1 とある結社の手記:6
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―回想・夜―
[独り寂しい手酌より、ピッパと二人で軽く飲んだ酒は美味い。 いっそ夕食時から遠慮せずに飲んでしまおうかと思うほど。 ついうっかり、若造だった頃の淡いロマンスまで口にのぼってしまったかも知れない。 死は常に隣にある。 それでも、おやすみと一言交わして床に着いて、久し振りに熟睡できた。
白かった投票用紙には、ベネットが調べて欲しいと言った者の名を。]
(84) 2010/02/25(Thu) 21時半頃
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―回想・朝―
[目覚めは銃声。 ザッと木々の雪が落ち、群鳥が飛び立つ。]
――!!
[寝惚ける間もあらばこそ、カッと見開いた瞳、全身を確認する。]
ここは……夢ですか、それとも既に天国……?
[周囲を見回す。ベッドと机だけの簡素な部屋。サイドボードに酒瓶。 その下にあった投票用紙は既になく、ベッドの下には配達鞄。 半信半疑のまま藍色の制服に袖を通し、鞄を覗く。 ピッパから受け取った、切手の貼られていない茶封筒があった。]
(86) 2010/02/25(Thu) 21時半頃
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私、は……生きていますか?
[では、あの銃弾が奪ったのは自分の命ではないのだ。 羆の類であればどれほどよかったか。 恐らくは野の獣ではなく――人の姿をしたモノを撃ったのだろう。 じんわり、嫌な汗が前髪から伝った。]
(87) 2010/02/25(Thu) 21時半頃
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[動揺からかかけ間違えていた制服の釦を改め、黒い封筒を二通懐へ。 扉越しの悲鳴、喧騒。 処刑でなければ、サイモンに次ぐ犠牲者。 そしてこの中にまだ人狼が残っているという、証。]
……。
[恐らくは食欲が減退するようなものを見る破目になる。 気の進まない男の準備はぐずぐずと普段の倍以上の時間がかかった。 扉を開けたところで、廊下まで流れてくる血臭と、人だかりのできた部屋で――人狼の牙にかかった者を知ることとなる。]
(88) 2010/02/25(Thu) 21時半頃
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[震える足を励まして、広間まで歩く。 まるで未だ夢と現実の境目を歩んでいるよう。 それとも、これはタチの悪い御伽噺、悪夢の迷宮か。]
サイラス君が……人狼、ですか。 では彼が人間と言った相手も、 仲間を庇ってのことかも知れませんね。
いえ、人狼が既に二匹退治されていて……、 けれど犠牲者が、嗚呼。
[手には猟銃。 声音をそのまま匂いにしたような甘ったるい香水を纏う女。 告げる三つの可能性に、頭を抱える。 フィリップを食い殺したのは、ヤニクでもサイラスでもない。 時系列からしてそれが無理なことくらい、誰にでも分かることだった。]
(90) 2010/02/25(Thu) 22時頃
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人狼に宛てた手紙は二通。サイモン君の話でも、二人。 結社の読み違え、でしょうか。 この手紙、差出人は書かれていませんが、恐らくは結社のどなたかでしょうね。 私の力を何らかの形で知っていた……。 もしかすると、サイモン君が試したのかも知れません。
[複雑な思いで、胸に手を当てる。 それは死を悼むようであり、決意を新たにするような仕草。]
サイラス君が……人狼に遭遇したことがあるという彼が人狼だった。
[ならば、次に怪しいのはドナルドだ。 深い皺奥の瞳は、自然に隻眼の男を探す。 何と揺らぎ易い疑心暗鬼。]
となると、サイラス君が人間だと言った者も、 はいそうですと信用はできないわけですね。
[メアリーとカルヴィン。奇しくも若者ばかり。 男の表情はますます曇ってゆく。]
(92) 2010/02/25(Thu) 22時頃
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―広間―
[誰も、朝食を摂るような気分ではないだろう。 男は何度も懐の黒封筒を確認しながら、中で一番小柄な姿を探す。]
カルヴィン君、少し席を外しませんか。
[サイラスの判定に信用がなくなった今。 男が一番守りたいのは最年少の少年だった。 キッチンへ、或いは自身の部屋へ。 ぽんと背を叩いて広間からの退室を促す。]
(94) 2010/02/25(Thu) 22時頃
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そうです。
何のために、人狼であるサイラス君が 占い師のふりをしなければならなかったのでしょう。
……嘘を吐くためです。 そして、彼は「人間を人狼と偽ることはなかった」。 では別のケースが考えられますね。 「人狼を人間と偽る嘘」です。
