227 【完全RP村】Etude of NIGHTMARE
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……まあ、良いや。 考えても意味なんて無いな。
[ショートしそうになる頭を抱えて、コメカミを押さえる。 違う舞台の登場人物が居たって、だからといって出来る事も無い。 所詮ディーンは時計ウサギ。物語の脇役だ。
――ふ、と。 目を細め、先程よりかは幾らか視線を和らげて。 小さく首を傾ければ、長い耳がゆらりと揺れた]
ま、折角だから。 よろしく、アルヤス。
[そうして差し出したのは、赤く染まった右手だったから、もしかしたら拒否されてしまったかもしれない]
(200) 2015/06/21(Sun) 02時半頃
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ディーンは、ルーカス此方のアリスはやだ
2015/06/21(Sun) 02時半頃
ディーンは、ヤニク此方のアリスがいい
2015/06/21(Sun) 02時半頃
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[何だか先程から、どうにも距離が近い気がするのだけれど。 乗り出された体を制するのも面倒で、百面相する相手を見詰め。
そうして漸く距離の開いた……確信に至ったらしいアリスに、肯定を落とす事は無かった。 態々言わなくったって、彼はもうすっかり納得している様子だったから。
憐憫の籠められた視線>>228に気付けば、それを軽く手で振り払って。 うんざりした口調でも、やっぱり表情が変わる事はないけれど]
あー……まあ、うん。 いやでも、あの人もきっと、良い所はある……んじゃない か?
[見知らぬ相手の陰口など聞いても気持ち良くは無いだろうから、一応はフォローを入れつつ。 "良い所"の例が思い付かなかったから、どうにも白々しくなってしまった]
(247) 2015/06/21(Sun) 12時頃
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……どちらが相応しいかと言われれば、あんたの方が相応しいと思うぞ。 何せ"此方のアリス"は、随分と"年増"だからな。
[相手の葛藤>>229など知らず、小さく肩を竦める。 投げるなどと言うのはただの軽口だと思っているから、その言葉が本心などと気付く事は無かった。 だって、折角"物語"の登場人物になれるのに、それを投げるなんてディーンには理解出来ない事だ。
自分自身の生は思う通りになった事はないけれど 筋書きの決まった"物語"であれば、きっと何もかも上手く。 その機会を誰かに渡すなんて、ディーンには出来やしない。
それでも]
(248) 2015/06/21(Sun) 12時頃
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――……何だ、どうかしたか。
[コメカミを押さえ、消える声に相手を見る。 隠された顔。 覆うてのひらの下の鋭い眼差しには、気付かないまま。 晒された晴れやかな表情を見れば、何故だか救われた様な心持ちになる。
――まるで、動かない自分の顔と、自分を虐げた"彼"との相違に、縋るみたいに]
(249) 2015/06/21(Sun) 12時頃
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……こんな無愛想で珍妙な格好をした輩を、まともと言うのか。 どうやらそっちはそっちで苦労しているらしいな。
でも、此方は此方でそれ程悪くはないんでね。 あんたと"あの人"を交換してくれたら、それが一番なんだが。
[苦笑めいて落とすのは、そんな"戯言"。 摘まれた髪>>230に、どういう意味があるのか。 そんな事に気付きはせず。
ちらりと思い浮かぶのは、真っ赤なドレスを纏った"女王様"。 繋いだ手を思い出せば、それを振り払ってまで"向こう側"に行きたいとは思えない。 労いの言葉をかけてくれた"チェシャ猫"だって、話してみればきっと悪い奴ではないのだろうし。
……それに、実際の所。 "此方のアリス"だって、別に嫌いというわけではないのだ。 ただちょっと、苦手なだけで]
(250) 2015/06/21(Sun) 12時頃
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[返された同意>>231に苦笑めいて息を零す。 彼が膝を起こすのを、僅かに伏せた瞳の視界の外で捉えながら。 此方を覗き込む碧に、ぴたと体が固まった。
