人狼議事


296 ゴールイン・フライデー

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【人】 奴隷運び ヌヴィル

[ごろ、と逆側に寝返りを打つ。
比較的整然とした棚に並ぶのは、もう長いこと開けていない靴箱にカレンダー、それから古いラジオ。

固定の周波数から流れてくるのは、耳馴染みのいい男の声。
切欠なぞ覚えていない。始めはほとんど耳に届いてもいなかった。くだらない恋愛相談が莫迦莫迦し過ぎて、逆に面白がるようになってからは工場で、移動中の車の中で、時報代わりにもなると流すようになり。

土日も放送があると知ってからは、むさ苦しい部屋に陳腐でポップなラブソングが流れる始末。
内容によっては無意識に突っ込みも入れていた。

"そういうアンタはさぞ大層な恋愛してきてんだろうな"
とか。

"よくそんな気障な台詞、素面で言えるな"
とか。

共感を覚えたり感心したり、思わず声を出して笑う日も。]

(57) 2019/05/20(Mon) 00時頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

[睫毛を伏せる度に、脳裏に鮮やかに映るのは店を出る前に垣間見た、まだ瘡蓋も薄い赤い筋。

血が滾るような高揚は、酒のせいじゃない。
頬の火照りが収まらないのは、暑さのせいじゃない。

食後の一服も忘れ、塒へと駆け出した。服を脱ぐのももどかしく、そのまま冷水を浴びて、蹲って頭を抱えた。獣が残した爪痕に何を想像したか、なぞ。絶対に知られたくない。

離婚して暫くしてから、開き直りと自棄で、遊び人めく振舞いに興じたこともあった。
老若男女、薄く浅い、一夜の付き合い。
すぐに向かないと気づいて諦めをつけてからは、すべてのリビドーを労働へと変えてきた。妻と娘への裏切りを忘れぬように、金という形ででも、返せるものがあったことに感謝しながら生きてきた。

それが、どうだ。あと少しで役目が終わるからって、枷が外れるからって、こんな────。]

(58) 2019/05/20(Mon) 00時半頃

【人】 奴隷運び ヌヴィル

[いつになく張りのある声が、ひときわ大きくスピーカーから響くのと同時に起き上がり、再び冷水を浴びに向かう。

食べれば食べただけ腹が減るのは何故だろう。
始めはなんとなく、気の良さそうな顔を眺めるだけでいい気分になれて、其れだけで良かった筈なのに。
ひとつを知れば、更にもっと知りたくなる。
どこまで知れば満足できるかなんてわかりゃしないのに。

じ、と。唇を咬み締めて俯く。
あの夏も、こんな風に苦しかった。会いたくて、ただ、会って顔が見られるだけで、声が聞けるだけで幸せだった。

──どんな声だったか、もう覚えちゃいないのに。
美化された思い出だけがいつまでも、べったりとくっついて剥がれない。]**

(59) 2019/05/20(Mon) 00時半頃

【人】 公証人 セイルズ

[カウンター席に座らないのは、振り返らなければ店内の様子を見る事が出来ないからだ。
周囲と話しているならともかく、意味もなく店内を振り返るのは流石に目立つ。
だからいつも、ほんの僅かに視線を動かすだけで見える場所に
視界の端に捉える位置にあの人が座ってくれる事を期待していた。

気付けばいつの間にか、いつも視界の中にあの人が居て
自然と目で追いかける頻度も増えていく、ああ、怪しまれていないといいけれど。

名残を惜しむように食べていたジェラートも、やがて溶けて空になる。
夢を見る時間は終わりだと。]


 ごちそうさま、今日も美味しかった。


[そう言って席を立ち会計を済ませる。
店を出る前に、もう一度だけ視線を向ける。
こっちを見ていたような気がするのも、きっと偶然だと
そう、自分に言い聞かせて店を出た。
そうでもしなければ、あの人が帰るまで居座ってしまいそうで。]

(60) 2019/05/20(Mon) 02時頃

【人】 公証人 セイルズ

[土曜はトラブルで呼び出されでもしない限りのんびり朝寝を決め込む。
遅い朝食はグラノラ・バーとラテ・マキアート。
出来るだけ金と手間を省きつつ栄養をと考えた結果がこれだった。