勿論、私も既に人狼で、同じ嘘を吐いている可能性はあります。 けれど、覚えていますか。
ローズマリーさんの言によれば、人間が勝手に人狼になることはない。 襲われて生き延びる……。 そうして、昨晩は犠牲者がいなかった。 人狼は人喰いの衝動が抑えられないはずなのに、です。
(97) 2010/02/25(Thu) 22時頃
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[ベネットの八つ当たりに、いえ、と苦笑で返す。]
みなさん、仲良しでしたからね。 辛い気持ちはわかります。 裏切られた気分になるのも、仕方ありません。
恐ろしいのはきっと、人狼の爪牙でなく、 こうして疑心暗鬼に陥ることなのでしょう。
信じたい、けれど信じきれない。 そうして投票用紙の他人の名を書くという、 人間の醜い一面と否が応にも向かい合わせにならざるを得ない。
[自分もそうだ、と言うように、疲れた顔には笑窪が一つ。]
(99) 2010/02/25(Thu) 22時頃
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[では、とカルヴィンとともに未だざわめきの残る広間を後にする。 惨劇の残滓も生々しい客室の一つ、配達鞄のある質素な部屋へ。]
何のために呼んだかは、 ……分かっていますよね。
[そうして、躊躇い躊躇い、懐から一通の手紙を取り出した。 いつも彼に渡すのは、父からの手紙だった。 けれど今回は違う。不吉な黒塗りの封書。 人狼へ、と宛てられ、封蝋までも血のような真紅の。]
(100) 2010/02/25(Thu) 22時頃
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どうぞ、お手紙ですよ……カルヴィン君。
[受け取る少年の顔は、笑顔からはほど遠いものだろうと予測しながら。]
(102) 2010/02/25(Thu) 22時半頃
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郵便屋 ウェーズリーは、本屋 ベネットの言葉を思い出しつつ、苦い表情。
2010/02/25(Thu) 22時半頃
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―自室―
カルヴィン君のお父さんでしたら、 もう少し気の利いた書斎でもお持ちなのではないですか。
[よく分からなかったけれど、適当に答えておく。 加齢臭でもしたかな、などと内心訝しみながら。]
何故、でしょうね。 下は人が多かったから、です。
逼迫したこの状況で、 私の言動が誰かを生かし誰かを殺す。 慎重になりたかったのですよ……。
[違う。本当の理由は。ただ恐かっただけだ。 血統書つきの猫のような少年の瞳を、長い間は直視できなくて、つと逸らした。 ――男は、弱い。女子供に。]
(112) 2010/02/25(Thu) 22時半頃
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[手紙を渡す。完全に少年の手の内に渡る。 けれど違和感はやってこない。 いつもの「あ、違うぞ」という直感は……祈っても訪れない。 動揺する。自分の感覚は狂ってしまったのだろうか。 待っていたものと違う手紙を受け取った少年の顔は、男からは笑顔に見えなかった。 笑いながら――泣いているようにしか見えなかった。]
何故……?
[カラカラに渇いた喉から呻くような声。 と、カルヴィンが手にした手紙の紅い蝋が自然と煙を上げながら溶け、はらりと封が開いた。 まるで何かの魔法のよう。正しい相手へと渡ったと示すような。 男は思わず、カルヴィンの手から、渡したばかりの手紙を引ったくって奪った。]
……何故、ですか……!
(114) 2010/02/25(Thu) 22時半頃
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今日の犠牲者は……フィリップ君……。 嘘だと言ってください、カルヴィン君。 私の能力など嘘っぱちだと、罵倒してください!!
[今、一番信じられないのは自分だ。 黒い手紙、職務であるそれを握り潰す。 止められなければ読むこともできないようにと千切って捨てるだろう。]
フィリップ君は……アーチ君を使って、 君たちの手紙を、届けて……何故。
[それしか思い浮かばない。 少年に向ける目は、縋る様に。 悪い夢だと、全ては真実ではないと、言って欲しかった。]
(115) 2010/02/25(Thu) 23時頃
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カルヴィン君を、告発するくらいなら、私が……。
[嘘は吐かないと。 真実がどんなに残酷でも、と。 言ったのは自分ではなかったか。 狼狽に刮目した薄青が、落ち着かなげに周囲を彷徨う。 床に落ちた黒い手紙の脇に両腕をついて、まるで少年に懺悔するような姿勢。 もしかして、あの薬屋の男も同じような心境だったのだろうか。 この少年を人狼だなんて、口が裂けても言えるものか。 仲間云々ではなく、ただ……ただ?]
