78 光環の戦溟 ― bloody searoar wars ―
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……フフ、ドウダ。新シイ自分《ジンセイ》ハ。
堂々トシタモノニ、ナッテイルカ?
[HIT and BUST《フコウノイカヅチ》によって、新たに生まれた者に声をかける。]
今ノオ前ハ、羨望《ネガイ》サエモ力ニナル。
[銀河《ウシナワレタバショ》から、伝える言葉。]
ふん………アンタら、どこの女神だかわからねェが。
散々ぱらヌルイことやってきたじゃねェか。
………げてげてげてげてげてげてげてげて。
世界ってのは入れ物のことだけじゃねェぞ?
……テメェらがやらないなら、俺が中身《イノチ》削って来ようか?
なぁに、お近づきのしるしだ。くれてやんよ。
男の勝負は斬った張ったのヒリつく世界よォ。
俺はそういう腕自慢の自負……殺してやりたいほど
そう、殺してやりたいほどだ。羨ましいィィ。
だが、「自ら矛を取って我らに向かわぬ者」……。
もっと羨ましい、この破滅の局面でのその立場。
あァどのみちだ、殺らかしてくるぜェ?
……どこの女神だか知らない?
どうやら、東方では真面な勉学もしていなかった様だな?
私は、これでも銀河的に有名な存在だぞ?
[皮肉で返しながら、世界の中身《イノチ》を削ろうと息巻く男を引きとめる事もしない]
どうせ、総てを零に還す時には同じ結果を辿る。
好きにすると良い。
堕天使《パロニア》の性癖で私も慣れているさ。
――そう。
この世界にはとある王国があってだな。
随分と昔に私の元から離れた隠居がいるのだが。
……玉座に座って。
どうやら自分からは戦いに出向かないようだぞ?
知らねェな。俺は俺のことで精一杯だ。
自分が思ってるほど有名人じゃないのかもなァ。
………じゃあ、土産待ってろや。くれてやんよ。
あァ、そうかい。そいつには興味がねェな。
あの洗濯板みてェなメスガキ………。
俺に一太刀浴びせるとは、羨ましい。
ただじゃ殺してやらねェ。先ずは周りから。
自分の大事な仲間が死に絶えてから。
ヤツの一番大事な相棒は…誰だァ?
――土産か。
どうせ零に還る星命《テュケー》等、土産にしても意味が無い。
……そうだ。
確か、イェル=ゥラの街にはだな、とても美味しい菓子屋がある。
そこの店主とも、150年程前にいささかいざこざを起こしてな。
詫びついでに、その場所へのおつかいも頼まれてはくれないだろうかな……?
……洗濯板みたいなメスガキ……?
……………。
……………………あぁ。あの。
[微かに、人物像を結ぶにまで、時間が掛かりはしたが]
確か、あの娘と出会った時。
傍らに、同じく幻想ノ刃の小僧が居たな。
やたらと赤い。
鎌の色彩だ。
菓子だァ?自分で行けそんなもんはよォォ
………まァ奇跡的に気が向いたら、な。
まずはその赤い相棒をよォォ、くれてやんよ。
飽くまでついでのお使いだ。
手が回らんなら、私が直接買い出しにいくさ。
お前の力も。
アテにさせてもらうぞ?
この世界を素敵に還る、零ノ華《CALL ZERO》の為に。な。
零ノ華《CALL ZERO》……
[桃 茜は機械《ロジック》化していく意識の中、興味深そうに頷く。]
[半年。半年間だ。すでに経過した時間は。
辛抱強く死女神は待ち続け。
あらゆる眷属を動員し、ひとつの星を探り続けた。
だが居ない。
だが見つからない。
恐怖。孤独。絶望。
死女神は、常にそれを与える絶対存在だ。
だが。今は]
おう……このまま赤フードよぉ。やっちゃっていいんか?
やっちゃっていいなら俺殺らかすぜェェ?
……構わん。
遅かれ早かれ、死は齎されるが運命《サダメ》。
直に、世界の総てに素敵な再生へ至る死を齎すのだから。
へへへ、わかったわかった。盛大に殺らかすさ。
難しい理屈は俺に言ってもよくわかんねエぞ?
俺はただ
「強いヤツを殺りてェ」
だから、俺は協力する。壊れるんなら世界なんて壊れちまえ。
そういうことだ。先の未来は好きにやるといいさァ。
―……それで鎌わねェだろ?
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