65 In Vitro Veritas
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― 地下2階 空き部屋 ― [知っていたね?と確認の言葉を投げられて、 ため息をつく、やるせない諦めの中にある。 投げられた問いに肯定を示すように、返すのは一言]
俺にだって、大事な人だ。
[その人が引き裂かれたのは体。 その人が引き裂かれたのは心。
どちらが不幸なことか、そんなことが比較できるのか。 誰もわからないだろう、と投げやりに笑うような口元。 こころは、決して笑ってなどいなかったけれど]
[何が悪いのか][誰が悪いのか]
[問いと、形にならない答えが、 頭の中にもやのように渦巻いている]
(3) 2011/10/02(Sun) 18時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/10/02(Sun) 18時半頃
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[離れるために押しやろうとする、 散花を追うべきだし、ああ、その前に蝦江と雪織、 2人を殺したのは、彼なのか、問うべきだと思って――]
ッ、 何を。
[また腕を掴まれる、相手はわかっているのかいないか。 無理に抵抗すれば腕を痛める、 その恐れに、身動きが取れなくなる。
与えられる者、奪われる者。 どちらにも選択の自由は存在しない。]
――……何故? そういう仕組みの中に、 そういう世界に生まれたからだ。
[靄のような思考が休息に冷えて、かたちを為していく]
(23) 2011/10/02(Sun) 22時頃
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―――ッ、
[ぎり、と後ろ手に回された腕が拘束される。 寒さにふつりと肌が粟立つ、少しだけ肩が軋んだが、 痛めるほどでもない、腕の自由を奪われているというのに、 ただその事に安堵する。]
……君は何がしたいんだ。
[下から睨むように肩越し振り返る、笑む唇が目に入った、 視線を上げれば、嗤う細く狭められた瞳。 ゆっくりと這うように首に触れる指先 ――自分のものとは、大分異なる。]
(24) 2011/10/02(Sun) 22時頃
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殺す気か。
[その指を、そう感じたところで抵抗はない]
君が俺を殺すつもりなら、 君はやっぱり俺だろう。
[その指が首を絞める間でもなく、息苦しさの中にある。
存在するシステムも、 システムを生み出したものも、 システムに生み出されたものも、
取り巻く欲望と罪の全てが耐え難い穢れだ。 ゆっくりと目を閉じる――何か囁くような声が、聞こえる*]
(25) 2011/10/02(Sun) 22時頃
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[>>33 首に沈みかけた指が止まる。 否定の言葉を否定する、断言する響きを持って]
違わない。
[硬くなる背後の表情とは間逆に、 目蓋を閉ざしたまま、柔らかに笑みのかたちになる唇]
“自分”を消したいなら、 君は俺だよ。
[今度こそ、可笑しくて、笑っている。]
(40) 2011/10/02(Sun) 23時頃
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この穢らわしいシステムも、 システムを生み出した者も、 システムから生み出された者も、
存在しない世界に行けるのなら、 ―――それはそれで素晴らしいだろう?
[喉の鳴るように、笑いが零れる。 優しい声で、語りかけるように、]
(41) 2011/10/02(Sun) 23時頃
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それに単純な理屈だ、 同じものは ふたつ いらない。
[告げれば、首筋に再び指が沈もうとするのを、感じた]
(43) 2011/10/02(Sun) 23時頃
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―地下2階 廊下― [皺のついたシャツのボタンをはめなおす。 シャツの袖にはほんの小さな血染みが着いたけれど、 よく注意して見なければわからないほどの本当に小さな点だ]
――……
[“コーダ”がどうしていたかは知らない。 一度首筋に沈んだ指は、けれど結局それ以上締め続けはしなかった。
扉を開けて廊下に出て、歩く。 重く暗鬱な世界、息苦しさは変わらない。
ぼんやりと思うのは―― “どちら”も息苦しさをもたらすものだ、ということ]
(56) 2011/10/02(Sun) 23時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/10/02(Sun) 23時半頃
セシルは、コントロールセンター方面へとむかえば、黒田の姿があっただろうか
2011/10/02(Sun) 23時半頃
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―地下2階 廊下― [コントロールセンターから出てきた黒田がこちらへ駆け寄ってくる そういえば岩瀬と蝦江が死んでから、 非常用転送装置の確認はしていなかったが、 変わらず動いていないだろうことは察せられた]
……何人になったらここから出られるのか。
[頷き返し、廊下の隅へと向かいながらぽつりと零れる呟き。 潜めた声の問いかけに、ちいさく笑った。 “自分”が彼らを殺すとしたら、動機はなんだろう]
ああ……そうか、 ここから出る為に、殺すってことか。
[ゆるく首を振って、そんなことはしていない、とそう示す]
(63) 2011/10/03(Mon) 00時頃
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岩瀬も蝦江も殺したのは“彼ら”だろうね。 2人とも殺害される理由は充分にある。
――でも、誰が殺したか、 そんなことを知ってもどうにもならない気がするよ。
それを知って君は何が出来ると思う?
