276 ─五月、薔薇の木の下で。
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――夢の中の邂逅――
……おは、よう。 ええと、ヒュー、だよね。ヒュー、ルック?
[暫く前に食堂で会った、という記憶はある。 名前を聞いて覚えたと思っていたが、まだどこかうろ覚えで。 ただ、包帯を巻くような怪我をしていた気がする、と探るような、疑問に満ちたような視線で、下級生を見た。]
(+0) 2018/05/23(Wed) 00時頃
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負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2018/05/23(Wed) 00時頃
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― 夢の中 ―
……はは、 うん ヒューでいいよ
[夢なら、望むことは叶うかもしれない。 今も、ほら。 ポケットから出した手のひらに、 珠抱く羽がころん、と転がる]
これのお礼、 言いたいなーって思ってて お気に入り ……ううん、違うか
(+1) 2018/05/23(Wed) 00時頃
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宝物、 かも
[重い意味なんてどこにもない。持ちえる理由もない。 それは、幼い子どもが引き出しの奥に隠すような。 小さな独占欲。 お気に入りに鍵ちなく近いけれど、 ちょっとだけ、特別の気分を味わいたい気持ち**]
(+2) 2018/05/23(Wed) 00時頃
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「 しさいさま、 きょうはなにのおはなしをされるのですか?」
「 しさいさま、 せいたんさいのじゅんびをしましょう! 」
「 しさいさま、 ─────………」
[ 朧気な過去を、 夢のうつつに。]
(+3) 2018/05/23(Wed) 00時半頃
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[ 彼が"あい"していたのは、 "少年"という 一種のレアリティなのか、 "kevin"だからなのか、 …其れを聞く機会は永遠に失われてしまった。
今の己であれば、 面と向かって聞けたような気もする。 "あんたは あい を 知っているのか?"…なんて 少年らしさを時間と共に捨て去った身体をもって。]
(+4) 2018/05/23(Wed) 00時半頃
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[ 彼と 己の違いなんて、 そのくらいしか、思い付かなかったんだ!]
(+5) 2018/05/23(Wed) 00時半頃
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[ "彼"を……彼であるから その手に掴み 欲をなしたのだから、 と─── 惨めな言い訳に近い。
夢の中で"目覚めた"ときに、 思わず、 おおきな手を掲げてしまったのは、
─── 漸く倫理と背徳心が 己に戻ってきたからか
なにもない空の手を 物言わず眺めてしまうだけ**]
(+6) 2018/05/23(Wed) 00時半頃
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ヒュー。
[記憶力にはあまり特化していない脳は、後輩の名前がファーストネームだけになった>>+1のを喜んだ。 改めて確かめるように呼んでから、彼のポケットから出てきたものを見る。 ころり、転げるような小さな木彫細工に、軽く目を見開きつつ。]
(+7) 2018/05/23(Wed) 07時半頃
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あれ、これって確か先月の。 そうか、あの時そういえばそのままあげたんだったか。
……宝物……これが?
[仕上げの飾り彫りがまだ足りない木彫の翼。 それを宝だと言われれば照れくさいやら何やらで、憮然とした口振りになる。 人の宝物になるという感覚は、まだ未体験だ。 くすぐったくて、どういう顔をしていいかわからない**]
(+8) 2018/05/23(Wed) 07時半頃
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[ 恋とはどんなものなのかしら。 熱したかと思えば冷め、 楽しみかと思えば苦痛に変わる。 そんなものを持っているかだなんて ただ、これだけは言える。 ]
(+9) 2018/05/23(Wed) 17時半頃
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[ And love itself is just as innocent as roses in May I know nothing can drive it away Though love itself is just as brief as a candle in the wind And it's greedy just like sin ]
(+10) 2018/05/23(Wed) 17時半頃
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( 私の心を解き放とうとしないで。 きっと私の手には終えないから。 )
(+11) 2018/05/23(Wed) 17時半頃
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[ 願う声>>24の切実さ。 言葉とは裏腹に縋るよう絡み合う指>>25 伝わる温度の薔薇の香り。 逃げられなんてしない空間。 なんて返せば良いのか分からなかった。 熱に浮かされる躰は譫言を。 ]
君は、どこまでいっても君でしかないのに。 何も違っちゃ、いない。
[ 彼自身が口にしたとは知らず>>3:46 今更何を隠す必要があると笑った。 ]
(+12) 2018/05/23(Wed) 17時半頃
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[ だが、それっきり。 蝶は花の蜜を吸い、ひと時の眠りにつく。 そのあと彼が何を感じたのかだなんて、 知る由もなく>>27
きっと、かみさまだってしらない。 ]**
(+13) 2018/05/23(Wed) 17時半頃
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[ 自分から音楽を取れば何が残るのだろう。 考えたところで笑った。 きっと何にも残りやしなかった。 それをこわいと思わないのか。 かつてモリスに尋ねられたことだ。 その時にだって答えを出したし、 見解も告げたけれど、 もっと深くを告げるなら明かそう。 ]
(+14) 2018/05/23(Wed) 18時頃
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[ 繋いだ絲を、つながりを、切らさないよう 懸命だったのはきっと同じ。 ただ、呑まれてしまう恐怖よりも 呑まれてでもいいから縋り付きたい想いがあった。 ]
