人狼議事


182 【身内】白粉花の村

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【人】 会計士 ディーン

[あげられた呻き声には満足そうに目を細めて。どうにか引き千切る事の出来たらしいピアスをぎゅ、と。握りしめた。
その驚く顔が見られただけで、もう満足してしまいそうだけど――そういうわけにはいかないのだと、むしろここからが重要なのだと、分かっていた]

……ッい゛、づ!

[首を取られ、机へ叩きつけられれば、小さく悲鳴をあげる。
背中を襲った衝撃に目を白黒させながら、喘ぐように息を吐いた。それでも、苦痛に顔を歪めはしても、随分と様子の違う彼を見やる。

笑みの消えた顔は、やはり作り物よりは余程好ましく思えた。否、こういうのを愉快、というのだろうか。久しく感じていなかった感情だけれど、嗚呼、今だけは彼の上に立っているのだと……そういう事を考えて。こんな状況だというのに、涙目になりながらも口角を上げる]

――この傷は消えない、だろうな。

[ぜえぜえと息を吐きながらも、彼の耳元に視線を送ってそんな言葉を吐き出してみせた。
勿論、手にしたピアスを返したりはしない。別にこれ自体はどうでも良いのだけれど、彼のこの反応を見るに、どうやら随分大切なものらしい。であれば、すぐに返す道理は無いだろう]

(9) 製菓 2014/07/07(Mon) 01時頃

【人】 会計士 ディーン

[……これで同じになった、とは。言わなくても伝わってくれるだろうか。
これで彼も、その耳元の傷を見る度に、赤い石を見る度に、ディーンを思い出す事になるのだ。きっとそれは、ディーンと同じ様に随分と屈辱的な記憶になるに違いない。

それを思えば、この後の苦痛の事など……多少は、気にならなくなる。随分酷い事をされるだろうと、覚悟はしているけれど。まあ、アレ以上の事はそうそうあるまい]

ア゛、ぐ!や、め……っ!

[不意に傷口に食い込んでくる爪に、どうにか抗おうとしてみても、振り払うまでは叶わない。容赦の無いその動きに戦慄しても――此処で引き返せる筈も無く]

な、んだ……怒ってるのか?
……ふ。いつもにこにこしているわりには、短気なんだな。

[痛みに脂汗をかきながら、彼の瞳の奥にある負の感情に背を震わせながら。それでも挑発する様な言葉を落として、無理に哂う。
涙目で笑ってみせても、常の彼なら鼻で笑うくらいなのだろうけれど。さて、今の彼は果たしてどうだろうか]

(10) 製菓 2014/07/07(Mon) 01時頃

【人】 会計士 ディーン

[苛立ち混じりの一言には、視線をやる事しか出来ず。けれど涙で揺らいだ瞳でも、彼が笑みを作っている事は分かったから、酷く落胆した様な気分になる。

震える手を、持ち上げられた口端に持っていって。振り払われないのであれば、いつだかの様にその形をそっとなぞった。
その時ふと心に浮かんだのは、憎悪でも嫌悪でもなく――淡い憐憫の情で。こんな時まで笑顔を繕わなければいられない相手に、ほんの少し、目を細める]

あ、あ……。嬉しい、よ。

[存外難しくはなかったがな、と。そんな言葉を吐息の合間に零す。半ば無意識だったというのに、妙に皮肉っぽくなってしまう自分に小さく苦笑する。

――ああもう、本当に。ここまできたらいい加減、救いようが無いじゃないか。素直にただ怯えていれば、彼の怒りも幾らかは収まったのかもしれないのに。
とはいえ、そんな器用な真似が出来ない事、誰より自分が知っているけれど。

顎にかかった手が持ち上げられれば、堪らず体を引き攣らせた。
対格差のせいで足が浮き、踏ん張る事が出来ないから、自然と傷口に体重がかかってしまって。そうされるだけで随分と痛みを伴ったのだ]

(25) 製菓 2014/07/07(Mon) 10時頃

【人】 会計士 ディーン

――ッあ゛!

