1 とある結社の手記:6
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─広間:昨夜回想─
[カルヴィンの部屋の前へと本を届けに行った後、>>3:566 様子が気になって広間へと立ち寄る。
幾人かの影。──結社員だ。 紙は人影に紛れて、詳しくは見えない。 だが囁かれるサイラスの名に、顔色は夜目にも青ざめた。]
(2) 2010/02/25(Thu) 08時半頃
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─自室:早朝─
[ごろりと寝返りを打つ。 夜に聞いた、あの名。 自らが投票用紙に書き入れた、あの名が脳裏を離れない。]
───…。
[じっと手を見る。 この手は、紙切れで人を殺した、手だ。]
(3) 2010/02/25(Thu) 08時半頃
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ヤニク、サイラス…。 人狼でも、一緒だ……。
[謝らない。 そう決めていても、僅かに声が震えた。
目を両手で覆う。 どれほどの時間、そうしていただろう。 そっと、ベッドを抜け出した。]
(4) 2010/02/25(Thu) 08時半頃
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…さすがにまだ、寝てるかな。
[呟きながらも、目指したのは友人の部屋。 どちらへと向かうか少し考えて、フィリップの部屋へと足を向ける。 昨夜のことも気掛かりだった。]
(5) 2010/02/25(Thu) 08時半頃
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─フィリップ自室前:早朝─
[部屋の前。 冷えた廊下の床が、ぎしりと軋む。 何の変哲もないはずなのに、どこか──酷く、冷たい。]
………?
[──コンコン。
ノックの音に、返事がない。 寝ているのだろうかと思っても、酷く静かだ。 アーチの羽ばたきすらも、聞こえない。]
フィリップ…? 寝てるか?おい、俺…ベネットだ。
おい…?
(6) 2010/02/25(Thu) 08時半頃
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本屋 ベネットは、部屋のドアノブに手をかけ──
2010/02/25(Thu) 08時半頃
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[かちゃり。
ドアノブに手を掛けると、ドアは予想に反して、きい。と軽く開いた。 鍵が、開いてる──…?]
おい、どう…
(7) 2010/02/25(Thu) 08時半頃
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………ッ!
[ほの暗い部屋を冷たい風が吹きぬける。 窓が開いてる。>>3:104 いつも傍らにあるはずの、極彩色が見当たらない。
そして──…]
フィリ……
[認めたくない、濃密な血の匂い。]
(8) 2010/02/25(Thu) 08時半頃
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[ぴちゃり。 足元に湿った音が響く。
そして、そこに横たわるのは──、]
フィリップ…!?おい、ど、う……
(9) 2010/02/25(Thu) 08時半頃
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[サイモンの時のような吐き気は覚えない。
そうではない。 そうではなく、ただ夢中に手を伸ばす。 両の手を血が濡らしていく。 抱え上げたのは、最早いのちを失った友人の──骸。]
う…ぁ……
フィリ、ップ…フィリップ、おい、フィリップ!!!!
う……
(10) 2010/02/25(Thu) 08時半頃
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うわああああああああああっ!!!!!
[悲鳴のような叫びは、廊下へと響くか。
他の誰かが駆けつけたとき。 血溜りの中で、呆然として友の亡骸を抱え続ける青年の姿があっただろう**]
(11) 2010/02/25(Thu) 08時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/02/25(Thu) 08時半頃
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/02/25(Thu) 13時半頃
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/02/25(Thu) 15時頃
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─フィリップの部屋─
[濃厚な血の匂いが、感覚の全てを麻痺させるようだ。 友の亡骸を抱え、自らの叫びは耳に届いてはいなかった。
ただ顔を、最早なにも言わない、笑わない、泣かない友の顔を 見つめて──、]
………ッ!!!
