人狼議事


231 獣ノ國 - under the ground -

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【人】 白銀∴秘星 マユミ

―第一図書室―

[声を掛けられて>>2気づかれた、と悟る。もっとも、私の梟の聴覚は、書棚へとやってくる気配を察していたから、それもまた、予期していたことではあった。
向き直り、私はそっと頭を下げる]

はい。

[投げかけられた質問は短く、返した私の言葉もそれ以上に短い。
月見は、それ以上私に話しかけなかった。煩わされなかったことを、ありがたく思う。他の人間たちは、こんなにも私のことを放っておいてはくれないから]

…………え。

[それは、本当に偶然だった。
月見が手に取った本が何だったのか、少し気になって、本棚に戻された>>3背表紙に目をやり。
そしてついでのように、立ち去る背中に顔を向けた。それだけ、だったのに]

暖炉……?

[月見の姿が消えていった先を見つめ、私は瞬きを一つした]

(6) 2015/07/12(Sun) 02時半頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

[それは、もしかしたら、私たちには知らされていない、秘密の。
……だとしても、それを知ったからといって、そのまま暖炉に飛び込むほど、私は愚かではない。
新たに得た情報を胸の奥にしまいこんで、私は本選びを再開する。
いつもより時間がかかってしまったのは、なかなか興味を引くものが見つからなかったからだ。
ここには、禁止されている本はない。ということは、第二図書室で私が興味を魅かれて読んだ本の中には、少なからず禁止された本が混じっていたのかもしれない。
そうして、ようやく見つけた一冊を手に、私は図書室を後にしようとして]

……どうしたの。

[私の耳に、その足音>>4を拾うことはとてもたやすくて、実のところ姿を認める前に、私は誰だか気づいていたのだけれど。
本を一冊、胸に抱えて。私はいつもより一つ色の多い……赤い目元というそれは、彼自身にとっては不本意なことなのかもしれないけれど……フィリップに向かって、静かに首を傾げた]

(7) 2015/07/12(Sun) 02時半頃

白銀∴秘星 マユミは、メモを貼った。

2015/07/12(Sun) 02時半頃


マユミは、フィリップの目元にそっと手を伸ばして、「擦ってはいけないわ」と静かに言った。**

2015/07/12(Sun) 03時頃


白銀∴秘星 マユミは、メモを貼った。

2015/07/12(Sun) 12時頃


【人】 白銀∴秘星 マユミ

[フィリップの足は、忍ぶことにはとても向いていなくて。
声を掛けられて悲鳴を漏らすフィリップ>>10の様子に、私は微かに眉を下げた。
きっと、見つかりたくなかったのだということは、言われなくてもわかる。
それはきっと、赤く腫れた目元と関係があるのだろう]

擦ると、余計腫れるわ。

[私の体温は人間のそれより高い。きっとそれは、鳥であるフィリップも同じだと思うけれど。
冷やすのに向いてない自覚はある。だからたしなめるように目元にそっと触れたけれど、すぐにその手を離した。
大声で内緒話をする彼の兄>>11は、困ったものだと思う]

私は誰にも言わないわ。
だから……内緒にしておきたいなら、あなたも言っては駄目。

(19) 2015/07/12(Sun) 12時半頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

[今度は彼の兄をたしなめる番のようだ。
もっとも、フィリップと違い、その話を聞き入れてもらえるかは怪しいものだったけれど。
内緒話を後押しするようにフィリップのお腹が鳴って、私はどうだろうと首を傾げた]

さっき私が食事した時は、ジリヤとアーロンさんがいたけれど。
今は……どうかしら。

[私は、いつも通り振る舞えているだろうか。
隠し事には自信があるけれど、フィリップは歌をたしなむ鳥だ。
声の僅かな変化に、気づかれてしまったかもしれない。
心配をしてもらっても、まさかこんなところで打ち明けるわけにはいかないけれど]

(20) 2015/07/12(Sun) 12時半頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

[そうして私は、私にしては珍しいお節介をした]