[噛み付かれ、血を啜られれば、わなわなと体が震えて、断続的に小さな悲鳴が洩れる。
痛みと酸欠で頭がぼんやりして、されるがままになる他無く。伸ばした腕も、柔く彼の頭を包むだけで、何の抑止力にもならないに違いない。
引き剥がそうと足を上げもするけれど、結局それすら叶わずに、振り上げたそれは宙を蹴った]

や、だ……、やめ、

[制止の言葉も満足に口に出来ず、であれば許しを乞うなんて以ての外だ。
変わらずぼろぼろと涙を流しているけれど、もうそれだけで。皮肉を言う気力も、悪態を吐く思考も、すべて取りさらわれてしまっている。

目の前がちかちかして焦点も定まらないし、絶え間なく悲鳴をあげる口元からは唾液が零れていて、それを拭う気力も無いのに。けれど間近で落とされた呟きは、何故だか聞き取る事が出来て。

――何だ、大切な物じゃあなかったのか。
そんな事を考えるけれど、勿論口に出す余裕など無かった]

(26) 製菓 2014/07/07(Mon) 10時頃

【人】 会計士 ディーン

――は、っぐ、

[吐息の合間合間、悲鳴を滲ませて。時折耐える様に息を飲むけれど、結局吐き出されるのは隠しきれない悲痛の声だった。

執拗に抉られるその傷口には、よりいっそう涙を溢れさせる。変わらす悲鳴は滑り落ちるけれど、それも段々と力を無くしていった。少しすれば、呻きの様な掠れた声を洩らすだけになるだろう。

力の入らない腕は、既にぐたりと机に投げ出していて。それでもどうにか、手の中の石を落とす事は無かった。大事な物でないのなら、こんな物どうでもいい筈なのだけれど]

……、

[ひゅーひゅーと惨めな呼吸音が喉元から零れる。けれどそんなことを気にする余裕は無く、か細い呼吸を何度も繰り返した。
自分を見下ろす彼の血塗れな口元を、拭う様に蠢く舌を無感情に見、そっと一度瞬きをする。彼の微かに洩れた吐息の震えに気付けば、随分と愉快な表情をするものだと、薄く笑った。
とはいえこの状況では、笑っている余裕など此方にも無いのだけれど。

――血を失い過ぎたからだろうか。頭がぐらぐらして、酷く手足の先が冷えてきている。まさか死ぬ事など無いだろうが、重たくなった思考は酷く煩わしかった]

(33) 製菓 2014/07/07(Mon) 14時頃

【人】 会計士 ディーン

げ、ほ……っ!けふ、……は、ぁ、

[彼の手が首から外されれば、堪らず咳き込んで体を丸くする。そろそろと左手で喉元を摩り、静かに此方を見詰める相手の目を見返した。
その唇に浮かべられた笑みに、やはり目を細めて。無意識ながらも、再び哀れむ様な視線を向けたかもしれない]

……ん、

[震える右手を持ち上げて、ピアスを渡してやるという風に突き出す。もし彼がこの手を取ろうとするのなら、そのまま手を引いて抱きすくめてやろう、などと。そう、考えながら。
そうしてもしそれが叶ったなら、逃げられない様にその背中に手を回して――その耳の傷口に舌を這わせるくらいはやってのけただろう]

(34) 製菓 2014/07/07(Mon) 14時頃

会計士 ディーンは、メモを貼った。

製菓 2014/07/07(Mon) 14時頃


【人】 会計士 ディーン

[思いの外容易に腕の中に収まった彼に、一つ息を吐いて。そのままちろりと耳の傷を舐め上げた時の彼の狼狽っぷりといったら!

呼気の様な笑みを零して、その傷口から僅かに溢れた赤を飲み下す。けれどとてもじゃないが美味いとはいえないその味に、険しく顔を顰めた。よくこんな味の物を飲めたものだ。

ギリギリと、奥歯を噛み締める音が耳心地いい。見下していた相手に報復されるのは、酷く屈辱的なのだろう。くつくつと喉を鳴らして、つつ、と。彼の背中に指を這わせた。
――この体制は、少しだけ先の行為を思い出させたけれど。けれどそれも、彼への嗜虐心が勝れば霧散していく。だって今は、蹂躙される側でなくする側なのだ。何を恐れる事がある?]

――ふ、は!

[触るなという言葉に、思わず哄笑する。
これではさっきまでとは立場がまるで逆だ。低く囁かれた声も、愉快で堪らない。高みから見下ろす気分というのは、こういうものなのか。確かにこれは……癖になる。

事此処に至っても、怪我の重度でいえば充分彼の方が優位だと言えるだろう。それなのに、随分余裕を無くしてくれたものだ。作り笑顔ばかりするくせに、存外繕うのが下手な彼に冷笑を送ってやる]

(40) 製菓 2014/07/07(Mon) 16時半頃

【人】 会計士 ディーン


……ッ何だよ、つれないな。
肌まで重ねた仲だろ――離れるなよ。

[傷を押される痛みと乱暴な手つきに堪らず彼を解放する。
けれどそれも少しの間だけで、机に完全に体を預ければ、浮かせた足を逃れ様とする彼の腰辺りに纏わり付かせた。ついでに胸を押してくる手を取って、起き上がろうとするその体を引き止める。

