227 【完全RP村】Etude of NIGHTMARE
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[ 腕が、軋む。
勢い良く引いた右腕は、痛みと不愉快な音を齎しはしたけれど、しかし同時に求めていた音も聞かせてくれた。 それは果たして、男の腕が軋む音か。或いは"卵"の足が軋む音>>3:228か。顰められた眉は何よりも愉快で、嗚呼いっそそのまま崩れ去ってくれれば良いものを、と願いはするものの、"卵"は其処までお優しくは無いらしい。
小気味の良い殻の割れる音>>3:230と、ほぼ同時に聞こえた声>>3:229。 地に這いつくばった男の身体に降り注がんとする塩の槍の群れ達には、視線も寄越してなんてやるものか。 望むものはただ一つ――"卵の割れる姿のみ"。
空洞の胸が地に落ちるのとほぼ、同時。降り注ぐ無数の針や、槍は容易く男の身体を貫いてゆく。 崩れ落ち風に舞う"卵"の姿を視界に捉え。何とか持ち上げてみせようとした口の端は、上手く持ち上がってはくれただろうか。]
(5) 2015/06/26(Fri) 11時半頃
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[ 哀れな哀れな、卵≪ハンプティ・ダンプティ≫。
塀から落ちた"卵"は決して、
――元に戻される事は無い。 ]
(6) 2015/06/26(Fri) 11時半頃
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――……ッ、あ……、
[しかしそれは、男とて同じこと。降り注ぐ雨をどうか防げはしないかと、水煙管へと伸ばした腕は――終ぞ届く事は、無く。 足を。腕を。背を。そして腹を。塩の塊が貫いていけば、その激痛は計り知れない。
雨が止む頃には、男の身体はしとどの血で濡れ、青と白は赤く染まる。 薄れゆく意識を何とか手放さずに済んだのは、恐らくは男の……ある種の執念では、あっただろうか。]
(7) 2015/06/26(Fri) 11時半頃
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………、ッ、
["割れた"卵を一瞥し、動かぬ腕を無理矢理動かし。それでも左手はもう動いてはくれないものだから、まだ辛うじて動く右手でその身体を、何とか何とか引きずっていく。 目指す先は、少し離れた森の中。常ならば数秒でたどり着くそこの、嗚呼なんと遠い事よ。 だけれどその木の陰へとたどり着くまで、決して決して意識を手放してなるものか。一度意識を手放せば、もう二度と――手繰り寄せる事は、叶うまい。
この身が果てるその時の。無残に死するその瞬間の。その姿を、誰かに見られるなど冗談じゃあない。 男は、自分を知られる事を好まない。死に際を誰かに晒すなど、到底耐えられる事じゃあない――例えそれが、動かぬ"卵"の残骸だろうと。
男がそれを許すのは。その姿を晒す事を許し、そして最期にこの目に映す事を望むものは。
この世でたった、一人だけだ。]**
(8) 2015/06/26(Fri) 11時半頃
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[森の入り口の、少し大きな木の陰で。その木に辿り着いたのなら、最後の力で上半身を起こす。 嗚呼、全く。手酷くやってくれたものだ。もう目は霞んで殆ど見えはしないし、過ぎた痛みは麻痺して感覚すらも奪われる始末。
剣と、そして無数の塩の槍とに貫かれた足は、もう二度と動く事は無いだろう。ぶら下がった左手の傷は広がり、確認はしていないが恐らくは千切れ掛かっているのだと思う。
木にもたれ、細く掠れた息を吐き。 そうしていれば、視界に映るのは一匹の白い蝶。 震える右手の指先に、何時ものような整ったものではない歪に歪んだ小さな小さな巣をかけて。僅かに持ち上げたそれを蝶の前へと掲げれば、嗚呼。可哀想に、巣に掛かってくれはしたか。
ぽとり。力無く落ちた右腕は、もう持ち上げる事は叶わない。手のひらの中でもがく一匹の蝶を霞む視界で見下ろし、重い瞼をゆっくりと降ろし。男は小さく小さく、笑った。]
(16) 2015/06/26(Fri) 15時頃
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[そうして、"卵"が割れてから数分後。
"不思議の国のアリス"もまた、"卵"が望んだように――唯の肉塊と、成り果てた。]**
(17) 2015/06/26(Fri) 15時頃
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