――掠れた息。頼り無いそれを吐き出し、それでも視線は外せない。 "顔"を見られるのは、苦手なんだ。 だから、見ないでくれとそう言おうとした所で、落とされた言葉に救われる]
……そう、だな。一緒、か。
[そうだと良い。 何やらひやりとした焦燥感が拭えないものだから、その言葉は微かに強張って。
取られた手>>233には、今更ながらに傷を思い出して思わず痛みに耳がぴんと伸びる。 声は出なかったけれど、妙に気恥ずかしくって、ごほんと咳払い一つ]
(251) 2015/06/21(Sun) 12時頃
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名前……そういえば言ってなかったな。 私の名前は――、
[この劇の間は、ただの"時計ウサギ"でいようと思ったのだけれど。 既に女王に教えてしまったからもう良いだろうかと名を口にしようとした所で、大きな鐘の音>>#5に言葉が遮られる。
何事かと上げた視線の先には、山羊の頭をした男が一人。 唐突な展開についていけず、手を重ねたままただその男を見詰めるだけで。
半ば呆然としながら落とされる言葉>>216>>217>>218を耳にする。 わけが分からなくって、口を挟む事も出来ず。 そうして落ちてきたカードを受け取る為に、遂に繋いだ手を離してしまって。
嗚呼、妙に名残り惜しく思えるのは、何故だろう。 まるで、この手を離したらもう二度と触れる事は叶わないとでもいう様な、そんな感覚]
(252) 2015/06/21(Sun) 12時頃
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……悪夢……? 死ぬって、一体どういう……、
[戸惑いの言葉が、一拍遅れてついて出る。 震える手で持ったカード>>#6を見てみれば、そこに書かれた文字に釘付けになった。
自らに与えられた"陣営"と、それに付随する"勝利条件"。 だってこれは、目の前の彼との敵対を表している。 ……彼を"敵のアリス"として殺せと、そう書かれている]
……ア ル、ヤス、
[傍らに居るだろう彼に向けた瞳に宿るのは、どんな感情だったろう。 恐れか、敵意。それとも……縋る様なものだったかも、しれない。
山羊頭の言葉>>219>>220>>221は、もうすっかり耳になんて入っていない。 その姿が消えた事にだって、気付きはしない。 意識はただ、"鏡の国のアリス"へと]
(253) 2015/06/21(Sun) 12時頃
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[果たして彼は一体どんな反応をしていただろう? まさかまさか、突然襲いかかってはこないだろうけれど。 嗚呼それでも……処理しきれない情報を与えられた頭は、目の前の相手を警戒する事しか出来ない。
会ったばかりの時と同じ様に、体を庇う様に両手を前にして。 一歩だけ、恐れる様に後退する]
……嘘、だ。 冗談だろう……。そんな、
[否定してみせても、頭の何処かであの山羊頭は偽りを言っていないと"理解"している。 自分と彼は敵なのだと。……戦わねば、ならないのだと]
(254) 2015/06/21(Sun) 12時頃
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嗚呼……本当に、上手くいかないものだ……。
[幼少の時分から、ディーンの思い通りにいった事など数える程も無い。 今回もそれと同じ。 新しい友人が出来るかもなどと、身の丈に合わない希望だったのだ。 いつもと同じ。だから、傷付く必要なんて無い。 ……無い、筈なのに。
撫でられた頭の感触を、そう簡単には忘れられはしない。 彼に対する恐れと警戒。それと同時に抱く、友愛にも似た感情。 友でありたいと、その気持は拭い去る事は出来ず]
……どうやら私の名前は、教えない方が良いようだ。 きっと、そちらの方がお互いの為になる。
[けれどせめて彼にとっては"手遅れ"にならない様にと。 己の本当の名を教える事は、しないままで]
(255) 2015/06/21(Sun) 12時頃
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[あの男-アリス-とのやり取りに意識を持って行かれていたが、そういえば不可思議な事は頭の中でも起きていたんだった。]
なるほど、これが“楽しい催し物”か。
ナイトメアは相当暇を持て余しているらしい
[第二幕が開け、物語は先に進むことになる。
…なんて悪趣味な催し物。
364日馬鹿騒ぎしているイカレ帽子屋の方が、随分とマシだ。]
[手の中に収まるカードを眺めながら、]
つまり、口の悪いもう一人の女王陛下とは
争うことになるわけか…。
『ガキ』相手だから、手加減してよ?
