人狼議事


191 忘却の箱

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シーシャは、お喋りの続きはまた明日。おやすみ。**

roki 2014/09/13(Sat) 04時頃


【人】 露店巡り シーシャ

[つま先がコンクリートの地面を離れる。身体が傾く。
フェンスから手を離した瞬間、駆け寄ったその人の指先が、ほんの一瞬だけ、触れた気がした。


いつも髪を撫でてくれた、あの、やさしい手。



────それだけで、もう、全部。満足してしまった。]

(29) roki 2014/09/16(Tue) 00時頃

【人】 露店巡り シーシャ

─エピローグ・208号室の患者─

(30) roki 2014/09/16(Tue) 00時頃

【人】 露店巡り シーシャ

[丘の上では、白い風が吹いている。
緩やかな傾斜の坂道を、背の高い青年がゆっくりと登っていく。手元のメモから顔を上げると、道の上に小さく白い建物が見えた。
まるで箱のようなその建物の周りには、色とりどりの花が咲いている。

坂を登りきると、一度辺りを見回してから。細身の体は、玄関へと吸い込まれていった。空は高く、突き抜けるような晴天。蝉の声はもう、無い。]

──そう、ですか。

[サナトリウムの応接室。向かい合って座る医師が話し終えると、青年は静かな声で言った。手にしたコーヒーカップの中、満たされた液体が小さな波を立てる。
ソーサーの上にカップを戻し、両手で目元を覆った。事前の電話で知っていたことではあるけれど。吐いた息が、震える。]

やっと…やっと見つけることが出来たんですが…
そうですか…兄は、死んだのですね……

[うつむいた顔を、黒い髪が隠す。
チョコレート色の瞳が見詰める、デスクに広げられたカルテには。

アルセーニー・ナルギレ

それは、かつての、208号室の患者の名前。]

(31) roki 2014/09/16(Tue) 00時頃

【人】 露店巡り シーシャ

…すみません。──部屋を、見せてもらっても…?

[目元を拭った青年が、泣き笑いの顔で医師に問う。了承を貰えば、礼を述べ連れ立って歩きだした。]

……父が、兄を金のために売ったのを知ってから。
オ…僕は家を出て、自分なりに行方を捜していたんです。あの人の髪と瞳の色はとても目立ちますから、きっと見付けてあげられると思っていたんですが…
少し、…遅かったんですね……

[青年は歩きながら、ぽつぽつと話す。依然潤んだ目のまま、時折、リノリウムの床を見つめて。]

ここに居る事を教えてくれたのは、サーカス団員の方でした…
かつて兄と同じ場所から一緒に逃げた方の、一人で。

[手紙をくれたんです。
呟いて、視線を上げた。そこは208号室の部屋の前で。
青年は、一度だけ大きく息を吸って。その扉を開けた。]

(32) roki 2014/09/16(Tue) 00時頃

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