぞらせる。 今日は指や耳をよく舐められる日だ。こんな生々しい一日 現役時代でもありはしない、そう考えながら肺の中の空気を抜く。]
あらあらぁ〜 クシャミくん こ・ん・に・ち・わ!
[つかつか と、距離を5センチまで詰める、笑顔を向けながらその素顔を見上げ、満面の笑みで―彼女はフードの青年の足を踏んだ。 ピンヒールが ぐりぐりと音を立てる。]
あん…本当、大胆なんだからぁ…♪ [おどけて返すその声は、耳元の囁きを確かに捉えていて。 目を閉じて、首を縦に、こく と 振りながらその隠れた目に視線を送る]
(32) 2014/06/30(Mon) 01時半頃
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[踏まれている足(>>32)に対して額に嫌な汗をかきながらも笑顔で真っ正面からマリーと向き合った]
に…ニハハ、結構なご挨拶だねマリーさん。いやー、この前は本当ごめんね
[痛みに耐えながらも笑顔だけは絶やさずただし視線だけには気を付けて目を見られないように意識した。本当ならば距離を取りたかったが踏まれている足のせいで身動きが取れない状況だ それならば、むしろ近付けば良い]
マリーさんだってなかなか大胆だと思うけどにゃー。そんな派手な服着てると、既に何人か誘惑してたりするんじゃない?なんちゃって、ニハハハ
(33) 2014/06/30(Mon) 01時半頃
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[クシャミは知りもしないが、どこぞの医者を指していたりするのだろうか。喋りながらも急接近されたマリーの首筋に顔を埋めて聞こえるように匂いをスンスンと嗅いだ]
ニハハ、やっぱり女性って良い香りするんだね。マリーさんみたいに綺麗な女性だと特に、かな?
[首筋に軽くキスをするとそろそろ痛みに耐えきれなくなったのか、マリーを腰から抱き締める事で足をズラす事にした。勿論それだけでズレるとは思っていなかったので多少持ち上げさせて貰ったが。仏頂面の彼とは違い、年並の力はあったので女性であり痩せ型の彼女を持ち上げるのは容易であった]
そう簡単にはやられはしないよ?ニハ、ニハハ
[舌をべろりと出すとディーンに対してやったのとはまた違う雰囲気で挑発をした。それに対してマリーはどういう反応を取っただろうか]
(34) 2014/06/30(Mon) 01時半頃
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…ふふ 別にいいのよぉ?今のでおあいこ。 [その代わり次は無いわよ と、手の平で拳銃のポーズをすれば、お得意のウインクと共に跳ね上げて。
彼女は思う。また何か盗られてはたまらない、と。 トラブルは未然に防ぐもの。そうセンパイが教えてくれた。 ひらり と身を交わすとフードの彼に向き直ると、彼の鼻腔に奪われてしまった首筋に声を漏らす。 そして体の中心を持ち上げられては抵抗する幅もなく。彼女の中のかつてのプロ意識を刺激する彼との正面勝負を覚悟し、髪を手で透き直した]
あらぁ?やって御覧なさい? 貴方に、私の相手が務まるかしら?
(35) 2014/06/30(Mon) 02時頃
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[>>29この男はよく表情を変える。その裏の真意などは微塵も読み取れないのだが。 それでも、つまらなそうな顔を見せている内はマシだろうと、幾分か安堵する部分は隠せずにいて]
自分がまともだとは思ってない。 けどな、お前はまともじゃない。
[なぜこういう時にも笑うのか、やはり気がおかしいじゃないのか、なんて煽りは飲み飲んだ。敵意や警戒は暫く忘れて、彼が可哀想に思えて。彼の歪みが露骨に伺えると冷たく哀れむ様な目でそれを見た]
[少なくとも、殺したと言ってくれるよりはいい。ヤニクの素っ気ない返事には多少なりとも安心して。 背を向けるヤニクに逃すまいと最後に質問を、答えが無ければ背後からその腕を掴み取るだろう]
いや、まだだ。 ディーンは何処に行った?
[こんなにも構う義理も無いはずだが、心は穏やかでなく追求の言葉を投げ掛ける。離れるヤニクへ自然に脚を一歩だけ踏み出して。 ふと自分が何をしているのか分からなくなってはいたけれど。それだけに、胸中をざわつき掻き立てる不安は何なのか、不思議に思えて]
(36) 2014/06/30(Mon) 02時半頃
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そうですね、自覚はありますよ。
[哀れむような相手の目>>36には、上っ面だけの何とも愉快な笑みを。 嗚呼、不快だ。実に不快だ。病に侵され、夢とも現実ともつかぬ妄想に生きる貴様如きに哀れまれるなど、不快な事この上ない。
それでも、怯えて虚勢をはるこの小さな少年が酷く滑稽で愉快な事に変わりはない。 真っ直ぐにその目を見つめ返し、踵を返す前に、最後ににこりと笑ってやる――そう、歪んでいるから何だと言うのだと]
さぁ。何処へ行ったかなんて知りませんよ。 退院したとしか。
……もういいですか、腹が減っているんです。 あぁ、何なら一緒に行きますか?