仮に、今は誰もいなくても、これから誰かが来るかもしれないわ。
誰にも会いたくないのなら、簡単に食べられるものを受け取って、部屋で食べてはどうかしら。

[もしフィリップが、食事を受け取ってくることを私に依頼するなら、引き受けるつもりで。
さて、フィリップの好む、簡単に食べられるものとはなんだろう。
リクエストをしてもらえると、助かるのだけれど**]

(29) 2015/07/12(Sun) 14時頃

白銀∴秘星 マユミは、メモを貼った。

2015/07/12(Sun) 14時頃


白銀∴秘星 マユミは、メモを貼った。

2015/07/12(Sun) 17時頃


【人】 白銀∴秘星 マユミ

[“誰にも会いたくない”>>32の中に、私のことは含まれていないよう。そのことに少し安堵した。
私がフィリップに声を掛けたことが、彼の傷にならなければいい]

それで、足りるの?

[フィリップは水と林檎が欲しいと言う。
同じ鳥でも、梟と鸚哥では随分と食べるものが違っていて、私には到底足りないその量で、フィリップは足りるのだろうか]

気にしないで。
大した手間ではないわ。

[お節介は感謝と共に受け入れられて、何度も頭を下げるフィリップに首を振ると、私はさっさと食堂へ向かった。食堂は目の前なのだから、本当に大した手間ではないのだし。
なにかあった? という問いかけへの返事を、ひとまず保留にして]

(37) 2015/07/12(Sun) 17時半頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

はい、どうぞ。

[水と林檎は難なく手に入り、私はすぐに二羽の前に戻ることになる。
戦利品というほどでもないそれを手渡して>>33、慣れないお節介は分不相応な感謝をされて、なんだか少し居心地が悪い]

今夜は、部屋に戻るわ。
第二図書館には、人間がいたから。
……え。

[そういえば、こんな時間に私がここにいるのは珍しいかと、簡単に理由を説明する。
思わぬ申し出に少し驚いて、返事には瞬き一つ分の間が開いた]

(38) 2015/07/12(Sun) 17時半頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

[フィリップがそんなことを言ったのは、私の様子が少し違って見えたせいか、それとも彼に何かがあったからなのか。
なにかあった? という質問。赤く腫れた彼の目元。
どちらでもおかしくない。もしかしたら、両方なのかもしれない]

別に、構わないわ。

[フィリップは、隣室の住人。その隔たりは、どうせ壁一つ分。
その距離を詰められても、構わないと思えた。
彼の声は、私を煩わせるものにはならないから]

何のおもてなしも、できないけれど。

[殺風景な私の部屋を思い浮かべ、それだけ、付け足した]

(39) 2015/07/12(Sun) 17時半頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

―第一棟・自室―

[フィリップがそれでもいいと頷いたなら、誰かに見つかる前に、と部屋へ向かう。
部屋に着けば扉を開けて、どうぞ、と中へと促した]

本当に、何もないでしょう?
適当に座ってもらって構わないわ。

[小さなクローゼットと、姿見と、ベッドだけ。テーブルと椅子すらない。
およそ、誰かをもてなすには向かない部屋だ。……もっとも、誰かをもてなそうなんて思ったこともなかったけれど。フィリップの部屋がもっと殺風景だなんてことは知らない。
フィリップにベッドを示し、私も座る。他に座るところもないし]

お腹空いてるんでしょう?
気にせず食べるといいわ。

(42) 2015/07/12(Sun) 18時頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

[誰かをもてなしたことのない私は、どうやってもてなせばいいのかよくわからない。
おもてなしはできない、と言ったけれど、それでも私がベッドに座って、お客様であるところのフィリップが床>>49というのは、もてなさないにも程がある。
お客様を床に座らせていることにか、そもそも、自分の部屋に他の誰かがいることにか、少し居心地の悪さを感じて、私は誤魔化すように本を開く。
やがて、触れる手>>50に、フィリップが食事を終えたことに気づくと、顔を上げた。
お腹は膨れたの、と尋ねようとして、それより前にフィリップが口を開く気配を感じれば、その言葉を飲み込む]

……そうね。
私も、そう思うわ。

[飛べるかもしれない。その切っ掛けになるかもしれない、私の秘密。
先ほどなにかあった? と聞かれた返事を保留にしていることを思い出す]

……なにか、あったの?

