人狼議事


151 雪に沈む村

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【人】 薬屋 サイラス

>>5:+11旅立ちの朝―

―――あぁ。勿論、帰って来る。
また会おう。約束だ

[差し出されたクシャミの拳>>2:146に向かい合わせになるよう同じように拳を作って、合わせる
そのとき腕に付けたチャームが揺れ、朝の光を受けてきらきらと燐光を帯びた
それを眺め、クシャミへとニッと最大限の笑顔で]

(17) momiakina 2013/12/01(Sun) 19時半頃

【人】 薬屋 サイラス

――――じゃ、行って来るっ……!!

[宣言すると踵を返し、側にある高台へと駆け出す
走りながら翼を展開し、ばさばさと数回動かした後に、高台の淵を蹴って大空へと舞い上がる為の風をつかむ
仲間のもとへ急上昇し、最後の挨拶のつもりで村へと手を振った。
そして、仲間と共に隊列を組み、南へと向かう進路をとる]

(18) momiakina 2013/12/01(Sun) 19時半頃

【人】 薬屋 サイラス

『よぅサイラス。相変わらず元気そうで何よりだ』

あぁ、あんたらもな。手紙でも見たが、北の方の冷え込みはいつもより遅かったって?

『あぁ。まあ、ゆっくりと準備ができて良かったが、来年の農作物のできは気がかりだな』

アンタも相変わらずの世話焼きだな。誰に似たのかね

『うん?誰だろなぁ?』

[安定すれば、合流した仲間と時折悪態を交えた話をしながら、飛行を続ける
他愛のない会話をいくつか続ければふと、群れの長が懐かしむように眼を細めるのが見えた]

『それで、あの村は。この10年は、どうだった?サイラス。』

…あぁ。楽しかったぜ。とても
旅立つのが惜しくなるくらいにな…。

[そうして、飛行しながら村での思い出を話し始めただろう]

(19) momiakina 2013/12/01(Sun) 20時頃

【人】 薬屋 サイラス

>>2:148十数年前―

――――う。
………親父…?…………。
――――!!

[眼を覚ました時には、嵐は過ぎ去った後だった。一番に、突き抜けるような青空が眼に入ったのをよく憶えている
顔を上げれば、周囲には仲間が集っていた
渡りのキャンプを張っていた所とは少し離れていたが、どうやら全員此処に移動してきたらしい

眼の前には、族長である父親。その後ろで群れの者達が、輪を作っている
父親が静かに数歩歩けば、其処には]

………ガー、ディ

[弟の、変わり果てた姿があった]

(59) momiakina 2013/12/03(Tue) 23時半頃

【人】 薬屋 サイラス

『…お前を、一族から追放する』

――え。

[その言葉は父親の口から唐突に告げられた
群れで渡りを行う有翼族にとって、単独での行動は非常に体力を消耗する上に、危険を伴う

―――待ってくれ。
せめてガーディを葬るのを手伝わせて欲しい
そんな言葉が出かかったが、罪悪感に圧し潰された喉につかえて、形にならなかった]

…………。

[弟を暫く眺めた後、ふらりとその場を後にした
オレが…弟をあんな姿にした。オレが殺したんだ。
そう思うと、何も言えなかった]

(61) momiakina 2013/12/03(Tue) 23時半頃

【人】 薬屋 サイラス

[それから、どれ程歩いただろうか。
何処へ行くでもなく。翼を広げる気力はとうに無く。只、彷徨っていた。
そんな時に、頭上に大きな影が過った。
鳥……否、同族だ。
翼の色が違うところを見れば、別の一族か
霞がかかった頭でぼんやりと見つめれば、降りて来る]

『…どうした?こんな所で、一人か?群れはどうした』

[頷いて、肯定の意を示す
続く質問には少し俯いて、追放されたんだ。と小さく続けた]

『…追放?何があった』

[更に問われれば、少し逡巡した後に、少しずつ話しはじめる
若いサイラスの翼では、知らない地から独りで渡りを行うことはほぼ不可能だ
死刑宣告に近いそれを受け取って、自棄になっていたのかもしれない
あるいは真逆で、更に生き汚く、仲間を求めたのかもしれない]

(63) momiakina 2013/12/04(Wed) 00時頃

【人】 薬屋 サイラス

『…そうなのか。なるほどな…
………。
お前の一族の長は、随分と厳格なんだな』

[別の一族の男からそう返事が返れば、俯いたまま思考を巡らせる
厳格、といえば聞こえは良いが血がつながっている身分とすれば、只頭が固い大人、という風に見えていた]

『…で、お前は大人しく言う事きいて、死ぬつもりなのか?』

………。

[男の言葉に、顔を上げる
そして、再び考える。罪悪感に圧し潰されて、このまま閉じるのか。あるいは]

『弟の分も生きようって、思わない?あくまで反抗して、さ』

…飛べないんだ。怖くて

[どうしたいのだろう。寧ろ、選択肢など存在するのだろうか。考えても、答えは見えない
ただ、再び翼を広げて風をつかむ勇気は出なかった]

(65) momiakina 2013/12/04(Wed) 00時頃

【人】 薬屋 サイラス

『…そうか。そうだなぁ…。
そんじゃあ…。飛ばなくてもいい。今すぐ答えが出なくてもいい。
ちょいと、一緒に行かないか。』

……何処へ?

『知り合いがいる村だ。俺達もうすぐ渡るんだ
その通過点にある所なんだけど、珍しく色んな種族が共存してる、小さな村だよ
飛べない有翼族の居場所も、あるかもしれない』

…今更。

『や、直ぐに答えが出なくてもいい。
それでも死にたくなったら死ねばいい。ただ、諦めるのは勿体ねェんじゃねえかと思ってね』

…………。

[そしていくつかのやり取りの後、オレはその手を取った
それから以降の事は、関わった者達の記憶に刻まれている事だろう]

(68) momiakina 2013/12/04(Wed) 00時半頃

【人】 薬屋 サイラス

―回想>>2:154>>2:155

ぐっ…!わ、笑うなよ…!忘れろっつったろ!

[アリスがニヤニヤ笑って茶化す
その向こうにステンドグラスが見えると、有翼族をあまり見ないという旅人に多少勘違いされたことを思い出し、年概も無く顔が熱くなる
落ち着いた頃に、彼女が翼を眼を細めて眺める様子には気付いたが、意図を詮索するようなことはしなかった]

……はいはい。ご随意に。

[アリスからの"命令"には、会釈をして答える
彼女の、言葉は高飛車だが素直な口ぶりには、好感を感じてもいた]

(71) momiakina 2013/12/04(Wed) 00時半頃

【人】 薬屋 サイラス

―春―

[何故だろうか。
ふと、あの時>>71の事を思い出して、顔が綻ぶ
そしてそれを遮るように、群れのリーダーが見えてきたぞ!と声を上げる。前方に見知った形の尾根が見えた

視線を下に移せば、白い姿が手を振っている>>4:+6
空色のドレスに、長く伸びた白色の髪。まるで彼女自身が空のようだ
一年前よりも変わった雰囲気に、いけるだろうかと思いながら頭を下に向けて、ぐんぐんと高度を下げる
身体に括り点けた土産を解いて、地面すれすれに差し掛かった瞬間地面に落とす
そして、低空で飛行しながら、上げられた彼女の腕めがけ―――]

――――っただいま!
寂しかったか?

[アリスの腕をしっかりと掴み、大空へと舞い上がる
巻き込んだ菜の花の花びらが、はらはらと落ちていった
雪に沈む村の、短い春が始まった]

(83) momiakina 2013/12/04(Wed) 00時半頃

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