[投げかけられた質問に、うんざりしたように振り返りながら。 続けた誘いの言葉には、揶揄の色を濃く滲ませて。彼が自分の誘いになど乗るわけがないと、そう確信していたからこその言葉。
ガリ。小さくなった口の中の飴を噛み砕き、顔にはやはり笑みを張り付かせ。 えもいわれぬ不安に駆られる目の前の少年の返答を待って見るのも――良いかもしれない]
(37) 2014/06/30(Mon) 02時半頃
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[目の前の相手から、自分の期待する言葉が返ってきた記憶なんて、殆どない。 だから今回もまたか、って思った。返された沈黙>>167に、若干の抵抗の意志を残して俯いた中で、微かに唇を噛み締める。
首に巻かれていく包帯が肌に当たるのが既に鬱陶しく感じ始めてる。 外すなと言われたそれは既に掻き毟ってでも取り去りたくなってるけど。そうする代わりに、力を抜いただけで顔に当てていたままだった左手で兄の頭をべしりと叩く事で我慢してやった。 喉を撫でる手の動きにぞわぞわ鳥肌がたったのが見えなくなったのは、まあ、よかったのかもしれないけど。]
っ…、 ――いっ、てぇよ、
[散々無遠慮な言い分をぶつけておいて、突然あげられた声には僅かにびくついた。兄から直接的に大声を向けられるのは、きっと多分慣れてない。そんな所にも無意識の内の甘えが垣間見えるけど、自分でそんな事気付きたくもないし。 ただ驚いた事にも少なからずの怯えがあったのも悟られたくはないから、 双眸を微かに歪めて立てられた爪を咎める言葉のみ零す。]
(38) 2014/06/30(Mon) 02時半頃
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…だから、 アンタが俺に何してくれたって言うんだよ…!
[苛烈さを含んでつられるように声が荒ぐのが抑えられない。 表情を僅かながらにでも隠そうとする色のついた眼鏡を奪い取りに手が動く。
怪我の手当てだって甲斐甲斐しい心配だって、そんな事を望んでるわけじゃないって。何が不満かなんて自分でも明確に言葉に出来ないんだから、聞かれたって答えられるわけなんかない。結局の所ずるずると過去を引き摺り続けてるだけなんだろうけど。]
――俺を殺してたらアンタに何か得あった?
そーゆー話じゃない、 ……、
そう、じゃなくて、
[歪んだ笑いは一瞬の間に消え失せて常の覇気のない表情に戻る。
何を言おうとしてたかよく分かんなくなったから、 分かりそうになったから、口許を掌で静かに覆った。]
(39) 2014/06/30(Mon) 02時半頃
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[眠っていたと思われた少女>>31から、綺麗な歌声が聞こえる。音程は的外れだけれど。綺麗と思える、不思議な歌だった。 起こしちゃったかなと、申し訳なくも思ったけど、鼻歌に合わせてくれる優しい歌が心地よくて。そのまま楽しげに、ふんふんと鼻歌を続けた。]
………?
[突然名を呼ばれ、視線だけ彼女に向ければ。小さく紡がれた言葉に、びくりと身体を震わせた。]
絵本…絵本かあ。
[んん、と唸って、考え込む。僕ってどんな絵本を書いていたっけ。あの頃は全部が楽しくて、世界がキラキラ光っていて。バッドエンドなんか想像も出来なくて、子ども達に「幸せ」を伝えたくて。]
今度…、そうだ、退院したら。読んでくれる?僕の絵本。
[唐突に、後ろの少女に尋ねてみる。何も生み出せなくなった自分が情けなくて、悔しくて、鬱な気持ちを振り払うように出た言葉。退院を希望とは思っていないことの矛盾に、自虐しそうになるけれど。]
レティーシャは、退院できたら何したい?