[見つめる瞳をゆっくりと瞬きながら、見返した]
(65) 2011/10/03(Mon) 00時頃
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[唇がへの字なったことには気付かないまま、 そう、意識はどこかまだ上の空にあって]
恨み、か。 確かに、蝦江くんの言葉は、余り好きではななかったな。 自分の汚い部分を見せ付けられるような気は、していた。
[恨み、ふとそれに反応して、言葉が零れた。 雪織へ零された言葉は、音にしなかっただけで、 自分もきっとどこかでそう思っていたことだ。
語り口はただ穏やかだ。 微笑を湛えたような口元のまま、 投げた問いに返る彼女の言葉を聞いていれば、表情は消える。]
(70) 2011/10/03(Mon) 01時頃
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[眉根の寄せられた、少しだけ悲しげに。 首を傾ける仕草には既視感がある、 彼女と同じ者はまだここにあることを思い出す]
随分簡単に殺すなんて口にする。 ……こんな所に閉じ込められた、せいか?
[そしてもう一つ、思い出したこと。 やはり簡単に 殺す、と脅しの言葉を口にした人]
そういえば散花くんは――……? 剥き出しの刃物を持ったまま、歩いてたけど。
[明らかに様子がおかしかった、 散花はいまどこにいるのだろう、どこにいるにせよ、 “ここ”から逃れられはしないだろうけれど]
(71) 2011/10/03(Mon) 01時頃
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―地下2階 北側廊下― [過ぎった思考に“確認”を取ろうとしたところで、 水無月のクローンの近づく足音を聞いただろう。
よく、見通しのきく廊下。 その場所を選択した黒田の反応はどうだったか。 何か用事か目的のあるらしい様子に、声をかける]
どうかしたの?
[コーダじゃないコーダ、とクロには呼ばれたから、 その時に名乗っていれば、こちらも名前を聞いていただろう。
彼女の口から聞くのは、 散花とネクが死んだ、ということ]
……そうか、教えてくれてありがとう。
[どこか信じがたいような気持ちと裏腹に、 ひとつだけ腑に落ちることがある]
(74) 2011/10/03(Mon) 02時頃
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[きっと散花は自分の ように、]
こころが、 引き裂かれてしまったんだね。
[黒田は、クロは、その呟きを、 憐憫の滲む声を聞いただろうか*]
(76) 2011/10/03(Mon) 02時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/10/03(Mon) 02時頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/10/03(Mon) 13時半頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/10/03(Mon) 14時頃
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―地下2階 廊下― [>>83 水無月が姿を現したのは、 彼女のクローンから話を聞いた後だろう。 クロの姿はまだそこにあったか否か]
君たちには、まだ何事もないようだね。
[口元にほんのわずか微笑みを湛えたまま、水無月を見やる]
そういえば、散花君は言ってたな。 クローンとふたりきりでいるのはおすすめしない、って。
元が同じだからこそ、 耐え難い何か、というのはあるのかもしれないな。
[思い返すように、ぽつりと呟いた*]
(84) 2011/10/03(Mon) 14時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/10/03(Mon) 14時頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/10/03(Mon) 23時頃
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[>>109 仲良し、言葉に湧き上がるものに、 腕を押さえた、ほんの小さな血染みは肩の背に近く、 それは視界に入りはしないだろう。
彼に傷つけられた、というわけではない。 けれど、雨宮セシルに眉根を寄せさせるには充分だ。]
(113) 2011/10/03(Mon) 23時頃
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……たとえて言うなら、 見たくもない鏡を見せられてる、とか、 そんな気分になったりするんじゃないのかな。
案外、君は自分自身が好きなタイプ?
[同じ顔の2人が抱き合う様子に、ゆるく首を傾げた。 自分と同じ顔の人間にキスをする、 仮にそれを見せられていたら、尚理解できなかっただろう]
ああ、死ぬ気はなかったんだろう。 散花くんは自分のクローンから、何らかの危害を受けた。 だから、……殺すつもりだった?