[よろしくね、なんてご挨拶。*]
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[突然現れた山羊頭と、それに食って掛かる彼>>296を何処か遠いものの様に感じながら。 "また"、と言う彼の言葉の意味だとか、 震える繋いだ手に籠められた感情>>297には、気付けないまま。
カードを受け取り、千々に乱れる思考をどうにかかき集め。 一体自分はどうしたら良いのか……そればっかりを考えていれば、天に吠える声>>298にびくりと体が震える。
――それが自分に向けられたものではないと、分かっているのに。
続く、まるでこの舞台に応じる様な言葉>>301には、とうとう悲痛な息を吐いた。 嗚呼、分かっていた事だ。 自分は所詮、"切り捨てられる存在"だと。
ディーンだって、自分の命と彼の命を天秤にかけたなら、自分の方が重いだろうに。 彼にとってもそうだという事実が、ずきりと胸を蝕んでゆく]
(326) 2015/06/21(Sun) 20時半頃
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[酷く我儘な考えだとは分かっている。 そもそも、そう簡単に切り捨てられてやるつもりも無いけれど。
それでも、傷付くくらいは許されるだろう。 どうせ、表情には出ないんだから。 ……その代わりとばかりに、立っていた耳は力を無くして垂れていたが。 ディーン自身がそれに気付く事は無く。
名を呼び、返ってきた視線>>307の痛い事。 そんな明確な"決意"を向けられてしまえば、希望なんて無くなってしまうじゃないか。
嗚呼けれど……その瞳が揺れるという事は。 少し位、自惚れても良いのだろうかと。 それがまさか己の頼りなげな瞳のせいだとは気付けず]
(327) 2015/06/21(Sun) 20時半頃
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[開いた距離分、詰められる距離>>314。 それにはやはり、怯える他は無く。 震える体と、庇う様に重ねた手はより強固なものへ。
うつくしい碧が、今はただ恐ろしい。 嗚呼、どうか。"こんな時"に、微笑まないでくれ。
今正に敵へと変わってしまった関係で、そんな笑みを向けられてしまったら……"彼"の事を、思い出してしまうじゃないか]
……っ、
[落とされる同意に、返す言葉は無い。 戸惑いと共に零れたのは、ただ引き攣る様な吐息だけ。 拒絶しているのは此方なのだと、そんな事には思い当たらず]
…………最初、から。 言われていたって……わたしは……、
[私は、なんだろう? こうして、友になりたいなどと思っただろうか?]
(328) 2015/06/21(Sun) 20時半頃
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[――否。 そんなわけがない。分かっている。 だからこそ、続ける言葉はそのまま掻き消えて。
彼の手の内に現れた楽器>>315には、怪訝そうな視線を向ける。 それが一体何を意味するのか、想像も出来なかったから。 懐疑に揺れる瞳を向けながらも、再び後退したりはしなかった。
次いで聞こえてきた調べ>>316には、何処か心が安らぐ様な。 痛む手と……そして、胸が。軽くなっていく感覚に、小さく首を傾ける]
……なに、を……。
[何が起こったのか分からないまま、痛みの無くなった右手を左手で撫ぜる。 どういう原理でそうなったのかは分からないが、これは恐らく彼のお蔭だなのだろう。 だからこそ、困惑はより募っていく]
(329) 2015/06/21(Sun) 20時半頃
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[自分達は、確かに敵になった筈なのに。 傷を癒し、あまつさえ無防備に背を向けるだなんて――舐められているのか、信用されているのか。 分かりはしないけれど、勿論その背に襲いかかる事など出来よう筈も無い]
…………、 あんたは、つよいなぁ……。
[力強く落とされる言葉>>317に、洩らす言葉には羨望がちらつく。 もしディーンに表情があったのなら、その眉は情けなく下げられていたのだろう。 ぴくりともしない表情からは、感情を読み取れはしなかったろうが]