両方とも、彼が本気で逃れようとするのなら。触れられたくないと思うのなら、すぐに振り払える程度の力しか込められていないだろうが。

触れるなと、自分は一体何度言っただろうか。それでもそれを是としなかったのはあちらだ。随分余裕を無くし、どうやら自分と同じ様な気持ちを味わっているらしい彼に、ふ、と。笑みを零して。

彼が逃れていも逃れていなくても、手を伸ばしてぴたりとその頬に触れてやれば……彼は一体どんな顔をしただろうか]

――詫びなくて良いから、もっとその顔をよく見せてくれ。

[眉を寄せ、屈辱に塗れたその表情に酷く心をくすぐられる。伸ばした手が頬に届いていたならば、慈しむ様にそのまろやかなラインにならって手を添わせただろう]

(41) 製菓 2014/07/07(Mon) 16時半頃

【人】 会計士 ディーン

[俯いた彼の肩が揺れれば、笑うのを止めて眉を寄せる。そうしてそれに続いた言葉を聞けば、憎々しげに顔を歪めた。
――嗚呼、どうやら少々やり過ぎたらしい。今更気付いても、遅いのだろうけれど]

……色狂いはどっちだよ。
いい年して、少しお盛ん過ぎるんじゃあないか?

[さっき散々満足させてやっただろう、と。馬鹿にする様な言葉を、ほんの少し青褪めた顔色でそう言って。

背中を冷えた汗が伝うのを感じる。やっと調子を取り戻し始めたというのに、これでは振り出しに戻ってしまうじゃないか。
ぎり、と。散々噛み締めた後の唇を噛む。そうしてじわと口内に溢れた鉄の香りに、より顔を歪めた。

体が寄せられ、腿に彼の手が這えば、ぴしりと体を強張らせて。それでもそれを悟られない様に、無理矢理笑みを形作ってみせる]

そりゃあどうも。

[笑みのままに近付いてくる顔に、舌打ちの一つでもしてやりたい気分だけれど。けれどその表情が笑みだけでないと分かれば、僅かに目を見開く。

揺らぐ瞳に彼を映して、少しずつ目を細めて。笑みを浮かべている筈のその顔を、冷たい掌で撫ぜた]

(48) 製菓 2014/07/07(Mon) 19時半頃

【人】 会計士 ディーン

……ッ、何を、

[けれど落とされる口付けに、思わず強く目を瞑った。先までの態度と違う柔らかで優しいそれに、わけが分からないという風に眉を寄せて、それでも拒む事は出来ずにただそれを受け入れる。
……まるで恋人に落とす様な口付けだ、と。回らない頭で考えて。それでもその意味にまで思考が追い付く筈も無い。

いっそ自分も同じ事を返してやろうか。そんな事すら考えて、睨み付ける為に瞼を開ける。
けれど耳元に寄せられた唇にぞわりと肌を粟立て、間抜けな声を上げた]

――は?

ッい、ぎ……!?

[囁かれた言葉に、怪訝そうに眉を寄せて。だというのに、その言葉を思考に落とす暇も無く、耳を襲う痛みに悲鳴をあげた。
惰性で絡めていた足に思わず力が入り、腕を取ったままだった手は強張り爪を立てただろう]

(49) 製菓 2014/07/07(Mon) 19時半頃

【人】 会計士 ディーン

な、んだ、それ……、
じ、冗談にしては、笑えないぞ、

[えらく暴力的に囁かれた"愛してる"は、先に落とされた口付けのせいか随分真剣味を帯びていて。そんなわけがないと、そう分かっていても、その真意を問うてしまうくらいには心に引っ掛かりを残した。
――自分でなければいけない"理由"はそれなのかと……そんな事を考える。勿論次の瞬間には、そんな空恐ろしい考えは打ち消したけれど]

(50) 製菓 2014/07/07(Mon) 19時半頃

【人】 会計士 ディーン

[どうやら調子を取り戻したらしい彼に、心底嫌そうな視線を向け、色欲に溺れているのは相手ばかりだと伝えてやる。勿論、彼がそれを理解しているだろうとは、分かっているが。

悲しげに下げられる眉も、細められる瞳も。確かにそれらしい表情ではあったのだろう。だがまさかそんな表情で素直に信じられる筈も無く――からかわれているのだと、彼の嫌がらせなのだと当たりをつける]

