118 津 村
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ガッシャーーーーーーーーン
[それは突然だった。 俺は行ってきますと言ってドアを開け、 母さんの行ってらっしゃいを背中で聞いて、 そのまま玄関の植木鉢の群れに突っ込んだ。どうやら、景気よく気を失ったらしい。
怪我自体は大したことがなかった。受け身なしで倒れこんだので、倒れた左側の肩から腕を軽く打ったぐらいで済んだ。植木鉢たちはもはや致命傷だったみたいだけど。 で、じゃあ何が大したことだったのかというと、熱だ。 俺は気づかず高熱を出していて、それが原因で気を失ったらしい。
倒れこんでしばらく起き上がれなく、人生で始めて救急車に乗せられた。母さんは怪我や脳しんとうや他のいろんなことを心配していたみたいだけど、病院について怪我の治療やらCTスキャンやらなんやらしてもらって、結果インフルエンザだと診断された。少し寝かされて点滴を打ってもらったあたりでだんだん意識がはっきりしてきた。
(0) asaihaka 2013/04/16(Tue) 19時頃
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[最初はここどこだろ、という感じで、まだフワフワしたような感覚だった。あの、"雲の上にいるような……"というよくある例えの感じ。寝ていることも自覚できない。 それから、俺どうしたんだっけ、なんでこんなんなったんだっけ、と振り返りはじめ、そこから徐々に視界がクリアになっていく。そして、最終的にぞわわっと身震いした。大事なものを落としたかもって気づいたときに背筋に通る、あのひやりとした感覚。]
母さん、おれ学祭に間に合うかな?
[横に居た母さんが、首を振る。
『さっき、クラスの先生から一斉にメールがあって、学級閉鎖だって。学祭、中止みたい。』
残念だけど、と母さんが付け足して言った。俺はまだ自体が飲み込めなくて、]
そう。
[そういって、また目を閉じた。]
(1) asaihaka 2013/04/16(Tue) 19時頃
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― 自室 ―
はっ はっ はぁ、 は…… んっ……
[なんで寝ているだけなのにこんなに息が上がるんだろう。 体の中が燃えるように熱いのに、そのまた奥は凍えるようだ。室温はもはやわからない。 布団の中はあたたかい気がするけど、いったい何に反応しているのか体の震えが止まらない。 多分これが病気っていうことなんだろう。体のいろんなところが不具合を起こしている。
あれから俺は家にうつされ、自分のベッドで見えない菌と戦っていた。熱にうなされて、睡眠と覚醒の間の中途半端なところを行ったり来たり留まったりしている。
そういえば昔から体は丈夫じゃなかったなと思いだした。 食べても太らないしそもそもあまり食べられなかった。 少しのことで体調を崩して、少しのことで食べたものを戻していた。 母さんは一人っ子の俺のために栄養とか食事バランスとかそういうのを勉強しはじめて、今や料理研究家となってしまったぐらいだ。
それでも俺は今こうして体を壊してしまっている。]
(2) asaihaka 2013/04/16(Tue) 19時頃
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うー……
[一人しかいないのに、いや一人だからかもしれないけど、つい呻いてしまう。うう、とか、あぁーとか。 あー、この、ばかやろー。とか。ちくしょー。とか。]
あーーーーー。
[鼻声が響く。 ゾンビのように喚いてると、気が楽にはなるんだけど、そのかわり気持ちが内面に向いてしまう。 考えるのことは学祭のこと。
ではなくて、アカリのこと。]
(3) asaihaka 2013/04/16(Tue) 19時頃
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[最初、母さんに【学級閉鎖】と云われるまで、アカリを一人で学校に残してきてしまったと思って背筋がぞっとしたのだ。もちろん他のクラスメイトだって居る。でも、幼馴染も休んでしまって、正直アカリは心細かったろう。責任感が強いから、きっと一人でいろいろとやってしまうだろう。そして本当にやりたい部活ができなくて辛い思い出になるんじゃないだろうかって。 俺は幽霊部員だし。その分俺がクラスのことやったらいいんだ。