[それでも私は、まだ打ち明けるか決めかねていて。
代わりに、質問を返した]

(51) 2015/07/12(Sun) 19時頃

マユミは、フィリップの側で林檎の芯を突く、彼の兄の方をそっと眺めた。

2015/07/12(Sun) 19時頃


【人】 白銀∴秘星 マユミ

[なにかあった、とフィリップは言う>>52
それはそうだろう。でなければ、赤い目元になって、誰にも会いたくないなんて言うわけがないのだから。
促すように一つ頷いて、フィリップの話に耳を傾けて。
そうして語られた話に思わず息を詰めた]

……その、「鍵」というのは。
文字通りの鍵のことなのかしら。
それとも、何かの比喩なのかしら。

[フィリップの持っている情報をはかりかねて、私は用心深く発言する。
比喩的な意味でなら、私の持っている秘密も鍵といえるのかもしれない。
もしかしたら、フィリップも知っているのか。それとも、全然違う情報を持っているのか。
別に、駆け引きをするつもりなんてない。フィリップを信用していないわけではない。
ただ、下手なタイミングで下手に情報を与えては、フィリップが混乱するだけかもしれないから。
だから、私はとりあえず、聞き役に徹することにする。
これ以上、フィリップの目元が腫れるようなことが、なければいい]

(54) 2015/07/12(Sun) 19時半頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

[その声には確かに覚えがあった。
聞き慣れないな、と感じた声。
獣にしか聞こえない、秘密の会話を始めた声]

奪う、というのは、穏やかではないわね。

[だとすれば、そのチェビイというのは、獣の味方ではないのだろうか。獣なのに?
鍵を持っている? 獣なのに?
わからない。一つだけわかったのは、おそらくフィリップもチェビイを警戒していて。
だからこのタイミングを選んだのだろう、ということ]

それで、フィリップは、どうしたいの。
「鍵」を奪いたいと、思った?

[翼をフィリップに触れられるのは、嫌いではなかった。蒼碧と真紅を見つめながら、戯れにぱたりと翼を動かした]

(59) 2015/07/12(Sun) 20時半頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

もしも、本当に、フィリップが外の世界に行きたいのなら。
私は、その役に立つ秘密を、持っているのかもしれないわ。
チェビイの言う「鍵」と関係があるのかは、わからないけれど。

[私にはない色を持つ腕を、手を、眺めながら、私は静かに告げる。
こちらを見上げる>>66フィリップの目を、見つめ返した。
ああ、彼は、目の色もとても綺麗。
そして、フィリップの下した結論>>67に、瞬きをすることはない。もしかしたら、少し瞳が揺れてしまったかもしれないけれど]

私だけ、外に行っても。
一緒に、飛べないわ。

[ゆっくりと、噛み締めるように、私は言う]

私も、外の世界に、行ってみたいわ。
夜の空を、飛んでみたい。
……でも、もしも失敗したら。
処分、されてしまうかもしれない。

(71) 2015/07/12(Sun) 21時頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

[私のその予想は、決して悲観的過ぎるものではないだろう。私たちは、管理されている。尊厳ある人として、扱われているとは思っていない]

……私、は。

[息を吸って、吐いて。
私は、ジリヤほど自分の命に無頓着ではなくて。
けれど、それでも。
そのことを考えた時に、真っ先に浮かんだことは]

(72) 2015/07/12(Sun) 21時頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

私は、あなたが処分されてしまうのは、嫌だわ。
……だから、迷っているの。

[いつもより少し早口で、そう言い切って。
は、と息を吐くと、フィリップをじっと見つめた]

(73) 2015/07/12(Sun) 21時半頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

[私が“処分”という言い方をしたのは、人間たちに“殺す”なんて意識はないと思ったからだ。
彼らにとって、私たちの命はとても軽くて。
きっと、重い“殺人”なんて意識はなくて。
きっとそれは、“殺処分”なのだ。
だから、私はフィリップの言葉>>85に息を飲む。
フィリップが私の命を惜しんでくれることが、酷く嬉しくて]

