24 明日の夜明け
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――屋上――
さすがにステージの上で俺がコレ弾いてちゃギャップうんぬん以前に、締まんねェよ。
[苦笑いをして。軽くロック風にアレンジしてみながら]
センス・オブ・チェリーブロッサムではヤれねえだろうよ。 ……けどまあ、いい音だって言ってもらえるのは、嬉しい。……ありがとよ。
[そっぽを向いたまま、小さくお礼の言葉をつぶやく。ちょうど同じタイミングで、また飛行機の轟音]
……マジで多いな。なんだ……?
(3) 2010/08/02(Mon) 00時頃
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[もう一度、空を見上げれば、轟音はさらに大きくなり――]
グ、ッ……!?
[赤い夕陽を最後の記憶に、意識を失った**]
(9) 2010/08/02(Mon) 00時頃
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――屋上――
[それからどれくらい経っただろうか。 最初に目に入ってきたのは、少し心配そうなメアリーの顔のアップで――心臓が跳ねた] ……お、おお? わ、悪ぃ。眠っちまってた……のか? [空を見れば、異様なまでに青白く光る月。問われてもなぜこんなところで寝ていたのかなどわかるはずもなかったが、 月が出ているならもう数時間は経っているのだろうか。だとしたら、こんなところで二人遅くまでいたなどと、 彼女に妙な噂が流されてしまいかねない。そんなことを、覚醒しきらない頭で考えて] なんで、だったかね……妙な音がした気もするんだが。 てか、お前、門限とか大丈夫なのかよ。
(70) 2010/08/02(Mon) 07時半頃
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[そこまで言ってから、ようやく外の光景の異常さに気づくだろう。 まったく光のない校舎、星一つない、そして何やら巨大な渦巻きに、光り輝く桜の樹。 ――日常の光景では、なかった]
なんだよ、これ……。他に、誰かいねェのか――?
[フェンスを握りしめて呆然とするメアリーをどう慰めればいいのか、 考えられないほどにまた、自分自身*混乱していた*]
(71) 2010/08/02(Mon) 07時半頃
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――屋上――
[突如、フェンスの向こう側、中空に浮かぶように現れた守護神。 語るだけ語って、そのまま、消えて]
敵……? 箱庭、逃げろ、だと……? 赤い月になったら敵が襲ってくる。捕まれば、――捕まれば、戻ってこれない?
[理解できない。混乱さめやらぬままにメアリーを垣間見れば、力のない、不安そうな笑みを浮かべて、 そしてつぶやいている。 「……フィルもここに、居るの?」 ――そう、他にも人はいると言っていた。あるいは彼女の知り合いもいるのかもしれない。 その、フィルという名前にも聞き覚えはあった。たしか――]
(154) 2010/08/02(Mon) 22時頃
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[そこまで考えた時だったろうか。屋上の扉を、フィリップが押し開けたなら、 メアリーは彼の元へと駆けていっただろう(>>107)。 フィル、と呼びかけながら彼女がすがりついただろうその男には、イヤというほど見覚えがあった] アイツ、……あの時の土下座野郎か。 ……メアリーの、フィル、って、アイツのことだったのか。
[後悔は、先にはたたない。 もしフィリップがこちらに敵意を持った視線を向けていたなら、軽く肩をそびやかすだろう。 ……自業自得というものだった。ただ、彼が来たことによってメアリーは安心することができた。 その安堵は、彼には与えることのできないものだった。それだけのことだ。 また一人、友達が減るのかね。ポロリとついて出てしまった本音は、口の中で小さく、消える]
(155) 2010/08/02(Mon) 22時頃
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俺ァ、行くわ。裏庭の方でも見てくらァ。
[そう言いながら、二人のそばをすり抜けて行こうとしたときに、はたして何か言われるだろうか。 もし何か言われていたとしても、ひらひらと手だけ振って、一人で屋上を後にするだろう。
少し、考える時間が欲しかった。] コレが夢で、誰も彼も、問題なく助かれば、それでいいのになあ……?
(158) 2010/08/02(Mon) 22時頃
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始末屋 ズリエルは、これが夢ならいいのに、と何とはなしに願った。{3}
2010/08/02(Mon) 22時頃
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[きっとフィリップがつけたのだろうか、灯りに照らされた夜の校舎は、靴音が響き渡るほどに静かで。 ……あの精霊がほざいた戯言(と思いたい現状)を否定できない不気味さを有していた。 無性に、ひとりになりたかった] おさななじみ、か。ああやって、真剣に大事にしてくれる人がいるってのは―― [その先の言葉を飲み込む。静かなだけに、誰かがいれば、すぐにわかった]
……よぉ。メアリーとあの土下座野郎なら、上だぜ。
(168) 2010/08/02(Mon) 22時半頃
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[他にもまだ、人がいる。そう聞いて、安心した自分を醜く思った。 ――同じように苦しむ人達が増えて、嬉しいなどと] 猫……あいつか。屋上にはいなかった。 裏庭辺りに行くついでに、俺も探してみらァ。 どこに集まってんだ?
