22 共犯者
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― 回想・夜の森 ―
[視線を向けていただけの相手―― 記者>>90が突然語りだせば娘は驚いたように瞬きした]
……如何したの? いきなり難しいお話ね。
[不思議そうに首を傾げる]
私は、何も言ってないのに。 ねぇ、あなたは何か罪悪感でも抱いているの?
[涙声のまま問い掛けて]
何かを為したいのなら傍観者を気取らなければ良いと思う。 記者の全てが傍観者でなくてはいけないの? 人としてテッドを案じ声を掛けて呉れたなら それは感謝すべきこと……、ありがとう、イアン。
[緩く頭を下げるのは一人の人として幼友達としての行為**]
(96) 2010/08/04(Wed) 20時半頃
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[ミッシェルの言葉>>95に驚く素振りは無く]
もしオスカーから異質を感じ取ったら…… ヘクターの時と同じように話してみる。 話さなければ何も見えてこないと思うから。
[オスカーが向かったらしい森の奥へと眼差しを向けた]
――…嗚呼。 騙されていると思うと哀しいね。 生贄なんて求めずにいれば…… 変わらずにあれたかもしれないのに……。
[生贄を求めた理由は知れないながらも そうしなければならない何かがあったのだろう。 そう思わなければやりきれない]
………う、ん。もうあんな姿みたくない……。 でも、死んだ方が楽、なんて言わないで。 もしそうなったら、絶対、哀しいもの。
(99) 2010/08/04(Wed) 20時半頃
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――…今の所は夜だけね。 昼間も安全とは言い切れないけれど…… ……ありがとう、ミッシェル。
[怖くないといえば嘘になる。 守って欲しいといえぬのは 彼女を含めて失いたくないと思える者が多いから。 だから――、護る力を有するミッシェル>>103に全てを委ねる]
……ん。 悪い夢でもみてるんじゃないかって思う事がある。 けど、夢じゃないから向き合うしかない。 『御使い』様は、何を思っているんだろうね。
話を聞いてくれてありがとう。 私、おばあさまの様子が気になるから一度家に戻るね。 また、あとで。
[ひらと手を振って娘は帰路についた]
(106) 2010/08/04(Wed) 21時半頃
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― ラトル家 ―
[玄関先で娘は戻った事を祖母に告げた。 血の染みこんだスカートを気にして 真っ直ぐ奥の間には行かず浴室へと向かう。 湯浴みをして丹念に身体を清めていった。 石鹸の匂いを纏い新しい服を着て漸く祖母の許へ行く]
今日も無事、帰れました。 けれどまた二人、帰らぬものとなりました。 ピッパもホリーももういないの……。
[掠れ頼りない声は泣くのを堪えてのもの。 祖母の枕元には菓子入れの籠があり ホリーの為に用意していたのが窺えた]
おばあさま…… 『御使い』様は如何して生贄を求めたの……?
[問いに答えは返らない。祖母もそれは知る由がない]
(112) 2010/08/04(Wed) 22時頃
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― ラトル家 ―
おばあさま……、『御使い』様は…… 私の声を聞いて呉れるでしょうか。
[抗うではなく話し合おうをする娘に祖母は複雑な面持ち]
――…わかってる。 おばあさまをおいていきたい訳じゃないの。 ちゃんと帰れるように頑張るから……
[何を頑張ればいいのかも分からずに 祖母を安心させようと言葉を重ねる]
……あの、ね。 お別れしたくない人が出来たの。 おばあさまもだけど、哀しませたくはないから。
[淡い笑みを浮かべて娘は祖母をそう告げた]
(115) 2010/08/04(Wed) 22時半頃
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― 広場 ―
[娘は祖母との話を終えると再び外に出た。 部屋で休めば良いものを広場の大樹の傍に行き腰を下ろす。 芝生の上で大樹を感じながら眠るのが娘は好きだった。 遠く人々の話し声がざわめきとなり耳朶を擽る。 そっと目を閉じれば間もなく睡魔に意識を攫われて]
――……。
[すやすやと木陰で眠る娘の姿がある]
(124) 2010/08/04(Wed) 23時頃
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― 広場 ―
[少しだけ遠くで女の子の泣く声が聞こえた。 ピッパの名を呼び泣き続ける女の子。 それはピッパがくじを取り換え助けたゾーイの声。 今、それを知るのは小さな女の子だけ]
――…ん、…ぅ。
[眠る娘の柳眉が顰められる。 何か哀しい夢でもみているのか微かな声が零れた。 娘が優しい人だと言った彼女はもういない。 けれど彼女の優しさを知っているのは娘だけではない。 彼女の優しさは確かにゾーイの心に宿っている。 ちいさな少女はピッパの優しさを忘れはしない]
(135) 2010/08/04(Wed) 23時半頃
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― 広場 ―
[木陰で眠る娘の、膝上に置かれた指先がピクリと跳ねる。 伏せた睫毛は微かに震えて呼吸も僅かに速くなっていた]
………や、……っ…、
[ふっくらとしたくちびるから漏れる譫言。 微かに右の手が持ち上がり何かを求めるように伸ばされる 何かを掴もうとするのだけれど――]
……っ、て……、…い、かな、…で……
[いかないで。 口腔で紡がれる頼りない願い。 眠る娘の貌が泣きそうにゆがんだ]
(155) 2010/08/05(Thu) 00時半頃
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― 広場 ―
―――…っ。
[どれだけの時間眠れたのだろう。 目を覚ましたその時、太陽は高いまま。 誰の夢をみていたのか娘は覚えていなかった。 けれど酷く懐かしく愛しい気持ちが胸にある]
誰か、泣いてる。
[ポツと呟いて娘は目を擦り立ち上がる。 供物台の傍まで行くと小さな女の子が泣いていた。 ピッパの名を繰り返す彼女に娘は微かに目を細める]
あなたも、哀しいのね。
[供物台に横たわるピッパを見詰め手を伸ばす。 ヘクターは彼女を丁重に扱って呉れていたから 彼女の腰にある銀のナイフはそのままあった]
(169) 2010/08/05(Thu) 01時半頃
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――…この子にあなたのお守り、託していいかな?
