91 時計館の魔女 ―始―
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―己の願いが叶った時―
[姿を取り戻した"友"に、差し伸べられた手>>17を取る。 あたたかい、]
―――おかえり、 ヤニク。
["ありがとう"への返答には、少し間違った言葉だったけれど。 言いたいことと云えば、沢山浮かぶけれど、どれもそぐわない気がして。 戻ってきたのだから、おかえりだ。 少なくとも自分たちは、それで合っている、と。柔らかく笑った]
(66) Noah 2012/06/01(Fri) 22時半頃
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―ヘクターが蘇ってから―
[ やりたいことは、終えた。ここにきて漸く、疲れを自覚する。 友と睨み合っているしもべ>>58の近くで炎を弾けさせ、一瞥をくれると己が記した陣の上に座り込む。 膝に額を乗せて、一息。 疲れに気づけば気力が削げるのも早い。 まともな睡眠を取っていなかったのも、今更ながらに響いてきたようだ。 ゆるり、ゆるりと。滲む意識の向こうに聞こえる、エリアスやしもべや、友の、声]
――生きてる、
[自分は此処に生きている、 生き残って、居る。 一度喪えど、きちんと"護りたいもの"を抱えたままで、ちゃんと]
[意識が途切れたのはいつだったか。 限界で千切れた緊張の糸だったけれど、何故か。 普段よりも、穏やかに目が覚める気がしていた*]
(67) Noah 2012/06/01(Fri) 22時半頃
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危なっかしいわ、馬鹿。 男の前にへらへら薄着で出て、 背がなにやらで無理して靴はいてふらついて
[だから、目を離せないんだと。]
ちったぁ、甘えてろ。馬鹿。
[そっと回る腕も、細くて、小さいのだから。]
(68) birdmen 2012/06/01(Fri) 23時頃
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うす、薄着、って、 あれ、い、いつ、いつのこと、
[記憶の中、彼の前ではワンピースしか着ていなかったはず。 …靴を履いてふらつくのは何も言えないけれど]
……、 ヘクターさん、
[いろいろなものが込み上げてきて 僅かに涙声になりながら、名を呼んだ]
(69) しふぉん 2012/06/01(Fri) 23時頃
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―ヴェスと言葉を交わしていた頃― [ 『おかえり、』>>66
そのたった一言が、嬉しくて、一筋の涙が零れた。]
―――…ただいま、ヴェス
[ふわりと微笑んで、握った手に僅かに力は入っただろう。 嬉しくて、嬉しくて、幸せで……
それから、彼の傍らの獣に気づいたか>>50*]
(70) kasuga_2jp 2012/06/01(Fri) 23時頃
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― 少し前 ―
[主の物言い>>65に、大きな笑い声を上げた。]
くっくく……御前さんにそんな反応もらえるなら 言ってよかったなァ、おい?
[けらけらと引かない笑いと、殴られる胸。]
おいおい。 悪魔は死なないって身をもって知ったばっかだろォ?
[ぽん、と頭に手を置いた。*]
(71) birdmen 2012/06/01(Fri) 23時頃
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[嫌らしげな笑みを浮かべる魔女を冷ややかに見つめる。 誘いへの応えは――]
僕が興味があるのは魔法ではなくて、貴女だよ、魔女様。 力そのものではなく、貴女がそれを持つに至る過程に興味がある。
[ただ――]
僕の"頼み"の"対価"がそれであるならば、 ――僕はそれを飲もう。
(72) rusyi 2012/06/02(Sat) 01時頃
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[それは魔女との契約だったのだろうか。
イアンは口角をにやりと歪めると、]
しかし、"人間"の男が大嫌いとは魔女様は意外と初心だね。 いや、男全般が嫌いなようでなくて何よりか。
[と告げ、身を翻して歯車部屋へと戻って行く。 扉に手をかけると振りかえり――]
イツカ貴女を満足させてあげるヨ。 ――僕の勝利を持ってネ――。
[その過程が長く険しくとも、今のイアンには関係のない話だったろう。 魔女との"約"は守られるだろうか、ただそれのみが――]
(73) rusyi 2012/06/02(Sat) 01時頃
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[魔女の言葉>>@6にイアンは暫し逡巡する。 死んだ自分は何時かは忘れられる存在なのだ。 それが早いか遅いか、自動であるか他動であるか。 問題は――]
ソフィアが僕を忘れるのニ、 自分の力で乗り越えるノと、 他者に忘れさせられるノでは、 ドチラがソフィアの為になると思フ?
[自問。 ――嗚呼……それでも]
(74) rusyi 2012/06/02(Sat) 22時半頃
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――構わないヨ
[と答ヘル、何故なら――]
ソフィアにはモウ自分の光がある。 貴女が消してくれると言うなら、ソレも手ダ。 自分で乗り越えてくれる方が正しい路ではあるけどネ。
[それに自分はソフィアへの想いを"絶対"に忘れることはないのだから、 "絶対"に 一方的な想いとなったとしても――]
(――好きだよ、ソフィア 例え忘れ去られても、未来永劫ずっとね――)
(75) rusyi 2012/06/02(Sat) 22時半頃
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ふふ、勝手な生き物だからこそ進歩するんだよ。 魔女様はテンプレートな男の方が好みなのかい?