[ため息と共に沈む眼差し、 あの時に止めるべきだったのだ、とぼんやり思う]
(114) 2011/10/03(Mon) 23時頃
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[>>117 自分だと思うから怖い、 そう言葉にするクロへ眼差しを和らげた]
クロはずいぶん、しっかりしてるね。 俺には君のそういうところは、 やっぱりなんとなく水無月くんらしく、見えるよ。
……君は、怖くはなかったの?
[穏やかな声で問いかけを向けて、 その眼差しは一度黒田へも向いた。 彼女にも自らのクローンへの恐れはあっただろうか。 休ませた方がいいかもしれないとふと思う]
(119) 2011/10/03(Mon) 23時半頃
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>>118
同じところが目に付かないのだとしたら、 それは幸いなことだと思うよ。 2人でここから出られるといいね。
[浮かべる笑みは嘲けるものではなく、静かなもの]
でも、 ヨーランダや蝦江君を殺したクローンは、 もしかたらそれを、許さないかもしれないね。
[無意識に自身の首筋にふれる、憎しみは確かに存在するのだ。 けれどそれは恐らく自分に向けられたものとは、違う。 水無月とクロと、2人を一度見比べた。]
(120) 2011/10/04(Tue) 00時頃
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[ふたりを殺したのは、誰なのだろう。 目の前のクロはあまりそうは見えない、 リーネも赤毛も同じで、彼もきっと違う。
散花と黒田と蝦江、 彼ら3人のクローンの誰かを想像する。 別に誰でも構わない、と思う。
抱く怒りは正当なものだ。 著しく歪んでいるのは、この世界のシステムなのだから。]
(123) 2011/10/04(Tue) 00時頃
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それにここから脱出することを考えたら、 人数を減らすのに、身近な存在と遠い存在とどちらを選ぶか。
クローンっていうのは、 もっと無垢な存在だと勝手に思っていたよ。
[自嘲の笑みを滲ませていれば、彼女から返る、 思いの外力強い宣言に瞬いて、ちらりとクロを見た。
危険が高いのは、オリジナルである水無月の方だというのに、 彼女にとってはそれでもクローンの方が、庇護対象らしい。 クロはそれに何を思いどう答えるのだろう]
(126) 2011/10/04(Tue) 00時半頃
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君のクロは、純粋だね。
[恐らく番号で管理される社会、では、 個人を認識せぬままに生きてきたのだろう、と思う。
鏡がなければ、自分の姿は見られない。 それと同じなのではないだろうか。 自分という個を存在を認識されてくるもの、 それがクローンにとってのオリジナルなのではないか、と。
語られる無邪気な言葉を分析するばかりで、 そのまま受け取ることは出来ず、 雨宮セシルはそれをこそ、歪みだと感じる。]
(130) 2011/10/04(Tue) 00時半頃
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少し黒田くんを休ませてくるよ、 もう、どれくらい時間がたったのかな。
疲れてくるのは当然だ。
[黒田に手を差し伸べて、南側を見やる。 上の階は南側は病室だったけれど―― こちらの階はどうか、大人しく上の階へ向かうかと、一つため息]
(131) 2011/10/04(Tue) 00時半頃
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[考えれば、自分のクローンは異質だ。 恐らく雨宮セシルと会う前より既に、 個としての存在を認識している。
恐らく彼には鏡があったのだろう。 ニーナ、という存在があったがゆえに。
それゆえに、おかしなことを言い出したのだ。 そして、おかしなところで笑ったのだろう。]
(135) 2011/10/04(Tue) 01時頃
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[蝦江の亡骸も、雪織の亡骸も、 顔を隠されているとはいえ、かわらずそこにあるのだろう。 掃除に拘っていたのは、黒田のクローンだった気がする。 もう仕事を果たすことは、諦めてしまったのだろうか?
そんな問いを道中、黒田に投げたが、 彼女の知ることではなかったかもしれない。 牧野とリーネが言葉を交わしている。 告解する者とそれを聞く者、 そんな静かな空気を感じながら小さく目礼して通り過ぎる]
(136) 2011/10/04(Tue) 01時頃
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― 地下1階 病室101 ― [眠りの取れるような状況ではないかもしれない、 あるいは見通しの悪い場所を嫌がるだろうか、 けれど一番見通しもよさそうで、 休むに適した当直室は酷い惨状であるらしい]
水を持ってくるよ、 ……ついでに子守唄でも弾こうか?
[そこで一度病室に黒田を残して、去る。 壊れた自動ドアを潜る折、ふと思い出したように振り返る]
そういえばサロメも、 結構、身勝手な理由で人を殺す話だったね。
[生存も恋情も、 欲望としてひとまとめに語るのは乱暴なことだろうか?*]
(137) 2011/10/04(Tue) 01時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/10/04(Tue) 02時頃
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