[場所を聞いて、そのまま歩き出そうとして――不意にされた問いに、足が止まる]
……ハッ、慣れてるよ。
[嘘だった。何度やられても、――敵意には慣れない。うまくなったのは、嘘のつきかたばかり]
大丈夫だとは思うけどよ、土下座野郎も大分カッカしてたからな。様子でも見てきたほうがいいかもな?
(187) 2010/08/02(Mon) 23時頃
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そうかも、な。……気をつけるさ。
[小さく、笑って、大丈夫だと言ってみせるのは、きっと多少は親しいがゆえのこと。 空元気なのは、悟られているのかもしれないけれど]
裏庭で一服してくりゃ、少しは落ち着くってもんだ。
[冗談めかして、胸ポケットのあたりを軽く叩いてみせる]
集合場所は図書館だな? ……ま、お前もほどほどで戻ったほうがいいぜ。 何かあったら悲しむ奴もいるだろうし。
[ギターを肩にかけなおして、漏れ聞こえた聞き覚えのある声に、そう呟く]
(200) 2010/08/02(Mon) 23時半頃
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[守る。その言葉に、小さく、本心からの笑みがこぼれた。 言うなよ、という言葉に素直にうなづいて] ……いい兄貴だよ、お前は。
[ソフィアがこちらに近づくのみれば、その話題はそれまでとお互いアイコンタクトを交わして。 そして、そういえば教えてはいなかったかと、携帯を取り出す。 画面を開いて、とりあえず交換の準備をしようかというところで、 ――携帯が、鳴った。 ワンコール。ツーコール目は、鳴らずに切れた。 それなのに、液晶に点滅している文字は――
『留守録が1件 あります』]
(221) 2010/08/03(Tue) 00時半頃
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『アンタなんかが好きな奴、いるわけないじゃない。 友達のひとり、家族のひとりでも、いると思ってたの? 脳天気ね。 いい夢見れたでしょう? ねえ、私たち、指折り数えて待ってるのよ?
はやく――なさいな! この、……――!』
[懐かしい声だった。今でも夢でよく聞く、あの日のできごと。 かかってくるはずもない、あの女の声。 あるいは電話越しの嘲笑が、二人にも聞こえたかもしれない]
[普段なら、それでも耐えられただろう。しかし、この現実ではありえない事態。 実際に、友達を失っただろうという思いも相まって、わけのわからない感情が暴れ出し―― 窓ガラスにあの女の顔がうつりこんだような気がしたその瞬間、勝手に右の拳を叩き込んでいた] ……ッ。ヤベ、右手…… [ギターを弾くことを意識して、常に気をつけていた右手だというのに]
(231) 2010/08/03(Tue) 00時半頃
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[粉砕。ガラスの割れる音――痛みはあまり感じなかった。 多少切れている程度で、大事には至らなさそうではあったけれど―― 右手のことを意識すらできなかった自分の追い詰められ加減を、改めて自覚する] ……チッ。少し頭冷やしたほうがよさそうだな、こりゃ。 裏庭は任せな。そう時間かけずに、図書館には行くさ。
[観直してみても、履歴にすら残っていない。 取り出した携帯は、そっちで登録してくれよとばかりにテッドに投げて、 ハンカチを探す。その後は、きっと裏庭へ行った*だろうか*]
(236) 2010/08/03(Tue) 00時半頃
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――園芸部室――
[裏庭に行く前に、部室へと向かっていた。 右手はそのままに、左手にはソフィアに押し付けられたハンカチを握って。 幽霊部員だらけなだけに、一匹狼を気取って何をやろうと何も干渉されることがない園芸部は、 ある意味天国のようなものだった。ましてや、部室ともなれば、自分以外ほとんど使うこともない、 まさしく自分だけの城のようなもの。 気分を落ち着けるには、最適の場所だった] ……ん? [最後に整理した時から比べて、何かが違う。 改めて見返してみれば、見覚えのない桜色のメモと、キーホルダー。 女の子の筆跡に見えたが、名前はない] ちゃんと使い方、わかったのかなあ。大丈夫ならいいけど。
[キーホルダーを指にひっかけて、くるくると回して。 ふと思いついて、今の携帯のストラップと交換する。木彫りの桜なら、 桜だからと言い訳も聞くだろう、と思った]
(327) 2010/08/03(Tue) 12時頃
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[小さく息を吐いて、しばらく考える。 赤い月になったら、敵が来る。つかまれば、終了。 なら、どこかに集まるにしても、月が見えるところで、逃げ先が多いところがきっといいのだろうか。 ――抵抗はできるのだろうか? 不安は加速していく] 水でもやれば、落ち着くかなあ……
[なぜか床においてあるじょうろを覗き込めば、半分ほどは水が残っている。 揺れた水面に、猫の顔がうつったような気がした] ――ッ!?