ありがとう。

[私は、自分の表情がわかりにくいことを、残念に思う。
少し目を細めれば、笑っているように見えただろうか]

(98) 2015/07/12(Sun) 22時半頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

[ベッドに座ることを遠慮したフィリップの両手が、ベッドの上に乗る。
瞳を覗き込まれて、私は今考えたばかりのことを、撤回した。
自分の表情がわかりにくくて、良かったと思う。
私は、もっと一貫した考え方をする生き物だと思っていたのに。
さっきから、私の心は揺れてばかりだ]

フィリップに、触れられるのは……嫌い、じゃないわ。

[フィリップが、自分のことを卑怯と考えているなんて思わずに。
私は、曖昧な返事をする。
だって、言えやしない。
私にない色を持つその手に、触れられたい……なんて。
そんなこと、言えるわけがなかった]

(99) 2015/07/12(Sun) 23時頃

マユミは、アマルテアの涙を知らず。

2015/07/12(Sun) 23時頃


マユミは、ノアの痛みを知ることもない。

2015/07/12(Sun) 23時頃


【人】 白銀∴秘星 マユミ

[最初は、責任感なのかと思った。
失敗して、自分の命を失うことになっても、それは自業自得だ。
けれど、巻き込んでしまうのは違う。私は、他の人の命に責任を持てない。
それは、思いがけず知ってしまった秘密を、他の獣たちとまだ共有できていない理由の一つで。
もう一つの理由は、その秘密を知って誰かが向こう見ずな行動をしようとした時、私にそれを制止する力はないし、それが失敗に終わってしまったら、警備がますます厳重になるだろう、という利己的な理由だ。
けれど]

……くすぐったい、わ。

[フィリップの手が、頬に触れる。目元に触れる。顎に、首に、肩に触れる。
綺麗なその蒼碧を、あるいは瑠璃色の瞳を、見つめていたいと思ったのに、くすぐったくて、私は目を閉じてしまう。少し、首をすくめて。
いや、それは単なる言い訳で。本当は恥ずかしかっただけなのかもしれない。いつも真っ白な私の頬が、色を持たないはずの私の頬が、色付いていなければいいと思った。
私の心がこんなに震えるのは、私に触れているのがフィリップだからで。
だから……やっぱり、それは単なる責任感なんかではないのだろう]

(118) 2015/07/13(Mon) 00時頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

[フィリップの頬が、私の頬に触れる>>117。髪が、私の顔を撫でていく。
目を閉じたまま、囁きを聞いて]

……ええ。

[寄り添った彼にだけ聞こえる囁きを返した。
私は、フィリップの命が惜しかった。私の命よりも、惜しかった。
けれど、フィリップがそう言ってくれるなら、私は、私の命も惜しもう。
私と、フィリップと。二人ともが生きて外の世界に行かなければ、その約束は果たされないのだから。
約束。そう、これは、約束だ。
私は、今まで誰かと約束をしたことがあっただろうか。記憶する限り、なかった気がする。
大切な大切な約束として、私はそれを刻み込む。
きっと、何があっても。
この約束だけは忘れないと、私は自分の心に誓って]

約束するわ。

[そう囁きに付け加えると、フィリップの背中にそっと手を回した]

(122) 2015/07/13(Mon) 00時頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

[返ってきた答え>>129は、私の胸を甘く満たした。
それは、比喩ではなく命を掛けた約束で。失敗すれば、私たちは命を失ってしまうかもしれないのに、それなのに、どうしてこんなに甘いのだろう。
頬が離れる気配に、私はそっと目を開く。
恥ずかしい、と思ったはずなのに、離れるとどこか寂しくて。
どこまでも揺れる自分の心がおかしくて、私の口元は少し弧を描いた]

綺麗。

[至近距離で見詰め合えば、瑠璃色の中に私の姿が映っている。彼の視線を独り占めしていることが、幸せで。
唇を寄せられる気配に目を閉じれば、とうの昔に失くしてしまったと思った涙がにじんだ]