……そうだな、悪くないよ。

[鼻で笑って、心にも無い事を言ってやった。その嬉しげな笑顔は一体何処から来るのか。先まで不快そうに顔を歪めていたくせに。

彼の口から洩れる笑い声が酷く不愉快で、小さく舌打ちを落とす。どうしてそんなに愉しそうにしているのだろう。何がそんなにおかしいのか。
――此方は未だ、屈したつもりは無いのに]

だれの、せいだと……。

[随分と冷えてしまった手に彼のものが重ねられれば、ただ不愉快だと伝える為に眉を寄せる。

振り払うのも億劫で放置していたのだけど、指が絡められるのを見れば思わず拒否する様に手が跳ねた。それでも取られた手の行く先を見つめ、少し目を見開く。
先程から、この茶番は何だというのだろう。何が楽しいんだ、これ?]

(58) 製菓 2014/07/07(Mon) 22時頃

【人】 会計士 ディーン

[零される嘲笑には、むしろ安堵の息を吐いて。ただからかわれているだけなのだと、そう思おうとするのに]

――……馬鹿にしているのか?

[伸し掛ってくる体を拒絶する事も出来ず、ただ怪訝そうに言葉を返す。
顔を両手で包まれ、瞳を見詰められて。それでもその目を逸らす事をしなかったのは、彼の問いに言葉とは裏腹の感情を持ったからだろうか。――作り物めいた愛を囁く姿は、酷く滑稽にも映ったけれど。そろりと寄せられた唇は、酷く優しげで。
まるで"愛されている"錯覚を覚えてしまいそうになる。

……だから何だ。これが本音でも、嘘でも。どちらにしろ、自分には受け入れるという選択肢は無い。であれば思考は無意味だろう。無意味な筈、だ]

……は、

[合された唇の間に吐息を吐いて。その合間に軋んだ音を聞けば、ぐっと眉を寄せる。――その、耐える様な所作はなんなんだ]

ほんとうに、わけの分からん奴だ……。

[そっとその背に手を回して。無意識のうちに、僅かに宥める様に手を滑らせる。次の瞬間には、引き剥がそうとその服を引っ張ったのだろうけれど]

(59) 製菓 2014/07/07(Mon) 22時頃

【人】 会計士 ディーン

[彼が足から逃れ様とするなら、今更引き止める事も無くそれを解くだろう。吐き捨てる様な呟きには小さく眉を上げて。すっかりと元気を無くしてしまった彼に、変わらず懐疑の視線を向ける。

とはいえ何にせよ、一応窮地は脱したのだろう。そう考えれば、ほうとため息を吐き出す。――けれど笑みを乗せた顔が再び近付いてくれば、ほんの少し目を見開いて、思わずその顔を見詰めた]

――本音?

[落とされた言葉に目を瞬いて。一体何が本音だというのか。ふとそんな事を考えるけれど。すぐにその言葉の真意に気付けば、眉を寄せて苦笑する。

嘘だろう、また詰まらない冗談だな。そう言おうとしたのだけれど。
啄む様に落とされた唇と、おどける様に傾いだ首に、もう数度瞬く。半ば呆然としたまま離れる体を見送れば、無意識の内に言葉を落としていた]

何だ。あんた、本当に私に惚れてるのか?

[まさか違うだろう、そんな声音でもって首を傾げた。
もし本当にそうだとして。これ以上の笑い話は無いと、そう思うのだけれど。妙に落ち着いてしまった相手の手前、嘲笑う事も出来ずにただただ不思議そうな視線を向ける]

(67) 製菓 2014/07/08(Tue) 00時半頃

【人】 会計士 ディーン

[……せめて先の様にからかう口調であれば、腹を抱えて笑えたものを。ほんとうに、冗談のタイミングの分かっていない奴だ。

彼がピアスを探す様を、見るとはなしに見て。呆れた様な視線と目が合えば、ぐっと眉を寄せた]

……好きでこうしてるわけじゃない。
クソ、手ぐらい貸せよ……。

[ぐらぐらする頭を抱えて、どうにか立ち上がる。まるで自分は関係無いみたいに言ってくれるが、一体誰のせいでこんな事になっていると思うんだ。
覚束無い足取りで、どうにか彼の対面にある椅子まで辿り着いて。静かになってしまった彼に、もう一度首を傾げる]

――変な奴だな、あんた。

[言う事も、やる事も。全てが全てディーンの理解の範疇外だ。だというのにそれが当然という顔をして、此方を傷付けて。立場が危うくなれば癇癪を起こして。――そのくせ今は、ディーンを治療しようと準備などして。

