238 聖痕の空〜Knockin' on heaven's door〜
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して、それを私が汲み取る理由がどこに? その行為の正当性はどこですか?
まして、御身と玉露様、両方の潔白を訴える土御門様と、菖蒲様が裏切り者であったと主張する龍山様、それをどうして並べられましょう?
[呆れたように息を零す。 仲睦まじい、だからなんだと言うのだ。 そもそも死ぬまで戦っておいて最後に、など余計にわけがわからないだろう、と。]
そして、七緒様はどうしてそこまでかたくなに龍山様が裏切り者でない、と断言できるのですか?
―――さて、七緒様。 私は答えました。では、貴方様も答えていただきましょう。
(29) 2015/09/18(Fri) 01時半頃
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何故そこまで手放しに龍山様を信じられるのか。 そして、それを今ここで問うてどうするのか。
龍山様と、私の状況は違います。 貴方様は、その目で、見たのですか? 確固たる、疑わしいという証左を。
[そして、再びまっすぐ見つめる。]
で、私が信じられないなら、貴方様はいかがなさいますか?
(30) 2015/09/18(Fri) 01時半頃
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お話がしたい、など仰るのでしたらお茶くらいは用意して差し上げましょうか?
[刺す視線は、お前はどうしたいのだ、と胡乱げに問う。]
(31) 2015/09/18(Fri) 01時半頃
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そもそも、貴方様は龍山様の死をだいぶ引きずっておられるようですが……釈明の余地がないので、武にて言葉を出させていただこうとしたまでのこと。 だいたい、あれは最後に手を下したのは私ではなく、龍山様ご自身……
[攻撃の力云々は、とんだ誤解だが、この際訂正も面倒くさい。 今回使っていたのは、本来盾に使うはずの障壁で殴っただけだ。]
……で? 貴方様は、見た事を言って、どうするのです?
(49) 2015/09/18(Fri) 02時頃
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先ほどから聞いていれば、やれ殺すのはいただけない、話し合い、誰かが正解をくれるかもしれない……
ご自身で、動く気はないのですか?
[そうして、障壁を向ける]
私は、自身で考え、そして、最善であろう行動を示しました。 最も疑わしい龍山様と戦い、私の信じる道を戦場に示しました。
貴方はどうなのです?
(50) 2015/09/18(Fri) 02時頃
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いつまで経っても現実を見ない蝙蝠女に、何ができますか?
[戦わぬ者が、武器を持たぬ者が何故まだいる、と問う。 その役目は、とうに避難した一般人にのみ許された権利だ。]
(52) 2015/09/18(Fri) 02時頃
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…………あちらでも、戦う気がある方はいらっしゃるようですが……。
それでも、まだ盲いていられますか?
[ちら、と。 その爆音と、火柱は、嫌でも目に入る。]
(55) 2015/09/18(Fri) 03時頃
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三黒様。
[このような火焔、誰何するまでもない。 男の顔を見上げようとして――――――――――]
……………おままごと、ですか?
[僅かに、困惑を含んだ声で。]
(57) 2015/09/18(Fri) 03時半頃
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まぁ、そうなのですか?
[何処からどう見ても、状況が状況でなければ微笑ましいのだが。]
いえ、七緒様が、私を訝しむものですから。 ……あぁ、先ほどの、大須賀様でしたのね。
[ロボットの激突なら、嫌でも見えていたし、聞こえていた。 言葉を強調されても、気づかぬ素振りで首を傾げる。]
(60) 2015/09/18(Fri) 04時頃
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ええ。ですが、この非常時に、貴方様は何ができるのか、と。 そう問うていたところです。
[例え誰もみていない、とわかっていても止めなかった擬態。 そう簡単に破るわけにはいかない。]
…………土御門様が亡くなられ、大須賀様の聖痕は昇らず…… あのような機械を製造できるのは、両家程……となると、さすがに、信憑性は高いですね。
(63) 2015/09/18(Fri) 04時半頃
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私に、聞きたいこと? はて、何でしょう?
[それでも、やはり表情は変わらない。]
(64) 2015/09/18(Fri) 04時半頃
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……はっ?
[その問に、初めて、心底わけがわからない、というような表情と、声を返した。]
いえ……あの、確かに、ひなちゃんに治療はしましたよ? ですが……さすがに、そこまでの回復力は持続しません。 精々、多少の痛みを和らげる程度です……
[確かに、治療はした。 だが、その後の効力については、多少痛みを和らげる程度のものでしかないはずだ。>>2:7 誰が、目に見えておかしいとわかる術をかけると思っているのか。
そう、誰にもわからないように、かけるのだ。
だって―――]
(80) 2015/09/18(Fri) 14時頃
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[三黒は、何度自分の治療を受けたと思っている?]
(81) 2015/09/18(Fri) 14時頃
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……まぁ、それはいいとしましょう。 ですが、何故私以外の当主は白、と、自信を持って言えるのです? この人は信じたい、その一心のみの方は多いのでは?