でも、【学級閉鎖】となって【学祭が中止】になるということは、アカリは部活どころか何もできなくなる。]
ぐじゅっ… んぁ゛・・・
[手探りでベッドわきのティッシュを掴み、鼻水をかむ。水っぽいのが際限なく出てくる。もう一度。かんだティッシュはベッド脇に母さんが寄せてくれたゴミ箱の中へ。 鼻を噛むたびに深い溜息がでて、その分息を吸い込まなくてはいけなくて、しんどい。からだじゅう、汗をじんわりとかいてる。]
アッカリンの浴衣、見たかったなぁ……
(4) asaihaka 2013/04/16(Tue) 19時頃
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『佐々木って、わかってて言うから好きよ。』
[あのトゲトゲした言い方でもかまわない。冗談でもその言葉を引き出せてよかった。>>5:49 この準備期間、芸人が風邪で休んでから、俺の心は邪な方にしか行かなかった。今しかないと思った。芸人がいない今のうちに。振りきれるなら今しかないって。]
うぇ……
[汗をかいた背中が気持ち悪くて寝返ろうとしたが、予想外に節々が痛くて、途中でやめてしまった。思ったより、結構重症らしい。
加湿器のシュウシュウという音が部屋に響いている。 結局だれも振りきれなかった。学級閉鎖が終わればいつもの日常が戻ってくる。 そうしたら芸人とアカリが一緒に帰る後ろ姿をまた見るんだろう。 学祭でアカリと喫茶店をやったりする未来のかわりに。
それを思い出ったら、どんどん目頭が熱くなってきて、鼻の奥がツゥンと痛くなってきて。 おれはティッシュをまた引きずり出して、鼻水やなんやらをかんだ。**]
(5) asaihaka 2013/04/16(Tue) 19時頃
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― 自室 ―
[低い音がどこかで聞こえた気がする。 たぶんあれは、ケータイが震える音だったんだな、としばらくしてから気がついた。]
うぅ……さむ……
[のそのそと布団から出ると、温かいと思っていた部屋の空気が実際そうでもないということを身を持って知る。 ケータイどこやったっけそういえば。 そういえば倒れてから見てない。 たぶん、壁にかけてある制服の、右ポケット。
あった。
メールが数件。電池が死にかけている。ベッド脇の充電器に向かいながら、メールをチェック。クラスメイトから。父さんから。メルマガ。メルマガ。アカリンから。メルマガ。]
……あ?
[確かにそれは、アカリからのメールだった。>>22]
(27) asaihaka 2013/04/18(Thu) 21時半頃
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[充電器をザックリと携帯に突き刺して、慌てて布団の中へ戻る。まだ自分のぬくもりが感じられるが、そんなことどうでもいい。]
どうしてる…って………
[『寝てる』か?『風邪ひいちゃった★』か? いつもの俺ならどう答える?っていうかなんでメール送ってきたんだ俺に。あぁ、芸人が風邪ひーてるからか……。 いろいろ、メールの理由に思考を巡らす。さっきまで学祭を、アカリのことを考えてあまつさえ少し泣いてしまったので、なんだか恥ずかしい。]
……アカリンも学級閉鎖んなったの、ショックなのかな…
[スマホの画面を指が踊る。ペタペタ、サラサラ。]
(34) asaihaka 2013/04/18(Thu) 22時頃
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[メールを打っていたら鼻水が垂れてきた。ティッシュを2枚乱暴に取ってズビっとひとかみ。]
―――――――――――――――― From: chichichichichiaki-0829@docodemo.ne.jp To: illumina_town@easyweb.ne.jp 件名:(*´ェ`*) ―――――――――――――――― アカリ〜ン!元気?俺風邪引いちゃったよ〜(´xωx`)正確にはインフルなんだけど! 学祭やんないの残念だね〜まぁ来年あるしせっかくの休みだしゆっくりしてりゃ〜いいよね〜♪♪ アカリンの鬼嫁姿見たかったなぁww残念(*´艸`*)ププ!