[この話はこれで終わり、とばかりに少女に話を促す。 彼女は転院者の話を知っているだろうか?それについて皆がどう思っているかには、多少興味があったし。話の種には丁度いいだろう。]
(40) 2014/06/30(Mon) 03時頃
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…よく笑うな
[嫌味と、少しの哀れみも含めてそう言い。 偽物の作り笑いなんかは多少の見分けがつく。いやそれさえも妄想に思えてきたけれど。ヤニクが楽しんで笑っているわけではないと、それは感じるものだ。
ー退院。ついに退院者が出たか、トクリと胸が打つ。もしかすると、それはここから出る希望でもあるから。この辺境の檻から。 悪意の化身であるかの様な笑顔なんか、もはや気にならない。]
…お前の知ってる事を教えろ ディーンの話でいい。 何で退院したとか。
…ああ、それと話があったんだ
[それにお腹も空いてるんだ、と言葉を足して。表情に笑みを浮かばせながら、貼り付けの笑顔の奴を挑発する。 あいつは笑ってるよりも不機嫌な顔をしている方が最もらしくて、良い]
(41) 2014/06/30(Mon) 03時頃
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すみません、癖なもので。
[相手の嫌味>>41には、表情を崩さないまま一言そう返し。 事実、これはもう癖になってしまっていたのだから、嘘を言っている訳では無かったけれど。
しかし相手の顔に"希望"の光が灯るのを見れば、ほんの僅かに胸が騒ついた。 嗚呼、なんとおこがましい。患者は患者らしく、惨めに絶望していれば良いものを]
………、来るんですか?
[腹が減ってい、と此方の真似でもするように笑みを浮かべて見せた相手に、露骨に顔を顰めながら。 まさか誘いに乗って来るなんて。何が悲しくて、この少年と食事を共にせねばならぬのかと。短く苛立たしげに息を吐くと、勝手にしろと言わんばかりに踵を返す]
治療法が見つかったとしか知りません。 詳しくは院長へどうぞ。
…で、話とは。 君と食事をするのは遠慮したいので、食堂までの間なら聞きますよ。
[至極不機嫌そうに、早口にそれだけを告げる。彼が付いて来ようと来まいと、そのまま食堂へと向かうであろう]
(42) 2014/06/30(Mon) 03時半頃
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退院したら……?
[何故退院したら、なのだろうと疑問に思って呟く。彼の反応からあまり深く踏み込んではいけないことかな、と読み取るとわかった、と小さく頷いた。]
……、
[話題を変えるように投げ掛けられた質問>>40に、言葉を失う。病気が治ればいいな、なんて考えてはいたけれど、その先のことを考えたことは一度もなかった。そもそも、病気が治ったとして身体は徐々に成長していくのか、それとも一気に実年齢相応になるのかさえも分からないのだ。それなのに、退院後のことなんて具体的に考えられるはずがない、と密かに思った。]
……うーん、 人並みに普通の生活が出来たら満足、かな。
[この病気から解放されるってだけで十分だよ、と続けると無邪気に笑い声をあげた。]
ああ、でも、強いて言うなら、 歳相応の暮らしがしたい、かな。
(例えば、誰にも咎められずに夜更かしや、飲酒が出来る生活……)
[レティーシャを少女だと思っている彼には真意は分からないだろうな、と考えたがそれでもいいや、と詳しく説明なんてせずに続けて、同じ質問をそのまま彼に返す。彼は一体なんて答えるだろうかと勝手に予想すると、そのまま答えを待った。]
(43) 2014/06/30(Mon) 04時頃
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――それなら、
どうされたいのか、何をしてほしいのか、言えよ! 勝手にひとりで拗ねてるのはおまえだろう…!