[ポツと呟いてピッパを見詰める。 返事はかえらないのだけれど 彼女なら許してくれるような気がした。 鞘に収められたままの銀のナイフを手に取り ちいさな少女へと向き直る。 しゃがんで視線を同じにして少女に其れを渡す]
これはあなたが持っていて。 ピッパが、あなたを守ってくれるわ。
[彼女の遺した其れを受け取り泣き腫らした目を擦る少女。 彼女の頭を優しく撫でて淡く微笑む。 泣かないで、とは言わなかった。 哀しい時は涙を流した方が良いと思っていたから]
(172) 2010/08/05(Thu) 01時半頃
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― 広場の供物台 ―
[少女が親に連れられて帰っていくのを見届けて ふと視線をめぐらせればニール>>171の存在に気付き]
――…何か、考え事?
[ことりと首を傾げて問う仕草を見せた。 疲れが取れぬせいで力は行使できない。 今、使えれば――そう思うのにそれは出来ず。 漆黒の眸がニールを見詰める]
………ニールは、ニール、なの?
[問い掛ける言葉を知らず口にしていた。 近くで見詰めても昔から知っている彼にしかみえない。 疑いが揺らいでいくようだった]
(174) 2010/08/05(Thu) 02時頃
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[ニールの言葉にこくと頷く]
うん……。 全員無事、とはいかなかったけれど。
[柳眉を寄せるのはピッパとホリーを思っての事。 訝しげな様子にことりと首を傾げ]
『御使い』様じゃ、ないのかな、って。 如何見てもニールに見えるけど…… 確かめたかったのかもしれない。 もう、誰を疑っていいのか、わからないの。
[儀式の事を聞かれるとじ、とニールを見詰め]
大事な儀式だと長老方は言うけれど…… 私は……生贄を必要とする儀式は…… この村に、もう、必要ないと思うの。 哀しいばかりの村であって欲しくない。
(176) 2010/08/05(Thu) 02時頃
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[儀式についての考えを口にすれば 長老の一人が物言いたげに見つめてくるけれど ラトル家の孫娘とあってか咎める言葉は未だ無く]
――…いっそ私が宣言してしまえば良いのかもしれない。 そうすれば間違って人が人を手に掛けるなんて事が 起きずに済むのかもしれない。
[思い詰めるような表情が浮かぶ。 ニールの言葉は祖母の思いと同じで 悲しみを堪えるように柳眉を寄せた]
疑うのは、つらい。 でも、私は『御使い』様を探さなきゃいけないの。 オスカーが言ったのも知ってる。 儀式を止める事で不幸が起きないように…… 『御使い』様と話して、契約を変えてもらいたい。 怒られたら……、私が、全て負うから……。
(179) 2010/08/05(Thu) 02時頃
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[ニールに無茶と言われれば、う、と小さく唸り]
分かってる……。 けれど、ヘクターは、わかってくれたから。 いきなり引き金を引くなんてことはないと思う。
[パピヨンに反発したのはヘクターだけと記憶していた。 だから彼が動かなければ後は御使い様の事を気にするだけ。 探している、と言う言葉に娘は目を細めた。 それが本当なら彼は違うのだろうか。 話した相手を信用してしまう傾向にあるから 娘の中の疑いは徐々に薄れてしまっていて]
死にたくなどないけれど 其れが咎というなら受け入れるしかない。 『御使い』様と己は決して対等ではないから……。 私、この村を優しい村にしたいの。 だから、何かを変える為にはそれなりの覚悟が必要、でしょ?