・・・・・・・・■
…… あー……俺のバッカやろう…
[ここまで書いて。書いた文をすべて消す。]
(35) asaihaka 2013/04/18(Thu) 22時頃
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―――――――――――――――― From: chichichichichiaki-0829@docodemo.ne.jp To: illumina_town@easyweb.ne.jp 件名:寝てた ―――――――――――――――― 学級閉鎖残念だなあ、楽しみだったんだけど。 アカリンは風邪引いたりしてない?引いてなくても大事にして。 END ――――――――――――――――
(36) asaihaka 2013/04/18(Thu) 22時頃
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チアキは、メールを送信した。
asaihaka 2013/04/18(Thu) 22時頃
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[その振動音は間を開けずに鳴った。手に握っていたので高速でケータイのロックを外してメールを開く。 From『関町 あかり』。なんだか顔が赤いのは熱のせいだろう。 メールを開くと、いつもとは程遠い文章が表示された。顔文字絵文字が少ない、というか皆無なのはいつも通りだけど、漢字変換がひとつもないなんて。]
……アカリン、あんたウソがヘタクソね。
[ただ眠いだけだったらどうしよう。とちょっと思ったけど、眠かったらメールなんかしてこないヨネ?と強引に解決。 それに、たぶん、俺が「寝てる」とだけ送ったように。 「風邪を引いた」なんて言ったら、"そう、じゃあお大事に……"と返事がきて、このやりとりは終了するのがイヤだったんじゃないかって。]
……ぐじゅ…… んぁ……
[鼻をかみながら、またメールを打つ。メールのおかげかわからないけど、昨日よりは楽になっている気がする。]
(40) asaihaka 2013/04/18(Thu) 22時半頃
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あー、長くなっちまうなぁ…… 短く打とうみじかく……みじかく……
[相手は多分風邪っぴきなんだから。でもなんとなくメールを送ることはやめがたく。ただ使えるだけの気を使う。]
―――――――――――――――― From: chichichichichiaki-0829@docodemo.ne.jp To: illumina_town@easyweb.ne.jp 件名:ありがとー(*´∀`) ―――――――――――――――― 楽しみだったのかぁ、嬉しい。 ところで、学祭中止だけど、文芸部の文集はどうするの? もし本にしなくても、アカリンが書いたのがあれば読みたい。
END ――――――――――――――――
(41) asaihaka 2013/04/18(Thu) 23時頃
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チアキは、自然に件名に顔文字を入れてしまっていたことに送信してから気づいたが、後の祭りだった。
asaihaka 2013/04/18(Thu) 23時頃
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[返事を待っていたらいつの間にか眠っていたようだ。 携帯がチカチカ光っているのを見て慌てて画面を見る。時間を確認し、結構時間が経ってしまったことに焦る。顔まで被っていたからか、布団の中はとても蒸してしていて気持ち悪い。ぶはぁ、という声とともに顔を出し、布団も動かして冷たい空気を入れると気持ちが良かった。それでも、熱が上がってる気がする。 ぼうっとしながら見るメール。 アカリから返ってきた文章はいつも通りの文章で。もしかしてさっき違う人からメールが来たんじゃないかってぐらい。]
……
[もう時間も時間だし、自分の体力も持たないなと思って、さっき言えなかったぶんのメールを作る。 返事が帰ってこなくても別に良い。後日何か言われたら、全部熱のせいにして、全部冗談だったと言おう。]
(44) asaihaka 2013/04/19(Fri) 00時頃
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―――――――――――――――― From: chichichichichiaki-0829@docodemo.ne.jp To: illumina_town@easyweb.ne.jp 件名:部誌出るといいねー ―――――――――――――――― アカリンの文章は好きだ。 一回も言ったことないけど、1年の時に部誌読んで、いいなぁと思って、何回も読み返した。名前覚えて、顔も見に行ったよ。 2年になってクラスおなじになったとき、なんか嬉しかった。 だから期待しないでと言われても困る。
END ――――――――――――――――
(45) asaihaka 2013/04/19(Fri) 00時頃
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[本当のことだった。 だからって、それで好きになったんじゃない。 アカリは真面目で、がんばりやで、責任感強くて、勉強できて、正しいことができて、悪いことをただすことができて、肌が綺麗で、髪がきれいで、つんけんしてるけどたまにやさしくて。それでいてああいう綺麗な文章がかけて。でもたぶん他にも知らないことがたくさんある。
からかって、イヤミを言われて、にらまれたりするだけで楽しかった。 友達になれただけで単純に嬉しかった。 学祭の準備、本当に楽しかった。
まだ、気持ちは伝えられない。 まだ、もう少し…… せめて、直接会って。 顔を見て言うんだ。だからそれまでは……
メールを送り終えて、そのまま意識がどこかに飛んでいく。 朝起きて、送ったメールを見て、ものすごく後悔するかもしれないけど、今はなんだか熱のせいか満ち足りた気分だった。**]
(48) asaihaka 2013/04/19(Fri) 00時頃
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