人狼議事


217 【突発誰歓】幸福の壷【十二支騒動記】

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【人】 留守番 ジョージ

―むかし―

[上佐川次郎とは上佐川の支流のこと。
 治水ままならぬ頃、雨が降ると鉄砲水を呼び起こし、その真っ直ぐな進み具合が猪になぞられた。

 いつしか幼猪として祀られ、今に至る。

 ――故に。]

かみさま。
次郎と太郎は兄弟なのでしょう?

今度、戌の席にくる方の名前は、タロという名なのでしょう?

なら……

(30) k_karura 2015/02/19(Thu) 15時半頃

【人】 留守番 ジョージ

[名前を変えられるなら。
 『時雨ジロ』と改められたら。本当の兄が出来ることにならない?]

……うぅん、なんでもないよ、かみさま。
おやすみなさい。

[お願い事は、閉じた殻の中へ。**]

(31) k_karura 2015/02/19(Thu) 15時半頃

【人】 留守番 ジョージ

[亥は泣いていた。

 涙を溢していた。
 どうして? ――理由はふたつ。

 最長の老辰が涙しているから。



 けれど嬉しさに、泣けはしない。]

ぁあっ、ぅ……

(47) k_karura 2015/02/19(Thu) 23時頃

【人】 留守番 ジョージ

[待って。行かないで。

 黒亥の尾を掴んだかに見えた手の内には、
 形あるものはなにも残らず。

 喪失。
 そう、これは喪失感が流す涙。

 辰星の代わりに、零れる雫。]

(49) k_karura 2015/02/19(Thu) 23時頃

【人】 留守番 ジョージ

[何かしてあげられると思った。
 小さな手で、ようやく、ようやく。

 自分にも出来ることがあるんだとおもった。
 皆のために、出来ることがあるんだとおもった。

 それに。
 居るだけで悪だなんて、決めつけないで。
 僕は――…] 

(51) k_karura 2015/02/19(Thu) 23時頃

【人】 留守番 ジョージ

忘れるなんて――…っ!

[出来ないと、思ったのに。
 呪は祝になるか。

 亥はきょとりと瞬き、落ちていた眼鏡を拾いあげた。]

(54) k_karura 2015/02/19(Thu) 23時半頃

【人】 留守番 ジョージ

[呼ばれて、抱き締められる腕の中は心地好かった。
 かみさま、かみさま。
 大好きな匂い。ぽかぽかとしたお陽様の匂い。

 涙の跡の残る頬を押し付けて、亥は目を瞑る。]

あ。

――かみさまぁ?
喉が渇いたのではありませんか?

(59) k_karura 2015/02/20(Fri) 01時頃

【人】 留守番 ジョージ

[気遣う亥の言葉に神はうんと頷く。
 冷たい水をお持ちしますねと、頷き返し。
 亥はぺこんと頭を下げて膝から辞した。]

え、と。

[朝露を集めた水瓶を求めて奥に向かう。
 足音はぱたぱたと。
 先に人が居るとは思わずに、覗いた間に、あっと声をあげた。]

さく―――ちゃ?

(60) k_karura 2015/02/20(Fri) 01時頃

【人】 留守番 ジョージ

ひゃあぁっ!

[老辰とは思わずに、亥は驚きに腰を抜かす。
 鼻からずり落ちた眼鏡。

 仮面の脇から流れる黒髪で別人と知るも、
 開けた口はそのままで震え]

あ、あの、え……う、から だ?

[外れた仮面。正体が知れてもドキドキは止まらない。]

(62) k_karura 2015/02/20(Fri) 01時半頃

【人】 留守番 ジョージ

え、櫻ちゃ。なにかあった?