……随分とまあ、情けない奴だ。可哀想な、奴だ。
ふ、と。目を伏せて哂う。嘲笑めいたそれが、彼に届いたかどうかは分からないけれど]

(68) 製菓 2014/07/08(Tue) 00時半頃

【人】 会計士 ディーン

[最中に落とされた言葉に、少し目を見開いて。何でも無い事の様に言う彼を、じ、と。見詰める。
尋ねておいてなんだが、無視をされるか、馬鹿にされるか……そんな反応が返ってくるものと思っていたから、反応も出来ずにただ固まるだけになる。

返事など要らないという風に処置を続ける彼に、一つ嘆息して。なるほど、と。小さく言葉を洩らした。なるほど、正しく本音だったわけか、と]

今はもう、そんな気分じゃ……ッ、い゛、
……あんたなあ、

[久々に出た話題に、それはもう必要無いと返そうとした所で傷を弾かれ、じろりと睨んでやる。何だ、照れ隠しかなにかのつもりか。そんな風な事を考えたけれど、まさか口に出来る筈も無く。

耳をなぞる指先に、小さく目を細めて。腰を上げて近付いてくるその体を拒絶する事も無く、ただ見詰めた。
拒絶した方が良いのかもしれない、とは。思っていたのだけれど]

(76) 製菓 2014/07/08(Tue) 02時半頃

【人】 会計士 ディーン

――ああ、そうか。
いや、存外悪い気分じゃあないな。

[静かに落とされた告白に、く、と口角を上げる。そうしてすぐ目前にあるその体に、媚びる様に頭を擦り付けた。
――嗚呼、なんて滑稽な奴だろう。散々虐げて、見下していた相手に、愛の告白をするだなんて。
これが本音だとは、とても思えないけれど。こういう惨めな冗談になら、乗ってやってもいい。

己の頭を抱く彼の手を軽く引き、そのまま手を伸ばしてその体を抱き締める。
今までディーンがこういう事をすると、彼は随分嫌がっていたけれど、今回はどうだろうか。振り払われたり、していないと良いのだけれど]

……で?
あんたは私にどうして欲しいんだ?

[参考までに聞いてやるよ、なんて。笑うでもなく、嫌悪に顔を歪めるでもなく。至極真剣な表情で言う。
勿論その根底にあるのはただの好奇心だけれど……彼にそれが分かるかどうか。

抱き締められていたのなら、その哀れな背中を、そっと撫でて。偽りでしかないその行為に、彼はどう感じるだろう。そう思うと、ちりと燻る嗜虐心のままに、その首筋に吸い付いた]

(77) 製菓 2014/07/08(Tue) 02時半頃

【人】 会計士 ディーン

――別に、構わんよ。
今は特別気分が良い。

[意味深に問うてくる彼に、笑みすら浮かべて答えてやって。自分の接触に不快そうな反応を返す彼に、より口角が上がった。

吹き出されても、特に気分を害す事は無く。
肩を震わせ、笑い声を零しながら預けられる頭の、そのくすんだ白髪に自らの手を埋め、手の内で弄ぶ。
……髪を弄るのは、彼のお気に入りの様だったから。そんな皮肉めいた事を考えつつ、まるで櫛を通す様に指を滑らせた]

拒む?何故私が拒むんだ?
……ふ。こんなに楽しいのに。

[少なくとも今は、拒む気なんて起きやしない。
眉を寄せたり、笑みを作ってみせたり。彼が自分の一挙一動に表情を変える限りは、こうやって遊んでやるつもりだ。

ボタンを外す手には、特に抵抗を示す事も無く。肌を滑る掌にも、少し体を固めただけで、振り払う事はしなかった。
締め上げられる喉元に、小さく眉を寄せて。彼が噛み付き痕を残すのならば、痛みに体が跳ねただろうが、それだけだ。呻きともいえない吐息を洩らして、ただ沈黙を貫こうとする]

(86) 製菓 2014/07/08(Tue) 13時半頃

【人】 会計士 ディーン

[――まるで受け入れる様なこの所作を、彼はどう捉えるだろうか。そう考えると、思わずくつ、と。喉が鳴った。ただの嫌がらせだと捉えられても良いけれど。少しでも希望を持ってくれたらより面白いに違いない。

まあ、そもそも彼が自分に何を望むかすら、分からないのだけれど]

……は、ぁ。

[深く息を洩らして、覆い被さる体に改めて腕を回す。
これ以上は、流石に許すつもりは無いのだけれど。さて、どう逃れたものかと思考を回そうとしても、考えるそばから思考の糸が千々に切れていく。