[相変わらず交わることのない会話に、苛ついた息を吐いて。抵抗とも呼べない抵抗も、痛みを訴える声も>>38、邪魔にはならない。 眼鏡を取り払おうと顔に伸ばされた手>>39だって、同じくさして気にはならなかった。
弟を相手に感情を隠すには、少し遅すぎた。頬はきっと今も、みっともなく紅潮してしまっているだろうけれど。]
言ったなら、叶えてやるよ。 ……お前のために。
[――勿論さっきの、馬鹿げた願い以外ならば、だ。 吐き捨てるように言いながら、歪んだままの相手の顔を睨み付ける。
弟に向けるのは、けして生ぬるい庇護欲なんかじゃない。 自分よりも弱くて哀れなその存在を慰めて、そうして自分を慰める。自己満足のための手段の一つだ。 身勝手なその思考が、弟にどこまで伝わってしまっているかは、知らないけれど。 繕っていた"良い兄"の体裁は、きっともう跡形もなかっただろう。]
(44) 2014/06/30(Mon) 06時半頃
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得がなかった、とは。言わないけど。
[こちらの言葉を使って揚げ足を取るような問いには、おそらくその質問の意図に反して、素直に頷く。 全部、そうだ。損なんてない。 弟を愛することは、つまり自分を愛することなのだから。]
……、……なんだよ。
[戻った覇気のない表情は何だか久しぶりに見たような、そんな錯覚を覚えながら。 続きかけて、そうして途切れた言葉に、首を傾げる。
出かけた言葉を堰き止めるかのように覆われた唇にも、腹が立った。 こっちがこれだけ吐き出してるっていうのに、まだ何かを勿体ぶるつもりか。]
……言えよ。
[顔を顰めて、その口元を覆う手のひらに、手を伸ばす。それがどちらの手だったか、気にする余裕はない。 包帯の巻かれた場所を掴むのならば、それなりに手加減はしただろうけれど、――どの道有無を言わさぬ程度の強さでもって、その手を引き剥がそうとした。]
(45) 2014/06/30(Mon) 06時半頃
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[挑発に対してむしろ乗ってくる彼女(>>35)はむしろ予想外だった。何かを盗ろうとする気は無かったが隙が無く付け入る事も出来ない状況で。 誘いに乗って壁に追い詰めるなり部屋に連れて行くなりで世間一般で言う犯す所まで持って行っても良かったがクシャミとしてもそれが本意と言うわけでは無かった。相手の職業までは知らないが多少経験のある程度の自分が敵うわけがないという事がわからない程馬鹿でもかかった]
うーん…ニハハハ。いやいや、僕はただの“普通の人”だからやめておくよ
(46) 2014/06/30(Mon) 08時頃
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[あっさりと、負けを認めるくらいには。不意をついてそれが効果を成さないのなら勝ち目はなかった。元々不利な土俵なのだから不意を突くくらい許されても良いだろう。それでも、ただ負ける気は無かったが]
ーーニハハ
[軽く笑うと、笑みが零れるその唇に己の唇を重ね合わせて少し痛むくらいに抱き締める。痛みなど感じないだろう、とは思っていたが反作用で自分の肺が圧迫されて少し後悔はしたが逃げられた方がたまったものではない ファーストキスを捧げる、などという程ウブな人生送ってきたわけでは無いが経験が多いわけでもない。あまり長引かせない程度に重ねると唇を離し、前髪の奥からマリーの事を真っ直ぐと見て反応を待った]
(47) 2014/06/30(Mon) 08時頃
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クシャミは、/*誤字がわけわからないので訂正しますね。(>>46)「かかった」→「なかった」。おはようございます
2014/06/30(Mon) 08時頃
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…ん。 [重ねられた唇>>47に、彼女は抗う事無くそれを受け入れて。強い抱擁と共にされたその行為は何を意味するのか。肌に食い込む彼の爪は本来の女性には痛いのだろう。そう思い、彼の不器用さに心の中で少し苦笑する]
本当に、泥棒猫さん… 私の唇まで…盗んじゃって…
[つ。と二人を伝う糸が繋がっては、綻ぶ。 この程度の挨拶、慣れている程でもないがあまり許したことも無い。不意を付いたそれに多少驚くも、その同様を表情に出すことは無かった]
うふふ…でも、「コレ」はあげないわよ?
[左胸に、どん と拳を当てる。 脈打つ鼓動。体中に血液を送る器官。生き物としての彼女そのものを象徴する特別な箇所。そこに「心」は宿っているのか、という話は別として]
(48) 2014/06/30(Mon) 11時頃
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そんなのに騙されるやつはいるのか
[返答を求めるわけでもなく、思ったことを落としたものだからヤニクにはどう感じ取られただろうか。
露骨に顔を顰められる>>42とやはり嫌なのかと再確認する。むしろ関わりたくないという態度には安心できて、つい警戒は緩む]
へぇ、朝顔と一緒か…
[治療法、もう数名の治療法が見つかっているのか。変わり始めている、数年動きが無かったこの病院を振り返れば、この変化は希望に他ならない。
離れていくヤニクを追うことはせず、早々に済ましてしまおうと、聞こえるように声は大きく告げた]
売店から食べ物を幾つか持って行った。 お金は渡していない。