[物音。いや、悲鳴だ。>>21 いつの間にか傍らに来ていたキャサリンに、深緑の瞳を大きく見開く。 キャサリン、と呼んだ名は声にはならなかった。]
(27) 2010/02/25(Thu) 15時半頃
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[伸ばされる、指先。 ほそい指先がフィリップの髪を触るように、つと伸ばされる。>>21]
あ……。
[上手く言葉が出ない。 泣き崩れる彼女へと手を伸ばそうとして、自らの赤く濡れた手が視界に入った。 いまや友を抱え込んだ服も、手も、──赤い、赤い。]
(33) 2010/02/25(Thu) 15時半頃
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ドナ、ルド…。
[いくつかの足音がする。 やって来たのは、隻眼の友人。>>24
怒りを込めた拳が、どん!と壁を揺さぶる音が、ひどくリアルに響いた。]
──…ああ。頼む。
[彼女を巡る友人達の想い。 気付かなかったわけではない。
けれど今は彼女をドナルドに託し、自らは腕の中の もう一人の友へと視線を落とした。]
フィリップ…。
[名を呼ぶ声は、暗い。]
(35) 2010/02/25(Thu) 15時半頃
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あ…、ああ。 ああ……、そう、だな。
[少しの間。
いや、随分な時間だったのだろうか。分からない。 ピッパから声をかけられ、ハッと腕の中の友人を見遣る。>>34 彼女の頬を伝う涙までは気付けず、友を抱えあげた。
──こんなものだったろうか。]
(36) 2010/02/25(Thu) 15時半頃
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お前、さ…。
……………、くそっ。 ばか。…ばっかやろ。
[勝手な非難を口に、遺骸をベッドへと横たわらせる。 ふわりと白い布をかければ、無残な姿は覆い隠された。
あとは、血に濡れた床と──同じく、赤く染まった男が一人。]
(37) 2010/02/25(Thu) 15時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/02/25(Thu) 16時頃
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…っ、メアリー…マーゴ。
[彼女たちに見せたい光景ではない。 決して、見せたい光景ではなかった。
けれど無残な光景は隠しようもなく、どうにか遺骸を白く覆っても 部屋を満たす赤は変わらない。]
…………。こういう、ことだ。
[酷く疲れたような声だった。 彼女たちの涙を見て、自らは涙を流していなかったことに気付く。 いつものように前髪へと手をやりかけ、血に濡れている手に気付いて息を落とした。]
(42) 2010/02/25(Thu) 16時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/02/25(Thu) 16時頃
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──…メアリー。
[ピッパが歩み寄る様子に、ベッドの傍らから身体を避け>>40 涙を落とす妹へと歩み寄る。 今はいつものように、触れてやることも出来ないけれど。>>39]
…ドナルド。
[そうして、入り口へと戻ってきた友へと声を掛けた。>>43]
(46) 2010/02/25(Thu) 16時頃
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あいつら。
あいつらと、あと……あとでいい。 フィリップの、こと。 きちんとしてやらないと、いけないから…。
[手伝ってくれ、と言葉を告げた。 放っておけば結社員がやるのかも知れない。 けれども、任せる気にはなれなかった。]
俺、こいつを流して来ないと。 …このままじゃ、酷いだろ?
[少しだけ笑う。笑みに似た表情が浮かぶものだと、遠く思う。 そうして、自分と同じく涙を見せていない友の瞳を見つめた。]
(49) 2010/02/25(Thu) 16時頃
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……あいつらのこと、頼む。
[妹と、涙を流す彼らのことを。 いまや頼める友は、一人だけだった。
もう一度告げて、自室へと向かう。 血を、洗い流さなくてはいけない。そう思った。]
(50) 2010/02/25(Thu) 16時頃
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[部屋を出る直前、ピッパと妹からかけられた声には短く頷く。>>51>>52 ドナルドに後を託し、自室へと向かった。]
………。
[手についた血は、乾きつつある。 ごし。と無造作に服で拭って、機械的な動きで着替えを整える。 そうして、シャワー室へと向かったのだが、]
(54) 2010/02/25(Thu) 16時半頃
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───……ッ!!!!
[熱いシャワーが、頭から降り注ぐ。 赤く血を含んだ湯が、排水溝へと吸い込まれていく。]
……っの…
[がつ、と強く壁を叩いた音は、水音に紛れて誰にも届くまい。
頬を水が──透明な水が、流れ落ちる。 手の甲で目元を覆う。
暫くの間そうして、水音を聞いていた。 誰もいない空間に響くのは、微かな嗚咽と水の音**]
(55) 2010/02/25(Thu) 16時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/02/25(Thu) 16時半頃
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/02/25(Thu) 18時半頃
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─自室─
[シャワーを浴びて、自室へと戻る。 捨てるわけにもいかず持ち帰った、血に汚れた服を、 ぐしゃりと部屋の片隅に追いやる。]
──…は。
[生乾きの髪は、くしゃと落ちていつもの形に収まる。 タオルを頭に載せ、深い息をついた。]
…行かない…と。
[ぐ、と拳を握りこむ。 あげた顔には、疲れたような怒りのような表情が浮かんでいる。 きりと口元を引き結び、そうして自室を後に広間へと向かった。]
─→広間─
(70) 2010/02/25(Thu) 18時半頃
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─広間─
[き、き…と微かに軋む階段を降り、広間へと向かう。 そこに集ったのは幾人か、既に結社の女の姿もあった。
虚ろな目をしたきゃサリン、それに添うようなマーゴの姿。 ソファには不安げな妹とカルヴィンの姿も目に入る。 ピッパが、困惑したように立ち尽くしているのが見えた。]
キャサリン…。
[酷く虚ろに見える表情が気にかかって、その名を呼ぶ。 視線を巡らせれば、ピッパに話しかけているローズマリーの声が耳に届いた。>>@28]
──…サイラスが、人狼…?
