64 色取月の神隠し
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ああ――やっぱり、近づいているんだろうねえ。
[あやかしみたい、と戸惑うたまこへ、そっと頷き>>60]
隠世の里へ続く道はね、一度にせいぜい通れてふたり。 もし、たまこといっぺいたが、里に来てくれるなら、先にふたりで行ってておくれ。 離ればなれは、もう嫌だろう?
だいじょうぶ、途中までは、あたしが……
[言いかけるのへ、呼ぶ声がする>>67]
……なんだい、揚羽。
[たまこの目の前で、姿を現した九十九へはっきりと視線を向け、その名を呼んだ]
そうともさ、隠世の里の祭りだよ。 そうか、あんたは見たことが無いんだね。
一緒に来るかい?
(69) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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>>56>>58 [日向が地面に綴る言葉を見て、少し眉を下げた]
うん…そうだよね。 わたしも、日向ちゃんと同じだよ。芙蓉さんのこと、好きだよ。
[それは、前に立つあやかしの耳にも届いたろうか それから、ごめんね、と日向に小さく言った]
わたし、皆が日向ちゃんを… わたしたちを、あやかしだって言って、捕まえるんじゃないかって …ちがったみたい、だね。
[よかった、と、日向に笑いかけて、それから芙蓉に向き直った]
(70) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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人の子は己を『得体の知れないもの』 ――即ち、"鵺"と呼ぶよ。
[かつての大妖の成れの果ては、総身に闇を湛え 驚きを隠せない様子の、人の子の前に立つ>>61>>66]
(71) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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>>71うわ…。
[流石に驚愕の声が自然と漏れた。 形容する言葉が出ない―それは得体の知れないものそのままに―]
(72) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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>>61 [明之進の名を呼ぶ、一平太をもう一度だけ見て それから、芙蓉に向かって深い礼をする]
芙蓉さん、わたし、一平太ちゃんと、一緒に行きたい。 おねがいします。
[芙蓉は知れど、あやかしの里がどんなところかはわからない 心に降る不安を断ち切るように、祈りの形に手を組んで]
(73) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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知ラナイ ソンナ言イ訳 聞キ、タクナイ
怖ガッテ 消エテ イナクナッテ 見ツカラナクテ
心ダッテ 離レテタ
[必死の思いの訴えが、酷く心を痛めつける。 負の火は心を病ませた。
それを信じても どうせ また裏切られるのだろう
いっそ、ただ燃えるだけの鬼火となれたらどれだけ楽になるだろう。人だった記憶も無くし、意思も持たぬようになれば……]
(+48) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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… >>55 …?え…?藤之助さん…?
[ざわり、と木々の摺れる音と、風を孕んだ不吉な咆哮 たまこは、息を呑んで、一平太の袖を引く]
(74) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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わかったよ、たまこ。……ありがと。 心配要らないよ、楽しいところさ。
途中まではね、あたしがちゃんと送って行こう。 里の方から、志乃の箏や、辰次の笛が、きっと導いてくれるからね。 迷うことはありゃあしないさ。
あたしがたまこの手を引くから、 たまこは、いっぺいたの手を引いとくれ。
[微笑みかけながら、手を*差し伸べた*>>74]
後から、あたしらも帰るからね。 皆と一緒に、待ってておくれ。
(75) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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明之進!!!!!!
[ようやくその場にたどりついた龍笛が、炎と化したあやかしの名を呼ぶ。]
(+49) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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>>69
『へぇ、隠世――我らの世にも、祭りがあるんだねえ。 辰次さまが言ってたのは、そのことだったのだろか。』
[一緒に来るかい、と聞かれれば、切れ長の瞳が細くなって かく、と首を傾げて、芙蓉に問う]
『あたしも、行ってもいいのかい。 そちらへゆくのは、もう少し先だと、思ってはいたのだけれど。』
『おや、鵺さま… これはこれは…見事な姿だこと。』
[初めて見る大妖の変化に、感心したように嘆息をついた]
(76) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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>>60たまこ姉ちゃんは…アヤカシだったの―?
[アヤカシかもと思える言葉に、目をぱちくりさせる。 鵺というすごいアヤカシを見たから、殊更かもしれない。]
でもね。僕はアヤカシとかニンゲンとか、気にしてないよ。たまこ姉ちゃんは、たまこ姉ちゃんだよ。
[>>74袖を引いたたまこの手に自分のをそっと乗せて。]
(77) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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嫌ダ 嫌ダ
[沙耶の顔を見るたびに"さよ"が、さよの笑顔が記憶の欠片から掘り起こされる。 そして怯えた表情も、その時に受けた強い悲しみも。
青い火は、沙耶から離れてゆく]
(+50) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2011/09/20(Tue) 01時半頃
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“…………鵺”
[ぬえ、と繰り返す。 その姿は、迫りつつある宵の闇すらも纏うよう。 櫛が無ければただの人の子である自分でも、そこに潜む強大な力をその気配から知ることが出来る。]
………
“藤之助さん。いえ、ぬえさん、かな あなたは、どういうあやかし ”
?