グラノラ・バーを齧りながら新聞に目を通す。
だけど頭に浮かぶのは、昨夜のあの人の事ばかり。
思えば、偶然が重なる日だったな、なんて
俺にとってはとても嬉しい偶然だったけれど

もし、あれが偶然なんかじゃなかったら?
そう考えて苦笑する。そんな都合のいいことがあるはずがない。
あの人が、俺を見ていてくれた、なんてこと]


 願望が出すぎだろう、俺……


[自分に呆れながらカップを口に運ぶ。
気付かれたくないくせに、見ていて欲しいと願う矛盾。
本当に、面倒な物を飼っちまったと思う。]

(61) 2019/05/20(Mon) 02時頃

【人】 公証人 セイルズ

[都合のいい妄想は虚しいだけなのに
あの人も同じように思ってくれたらいいなんて。
だけどそれは、同じように悩んでいて欲しいと願うも同じで
出来るなら、あの人にはそんな思いをして欲しくないから。]


 ほんと、矛盾してるなぁ


[グラノラ・バーの残りを口に放り込んで噛み砕き、残ったコーヒーで流し込む。

このままでいいと思いながら、もっと先を望んでしまう。
もっと知りたいと願ってしまう、声も、表情も、その先も。
ずっと、自分だけを見て、自分だけの物にしてしまえたら……

手を伸ばしたら逃げてしまうと、わかっているのに。
わかっているから、こうして見ているだけでいいと決めたのに。]

(62) 2019/05/20(Mon) 02時頃

【人】 公証人 セイルズ

 ……今、何をしているんだろな、あの人は。


[夢想するにはあまりにもあの人を知らなすぎて
浮かぶのは、タヴェルナで垣間見る、カトラリーを持つ綺麗な指と
食べ物を運ぶ口元の動きの艶めかしさ。

あの唇で名を呼ばれて、あの指に触れることが出来たなら
ああ、今この時に、どこかの誰かがその幸運を味わっているのかもしれない、なんて。]


 手に入らないものほど焦がれるとはよく言ったもんだ。


[自嘲気味に零して、大して頭に入らなかった新聞を放り投げる。
そんな事は高望みだ、そう、例えば
名前も知らないあの人の瞳、その視線と交わって、視線で抱きしめ合えたなら
それだけで、いい。]

(63) 2019/05/20(Mon) 02時頃

【人】 公証人 セイルズ

[そんな風に、またひとつ、自分に嘘をついた。**]

(64) 2019/05/20(Mon) 02時頃

【人】 放蕩者 ホレーショー

[目覚まし時計の音に目を覚ます。
冷蔵庫の牛乳を煽って、ついでに卵を2つ、そのままの流れで火にかけたフライパンに落とす。
再度開けた冷蔵庫から、ウインナーを3本ばかり取り出してフライパンの卵の隣に放り込み、それからトースターに食パンを2枚投げ込んだ。

昨晩は飲まなかった分、食うモンもあまり進まず。
空きっ腹に朝食を詰め込む。
仕上げとばかりにリンゴを丸かじりしながら鏡を眺め、無精髭の顎をざらりと撫でて、まだイケる、なんて思う。
どうせ今日も、内勤だ。
書類仕事も続けばうんざりしてしまう。

1週間。
また、1週間、待たねばならぬ。
今度の金曜は、夜勤明けの休前日だ。
酒の勢いを借りれば、あわよくば、なんて。
どうせできもしないことを思う。

正直言って、予想外だった。
彼を、口説くことはおろか、視界に入れることすらできないなんて。]

(65) 2019/05/20(Mon) 08時半頃

【人】 放蕩者 ホレーショー

[3本足で店を訪れた俺に、向けられた視線がほんの少し気まずかった。
だから俺は、わざと杖を持ち上げて笑った。]

 いやー、大したことねぇのよ?
 医者が大袈裟なだけでさぁ、

[ケラケラと笑ってみせるが、なにやら配慮されたのが歴然の席をあてがわれて。
翌日も仕事があるからと、元々あまりの向きはなかったが、怪我人はダメ、なんて看板娘から釘を刺されれば逆に飲みたくなる。
飲ませて貰えぬ酒の代わり、寂しい唇は甘くて重いタバコを、火をつけぬまま咥えて弄んだ。