適当にそっちで処理してくれないか
[我ながら頼む人の態度では無いと呆れさえもある。まぁ彼なら別に良いかと、悪びれず背を見つめた]
(49) 2014/06/30(Mon) 11時半頃
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[胸を叩くマリー(>>48)の言いたい事は口にしなくても心という事くらいは理解出来た]
…そんな物、盗らないよ
[寿命なんかすぐ尽きる。そんな中でそれを盗ったら返せないし、相手が困る。そんな事は言わなかったが、きっとマリーに目が見えて居たのなら悲しそうな目をしていたんだろうと思う 盗ってはいけない物。良い物など無いが、それでも手を出しちゃいけない物をマリーは指差したのだ]
ニハハ、いやー、内臓なんて僕からしたら需要無いにゃー
[ほんの数秒だったが、とても長く感じた。マリーの反応はどうだっただろうか。あまり気にする余裕などなかったが、それでも暗い雰囲気を作るよりは明るい方が良い。そうしていつものように現実から逃げる道を選んだ]
(50) 2014/06/30(Mon) 12時半頃
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[相手の問いには特に応えず、ただ彼の口から出た名だけを拾う。 朝顔。それは確か、この病院に居た小さな少女の――先日鶴を折った時に、頭に浮かんだあの少女の名だったはずだ]
(彼女もここを去ったんですね。 ……困りました、鶴の折り方を聞ける人が居なくなってしまった)
[あのカルテも、皺を伸ばすにしても一度くらいは鶴の形にしてあげたかったのに。 残念そうに小さく肩を落としながら、もう鶴の形を成すことの無くなったあの哀れなカルテの事を想う。 ――そう言えば、皺だらけになったカルテは確か目の前の彼の物だっただろうか。 ふとそんな事を思い出していれば、背後から何とも不躾な"お願い"が聞こえてきた]
(51) 2014/06/30(Mon) 13時半頃
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…冗談じゃありません、お断りします。 俺以外の誰かに頼んでください。
[背中に投げられた言葉に、思わず振り返ってしまった自分に胸中で舌打ちを。 馬鹿馬鹿しい。どうして自分が、わざわざ彼の――よりによって彼の尻拭いをせねばならないのか。
――あの猫耳の青年といい、この妄想癖のある青年といい。この病院の患者は売店に迷惑をかけすぎだろう、あの店員に愚痴を言われるのは大抵自分だと言うのに。 店員もそのうち嫌になって辞めるのではないか…いや、其方の方がいっそ有難いか、なんて。
心底嫌そうな笑みを浮かべ、此方を見つめる彼を一瞥すると今度こそ食堂へと向かう。 息を吐きポケットを弄るも、そこには飴も何もない。その事すらも苛ついて。 ――嗚呼、無性に煙草が吸いたい]
(52) 2014/06/30(Mon) 13時半頃
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[何処か物悲しげな声で呟いたかと思えば、何時も通りの口調>>50で戯ける青年に感じた違和感は気のせいか。酷く悲壮的なその声は確かに気掛かりだったが、彼女も何時もの調子で返す]
うふふ、失礼ねぇ。「そんなもの」だなんて。 こぉんなに、実ってるのに。ねぇ?
[大きく開いた胸元を主張する様に振舞うと、悪戯な微笑みをひとつ。 心を否定された様なその些細な哀しみを埋めるには、明るく振る舞うしか無くて]
(53) 2014/06/30(Mon) 14時頃
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[胸を張るマリー(>>53)に対して気を使わせた事を悟ったクシャミはフッと笑うとマリーの頭を軽く撫でた]
…ニハハ、素敵だと思うけど僕はそこより、こういう方が好きなんだよね
[先程のようにマリーの首元に顔を埋めると首から耳へ、髪へと匂いを嗅ぐように動き、また耳を軽く噛んだ]
ニハハ、良い匂いしてるよね、ホント 落ち着く、とは言い難いけどにゃー
[冗談のように笑って、心の中で明るくしてくれた事に感謝はしたが口には出さなかった。相手がそのつもりだったのかはわからないし、あえて言うほどの事でも無いだろう]
(54) 2014/06/30(Mon) 15時頃
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歳相応の?
[どこか躊躇われるように続けられた返答>>43に、首を傾げて。無邪気な笑い声と合わせて、どこか倒錯した感覚を覚えた。
ふうん、と呟いて、中庭で出会った少年のことが微かに頭を掠めて。子ども達と触れ合う機会は多いから、感じていた違和感にやっと納得がいくようだった。ーーああこれが、彼らの病なのか、と。]
ーー王子様に、出会ったり?
[年齢までは分からないけれど、酒の匂い、彼女の雰囲気・言動からして自分の推測は間違っていないだろう。 歳を取らない悩みは様々だろうけれど、暗い話はしたくはないし。病について自分から詳しく聞くつもりもない。 悪戯っぽく笑って、肩に回る少女の手を取って軽くキスを落とした。]
僕?僕はそうだなあ、楽しく暮らせればそれでいいかな
[なんでもないように彼女の質問には答えて、廊下を進む。そういえば自分はレティーシャの部屋を知らないのだから、どこまで行けばいいのか分からない。指示を促そうと、顔を少女のほうへ捻った。]
(55) 2014/06/30(Mon) 16時頃
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