……私もそんな風に、なれれば良かったのに……。
[諦め癖がついたのは、一体いつからだったか。 少なくとも物心がついた頃から、すっかり達観した子供だったと思うけれど。
その傾向が顕著になったのは、きっと四年前。 この病を患ってからの事]
(330) 2015/06/21(Sun) 20時半頃
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[治療法も分からず、隔離された病棟で死を待つだけの日々。 もう駄目だと諦めたのは、一度や二度の事じゃない。 それをやっと抜け出せたと思えば、こんな"茶番"に巻き込まれて。
あの病院で親しくなった友の様に、笑顔の似合う彼とも親しくなれると思ったのに。 絶たれる絆には、いっそ笑ってしまう。
――そうだ。全て諦めてしまえば良い。 "自分の為"だけに生きれば、それで良いんだ。 目の前の彼を、切り捨ててでも。
だって病に侵されたまま惨めに死ぬだなんて、真平ごめんだ。 この悪夢を切り抜けたのなら、新しい生への希望が掴み取れる筈。 だから、こんな場所で死んでなんていられない。
いくら相手が敵いそうに無い相手でも、能力と武器が与えられるというのなら、望みは皆無では無いだろう]
(331) 2015/06/21(Sun) 20時半頃
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…………ああ。 答える準備はしておくから、是非また、聞いてくれ。 それまであんたも、死なないでくれよ。
――……"鏡の国のアリス"。
[奇しくも同じ覚悟"を抱きながら、投げられる言葉>>320には此方からも。 躊躇いながら呼んだのは、彼の与えられた役の名前。 だって名を教える事すら出来ない自分に、どうして彼の名を呼ぶ事が出来るだろうか。
傷の事を、重ねて問うたりはしなかった。 後はただ、黙って彼の背中>>321を見送るだけ。
……いいや、見送る事すら出来ず、視線は自分の足元ばかりを映してしまった。 ひらりと振られた手には、気付く事無く。 遠ざかる足音に、吐き出す息は妙に冷え冷えとしている]
(332) 2015/06/21(Sun) 20時半頃
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……また、あんたの名を呼べる時は、来るのかな。
[恐らくその時が来れば、どちらかは無事ではいられないのだろう。 彼は"そういう覚悟"を決めたのだろうから。
彼に自らの名を教える時が来る事が、恐ろしくてならないのに。 同時に妙に待ち遠しくも感じるのは、きっとこの"茶番"を早く終わらせたいが故。 その時どちらが舞台に立っているかは、分かりはしないけれど]
出来る事なら、また……、 あんたの笑顔を、見れれば、良いんだが。
[かける言葉は、きっと彼には届かない。 それで良い。……そうでなければ*]
(333) 2015/06/21(Sun) 20時半頃
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ディーンは、誰の存在にも気付かないまま、暫くその場に立ち竦んで。
2015/06/21(Sun) 20時半頃
[カードを見ながら、
抑えきれない、と、脳内で叫ぶ]
てっめーーーーーふっざけんなクソ女ぁあ!!!!!
お遊びは1人でしなさい!俺らを使うな!!
怒んぞ!!ぶっ殺すぞ!?
[キーンキーン
と、ここがトンネルならきっと響いてただろう。
赤の女王のガキにも聞こえるのは忘れてた]
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[去り行く背中を見る事も出来ずに俯いていれば、微かに耳に届いた声>>351にばっと顔を上げる。 この声は、つい最近耳にした事のある声じゃないか。 ――そう。この声は"時計ウサギ"の"アリス"の声。
嗚呼、なんてタイミングで現れてくれるんだろうか! 何事も無くこの場が収まったかと思えば、また厄介な奴が来てしまって。 慌てて声の方へと体を向ければ、何かに耐える様なその姿>>352が目に入る。
一体彼の見に何が起こったのか、ディーンに分かりはしない。 けれど尋常じゃないその雰囲気に、彼に近付く事も出来ず。 聞こえてくる言葉>>353の意味もまた、理解出来ないまま]
アリス……?