決まった曜日の決まった時間、続けて訪れれば次第に顔なじみもできてくる。
雰囲気も手伝って、たわいもない言葉をひとつ、ふたつ。
交わすうちに、遅れて訪れたその姿に、心臓が一つ跳ねた。

なぁ、こっち来いよ。
一杯奢るぜ。

軽薄に唇に乗せかけた言葉が霧散して、再度火のない煙草を咥えこんだ。]

(66) 2019/05/20(Mon) 09時頃

【人】 放蕩者 ホレーショー

[学もなければ雅やかなコトへの興味もない己には、彼の仕事の何たるかはわからない。
けれど、いつだか戯れにガラスで紡ぎだした音色がいつまでも耳の奥にこびりついている。

その音をいつか忘れてしまう前に、もう一度、なんて。

ろくに声も聞いたことのないその人の声の代わりになっている音を、何度でも反芻する。
曲どころかメロディにすらならないくらいの、数音の羅列。
どうやったって、ほかのモノでは同じ音は作れない。
質は劣っても味を真似ることはかろうじてできる、居酒屋の料理とは違う。
その料理すら、お任せが基本で料理名などあまり認識していないのだ。
あの音の連なりに名前があったとして、もちろん知ることはない。
だから、誰かに聞くことも、再現に助力を乞うことも、できない。

俺にとっては唯一無二のソレだった。]

(67) 2019/05/20(Mon) 09時頃

【人】 放蕩者 ホレーショー

[現場に出ることができなくなって、命の瀬戸際が感じられなくなって。
夜遊びはあれ以来、一度きり。

枯れるにゃ早すぎンだろ、って、自分にツッコミいれてみるが、どうにもそんな気にならない。
己の内側にずっとマグマのようにドロドロわだかまって逝き場を無くしていた欲が霧散してしまって、どこかぼんやりとした心持ちに拍車がかかる。
残るのはゴロゴロとした、やたら重たい塊だけ。
そのくせ中々熱だけは引かずにいる。

同時に、彼に抱く気持ちも、なにやら別の感情に変わりつつあることに気づいていた。
同じ空間で息をしている、それだけで何やら満足してしまう、そんなのは不健全だと思うのに。

生きてるって、そんだけで尊いモンよ?

いつかまだまだ青かった俺に誰かが言った言葉。
それは、痛いほどに実感し続けている、ワケなのだが。
生きてるンなら必ずあるはずの、匂いを、音を、温度を。
この鼻で、耳で、掌で感じたい、と。
臆病な俺は、願ってしまうのだ。]

(68) 2019/05/20(Mon) 09時頃

【人】 甲板員 デリクソン

[ 実家で飼育していたレトリバー犬と違って
 子猫を抱えて寝たら腕で潰しそうで怖い。
 ケージから出たがる子猫にごめんな、と頭を撫で
 ベッドに潜って、寝息を立て、ひとつの夜を明かす ]

 ―――!?

[ ―――バッと飛び起きた。

 寝ぼけ眼で見ても分かる、ケージのドアが空いていた。
 なんで?缶ビールなんざ3本しか飲んでないのに
 酔っ払って浮かれてケージを開けたりしたのか。
 ゴミ溜めで暁を迎えた間抜けぶりを思えば
 酔が回って無意識の行動も有り得ない話では無く
 大慌てで家中をドタバタ探し回る。
 子猫にそこまでの身体能力は無いのに棚上も
 子猫でも入れないようなマグカップまでひっくり返す
 そんな時。
 ベッドの下に脱ぎ捨てたパーカーがもぞりと動いた
 フードの中から顔を出したのは、探し猫。 ]

(69) 2019/05/20(Mon) 19時半頃

【人】 甲板員 デリクソン

[ 脱力し、ずるずると床に座り込む。 ]

 脅かすなよぉ……なにそれ可愛い……。

[ フードを洞穴みたいにして這い出た幼子は
 丸い瞳で何か?って顔して此方を見ている。

 苦言も愛着ばかりが篭ってしまうのは無理無い。 
 やらかされたマーキングにしょうがないなと
 目尻を甘く下げてしまう。
 柔らかい場所に尻をつけたがる生物だ、しょうがない。
 トイレの躾が成功するのは未だ先の話になりそう。 ]