それでも、嗚呼、それでも。 カルヴィン君、君も私に、優しい嘘を吐いてくれるのですか。
それとも本当に、私の間違いで、あって欲しい……です。
(132) 2010/02/25(Thu) 23時半頃
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私は逃げも隠れもしません。 私の口を封じれば、君は逃げて生き延びることができます。
……そして、私は嘘も吐きません。
[黙することが、自身の命を奪い、新たに犠牲者を増やそうとも。 真実を自分の中で受け入れられるまで。 エゴで男は薄青を瞬く。]
カルヴィン君が自分を人間だと言うなら、そうなのでしょう。
(136) 2010/02/25(Thu) 23時半頃
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[男はぐっと潤んだ眼差しを気取られぬように、深く深く藍色帽子のつばを引き下ろす。 残った片手には、握ったカルヴィンの手の生きている温もりがしっかり伝わってきていた。]
(139) 2010/02/25(Thu) 23時半頃
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[どれほどの時間、そうしていたか。]
では、私は確かに配達しましたよ。
[床に残された、開かれた黒い封筒。 カルヴィンがそれを手に取るも取らぬも彼次第。 懐に残るは後一通。 男はサイドボードの半分残ったウヰスキーを手に、カルヴィンを残して部屋を出る。 広間を避けて、キッチンへと。 アーチの好物だった林檎を剥きながら、ちびちびと朝から酒を呷った。]
(140) 2010/02/25(Thu) 23時半頃
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生きて、ここを出て、 ピッパ君と約束した手紙を届けないと
いけないんですけどね……。
[飲まずにやってられるか、とボトルに直接口をつける。 職務に忠実だった男が、生真面目すぎた男が、酒に溺れずにはいられない。 真実はまだ、男の中で受け止めきれていなかった。 放置していた髭が、口の周囲を鬱蒼と覆い、まるで風体は浮浪者のよう。]
(149) 2010/02/26(Fri) 00時頃
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[昨晩は泥酔状態にあって、何を口走ったか定かではないが。 それでも気づかれはしていないだろう。 男が仄かに初めての恋心を寄せていた相手。
それが、カルヴィンの母であったことなど。]
(150) 2010/02/26(Fri) 00時頃
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[少年の中に、かすかに残る慕っていた女性の面影。 自分が手紙を渡す度、その顔が綻ぶのを見ていると、郵便屋も悪くはないと思った。 古い屋敷で使用人に囲まれて過ごす少年に、父にも似た感慨を覚える。 不思議と、手紙の頻度が疎らになっていく少年の父を恨んだり嫉妬したこともない。 所詮はその程度。 片想いの相手の子を間近に見られるだけで、男は充分に幸せだった。 決して、今回のような……黒い手紙を渡したかったわけではない。 受け取った際の、あんな表情を見たかったわけではない。]
……真実は、残酷ですね。
[もしかすると、自分が想いを募らせていた相手が人狼だったのだろうか。 それとも彼女を射止めた……手紙を寄越していた父親の方が? 酒臭い溜息が、幾度となく男の気分を気怠いものとしていた。]
(156) 2010/02/26(Fri) 00時頃
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郵便屋 ウェーズリーは、キッチンをアルコール臭で包みながら、自棄酒を呷っている。
2010/02/26(Fri) 01時頃
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―キッチン―
[酒量が限界を超えたのか、男は鼻頭まで赤く染め、小さな鼾までかいて転寝をしていた。]
(187) 2010/02/26(Fri) 01時頃
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あぁ……ん? どうも、ゎふ、
[机に突っ伏したところを揺り動かされ、重たい目蓋を擦りながら、酒臭い欠伸。 丸っきり酔いどれオヤジだ。]
私は占いなんてしませんってば。 カルヴィン君に手紙を渡しただけですよ。
結果は……本人に聞いて下さい。
[ひっく、とこれまた濃厚に酒の香る吃逆で肩を大きく上下させる。]
(190) 2010/02/26(Fri) 01時頃
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[人間であれば、今までと同じように胸を張って主張しただろう。 けれど投げやりな中年の態度に、ラルフが勘付くかどうか。 自分の口から嘘だけは吐かない。 或いは、酔っ払っていたから無効だと誤魔化してしまいたい。