[くつくつと笑いながら、紅い蝶に運ばれていく。 最後に一言――]
存外、保守的、否、トラウマか――
→図書館*
(76) rusyi 2012/06/02(Sat) 23時頃
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―大広間→図書室―
[地下へと続く階段を駆け足でおりて 一段一段確かめるように降りていた以前とは、もう違う事を実感する
図書室の重い扉を開けるのに、ヤニクが手伝ってくれただろうか]
…わぁ……! [思わず感嘆の声をあげる 見渡す限りの、本。本。本。]
…っ……?
[気のせいだろうか、肩の痣が少し疼いたような気がした 赤い蝶がこの場所を覚えているからなのか
あの時の出来事を次々と思い出す…*]
(77) kulenahi 2012/06/02(Sat) 23時半頃
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―図書室―
ソフィア、あまり走ると危ない。……っ、…
[地下へと降りて進んだ先。 図書室は最初に見た時と同じ姿に戻っていた。 あの炎と煙と、思い出せば、僅かに眉間にシワを寄せる。
感嘆の声をあげる>>77ソフィアに、それもすぐに微笑み変わるが 少し様子がおかしい。]
……ソフィア?
[近付いて、彼女の顔を心配げに覗き込む。]
どこか、苦しいのか?
(78) kasuga_2jp 2012/06/02(Sat) 23時半頃
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―図書室―
[ひらり]
[ひらり]
(79) rusyi 2012/06/03(Sun) 09時半頃
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[虚空から紅の蝶が
一匹、また一匹
現れ
舞い
漂い
集い
渦を為していく]
(80) rusyi 2012/06/03(Sun) 09時半頃
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[紅の蝶が再び虚空に溶け去った痕に、 霊体となったイアンは在った。
それは生者の色をしておらず、身体は透け、酷く曖昧な像をしていただろう。 ただ、その声は紛う方無くイアンのものだった]
しかシ、なんとも言い難い感覚だネ。
[現れたイアンにソフィアとヤニクはどう反応しただろうか]
(81) rusyi 2012/06/03(Sun) 09時半頃
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[イアンはヤニクを見やる]
ふム、壮健そうで何よりだネ。
[短い期間だが、霊体として共に過ごしていた彼は ヴァスパタインの"願い"により再び生を得ていた。 ソフィアを妹のように見ている彼は、 この後もずっと見守ってくれるだろうか]
ヤニク、ソフィアと話したい事があるンだ。
[――きっと大丈夫だろう、と言葉を紡いだ]
(82) rusyi 2012/06/03(Sun) 09時半頃
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[イアンはソフィアを見ると、陰りのある表情に一瞬眉をひそめ、 すぐに微笑み]
ソフィア――
[愛する少女の名前を呼んだ。 抱きしめることが叶わぬ分、愛しみを込めて]
(83) rusyi 2012/06/03(Sun) 09時半頃
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―図書室―
っ、……!
[一匹、また一匹と現れる紅い蝶に>>80警戒を示す。 だが、現れたのがイアンだと分かると表情を和らげた。]
イアン……
[ちらりと心配げにソフィアを見つめる。 好きな人の死を目の当たりにして、ソフィアはどうするだろうか。 ソフィアと話がしたい>>82と言われれば、こくりと頷いた。]
ソフィア、俺は謁見室にいる。 話が終わったら、おいで
(84) kasuga_2jp 2012/06/03(Sun) 12時半頃
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[彼女の頭をぽんと撫でてから、その場を立ち去った。 去り際に薄い存在になったイアンをちらりと見る。
彼が魔女に何を願ったかは、知る由もない。 ただ、少しだけ不安を抱いた。 妹のように思う少女が、これ以上悲しむことが起きなければ良いと、
イアンと視線は混じったか。彼の想いを理解して、再び頷く。 ソフィアが願えば、妖精はずっと見守り続けることだろう。 彼女の生を、*]
→謁見室
(85) kasuga_2jp 2012/06/03(Sun) 12時半頃
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[>>80赤い蝶が舞い、そこに現れる男の姿に驚き立ち竦む だが声を聞けば、それが愛する彼だという事を認識して]
イアン!
[にぱぁ、と笑顔に。 >>84「謁見室に…」というヤニクの言葉にコクリと頷き タタッと軽い足取りでイアンの方へかけてゆく]
イアン! 会いたか………っ…!?
[伸ばした手は、彼の身体をスルリと通り抜け バランスを失い転びそうになる]
(86) kulenahi 2012/06/03(Sun) 13時半頃
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[その後再びイアンの前に立つ よく見ると、身体が透けていて 声もどこか"響"に似ているようで 不安になって、表情を曇らせる]
い、アン…?