[得体の知れぬもの、という名を持つそのひとを見詰め、静かに問い掛けた。]
(78) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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明之進……!
[尚も自身を拒絶され。 娘は火傷の痛みに震える手を、もう片方の手で押さえた]
私、が、人だから……明之進に近付けないのかな。 人は、弱いから…… すぐに怯えるし、迷うし、……永い間変わらずにはいられないから、誰かを傷付けるのかな?
[明之進が離れていく。 娘はそれでも追い掛けようと一歩を踏み出すが、そこにどうしようもない溝を感じてもいた。 ――そんな時だろうか、龍笛>>+49の声が聞こえたのは]
(+51) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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[得体の知れないあやかしの姿を垣間見て 言葉を詰まらせ驚愕の音を漏らす一平太に 鵺を形作る闇がけらけらと笑い揺れる]
……己が未だ京にいた時分なら、 この姿を見ただけで気死する人の子もいたのだがね。 [感嘆の息を零す、艶やかな簪の九十九に答えた]
(79) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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団子屋 たまこは、メモを貼った。
2011/09/20(Tue) 01時半頃
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でも日向さんも、不思議な力を持っていたみたいだし、案外、普通のニンゲンって僕だけ?だったのかもね。多分僕には、無いと思うけど…。
[自覚している中では、不思議な力を持っているという感覚は一切無かった。]
鈴も貰ったものだし、今の今まで鳴らなかったし。 あの鈴は一体なんだったんだろう。
[思うてみれば、一つ思い当たる節が。]
あ、そ、そうだ。鈴が向いた人を守ってくれる、そう鈴をくれるって言っていたような。
[その姿は覚えがもう無い。あるのは影の形だけだった。]
(80) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2011/09/20(Tue) 01時半頃
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『もちろんさ。里の皆にも、引き合わせよう』
[あでやかな笑みを浮かべる揚羽へ笑み返し、共に鵺へと視線を移す。 闇を纏う、大妖の姿を見つめ]
『ごめんよ、藤。あんたにしてみりゃあたしのは、鬱憤の溜まるやり方だったかもねえ』
[鵺の思惑>>64、心の内が聞こえたわけではなかったが]
『でもねえ、あたしがあの子らを気に入っちまったもんでさ。 やっぱり、嫌われたくはないんだよ。
まして、もう、仲間に――あやかしに近い子たちだもの』
(81) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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[芙蓉の謝罪に、首を振る。>>63 優しげな呼び掛けには、答えを紡ぐ間もなく空気が一変した。
目を逸らさずに藤之助の変化を見詰めている間にも、 芙蓉やたまこ、一平太の対話は進み]
………
[二人の答えを聞けば一瞬だけ瞳を揺らすが、 ひとつ瞬きをする間にその気配は霧散した。 自分が望んだことだ。彼らが望んだことなのだ。]
(82) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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明、明之進。 何やってんだよ、お前。
そんな姿じゃ、すぐに燃え尽きちまうぞ。
[ゆりを背中から下ろし、風呂敷を「これ持って下がっててくれ」と託して。沙耶と明之進に近づこうと。]
(+52) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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[わずかばかり前にぐしぐしと涙を流していた割りに、今自分は先程から調子のいいことを言っている。]
たまこ姉ちゃん、行こう? あ、でも紙と筆は欲しいな。
[大きな緊張感が抜けたからだろうか。 その言葉はとても呑気なものにも聞こえただろう。]**
(83) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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門下生 一平太は、メモを貼った。
2011/09/20(Tue) 01時半頃
沙耶は、辰次の方を振り向き、僅かに頭を下げた**
2011/09/20(Tue) 01時半頃
武家の娘 沙耶は、メモを貼った。
2011/09/20(Tue) 02時頃
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[たまこと一平太、そして揚羽が鵺との語らいを終えるのを待ち]
さあ、行こうか。
[たまこが一平太の手を引くのを確かめて、自分はたまこの手をとって目を閉じる。
ざわり、風が吹き、景色が歪む。 三つの人影が消えるとき、狐の高い声*ひとつ*]
(84) 2011/09/20(Tue) 02時頃
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[日向の静かな問い掛けに、かつて志乃と、人の子の間で鵺が如何様に語られているか、物語ったことを思い出す]
人の子それぞれに、己の姿は異なって見えるらしいなぁ。 ……ある者は禽獣の混ざりものと見、雷獣と言う者もあり 果ては、仏道に目覚めたあやかしと語るものさえあると聞く。
文字通り得体の知れず、誰も正体の分からないあやかし。 それが、己さ。
(85) 2011/09/20(Tue) 02時頃
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喧嘩屋 辰次は、メモを貼った。
2011/09/20(Tue) 02時頃
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>>79 [目の前に現れる見たことのない姿のあやかしに、ぽかんと口を開けて それは深い闇を湛えた鵺の大きな姿 だけど、人の姿をしていたときの、藤之助とどこか似ている]
あ…揚羽…知って、たの?