(132) 2015/07/13(Mon) 01時頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

[10年ぶりに取り戻した涙は、フィリップを心配させてしまうだろうか。
胸のうちを過ぎったそんな微かな懸念は、瞼に降りてきたくちづけ>>136に拭われていった。
翼に伸びてきた手。その意味に気づけば、望まれるまま、翼の中に閉じ込めてしまう。
自分の中に、独占欲が存在していることを、思い知る]

嬉しいわ。

[モノクロの私のことを、フィリップは綺麗だと言ってくれる。誰に言われるよりも、嬉しいと、そう返そうとしたけれど、林檎の味のする二度目のキスに、その声は封じられてしまったかもしれない。
額をくっつけあって、熱い吐息を零して。
そして私は、肝心なことを伝えていなかったことに気づく。
触れてもいいかと聞かれた時は、曖昧な言葉で誤魔化してしまったけれど、これは誤魔化してはいけないことだ。
どんなに恥ずかしいと思っても、きちんと伝えておかなければならないことだ。
だから私は精一杯笑顔らしきものを浮かべて]

フィリップ。

[誰よりも側にいる人の名を呼んで]

(141) 2015/07/13(Mon) 02時頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

――――……好きよ。
あなたのことが、好きだわ。

[シンプルな言葉に、ありったけの思いを込めた。
もしかしたらそれは、意図せず彼の心に投げられた、小石になってしまったかもしれない]

(142) 2015/07/13(Mon) 02時頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

[そのことを尋ねられた>>137のは、いつだったか。
あれほど迷い、悩んだことが嘘のように、穏やかな気持ちで、私は抱えていた秘密を打ち明ける。
第一棟の図書室の暖炉の中に、獣たちには知らされていない、どこかへ通じる道が隠されていること。
外へと通じている可能性が高いと思われるけれど、どんな警備が施されているか全く未知数で、迂闊に手を出せないということ。
獣に知られたということが人間にばれてしまえば、ますます動きにくくなる。だから、誰にも打ち明けられずにいたということ]

どうしたら、いいのかしら。

[獣たちの間でも、意思の統一はなされていない。けれど情報を独り占めしている後ろめたさも、私の中に確かに存在していて。
もう、一人で悩まなくていいのだと、私は確かに安堵していた**]

(143) 2015/07/13(Mon) 02時頃

白銀∴秘星 マユミは、メモを貼った。

2015/07/13(Mon) 02時半頃


【人】 白銀∴秘星 マユミ

[長い長い二度目のキス>>163は、甘くて、熱くて。やがて淡い林檎の味は溶けて消えた。
舌を絡め取られるまま、私は夢中でフィリップを味わう。
捕食するってこんな感じなのかしら、なんて。
口づけに酔いながらそんな考えが頭を過ぎると、ぞくりと体を電流が走った。
もっと。もっと欲しいわ。もっと、もっと。
我慢のできない子どものように、欲望のまま、求めて、求めて。
いつしかフィリップの背中を抱きしめる私の手は、指先が白くなるほど力がこもっていた。
脳裏を過ぎるのは、月見が書棚に戻していた本のタイトル>>3
嗚呼、確かに私は、けだものなのかもしれない。

私は、自分のことを無感動な生き物だと思っていたのに。
どくどくと心臓が脈打っていて、私は間違いなく興奮している。
汗ばんだ額をくっつけるなんて、厭わしいはずなのに、
荒い吐息が混ざり合うなんて、気持ち悪いはずなのに、
私はこの上ない多幸感に満たされて。
きっと、無表情なはずの私の瞳は、欲望にけぶっていただろう]