男はラルフも無視するように、再び酒瓶を傾ける。]
……ぅぷ、
[胃から酸っぱいものが込み上げてきた。]
(196) 2010/02/26(Fri) 01時半頃
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カルヴィン君なら、私の部屋じゃないですかね。 そうでなければ……うぅうぅう、
分かりません……。
[それが男の最後の言葉だった。 ガーガーと、ひしゃげた鵝のような鼾をたて、両腕を枕に*撃沈。*]
(204) 2010/02/26(Fri) 01時半頃
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[それは、しがない郵便屋の白昼夢。 ピッパには酔いに任せてぽつりぽつりと断片を語っただろうそれ。
『あの屋敷の裏手の窓に、人形のように綺麗なお姫様がいる』
近所でも有名だった噂話に好奇心が抑えきれず、塀を乗り越え侵入したのは、十を少し越えた頃。 窓越しに見えた少女に、一目惚れしてしまった。 白磁の輪郭を縁取る、絹のように滑らかなプラチナブロンド。 同じ銀の睫毛が影を落とす、憂いを帯びた宝玉のような瞳。 物語の中のお姫様が、窓枠という額に縁取られてそこに居た。 挙動不審の少年に、年の近い友人も居なかった彼女は使用人を呼ぶことはせず、一つのお願いをした。 絶縁状態にある祖母に、手紙を届けて欲しいのだと。 少年だったウェーズリーは、病弱な彼女への憐憫と僅かの下心で、快諾した。 彼女の祖母は孫娘の手紙を喜び、返事を認めるとウェーズリーに託した。 こうして彼女と祖母のささやかなページボーイとして、少年は彼女に会う絶好の口実を得たのだった。]
(256) 2010/02/26(Fri) 06時半頃
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[口から出任せを言っていたのが災いして、仕方なしに郵便のアルバイトを始めた。 いつも古い館への手紙は最後。 館の主に宛てられた手紙は使用人に届けるが、彼女へのものは抜き取っておいて、樹を上った窓越しに手渡すのが常だった。 その中に、祖母の字を見つけた時に見せる彼女の微笑み。 初めてカルヴィンを見た時には、男の子は女親に似るというのは本当だと唸ったものだ。 一方的に想いを募らせる蜜月は、しかしすぐに終わりを告げた。 彼女の祖母が他界してしまったのだ。 絶縁状態にあっても、その知らせは彼女に届いただろうか。 ウェーズリーにとっては、それは彼女と二度と会えないことに結びついた。 愚かな少年は、何度も配達した手紙を盗み見ることこそしなかったものの、同じ便箋と封筒を購入し、できるだけ彼女の祖母を真似て手紙を書いた。 きっと、その嘘はすぐにばれていたのだろうと、大人になった今なら思う。 それでも彼女は咎めることはせず、祖母からの手紙と同じように喜んでくれた。 祖母と偽った少年と祖母を失った少女の、奇妙な文通。 それは実に、彼女に見合い話が舞い込む直前まで、続いたのだった――。]
(257) 2010/02/26(Fri) 06時半頃
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[手を触れたことすらない。深窓の令嬢。高嶺の花。 彼女が村を出た時、自刃しようかとまで想い詰めていた少年の純粋さ。 彼女と瓜二つの少年が、療養のためと館にやって来たのを見た時の驚き。 そうしてあの頃のように、今度は彼女の息子に手紙を届ける日々が始まった。]
――――。
[夢の中で呼びかける。 それが、彼女の名だったか息子の名だったか、酒精に溺れた男は覚えていない。 ただ赤くなった頬に、一筋の涙の跡が*残っていた。*]
(258) 2010/02/26(Fri) 06時半頃
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―キッチン―
んががががががががががが……っふ!
[がばっと跳ね起きた。ら、椅子のバランスが崩れてすっ転んだ。 強かに背中を打ちつけて渋面になる。]
(308) 2010/02/26(Fri) 16時頃
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[ぶつけた箇所を擦りながら、ずるずると椅子の上にくずおれた。]
今更私の言うことを信じる気になったのですか。 手紙は、ええ、然るべき相手に配達しましたよ。
ヤニク君と、サイラス君と。
二通ですから人狼宛の郵便屋は店終いです。 増えた分に関しては、考慮外ということで。
[さて、もしもラルフがそのまま黒い封筒を持って現れでもしたら、どうなるだろう。それはウェーズリーが与り知らぬところ。 いっそ自室に残ったままになっていればいい。自らが人狼だったと、自作自演の茶番だったと、嘘が吐ければどんなに楽なことだろう。 ドナルドの片方だけの瞳を、酒で濁った瞳は直視しない。]
(310) 2010/02/26(Fri) 16時頃
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