  ……お前やらかしたなぁ、まあいいけど。

[ 波色のサーフ板が爪研ぎに遭った方に叱責の声も尖るも
 こいつは爪研ぎ専用にしようと考えを改めた。
 亀裂も入っているし、何十年前の遺物だって話だ。 ]

(70) 2019/05/20(Mon) 19時半頃

【人】 甲板員 デリクソン

[ 一日の仕事を終え、猫が眠るまで見守って
 タヴェルナと逆方面――月に一度の楽しみである
 邪道系のトラットリアに足を運ぶ。

 なにが邪道かって、此処はニンニク専門の店なのだ。
 芳香を好んでも悪臭を好まない手合いはきっと来ない。

 こんな店、月に一度、それも金曜日と離れた日にしか
 通えるわけが無いだろう。 ]

 おぉ、この臭さ堪んねえ〜〜

[ テーブルに特有の臭いが染み付いてやがるから
 おしぼりすらニンニク臭がプンプンだ。
 
 小麦色の命の素が届いて直ぐに
 白い宝玉たっぷりのトーストと
 ガーリックチップたっぷりなだけでも
 充分な悪臭源なのにガーリックパン粉焼きの
 ラムチョップステーキをオーダーする。 ]

(71) 2019/05/20(Mon) 19時半頃

【人】 甲板員 デリクソン

[ 声優の養成所に通う資金集めで一時期だけ
 バイトしていたトラットリアを思い出す。
 シュパーゲルは残念ながらとっくに旬を過ぎた季節。
 けれど氷水で冷やしたトマトと旬のニンニクは
 大量なほどバックヤードにあった。
 束ねたレンタルパラソルの隣だ。

 サーフィンやり放題でそれなりの資金稼ぎになったし
 水平線に沈む太陽は、目眩がするくらい綺麗だった。

 肉汁滴るラムチョップを齧りながら想う。
 あの頃は引き締まっていたのに、今は…下腹が…。
 加齢だけでなく、ジャンクが好物であり
 酒を飲み歩いて座り仕事に合間の休憩はごろ寝では
 身体がなまってしまうのも無理は無い ]

(72) 2019/05/20(Mon) 19時半頃

【人】 甲板員 デリクソン

 ……はぁ。

[ ジェラートを舌で舐めとるエロチズムと
 もうひとりのフライデーを脳裏で描く。

 ニンニクの臭みも好ましいけれども
 トイレに立つ度横切る背の前で鼻を鳴らして感じる
 食べれない油の匂いも心を狂わせる。

 あの背中を見る限り、シャツの下は締まってそうで。
 シャツが張り付いていないのが惜しいだとか
 不埒な妄想を抱いては、食事の手が止まる。

 肉体労働者特有の煤汚れた作業服の袖に嫉妬しそうだ。
 あれが自らの腕なら―――腰に回して、……

 甘く抱いた妄執。
 辛味が効いたトーストで舌を刺激することで
 幻想から逃れ、ニンニク臭の溜息を吐く。 ]

(73) 2019/05/20(Mon) 19時半頃

【人】 甲板員 デリクソン

[ 若い頃と比べたらそれなりに体重も増えているだけに
 ジム通いでも始めようかとぼんやり考えてしまう。
 見目が良くなろうと無かろうと意味など無いのに。

 口臭が原因で、木曜日の朝は猫に頗る嫌われた ]**

(74) 2019/05/20(Mon) 19時半頃

【人】 山師 グスタフ

[……外界から遮音された工房の中、アップライトピアノを修復する。
このピアノは祖母が遺したものだから、と、依頼人の少女はこれからピアノを習い出すんだそうだ。
ならば、音はもちろんそうだけど、鍵盤の硬さにも気をつけなくてはいけなかった。

どれだけの理由があろうとも、つまらなければ、辞めてしまうだろう……弾くことは辛い、なんて、始めから思ってほしくない。

なんだって、自分のしたことに反応が返ってくるからこそ、そしてそれが思い通りであればあるほど、楽しくて、夢中になるものだから。]

(75) 2019/05/20(Mon) 21時頃

【人】 山師 グスタフ

[思い通りにならないから楽しいなんて思うのは、もっと先で良い。

……思考が、それる。

手を止め、休憩することにした。人の話し声もないから、いつもよく聞くラジオを流し始めた。
工房の床に転がり、そっと目を閉じる。

思い返すのは昨日の出来事。
……失恋の痛みをくれた青年と、再会してしまったのだ。]