随分頭がぼぅっとしてきた。ただでさえ体力の無い体に無体をはたらかれ、その上血を無くし過ぎた。
視線がふらりと揺れて、彼に添えた手の感覚も、随分ぼんやりしてしまっている]

ああ、クソ、

[折角楽しくなってきた所なのに。このまま倒れ込むのだけは嫌だ。胸中でそんな事を考えながら、回した腕に力を入れる。そうして縋る様に彼の体に寄り添って、浅い息を繰り返した]

(87) 製菓 2014/07/08(Tue) 13時半頃

【人】 会計士 ディーン

……別に。

[平気だ、と。振ってくる呆れの声に眉を寄せて。支えが無くなればそのまま倒れそうになるけれど、どうにか持ち堪えた。

手を引かれ、立ち上がろうとすれば蹈鞴を踏む。結局彼の手を借りる事になったのは酷く癪だったが、まるで医者の様に此方の体を労って移動させる相手に、思わず苦笑を洩らした。変な所で気が利く奴だ、などと。失礼な事を考えながら。

ベッドに体を横たえて、霞む瞳で彼の方を見やる。
椅子に預けられた体と、強く顰められた顔を見れば、ほんの少し、悪い事をした様な気がして。そもそもあちらがやってきた事だし、それ以上の事をされた自覚はあったけれど。だが、どうにも甘くなってしまうのは、何も彼に対してだけではない。

痛むらしいその頭を撫でてでもやろうかと、重い手を持ち上げる。
けれど結局それは彼に届く事無く、ぱたりとシーツの上に落ちた。――その頭を撫でたなら、彼がどんな表情をするか。少し興味があったのだけれど]

(92) 製菓 2014/07/08(Tue) 16時半頃

【人】 会計士 ディーン

――いい、寝ない。

[どうぞという言葉にはすげない返事をして。とてもじゃないが眠る気分になんかなれない。
吐かれたため息と、伸ばされた手に、ちらと視線をやる。耳朶へ触れられれば、多少の痛みを伴えど、ただ眉を寄せるだけでそれを受け入れた]

おい、言いたい事があるなら言えよ。

[気不味げに逸らされた視線と、無遠慮に伸ばされた手と。そこに何かの意思がある事は分かったから、まるで躊躇っている様な彼に促しの言葉を投げた。

――一体何を取り繕おうというのか。どんな事だって、無理矢理従わせてきたくせに。今更それを躊躇うだなんて。しかも此方は何でもしてやると、暗にそう言ってやったのに。

ふん、と。一つ鼻を鳴らして。引かれそうになった彼の手を掴む。勿論、そんな手はすぐに振り払えただろうけれど。振り払われたとしても、それを追ったりはしなかっただろう。

彼の手が取れたなら、それを支えにして体を起こす。取れなかったなら、ただ自分の手で起き上がるだけだ。
そうしてベッドの上で立て膝をついて、椅子に座る彼の対面に座っただろう]

……はやく言え。

[そうしてもう一度促してやれば、彼はどうしただろうか]

(93) 製菓 2014/07/08(Tue) 16時半頃

【人】 会計士 ディーン

……耳?

[彼の視線の先、己の耳朶に触れながら、小さく首を傾げた。
けれど取り出されたピアスと続けられた言葉に、そういう事かと納得する。

それが思いの外殊勝な願いだったものだから、思わず肩透かしをくらった気分になった。
彼の事だから、もっと無理難題を押し付けてくるかと思ったのだけど。(そうであれば、考えるべくもなく断っただろうが)]

……あんた、そんなに私と噂になりたいのかよ。

[揃いのピアスを片耳ずつ、だなんて。噂してくれと言っている様なものだ。
それを揶揄する様に、心底嫌そうな顔で悪態を一つ。
けれど続けて仕方無いな、と呟けば、髪をかきあげて耳にかけた。

どうやら彼は、最初からこの願いが聞き入れられるとは思っていないらしい。
であれば余計聞き入れてやろう、だなんて。そんな天邪鬼な気持ちが首をもたげたものだから、自分でも驚く程すんなりと、その願いを肯定していた]