(171) 2015/07/13(Mon) 18時頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

[それなのに、肝心なことをまだ伝えていなかった>>141なんて、なんという失態。
聡明なんて評価を誰かからもらっていたような気もするけれど、今すぐ返上しなければならない。
少し前、欲望のままに貪るような大胆なことをしたくせに、たった三文字の気持ち>>142を伝えることに、酷く緊張した。
胸元に顔を埋められる>>165と、まるで私はそれが当たり前のように、両手で頭を抱き寄せる。
跳ねるフィリップの髪をそっと撫でたけれど、激しく脈打つ胸の音を聞かれているかと思うと、本当は恥ずかしくてたまらない。
ブラウスを通して伝わる、彼の熱い吐息>>166にさえ私は煽られて、こちらを見上げる瑠璃色を見つめ返した私の瞳は、きっと熱っぽく潤んでいた]

(172) 2015/07/13(Mon) 18時半頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

……こっち。来て。

[そうして告げられた言葉>>166は、ますます私を追い詰める。
はしたないとかそんなことを考える理性は、とうの昔になくなっていて、ベッドの上に彼を招いた。
釦が解かれ、露わになる痩せぎすで貧相な私の体。
羞恥に顔が真っ赤に染まって、胸元に花が咲いて、色のない私に、フィリップはたくさんの色を与えてくれる]

あなたも。

[脱いでほしい、と。すっかり翻弄されながら、私はまた一つはしたないお願いをした。
だってフィリップは、私の獲物なのだから]

(173) 2015/07/13(Mon) 18時半頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

[打ち明けた秘密。フィリップの返事>>167に、そうよね、と私は頷く。
ここから出て行くための、情報。きっと誰よりもそれを欲しがっているのはジリヤで、もちろん私も彼女の願いがかなうことを願っていて、でもだからこそ、迂闊には言えない。
抜け駆けするつもりは毛頭ないから、いつか伝えるつもりだけれど、そのタイミングが難しいと思う。
秘密を共有できた安心感。それだけじゃなく、側にある体温が、私を酷く安心させて。
子守唄のような歌声に、私の心は凪いでいく。
こんな風に眠れるなんて、なんて贅沢なのかしら。
そう思ったのを最後に、私の意識は途切れた]

(174) 2015/07/13(Mon) 18時半頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

[声がする]

「もう、大丈夫ね」

[真っ白な世界の中、響く声。その声は確かに、私の持つ声と同じだった]

「幸せな記憶があっても。
それが、いくら懐かしんでも、もう二度と手に入れることのできないものだったとしても。
あなたは、もう大丈夫よね」

[嗚呼、これは私だ。10年前、それまでの記憶を封印した、私だ。
ありがとう、と私は呟いた。10年間待っていてくれて。そして今、私に記憶を返してくれて]

「あの日には、もう戻れないけれど。
でもあなたは、それを乗り越えられる、別の幸せを手に入れたから――――」

(175) 2015/07/13(Mon) 18時半頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

[目を開けると、枕が濡れていた。どうやら眠りながら泣いていたらしい]

私……。

[いくら考えても思い出せなかった、完全に空白だったはずの記憶が、当たり前のように私の中に存在していた。
呆然としながら私は起き上がって、ぽたり、という音に下を向く。そして、ついさっきの認識を訂正した。
私は、眠りながら泣いていて、起きてからも、泣いているのだ。
手で涙を拭いながら、私は混乱していた。どこからが夢で、どこまでが現実なのだろう。
ああ、いけない。あんまり擦ったら、目元が腫れてしまう。そんな風に、たしなめたばかりだというのに……たしなめた?]

(176) 2015/07/13(Mon) 18時半頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

――――……!!

[がば、と私は上掛けを投げ捨てて、部屋を見回した。
そしてベッドに凭れる姿>>168を認め、心底安堵する]

よか、った……。

[何が夢で、何が現実でも。
昨日の夜のことが、夢でなくて、本当に良かった。
あれが夢だったりしたら、きっと私は、心の底から絶望していた。
止まらない涙をそのままにして、私はベッドを降りる。
ベッドで休めばよかったのに、と小さく笑いを零しながら。けれどそんなところもフィリップらしいと思う。
眠る彼の前に、しゃがみこんで]

フィリップ。

[そっと声を掛けると、頭に口づけを落とした。
梟が鸚哥を起こすなんて珍しいこともあるものだ、と思いながら**]

(177) 2015/07/13(Mon) 18時半頃

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