(181) 2010/08/05(Thu) 02時半頃
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[冷たい色が消えてニールの微笑みが見えれば 綻ぶような笑みが浮かぶ]
ヴァンルナール家の事も色々教えて貰ったの。 ヘクター、引き金を引いた事、とても後悔していたわ。
[真摯な眼差しを向けて。 優しいと言われれば瞬きするのだけれど 同じ事を言ったピッパの貌が過り一瞬泣きそうな顔をする]
私は優しくなんてないから、優しくありたいと思ってる。 でも、ありがとう。嬉しかった……。 巡礼に志願したのは『御使い』様をみつける為…… ずっと、それから何が自分に出来るのか考えてみつけた答え。
ニールも、優しい。 ……生きて村を変えていきたい。 ニールは見届けて、呉れる……?
[ゆる、と首を傾げ問うのは信じたいという思いから**]
(183) 2010/08/05(Thu) 03時頃
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― 昼・広場の供物台 ―
[ニールと話していると誰を疑っていいのか分からなくなる。 誰も嘘を吐いているようには見えなくて 誰もソフィアやノックス、ホリーに惨い仕打ちをしたようには 見えなくて、巡礼者の中に御使い様なんていないんじゃないか と、そんな風に思えてきてしまう。 なのに、ラトル家の血はそうではないと訴える。 巡礼者の中にいるのだと奥底でざわめいている。
ラトルの者はある種の興味がある者に力を使う傾向にある。 誰しも興味を抱かねば其れを知りたいと思わない。
ピッパとの接点はあの夜まで殆ど無かった。 けれど井戸で輪の中心となる彼女に娘は興味を持った。 ある種の羨望があったのだろう。故に、識る事を望んだ。 ヘクターとテッドに関しては元々関心があった。 ――では今、関心があるのは誰か。]
(191) 2010/08/05(Thu) 15時半頃
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[ミッシェルにはオスカーに力を使おうという意思をみせた。 それはあの時、ニールよりもオスカーへの興味の方があったから。 けれど今、ニールと話した事で其れは真逆になっていた]
――……。
[暫し思案するような間があった。 疑う事に不慣れな娘はじ、とニールを見詰め]
私はあなたを識りたいと思う。 あなたなら私の声に耳を傾けて 親身に考えて呉れそうだから。
[今の思いを口にする。 返されるは許諾か拒絶か]
ニールが探す理由、いつか知れると嬉しい。
[『アレを探している』>>180 そう言った彼に淡い笑みを向けいつかの話をした**]
(192) 2010/08/05(Thu) 15時半頃
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[ニールの歪んだ笑み>>198は何を思い浮かべられたものか。 あの時の事を思い出しているのだろうか。 それ以上は何も言えず一度伏せられる眼差し。 約束できないと言われれば少しだけ残念そうに へなりと眉尻が下がる。 どうやら本気にしたらしいが悪戯っぽい笑みを見れば 漸く理解したようだった]
肩が凝るなら無理は言えないわ。
[仕方ない、と彼と似た調子で返した]
(220) 2010/08/05(Thu) 20時半頃
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悩み相談がお手の物だなんて ニールは面倒見が良いのね。
[真っ先に話していれば何か違っていただろうか。 そんな考えが浮かんで平和だった日々を懐かしむように ゆると娘は目を細める]
――必要と思うから、しりたいと思うのに。
[しりたい。 その言葉の意味をニール>>199>>201に伝える。 ラトル家に伝わる力の話を彼に伝えた。 差し出されたニールの手に一度触れる]
ええ。……その時はまたお願いするから。
[死なないで、と小さく紡いで彼を見送る。 誰が選ばれてしまうのかなんて分からないけれど 皆が無事であることを願っている**]
(221) 2010/08/05(Thu) 20時半頃
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─ 広場・夕刻 ─
[ニールと別れた後。 家に帰るのが面倒だったのか。 ミッシェルと夕刻までにオスカーが戻らなければ 森に探しに行こうと口約束をしていたからか 広場の片隅の木陰で娘は身体を休めていた]
――…ん。
[名を呼ばれた気がして辺りを見回せば トニーを中心にして何やら人が集まっている。 遅れてひょっこりと顔を出した。 包みを持ったトニーに首を傾げ]
何をしてるの?
[問い掛けてみた]
(227) 2010/08/05(Thu) 21時頃
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[イアンの言葉>>228に困ったような表情が浮かぶ]
其れはあなたに危険が及ぶかもしれない、と言うことかしら。 其れでもあなたは私達と共に森を歩むの? そう、感じるのなら…… 引き返せるうちに引き返して欲しいのだけれど……。
[村を守る為の儀式。 村を守る為に街の者が犠牲になる事を哀しいと思うから 留める言葉を口にするのだけれど]
あなたにも哀しむ人は居るのでしょう?