(99) 製菓 2014/07/08(Tue) 21時半頃

【人】 会計士 ディーン

まあ、髪で隠れるだろう。
……切ろうと思っていたんだが、それじゃあ切れないか。

[眉を寄せて、面倒臭くさそうに言って。くるくると毛先を指で遊ばせる。
けれど失くすなと言われれば、眉を上げて怪訝そうな視線をそちらに向けた。

"大事な物"……果たしてそれは本当だろうか。だとしたら、何故自分などにそんな物を押し付けようとするのか。
まさか本当に惚れてるわけでもあるまいし、と。解せぬ表情を続けながらも、一つ首肯する。
身に付ける……しかも肌に貫通させるものだ。そうそう失くしたりはしないだろう]

おねだりを聞くのは一つのつもりだったんだがな。

[失くさないよ、と。何でも無い事の様に言って。此方を見ようともしない相手を、苛立ちのままに睨み付ける。

――お願いする立場だというのが、分かっているのだろうか。否、分かっていないのだろう。どうせいう事を聞かないのであれば、無理矢理聞かせれば良いとでも考えていそうだし]

……痛くするなよ。

[せめてもと最後にぼそりと付け足して、彼が動き出すのを見守った。
……穴を開ける道具を持っている様には見えない事が、酷く不安だったけれど]

(100) 製菓 2014/07/08(Tue) 21時半頃

【人】 会計士 ディーン

は?
お、おい。まさかそれで開けるってんじゃあないだろうな?

[彼の取り出した注射器を見て顔色を変える。だってまさかそんなもので開けるだなんて思わないだろう!

けれど当然の様にそれを使おうとする彼に、一つため息を吐いて。やがてそれを受け入れる決心を固める。――ああまで言っておいて、今更出来ません、だなんて言えるわけがない。

不安を煽る様な言葉には鋭い視線を向ける。
此処で怖じ気づいて面倒なのはそちらだろうに、口の減らない奴だ。そんな事を考えてみるけれど。まあ、今更殊勝になられても気持ちが悪いだけだ]

どうせそう遠くないうちに退院だ。
……もう諦めた。

[言葉とは裏腹に、心底嫌そうな顔で吐き捨てる様に言う。
実際諦めきれたかというとそういうわけではないのだけれど。手遅れならそれはそれで仕方ない、と思えるくらいには開き直ってきている。

まあ自分と付き合っている、だなんて不名誉を彼に着せると考えれば、幾らかは愉快な話にも思えるだろう。
精々趣味の悪い奴だと思われるが良い。――いや、彼の本音があの告白であれば、正しく趣味が悪いと言えるのだろうけれど]

(105) 製菓 2014/07/09(Wed) 09時頃

【人】 会計士 ディーン

[馬鹿と言われれば片眉を上げたが、それだけだ。息を吐く様に此方を罵倒してくるものだから、いい加減何かを言い返す事も面倒になってきた。

耳たぶを引かれ、針が宛てがわれれば息を詰める。合図の様に落とされた言葉に体を固めて、せめて彼の手が滑らない様にと動きを止めた]

……っ!

[一気に穴の開けられる感覚に、ぎゅ、と。眉を顰めて。思いの外痛みが少なかった事に疑問を感じつつも、盗み見る様に彼の方を見た。

――奴の事だから、じわじわ嬲る様な真似をするかと思ったのだけれど。別に痛くして欲しかったわけではないから歓迎するくらいだが、一体どういう風の吹き回しだろう]

こんなもんで開けて本当に大丈夫だろうな……。

[化膿したら責任とれよ、なんて。ちら、と。注射器を見ながら言う。
ピアスなんて開けた事も無いし、その後の処置の仕方なんて分かるわけもない。そうすると必然彼に頼る事になるかと思うと、今から気の重い話だ。

結局一つ深いため息を吐いて。ピアスを催促する様に手を出してみるが、果たして彼はどうするだろうか]

(106) 製菓 2014/07/09(Wed) 09時頃

【人】 会計士 ディーン

[妙に嬉しげに言葉を紡ぐ彼をしかめっ面で見る。一体何がそんなに楽しいのやら。此方は散々痛い思いをさせられているというのに。

手が伸びてくれば少しだけ目を細めた。まるで首輪をつけられた気分だ。全く不愉快極まりない。
諦めた様に一つため息を吐いて。耳に触れてくる掌に軽く顔を預ける。
随分疲れてしまっていた。そのまま非難めいた視線を向けてはみるけれど、果たして意味はあったかどうか。きっと、無いのだろうけれど]

――治るよ。
すぐ、治る。

[既に一度聞いた言葉に、ふ、と。吐息めいた笑みを吐き出す]