[寅の質問の意図が分からなくて。
 ぱちりぱちりと瞬く。

 奪われたのは視線だけではなく、眼鏡そのもの。

 すんと香るのは、鉄に似た。]

 

(64) k_karura 2015/02/20(Fri) 02時頃

【人】 留守番 ジョージ

[老辰の仮面は重く感じる。
 これを顔に被ってみようと動かしても、バレた時が恐くて肩を竦ませる。]

櫻ちゃ、ん。これ辰お爺様のじゃあない?
あ、借りたのなら別に良いけど……

[外した仮面の素顔を見たことがなくて。
 良いのかなと別の方向に首を傾げ。]

あ、僕の眼鏡……っ
えと、その……うん、眼鏡姿も似合ってる、よ。

(65) k_karura 2015/02/20(Fri) 02時半頃

【人】 留守番 ジョージ

 うぅん、見たことはないよ。
 辰お爺様は見せてくれなかった。

 見るものじゃないよって、笑って止めるの。


 …――今の櫻ちゃんと同じだね。
 同じ笑い方をしてる。

[身体は平気かと問いた言葉。
 皆から離れた場。

 仮面。笑顔。]

(68) k_karura 2015/02/20(Fri) 12時頃

【人】 留守番 ジョージ

夢見が悪かったのは櫻ちゃんだよね。

身体が心配なのは、櫻ちゃんでしょ。

 ………見せて?

[重ねた襟を指差す。]

(69) k_karura 2015/02/20(Fri) 12時頃

【人】 留守番 ジョージ

[戻ってきた眼鏡は皹が入ったまま。
 それでもじっと見上げて。

 手を差し伸べて。]

 …………ぁ、ごめん なさい。


[あることに気付いた。
 だから申し訳無さに視線を逸らす。
 腕を引き寄せて胸元で握る。
 謝る。]

(70) k_karura 2015/02/20(Fri) 12時頃

【人】 留守番 ジョージ






 ………僕なんかじゃ、迷惑  だよね。

(71) k_karura 2015/02/20(Fri) 12時頃

【人】 留守番 ジョージ

[ごめんね。
 笑って。別の人を呼んでくるよと言葉を落とし、広間に戻ろうとする。


 寅の望みは、誰だろう。

 仮面の持ち主の老辰か。包み込む温かさの酉か。
 元気な戌か。無邪気な丑か。良い香りのする卯か。
 巳、午、未、申、子……

 最終兵器の神様か。

 自分ではない誰かを、想い描く。*]

(75) k_karura 2015/02/20(Fri) 12時頃

【人】 留守番 ジョージ

[壷が割れた。眼鏡が割れた。
 次に何が割れるのだろう。

 割れた壷は清められた。
 割れた眼鏡は視界を歪ませる。
 次に割れる何かは、元に戻るのだろうか。]

――――え?

ぇぇえ、えっ? そそそそ、そん、そっ

[亥の鼻先が羞恥に赤くなった。>>81
 そんなつもりで言ったのではない、下心はないのだと弁明に首を振る。
 手を取られ、閉じ籠った場所は灯りの遠い場所。

(130) k_karura 2015/02/20(Fri) 23時半頃

【人】 留守番 ジョージ

[ぁ、と溢したら吐息が大きく聴こえ、亥は慌てて口を閉ざす。]

 ………ぅ ん、ぇと

[着物の中が見たいのは本当だから、僅かに頷き。どきどきと心臓の音が煩くて堪らない。]
 
 ―――いいの?

[確かめる言葉を紡ぐのは、不安だから。自分で良いのかと。別の誰かが良かったのではないかと。
 ふたりきりになっても。

『じろちゃんにだけ』

 その言葉に、腰紐がしゅると解かれる布音に、亥は己で良いのだとようやく得心し、腰を下ろした。>>82

(132) k_karura 2015/02/20(Fri) 23時半頃

【人】 留守番 ジョージ

[露になる赤色。
 苦し気に亥の顔は歪み、忠告を思い出して首を振る。]

さく、らちゃん……。
違うよ、違う。

痛そうな顔をしないといけないのは、櫻ちゃんだよ。

これ……

[もっと近くで見たいと顔を寄せる。
 爪の跡。あぁ、この爪は。]

(133) k_karura 2015/02/20(Fri) 23時半頃

【人】 留守番 ジョージ

 ………ぁ

[零れた涙を両手で拭う。
 きっと、きっと。

 代わりに泣いているのだと思うから。]

櫻、ちゃん…… ごめん、ね。

[肌に触れること。傷に触れることを先に謝った。

 ――忘れて、忘れて。

 そぅ身体に望む。気を送る。]