(76) 2019/05/20(Mon) 21時頃

【人】 山師 グスタフ

[彼は才能があったから、いずれどこかでとは思っていたけど、まさかコンクール優勝候補のピアノ奏者として会うなんて思ってやしなかった。

……そして、予想通り、いや、……予想以上に……

彼と、穏やかに話すことができたのだ。
歳の離れた、一風変わった友人として。
もっとも、こちらが調律師だなんて告げてはいなかったので、ひどく驚かれたりはしたけれど、もともと風来坊を気取っていたから、彼は勝手に得心してくれたようで。
普通に話した。普通に笑った。彼から特別な何かを得たいだなんて、これっぽっちも思わなかった。

たぶんそれは、近頃の習慣のおかげ。金曜日のタヴェルナで、あの人と一方的にとはいえ出会ったときから……]

(77) 2019/05/20(Mon) 21時頃

【人】 山師 グスタフ

[……は、と。

浮かびかけた思いを、とっさに殺した。]

(78) 2019/05/20(Mon) 21時頃

【人】 山師 グスタフ

[…………。

"どうしたんですか?"

"ああ、いや、なんでもないさ"

そういって、顔を横にふって、目の前の青年をじっと見た。
ああやっぱり、と、自分の心の本音に愕然とした。]

(79) 2019/05/20(Mon) 21時頃

【人】 山師 グスタフ

[死んだ恋を眺めている。
殺した恋を眺めている。
完全に終わったものを、終わってよかっただなんて、思ってしまった自分が……嫌だった。

熱く燃えた心だったなら、それが鎮火したとしても、懐かしく切なく思い起こされるものではないのか?どうして自分はほっとしている?……もう二度と、この青年と会いたくないなんて、思っている?

……それは、絶望だった。
いままでも、そしてこれからも、穏やかに在りたいと願っていた。周囲に争いがなく、小さな平穏が続いて、その中にずっといられれば良いと本当に思っていた。なのに。]

(80) 2019/05/20(Mon) 21時半頃

【人】 山師 グスタフ

[……金曜日のタヴェルナには……

女主人も、看板猫も看板娘も、勝手に仲間だと思っている常連たちもいて……

偶然の積み重ねによって、あの空間が保たれていて、それは永遠に続くようで、だけど何か少しでも欠けたら、均衡が崩れてしまうんじゃないかなんて思えてもいて……

心地の良い音がある場所で……]

(81) 2019/05/20(Mon) 21時半頃

【人】 山師 グスタフ

[……それを、これからもずっと保ちたいのなら、

今、自覚しかけたこの思いは、早く殺すべきだ。

なら、殺そう。何もなかった。何も、と。
……一度殺せているのだから、まだ恋になる前の思いだなんて、いくらでも……]

(82) 2019/05/20(Mon) 21時半頃

【人】 山師 グスタフ

[……、いや、だなあ……。]

(83) 2019/05/20(Mon) 21時半頃

【人】 山師 グスタフ

[ラジオを止めて、体を起こした。
口の中がからからで……無性に、乱暴な気分になった。

もし、自分がもう少し若かったら、本音を包み隠さずぶちまけて、それでもなくしたくないとわがままを言って、そんな気持ちを発散できたかもしれない。
ああ、でも、できるわけがない!

……乱暴な気持ちはおさまらない。仕事なんか手につくわけがない。
そして、それなりに歳をくっているから、こんな時にどうしたらよいか選択肢はあるわけで。
……誰にも何も言わないから、きっと、誰も軽蔑なんかしてくれない。

そう、今の自分を軽蔑できるのは、自分自身だけだ。]

(84) 2019/05/20(Mon) 21時半頃

【人】 山師 グスタフ

[身なりをそれなりに整えて、地下鉄の駅へ向かった。
いくつかの駅をやりすごして、この街を出て、
……同胞、が、いそうな場所は、いくつか知っているから……]

(85) 2019/05/20(Mon) 21時半頃

【人】 山師 グスタフ

[二度と会わない男だったら誰でも良いから]**

(86) 2019/05/20(Mon) 21時半頃

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