(+15) 2018/05/23(Wed) 18時頃
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[ その為ならピアノだってやめよう。 代わりにヴァイオリンを弾くから戻ってきて。 それがだめだったなら次は――…… そうやって諦めて棄てて、自分という存在が 気薄に感じられてでも無かった事にはしたくなかった。 それは音楽を愛していたというよりは、 きっと、音楽を通じて愛していた人達を 失いたくなかった。 そんな子どもの戯言だった。 ]
(+16) 2018/05/23(Wed) 18時頃
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[ だがそれさえも強欲である事は知っている。 分かりきっているから望む事など許されない。 神の赦しも最早求めず、 己の意志で枷をつけた。 それが正しい答えだと決め込んだ。
だが、誘発される己の望み。 膨れ上がった慾の果て。 自らの深淵に潜む本心。 完全に引き上げられなくて良かったと思う。 狂わずにはいられたから。 ]
(+17) 2018/05/23(Wed) 18時頃
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[ だが、薔薇の木を中心に囁かれた言葉など なにひとつ知らぬ身である故に。 今現在どんな事が起きているのかは蚊帳の外。 しかしだからこそ守られた安寧があるのかもしれない。 自覚した想いは言葉になり形になれど それを何が何でも奪い取りたい慾にはならなかった。 まだ誰かの幸せを願う為に棄てられる。 また、奪って失敗する事はもうない。
だから、良かったと思う。 ]
(+18) 2018/05/23(Wed) 18時頃
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[ 咲いた花は薔薇ではない。 死人の口をふさぐ梔子。 この想いも全て、秘めてしまおう。 ]*
(+19) 2018/05/23(Wed) 18時頃
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―夢の世界、医務室―
[ ぱちり、と瞬きをした。 花開くように一瞬の出来事だった。 周囲を見渡せば此処は医務室だろうか。 あの後誰かが運んで来てくれたのかと 考えながら身動ぎすれば軋むベット。 ]
…………ここは。
[ 言葉にしながらもすぐに起き上がる気にぬれず、寝そべる。 なんだか違和感がある気がする。 まだ此処が夢の世界だと分かっていなかった。 そんな悠長さも重苦しくない躰を自覚すれば、 のそりと起き上がって目を丸くするのだが。 ]**
(+20) 2018/05/23(Wed) 18時頃
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[戸惑いと面映さで所在なくしていた後ろから、不意に声がした>>+20。 誰もいなかったはずなのに、と瞬いて振り向けば、そこには同室の。]
……何してるの、こんなとこで。
[おそらくお互いさまな一言を、遠慮なく放り投げた。]
(+21) 2018/05/23(Wed) 20時半頃
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[ その声>>+21に聞き覚えがあった。 ぱちぱちと瞬きの後、視線を向ける。 そこに後輩の姿>>+2もあれば同様に 首を傾げた事だろう。 ]
何……だろう。 俺は少し体調が悪くて気付いたら此処に。 誰かが連れてきてくれたのかな。
[ 緊張感に欠けたコメントをしながらも、 なんだかほんわかとした空気を感じる。 何かあったのだろうと考えながらも 口を開く。 ]
(+22) 2018/05/23(Wed) 21時頃
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モリスとヒューが医務室で休んでいたようだから心配してたけど、 元気そうで安心したよ。
[ 見舞いに行った時>>+3:20 慰めるよう撫でた手により、彼の葛藤が 覗き見れた事を知らない男は悠長に。 どこか緊張感のない表情を浮かべていた。 ]
(+23) 2018/05/23(Wed) 21時頃
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[ その間に向こう≠フ扉の前で 一枚隔てた先に聞こえた声に>>52 無意識に吐き出した息がはくりと、 震えたのは本人も知らぬところ。
それは笑っているようにも、 泣いているようにも 揺れる空気は答えなど与えなかった。 ]*
(+24) 2018/05/23(Wed) 21時頃
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うん? 何、お前具合悪いの。 まったくマークといいお前といいどうしてこう連休だってのに……
[>>+22小言めいた言葉とあからさまに態度を変えるのは、同室ゆえの気軽さだ。 誰かが連れてきてくれた、なんて悠長に言うが、つまりここに来るまでのことを覚えていない――意識がなかったということだ。 熱はないかと柔らかな髪に隠された額に触れようとして、ふと。]
(+25) 2018/05/23(Wed) 22時頃
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……あれ、そういや俺、なんでここに。
[いるんだっけ。 人に聞く前に自分がここにいる理由が不透明すぎた。 確か図書室のソファで寝ていたはず。 そして今は、窓の外によると昼間に見える。 どれだけ寝ていたのだろうと辿るように、眠るまでのやり取りを思い出せば、耳の先が熱くなる。]
(+26) 2018/05/23(Wed) 22時頃
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[ ───── "現実"の言葉は、 挙動は、 遠くのなにかにしか、感じることができなくて、
それでも、まだ あかいろの 薔薇の言葉だけは 鮮明に ゆめのなかの己にも ──── 頭のいい後輩の恨みのない言葉が、 どうにも、 心地好かった。
それこそ、一発殴られたっておかしくはない、のに、]
(+27) 2018/05/23(Wed) 22時頃
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[ 薔薇の蕾を頭上に見上げ、 ──── 昼間のように明るい ───── 聞こえない声を、唇を、 追い、>>41>>63 ]
先ずは手を洗うとこからはじめてくれ。
[ "普通"じゃあ、フローラルなお前には近付けない、と ……聞こえていないだろうから、って意地悪く。]
(+28) 2018/05/23(Wed) 22時頃
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[不意に、呼び声が聞こえた気がした。 は、と瞬くけれど、反対を振り向いてもそこには声の主はおらず。
小さな自己嫌悪に息をつきながら]
……お前、が、連れてきたとかじゃないよな?
[振り向いた行動を正当化するために、後輩に問いかける。 怪我のあった手で、それが可能とは思い難かったが、苦肉の策だ。]
(+29) 2018/05/23(Wed) 22時半頃
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