何だ、そんなに離れるのが嫌かよ。

[眉を寄せ、耐える様な表情の彼を見れば、そのままくすくすと笑い出した。
別に、馬鹿にするつもりはない。けれど彼がそんな風に別れを惜しむ様な事を言って、辛そうにするから。――傍若無人なくせに、変な所で可愛らしい奴だ。好ましいとは、思わないけれど。

髪を弄ぶ手を、見るとはなしに見て。あんたがそうやって触りたがるから切ろうとしてたんだ、なんて言葉は、流石に飲み込んだ。
いつもだったら言っていたのだろうけれど。薄まる笑みを見たら、言う気も失せてしまった]

(110) 製菓 2014/07/09(Wed) 16時半頃

【人】 会計士 ディーン

……あんな事されて、忘れられるか。

[半ば無意識のうちに出た声音は、妙に刺々しく聞こえて。
一瞬言い淀めば、そのまま続けて言葉を紡ぐ]

――ふん。
そんなに忘れられたくないなら、もっと真っ当な努力をしろよ。

[縋る様な声音が、顰められた顔が。……酷く煩わしい。今更殊勝になっても無駄だと、そう言ってやりたいのに。どうしてだか、口にする事は出来なかった。
こんな表情を見てしまっては、流石に彼の本音とやらを疑う事は出来なかった。
理解出来ないけれど、これが彼の愛し方とかいうやつなのだろう。随分とまあ、重い愛だ。こんなもの、物語の中だけだと思っていたのだけど]

……クソ、限界だ。もう寝る。

[冷えきった体も霞む視界もいい加減うんざりで。言葉と共にぼす、とシーツに沈んで、面倒そうに彼の方を見る。
帰れ、と。そう言おうと思ったのだけれど。開きかけた口を閉じ、ドアを差し掛けた手を下ろして。はあ、と。またため息を吐く]

好きにしろ。

[結局それだけ言って、シーツに顔を埋めた]

(111) 製菓 2014/07/09(Wed) 16時半頃

【人】 会計士 ディーン

……分からん。理解出来んな。

[愛を語らうより相手を傷付ける事を選ぶのもそうだけれど、それより。……それより理解し難いのは、人にそうまで執着出来る事だった。
憎まれても良いから、その記憶に留まりたいなどと。そんなの、考えた事も無かった。
そもそも彼とは同じ土俵にすら立っていなかったのだと、一つ鼻を鳴らす]

――なあ、

[この言葉を、告げるべきかどうか。暫しの逡巡の後、おずおずと口を開く。
恐らく何も言わずにいた方が利口なのだろうと分かってはいても、いい加減仕舞い込むのも難しい]

私も、あんたには忘れられたくないと思うよ。

[ぽつり、と。ほんの小さい声で言葉を吐き出す。これが彼に届くかどうかすら分からなかったが、勿論言い直すつもりなど無かった。

散々虐げられて、その結果が忘却だなんて、許せる筈が無い。傷を見る度に己を思い出させたいのは、相手ばかりではないのだと、そう伝えてやる。

忘れられたくない理由は、全く違うものなのだろうけれど。この言葉が彼にどう受け取られるかも分からないけれど。
隠しておくには余りにも重い感情だった]

(124) 製菓 2014/07/09(Wed) 21時頃

【人】 会計士 ディーン

……ふ。
何だ、一緒に寝るか?

[頬に伸ばされた手に指を絡める様に、柔く握って。笑みのまま落とした言葉に続けて、嘘だよ、なんて。からかう様に言ってみる。
あたたかな掌がじわりと冷たくなった事を感じれば、用は済んだとばかりに振り払ってやるのも忘れない。

出してそのまま仕舞われた煙草には、苦笑を一つ。吸っても良いなんて絶対に言ってやるつもりは無いけれど、此方は態々止めるつもりも無いというのに。
気遣われたのかと思えば、悪い気はしないけれど]

……葡萄。
一粒で良い、取ってくれよ。

[そう言って、机の上にあるバスケットを指差す。
もし彼がそれを取ったのなら、食べさせろとでも言って口を示すだろう。そしてそれも叶ったなら……彼の体を引いて、その唇に口付けただろう。
勿論、拒絶されていなければ、だけれど]

これでこれも忘れられなくなるかね。

[口内の葡萄を相手の口に押しやって。桃の礼だ、と。食べる度に彼を思い出すであろう果物の名前を出せば、此方の意図は伝わるに違いない]

(125) 製菓 2014/07/09(Wed) 21時頃

【人】 会計士 ディーン

――忘れるなよ

[そう囁き、うっそりと微笑めば、彼は一体どんな顔をするだろうか]

(126) 製菓 2014/07/09(Wed) 21時頃

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