(135) k_karura 2015/02/20(Fri) 23時半頃

【人】 留守番 ジョージ

大丈夫、だよ。もう痛くないから……。

もう痛くしなくても、大丈夫だよ……。
僕が――

[ぽろぽろと零す涙をそのままに、赤色に唇を寄せ。
 微笑みかけた。*] 

(136) k_karura 2015/02/20(Fri) 23時半頃

ジョージは、タルトに眼鏡を押し付けた。👓

k_karura 2015/02/21(Sat) 00時半頃


【人】 留守番 ジョージ

[猪は匂いに誘われやすい。
 だから隠されるといっそう辛くなる。胸がきゅうとなる。

 見せたくないものなのに、隠しておきたいものなのに、気付いてしまってごめんねと思う。

 棚の奥に隠されていたお餅みたい。]

ず、るい?
ずるくなん、か……

[涙袋に溜まった雫は留まりきれず、また落ちる。]

(174) k_karura 2015/02/21(Sat) 23時頃

【人】 留守番 ジョージ

――ずるいのは、櫻ちゃんの方 だ。
何でもないよ、平気だよって、いつもいつも心配させないように、してる。


逆、だよ。
いーんだよ、心配させてよ。
悲しませてよ、痛いって……思わせて、よ。






  ねぇ。

(175) k_karura 2015/02/21(Sat) 23時半頃

【人】 留守番 ジョージ

[堰を切ったように涙は止まらない。
 ごめんねと言葉にならない謝罪。
 己が泣いていたら、いつまで経っても寅が泣けぬから――と。

 顔面が上がり、喉を晒しても。
 涙は止まってくれなかった。]

(176) k_karura 2015/02/21(Sat) 23時半頃

【人】 留守番 ジョージ

[移った赤は唇を僅かに飾り。
 指先ではない感触に、亥は言葉を忘れる。]

 ―――っ!

 な、なななな、なっ

[ぼふりと煙が見えそうな程、亥の身は赤に染まる。]

(177) k_karura 2015/02/21(Sat) 23時半頃

【人】 留守番 ジョージ

[広間から離れた理由を思い出させる言葉。
 驚きのあまりに飛び出していた尻尾を後ろ手に抑え。
 神様に運ぶ水を用意する為、寅と暫し別れることを選ぶ。

 人差し指は内緒の証。

 閉じられた襟、弧を描く唇、涙を拭った指、見詰める瞳。

 どれもかれもを直視出来ずに、亥は俯きこくりと頷く。癖っ毛から覗く耳は赤いまま。]

 じゃあ、また後で……。

(178) k_karura 2015/02/21(Sat) 23時半頃

【人】 留守番 ジョージ

[着替えもあるからと先に出ようとして。引かれた手首、上から手を重ねて。
 振り返った。]

 ――櫻ちゃ ん!

[名前を呼んで。
 腕を伸ばして。

 身を引き寄せて。
 うんと背伸びして。

 唇を目端に掠めさせる。]

(179) k_karura 2015/02/21(Sat) 23時半頃

【人】 留守番 ジョージ

えと、予行演習 だから。

[今度こそ、先に痛いと感じれるように。泣けるように。
 また、己だけに見せてくれるように。
 ずるくないように。]


………じゃ、あ!


[ふたりだけの秘密を重ねた。**]

(180) k_karura 2015/02/21(Sat) 23時半頃

【人】 留守番 ジョージ

[露を乗せた笹の葉を神様に届けた後、亥は戌と子の間に座す。

 宴の品のひとつひとつ、皆が楽しめるようにとの想いが伝わってきて。ほくばぐと思いの外腹に詰めてしまった。]


 ―――あの人は、幸せを見付けたの、かな。

[何となしに紡ぐ言の葉。
 あの人は……さて、誰のことだったろう。


 ――忘れてしまったナニカ。]

(183) k_karura 2015/02/22(Sun) 00時半頃

【人】 留守番 ジョージ

[皆の視線が集まった気がして。
 亥は緊張に背を震わせた。



 いつもの通り。
 いつもの通りの、幸せな時間。**]

(184) k_karura 2015/02/22(Sun) 00時半頃

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