[ぽつ、と呟いて。 ヴェスパタインがイアンに問い掛ける様子に それ以上言葉を重ねるのは止めた]
(237) 2010/08/05(Thu) 21時半頃
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――…パン? ありがとう、トニー。
[涙目のトニー>>236を心配そうに見つめていたけれど パンを差し出されれば笑みを浮かべ其れを受け取る。 ぱく、とそれを頬張れば素朴ながらも優しい味]
おいしい。
[ゆっくりと咀嚼していれば 鐘の音が聞こえてきて少しだけ慌ててしまう]
(240) 2010/08/05(Thu) 21時半頃
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最初から……、なら…… 引き返して貰おうにも『御使い』様は ゆるして呉れないかもしれないね。
[ミッシェル>>235の眼差しと言葉に困ったような表情をして 説明が足りないという言葉に苦笑を漏らした。 彼女が幼友達の方へと行くならそ、と見守るのみで]
(242) 2010/08/05(Thu) 21時半頃
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[テッドが思いのほか元気そうに見えて 娘は幼友達として安心する。 ニールと、トニーへと視線を向けて それから、ヘクターに声を掛けようとするのだけど オスカーと話すのが見えて、ことりと首を傾げた]
――……。
[長老達がいる広場の一角を見遣る。 其処に祖母の姿はやはり無い。 ふるりと首を振るい娘は森へと足を踏み入れる]
(246) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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[ヘクターの声>>249に娘は足を止めた。 ゆると振り返れば長いスカートの裾が大きく揺れる]
私は、大丈夫。
[微笑みを彼に向けるのは 心配掛けまいとしてのこと。 小さな声に釣られるように声を潜める]
探したいと思ってる。 話したいと思ってる。
――…でも、ね。 探したい、話したいというのは…… これ以上犠牲を増やさない為に抗う手段の一つ。 話し合いで解決したいのだけど…… ヘクターはやっぱり難しいと、思う……?
(253) 2010/08/05(Thu) 22時頃
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[ヘクターの疑問>>267は娘も何処かで考えていた事。 けれど答えらしい答えは見つけられておらず]
儀式を始めた理由……。 御使い様にとってはきっと大事な理由があったのだと そう思うけれど私にはどんな理由なのか分からない。
[選ばれてしまえば自分もあのような無残な姿になるのだろう。 ふ、と浮かんだ悪夢と自分が重なり柳眉を寄せた]
儀式の為にそうする必要があった…… 私達が祭を守ってきたように 御使い様にも守るべき儀式の手順があるのかしら、ね。
……御使い様の真意?
[其れを導き出せるだけの手掛かりを感じられず 娘は首を傾いでヘクターを見詰める]
(273) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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― 回想・夕刻の広場 ―
[イアンの言葉>>272に知らず柳眉が顰められて]
哀しむ人がいる、とわかっていてそれでも? ……困ったひと、ね。 置いていかれる方の身になって よぉく考えてみるといいわ。
[帰ってくるという言葉があったから見送って ずっとずっと両親の帰りを待っていた娘は 遣る瀬無い思いになり小さく吐息を零した]
――…ばか、ね。 そんな心配、してるんじゃないのに。
[俯く彼にそういい残してその場を離れた**]
(281) 2010/08/05(Thu) 23時頃
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――…私、ね。 まだまだ沢山やりたい事があるの。 まだまだ沢山ヘクターと話したい。 一緒に外の世界も見てみたい。
[ぽつ、とヘクターに向ける囁き。 伝えられなくなるのが怖かった。 伝えられるうちに伝えておきたかった。 今ならはっきりと言える己の気持ち]
ヘクターが好き。 大好き、よ。 だから、――………。
[続く言葉は小さすぎて葉擦れの音に掻き消された。 ニールの声>>284が聞こえると ニールに会釈して少しだけ離れて森を歩く]
(291) 2010/08/05(Thu) 23時頃
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[我が身を守る為にある守り刀。 其れは両足の腿――娘の眸と同じ黒のガーターベルトに 一つずつ隠してある。 守り刀は破魔の力持つ銀製で 何事からも娘を守ってくれますように、と祖母がくれた。
そろ、と其の存在を確かめるように外腿へと指を這わす。 硬質な其れに触れると安堵するように目を細めた]
(306) 2010/08/05(Thu) 23時半頃
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[ヘクターの悲しげな貌>>308をみとめれば 知らず寄せられる柳眉]
――…悲しませたくない。 ……苦しめたい訳でもない。 私は我が儘なのかな。 欲張り、なのかな。
[少しの距離が出来れば届かぬほど小さな声で呟き]
あなたの笑顔がみたいのに。
(313) 2010/08/06(Fri) 00時頃
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