[確かめるように、その名をもう一度。]
(87) kulenahi 2012/06/03(Sun) 13時半頃
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ねぇ、イアン…どこに行ってたの? 寂しかったんだから… …ずっと、一緒にいようね
そうだ、あたし…目が見えるようになったの…!
ほら、イアンの顔もちゃんと見え…
[そう言って頬に触れようとするが、少女の手は空を掴むばかり その顔が小さく微笑んで自身の名を呼べば>>83]
…なぁに?
[イアンが気付かない程の不安を滲ませた無表情な顔で ゆっくりと聞き返しただろう*]
(88) kulenahi 2012/06/03(Sun) 13時半頃
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ツェツィーリヤは、| 冫、)ジー
lalan 2012/06/03(Sun) 17時半頃
ツェツィーリヤは、ミケちゃーん、もふもふ!!
lalan 2012/06/03(Sun) 18時頃
ヤニクは、ツェツィーリヤもふぎゅーした
kasuga_2jp 2012/06/03(Sun) 18時頃
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―謁見室― [謁見室に戻れば、まだそこでヴェスは眠っていただろうか。 風邪をひかぬようにと掛けた上着がずり落ちていたか。 それを掛け直して、そっと彼の隣に座った。
眠る"友"の穏やかな寝顔に、淡く微笑む。]
(89) kasuga_2jp 2012/06/03(Sun) 19時頃
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[寝顔を見つめながら思い出していた。 ミッシェルが言っていた、占い師に恋をした妖精は 泡になって消えたという話。自分も一度、花となって消えた。 彼に己を知って欲しくて、彼の心に、刻んで欲しくて
友に抱く、この想いが恋なのか、違うのか。 それははっきりとは分からないけれど、
もう二度と彼の前で朽ちないように、 もう二度と、彼を苦しめぬように
喪ったものはもう、戻らないけれど 新たに手にしたこの絆は、今度こそ守り抜こうと心に誓う。
ソフィアが戻って、彼が目覚めたら、照れくさそうに笑って 言葉を紡いだだろう『共に、生きてくれないか』と*]
(90) kasuga_2jp 2012/06/03(Sun) 19時頃
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[図書室を後にするヤニク>>84に感謝の言葉を述べる。 彼のソフィアを見る目は、兄の様な感じで、 こちらを見るヤニク>>85に微笑みを返した。
身体を擦りぬけていったソフィア>>86に向きなおり]
ソフィア――
[少女の名を呼び返し、頭の上に手を置いた。 否、その位置に手をあてただけで感覚はないだろう。 一生懸命に話しかけてくるソフィアに――]
うん、目が見えるようになってよかった。 僕は――
[――死んでしまってね]
(91) rusyi 2012/06/03(Sun) 20時頃
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[あくまでも、軽い口調でソフィアに告げる。 まるでそれが深刻なことではないかのように]
今は霊体と言うやつらしい。
[透ける手を、頬に触れようとするソフィアの手に重ねる]
お話することは出来るけど、
もう、抱きしめてあげることもできない
もう、口づけを交わすこともできない
[そして――]
もう、約束を、守れない
(92) rusyi 2012/06/03(Sun) 20時頃
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[一つ、一つ、言い聞かせるように口にする。 ソフィアはどんな表情をしているだろうか。 イアンは触れることの叶わぬ手で、その頬に手を添える]
謝ることしかできない。
寂しい想いをさせてしまうことも、 一緒に居ることができないことも、 約束を守ることができないことも、 触れあうことが、できないことも――
[――だからね]
――お別れをしよう。
(93) rusyi 2012/06/03(Sun) 20時頃
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― … ―
[ 穏やかな眠りの中で、懐かしい夢を見ていた。 それは、"この後に広がる筈だった未来"の、夢。
慣れ親しんだ湖畔で、"友人"と、ふたり。 ランタンの灯りを片手に過ごす、優しい夢を]
「 後悔してないよ、俺は 」
[ そう云って微笑む姿は、以前よりぐっと大人びて。 褐色の肌を掻きながら、どこか照れ臭そうに笑う ]
「 胸を張れよ、ヴェス。 "護る方法"も、識ったんだろ?」
[伸びた腕の暖かさを、忘れたのは何時だったか。 ふわりと漂う香りが、花の香に置き換わったのは、いつだっただろう]
(94) Noah 2012/06/03(Sun) 22時頃
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「俺は 自分が死ぬことよりも、 お前が其れを悲しんでる方が、嫌だった。
ただ笑っててほしいだけだったんだ、
ただ、お前に幸せになってほしかっただけだったんだよ」
[ ふたりで遊ぶ夢が、現実であれと、 そう、願わなくなったのは、"いつ"からか、]
「 帰る場所がない俺を、受け入れてくれたのは。 ヴェスと、じーさんで、 それが、嬉しかったから 」
(95) Noah 2012/06/03(Sun) 22時頃
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