[とっさに、じょうろをひっくり返す。軽い手ごたえ。水が靴を濡らした――猫は、出てこない]
なんだよ……クソッ、こわがりだな、僕は……
[息を吸って、吐いて。心臓が落ち着くのを待ってから、そうっと園芸部の壁に手を伸ばした]
(329) 2010/08/03(Tue) 12時半頃
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――裏庭――
[大きな剪定用のはさみで、そっと草木に刃を入れる。灰色に染まった葉は、 揺れることもなく、ただただ刃を『すり抜け』て、そのままある。] どうなってんだ、こりゃ。
[武器の代わりにもなるかもしれない、などと、以前見た鋏男の映画を思い出して持ち出してきたはいいものの、 植物に何をすることもできないようだった。鋏の柄が血で滑ったが、胸ポケットのハンカチを汚す気にもなれず。 ホリーから声をかけられたのは、そんなときだっただろうか] ズリエル。行き先は、テッドのヤツから聞いてるよ。
[ホリーに右手のことを問われれば、気まずそうにハンカチを汚したくなかったと弁解するだろう。 そして、強制的にホリーのハンカチを適用され、鋏を片手にともに校舎に*戻るだろう*]
(331) 2010/08/03(Tue) 12時半頃
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―保健室― [いつのまにやら連れてこられていた、というのが正直なところだった。 無理やりこじ開けられた保健室の扉から、硝子の破片が散っている。 あれよあれよという間に気づけば椅子に座らされ、右手は丁寧に包帯で巻かれていた。 なぜこんな傷をしたのか、と問われるが――]
ドジっただけだ。大したこたァねェさ。
[サイモンの疑問も、聞き流す。ホリーも無理に問いただそうとはせず、空の月を眺めている。まだ、青い]
入り口のガラス片だけでも掃いておいたほうがいいかもしれねェな。 誰かが怪我しても、マズイだろ。
[特に返事を求めるでもなく、呟いた]
(387) 2010/08/03(Tue) 21時半頃
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[>>363 逃げたほうがいいだろう、というホリーの言葉は、同感だった。 そう、敵にどんなものが来るのかわからないのも問題だ。 大きいのか小さいのか、速いのか鈍いのか。数は? どれくらい、こっちのことに気づく連中なのか?] ……まあ、早いとこ合流して、それができないにしてもお互い連絡が取れるようにしといたほうがいいだろうな。
[赤外線でホリーと番号を交換する。アドレス帳が増えるというだけのことに、こんな事態なのになぜかどこか喜んでいる自分が、苛立たしかった]
(390) 2010/08/03(Tue) 21時半頃
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[そのあたりで、きっと人も増えるだろう。 治療のために腰掛けていた椅子を誰かに譲って、壁にもたれかかるだろうか。 傷について問われれば、肩を竦める程度の反応だけを返して、説明は他の誰かに任せるだろう]
……カルヴィナがここまでヘバるなんて、久々な気がするな。 [ぽつりと呟いて。そのころには、ソフィアも運び込まれるだろうか]
……俺の心配してる場合か。……無茶し過ぎだ。
[誰に聞かせるつもりもない、小さな呟き。テッドに、メールの一つでも送るべきかと考えながら]
(394) 2010/08/03(Tue) 22時頃
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[>>426 カルヴィナに弓を示されて]
大したこたぁないし、ひこうと思えばひけるだろうが…… 俺が使わねぇと、コイツは誰も使い手がいなさそうな気がする。
[と、大鋏の柄を見せた]
……「兄貴」も来たか。
[ソフィアたちのやりとりを見ているうちに、気づかず、らしからぬ柔らかい笑みを浮かべていた。 フィリップとメアリーも見ていたときにも思ったが、……仲が良いというのは、いいものだ。 ……少しばかり、羨ましくも、苛立たしくもあるけれど]
仲のいい、家族……ねえ。
(440) 2010/08/03(Tue) 23時半頃
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始末屋 ズリエルは、何か、妙な声を聞いたような気がして、ひとり顔をしかめた。
2010/08/03(Tue) 23時半頃
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……見ての通りだ。
[(>>449)亀になったままのソフィアを見て、笑みを残したまま、そう返事をしてみせる。 いじわると反応があれば、歯を見せて笑い、こう返すだろう]
悪ィ悪ィ。……別に問題ねェよ。弾けってんなら今からでもギター弾いてみせるぜ?
[その笑みは、人によっては逆に怖く見えるかもしれない]
(455) 2010/08/04(Wed) 00時頃
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……確かに、嫌な臭いがしやがる。
[ホリーに続くように壁から背を離し、鋏の柄を確認する。カルヴィナとソフィアの様子を見て、何かあればすぐ対応できるようにと身構えながら]
(458) 2010/08/04(Wed) 00時頃
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