[僅かに深緑の瞳を見開く。 疑ってはいても、その事実を耳にすると眩暈のような驚愕があった。]
(71) 2010/02/25(Thu) 19時頃
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本屋 ベネットは、コルクボードへと、こつりと歩み寄る。
2010/02/25(Thu) 19時頃
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───…。
[女の指が、皺になったメモを貼り付ける。>>@30 傍に寄ると、濃く甘ったるい香りが鼻をついた。
──今は、それがありがたい。と思える。 僅かに血の匂いが紛れたような気がする。]
人狼が、…増えている? まさか、そんな…それじゃ!
──…いつ、終わるっていうんだ…?
[感染しきるか、襲われ尽くすまで出られないのではないか。 危うく口にしかけた言葉を飲み込んで、恐ろしい想像の前に立ち尽くした**]
(73) 2010/02/25(Thu) 19時頃
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本屋 ベネットは、病人 キャサリンへと気遣わしげな視線を一度ちらりと向けた**
2010/02/25(Thu) 19時頃
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/02/25(Thu) 19時頃
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[揺れる黒檀がゆるゆると上がって、視線が交わる。>>74 互いの瞳の中に見つけるのは、怯え、驚愕、焦り──痛み。
震える彼女が、友が──友たちが、ずっと大切に想ってきた 彼女の言葉に、深緑の瞳を細めた。]
──サイラスが、人狼。
[確かめるように、その言葉を口にする。>>75 僅かな時間、瞑目した。]
(76) 2010/02/25(Thu) 20時半頃
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──…ローズマリー・ペル。
[可能性をみっつ並べる結社の女に呼びかける。 じっと、静かに視線を向けた。]
ひとつめの、可能性は──あるのか?
…俺たちは、サイモンの話を前提としてここにいるはずだ。 あの男が間違えたなら、すべては…崩れる。 数と、占い師同士の反発の話。
──あんたたち結社の話は、どこまで信用が置ける?
[深緑が、真直ぐに灰味がかった青碧の瞳へと向けられる。 のこり二つの可能性には、黙って短く息をついた。]
(77) 2010/02/25(Thu) 20時半頃
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………。
[事実。
そう告げる女の言葉を、肯定も否定もしない。>>@34 突き放すような物言いにも、反発ではなく沈黙が返った。]
因子もち、か…。
[小さな声に、僅かに驚いたように眉が上がる。>>@36 だが感情を見せたのはそれだけ、真実だろう言葉には小さく頷きを返した。
感謝を告げるでもなく、ちらりと辺りへ視線を向ける。 そうして、手早く女へと小声で告げた。]
(78) 2010/02/25(Thu) 20時半頃
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…午後に、フィリップの遺体を引取りに来てやって欲しい。 村に帰して、弔ってやってくれ。
あと…。 もしも、村にあいつの鳥がいたら、保護するように村の人間に伝えて欲しい。
──頼む。
[簡素で大切な、頼み。 肯定が返ったなら、それには短く礼を述べただろう。
女の返事を目で確認する。 やがて、そのままソファの方へと足を向けた**]
(79) 2010/02/25(Thu) 20時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/02/25(Thu) 20時半頃
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─…ウェーズリー。
それは、メアリーかカルヴィンを疑うということか?
[近くに寄ってきた郵便屋に振り返って問い掛ける。>>90 くっと、自嘲めいた笑みが口の端に浮かんだ。]
…ピッパの言う通りだ。 今まで人と言われた者、も──…。
[言いかけて、苦い表情を浮かべる。 自分が彼の判定を受けたのは、──あの後の、話だ。]
”占い師”が、人狼になる、なんて…かのう……
[茶番だ。 言いかけて、口元に手を当てる。八つ当たりだろう。]
(95) 2010/02/25(Thu) 22時頃
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───悪い。
[そう、短く謝罪した。]
(96) 2010/02/25(Thu) 22時頃
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