[ふわり、隣に浮ぶ簪の化身を見上げ、問う 当の揚羽は、長い袖を口元に引いて、そ知らぬ顔で 人の子に聞こえぬ声なき声だけが闇が覆うその姿に微笑んだ]
『あたしには、そうでない人の子を見つけたように見えますねえ。 藤之助さま。』
(86) 2011/09/20(Tue) 02時頃
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>>77 [一平太のずれた質問に、ふっと目元を和ませ それから、重ねられた手をそっと引く もう片方を芙蓉へと伸ばして]
ありがと。 一平太ちゃんは、ずーっと、一平太ちゃんだねえ。 今度は、一緒に行くよ。明ちゃんに、会いに行こう。
…鈴。そうだ、これ… やっぱり、一平太ちゃんの、だったんだね。
[帯につけた鈴を一平太へと返す 音はもう、あのちり、と清涼な音色で鳴らぬのだろうか? たまこは耳をすまして、そっと鈴を振ってみる]
(87) 2011/09/20(Tue) 02時頃
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>>84 [ひとり、藤之助と相対する日向小さな背を最後に留めようと振り返る]
(日向ちゃん!わたし、戻ってくるから!)
[大きな声で叫びたい気持ちを、今はわからないのだと 心へ留めて、それから 開かれる隠世への道へ ざわりとまた、風が吹いて―― 現世の景色がぐにゃりと歪む そっと、歩みを一歩*踏み出した*]
(88) 2011/09/20(Tue) 02時頃
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[辰次の声が聞こえると]
モウイイ 未練ナンテ ナイ
[そう、返して。 燃え尽きてしまっても、もう未練はないと負の感情を喰らって、火は大きく燃えた**]
(+53) 2011/09/20(Tue) 02時頃
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『最初に言ったろう、お前さんたちの縄張りを荒らす心算はない、と。 約束は守るさ、それに――』
[>>81芙蓉の言葉に読心の力でもあるのかと、目を細めるが]
『相手が人の子であるならば、兎も角 同胞と言えるのならば、そう喰らうわけにはいくまいさ』
[囁いて、己も軟くなったものだと自嘲する]
(89) 2011/09/20(Tue) 02時頃
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団子屋 たまこは、メモを貼った。
2011/09/20(Tue) 02時頃
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[え、と瞳を見開いた。]
“異なって見えるあやかし… なの 人によって……” ……… …? [禽獣、雷獣―――そう聞けば、増大した闇の中を、目を凝らしてじっと見詰める。そろりと横に回り、それから後ろ。 一回りして元の位置に戻ると、随分長く沈黙したのち、切り出し難そうに地に指を付けた。]
(90) 2011/09/20(Tue) 02時頃
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『ふん。……知ったふうなことを』
[>>86艶やかに笑む揚羽に凶眼を眇めてみせるが、どれほどの意味があることか]
『己の他にも、たまこを喰らいたがる輩はいるだろうからな。 お前はせいぜい、ついていてやるが良いさ』 [たまこの思惑>>88を知ってか知らずか、隠世に赴こうとする揚羽に語り掛けた]
(91) 2011/09/20(Tue) 02時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2011/09/20(Tue) 02時頃
藤之助は、日向の紡ぐ文字に目を凝らす。
2011/09/20(Tue) 02時頃
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………
"気を悪くしないでね”
[時折、その姿を見上げ首を傾げながら]
“私には、藤之助さんに見えるんだ こう 周囲の空気が凝縮されているみたいに重い、し、 黒いものが 空まで届くくらいに取り巻いてる。 気配の強さはさっきよりも ずっと桁違いだよ。 それでも核は―― 変わらないの。 想像力ないのかな、私”
[問いに答えてくれたことには、ひとつ頭を下げる。 芙蓉と日向、一平太の気配が掻き消え、すぐ手の届く隣の空間が歪む。細く続く路に視線を遣らず、櫛だけを握り締めた。]
(92) 2011/09/20(Tue) 02時頃
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