[人間、多少目の前の相手を騙す偽装工作くらいはできてしまうものだ。 ドローンの第一発見者を騙り、自らの周囲にもわざと壊してみせた大須賀のように。 自らの力の大部分を秘匿し、手口を掴ませない自分のように。 何故、他の者はそれすらも考えずに信じ込み、こちらには急に懸念を向けてくるのか理解に苦しむ。]
龍山様は、天に昇られましたよ。 違うのならば、戦って示してください、と申しましたのに……結局、何もなさらずに。
(82) 2015/09/18(Fri) 14時頃
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……何、と申されましても……困ります。
[さて、どこから漏れたのやら。 今更大須賀が裏切るとは思えない。 やたら耳のいい出歯亀がいるようだ。
まぁ、少々伝達の正確さに問題があるようだが。]
弁論等あるか、とございましても……私にとっては、それがどうなさいましたの? としか、言い様がございません。
[寧ろ、何故そこまで手放しに正確に他人を信じられるのか、と。こちらは思うだけで。 困ったように、首をかしげた。]
(83) 2015/09/18(Fri) 14時頃
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どのような治療者であれ、施したものより想定外の事が起きれば、困惑くらいします……
[これに関しては、そんなことを言われても本当に困る。 さすがに、血が混ざりに混ざった結果のエラーなど想定のしようもない。]
気に食わない、と申されましても……
[まぁ、理屈も何もこねずにそこまで開き直られてしまえば、それ以上二の句は継げない。 頬に手を当て、ただあらあらと困ったように笑みを返すばかりで。]
まぁ、物騒、ですのね……
[妙な動きなどしない。 ただ、いつもと同じように。何一つ変わらぬ仕草と態度で、見つめ返す。]
(90) 2015/09/18(Fri) 18時頃
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[さて、三黒は、対峙するこの女が、普段の折より存外豪胆であるという事を知っているだろうか。 聖痕の家であることを誇り、一度も悔やむ事はせず、その責務を常に全うせんと佇む女であることを。
故に、女は脅し程度では怯まない。 争いを、血を恐れていては、何も成せぬ、と。 そう自らに課す女だ。
戦場を怖じる娘などではない。 凛とした佇まいで、ただ男へと微笑みを返す。]
(91) 2015/09/18(Fri) 18時頃
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オーレリアは、エフを見返す目には、余裕すらも伺える。
2015/09/18(Fri) 18時頃
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(……しかし……)
[三黒か、と、少しばかり内心で舌を打つ。
一ノ白と、三黒。 この二人は、残るであろうと思っていた。 それだけの実力者だ。 そして、残したくない二人だった。 大須賀が少しでも体力を削るなり、殺すなりしてくれればよかったのだが、それもどうだか。]
(95) 2015/09/18(Fri) 21時頃
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[それに、恐れているのは、彼らの実力だけではない。
白と黒の太陽融合≪リ・ガーレ=サンライト≫だ。 それを、最も恐れている。 これを回避させる為にも、いくつも布石を敷いてきた。]
(96) 2015/09/18(Fri) 21時頃
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[遠い昔。 そう、初代の聖痕が選ばれし折。 その時から始まっていた。
彼らを合わせてはならない。 両翼は飛び立たせるわけにはいかない。 その、はじめの策として、彼らの順番を隔てた。]
(97) 2015/09/18(Fri) 21時頃
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[先ず聖痕の家に選ばれたのは、白。 そして、黒を選ぼうとする主を、止めた。 幸い、黒には悪魔だという謂れもあった。 だから、止められると思ったのだ。
しかし最終的には、黒も選ばれる事になる。 始まりの白と、終わりの黒。 奇しくも、互いの関係性に酷似した、背中合わせの両端として。]
(98) 2015/09/18(Fri) 21時頃
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―シロ―
[百洲との婚姻は、かなり近代であるから、家系図にも残っていよう。 しかし、それより遥か昔――― 一ノ白を迎え入れた時のは、残っていない。 いや、残していない。 白の力を、などと。
白と黒、どちらでもよかったのかというと、違う。 どうしても、白が欲しかった。 白の―――"天使"の血が。]
(106) 2015/09/18(Fri) 21時半頃
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[その結果、白は力を奪われ、こうして自らの裡にある。
だから、奇跡は起きない。 片方の器に、力は残っていない。 それこそが、最後の布石。 用意した最後の好機の欠片。]
(107) 2015/09/18(Fri) 21時半頃
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[嗚呼、だが。
空の器が、いつまでも空であることなど、あるのだろうか――――?]
(108) 2015/09/18(Fri) 21時半頃
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[ここに来て、今までうまく行っている計画に恐れを感じる。
一番の要であるはずの力は奪った。 その後、白の当主は空のままだ。
だからこそ、不安が生じる。
空の器。 そこには、いくらでも入れる事ができよう。 器に、新たな力が満たされたとき、その時、再び両翼が揃えば―――――]
(112) 2015/09/18(Fri) 21時半頃
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[白と黒の太陽融合≪リ・ガーレ=サンライト≫すら超えるのではないか、と―――]
(113) 2015/09/18(Fri) 21時半頃
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きゃっ……
[手を力任せに捻り上げられ、小さな悲鳴を上げる。 しかし、怯みもせず、眉を顰め]
終わるまで? 三黒様は、大須賀様がの件が片付けば、この騒動が終わると"知っている"のですか?
[大きな瞳で、男を見上げる。 そうして、男は自らの手に違和感を覚えただろうか。]
(124) 2015/09/18(Fri) 22時頃
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[手が、どんどん広げられていく。 まるで、自らの手と、女の腕の間に何かが膨れ上がっていくように。]
いやだ……痕が残ったら、どうしてくれますか?
[笑うその顔は、艶然と。]
(125) 2015/09/18(Fri) 22時頃
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お忘れですか? 仰代は、癒しと守護に長けた一族、と。
[さて、これは先ほども言った気がする。 回復の方ばかり重用されるせいか、忘れられがちか。]
あら、怖い。
[懐に何が入っているか、など、女にはお見通しで。 即座に小さな盾を飛ばし、傷こそ負わないものの、手を弾く。]
(132) 2015/09/18(Fri) 22時半頃
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まぁ、ひなちゃんったら……
[周囲に障壁を創りだし、ワイヤーを留める。 困ったように笑う顔は、いつもの又従姉そのもの。]
ひなちゃんも、私を疑うの……?
(146) 2015/09/18(Fri) 23時頃
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