[知らず呼んだ声は、酷くか細く弱々しいもの。 けれども彼は、ディーンの存在などまるで無いものの様に消えたもう一人のアリスの方を見ていて。 その事実にざわりと煽られる不安は、掠れて喉から零れ落ちる]
(377) 2015/06/22(Mon) 00時頃
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[――そうして。 漸くディーンの方を見る気になったらしい彼>>354の視線を追えば、何やら大きなモノに乗った人物>>335が目に入る。
もし状況が状況であれば、彼の乗る異形に興味を示したのだろうが。 まさかまさか、この状況であの存在の気を引く様な真似が出来るわけがない。 だってディーンは、未だ何の能力も武器も、持ってはいないのだから。
もし気付かれでもしたら、と。 動けないままその存在を見ていれば、やがて何処かへと飛び去ろうとしている様で。
一安心かとアリスの居た方へと視線を向ければ、もうその姿を見付ける事は出来なかった]
……、よか った、
[体から力が抜けて、そのままその場に崩れ落ちる。 震える手を重ね合わせ、唇を強く噛み締め俯いて。 一先ず危機は去ったのだと、細く長い息を吐き出す]
(378) 2015/06/22(Mon) 00時頃
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[良かったなんて、思っている場合ではないだろうに。 むしろ自分は彼等を焚き付けて、争わせなければいけないのではないだろうか。 ……この"悪夢"から、早く目覚める為に。
山羊頭が言っていた言葉が本当かどうかなんて関係無い。 それしか出来ないのだから、そうするべきなのだ。 さっさと殺し合って、勝敗を決さなければ。 そう、思いはするのだけれど]
わたし、に……、
[出来るのだろうか。 ……否、そうするしか、無いのだ。
弱音を吐いても、守ってくれる人なんて居ない。 少なくとも、ディーンはそんな存在を知りはしない。 今までだって、ひとりぼっちで生きてきたのだから。 頼れるものなど、自身だけなのだと。
――まさか、女王>>358が仲間を守ろうとしているなどと、そんな事はつゆとも知らずに]
(379) 2015/06/22(Mon) 00時頃
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……だいじょうぶ、 大丈夫、だ……。
[いつだかの様に、自らに言い聞かせる様に言って。 ふと、手に持ったままだったカードへと視線を向ける]
……時計と、扉。
[願えば与えられるという能力。 半ば半信半疑で脳裏に描くのは、一枚の"扉"。 ディーン自身にも何処に繋がっているかも分からない、たった一つの扉だった。
次いで体を包む眩い光に、咄嗟に目を瞑り。 山羊頭の言葉はそういう事だったのかと、小さく首を振った]
後は……武器か。
[さて、何が良いだろうか。 安穏と暮らしてきたディーンは、戦いにどんな獲物が相応しいかなど分かりはしない]
(380) 2015/06/22(Mon) 00時頃
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[けれど一つ思い出したのは、此方に来る直前に自身を抉った刃の姿。 果たして正しくそれを望んだのかは怪しいものだが、ハッと気付いた時には、光と共に小振りのナイフが手に握られていて]
――っひ!
[それを投げ捨ててしまったのは、半ば反射の事で。 からん、と。小さく弧を描いて少し離れた場所に転がるそれに、怯えの視線を向ける。
どうして、よりによって"彼"のナイフを思い出してしまったのか。 触れる事すら恐ろしいというのに、ディーンにそれが扱えるのだろうか。
それでも泣き言などは言っていられないから、転がるナイフに手を伸ばし。 幾度も躊躇った後にそれを手にする]
(381) 2015/06/22(Mon) 00時頃
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[小さくか弱い刃だけれど、隠し持つには丁度良い。 それにこれであれば、急所さえ狙えば人を殺傷する事は容易いだろう。 先に願った能力と合わせて使えば、どうにか使い物になる筈だ]
……っは、怖くなんか、ないさ。 恐れる物なんて、何も……無い。
[やはり言い聞かせる様に言って、ナイフは髪を括っていたゴムで手首へと固定する。
ポケットに入れていたら、咄嗟の時に出せるか分からない。 だけれど此処であれば、すぐに手に取る事が出来るから。 下ろした髪は少々邪魔だが、普段は下ろしていたものだから、然程苦にもならない]
(382) 2015/06/22(Mon) 00時頃
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……何処に行けば、良いんだろう……。
[心細げに呟けば、よろりと立ち上がり。 二人のアリスが去った方へと交互に視線を向け、けれどそれを追う気にもなれず。
ふらふらと頼りなげに、宛も無く歩き出す。 そうして見付けた背中>>370に、ぱちりと瞬いて。 特徴的なトランプのついたシルクハットを見れば、ある人物の名前が口を衝いて出る]
帽子屋……? おいあんた、帽子屋じゃないのか?
[呼びかけた声は、彼に届いただろうか。 歩き出した彼>>372が此方に気付かないならそれまで。 もし彼が足を止めてくれたのなら、そっと近付いていっただろう。
不思議の国と鏡の国、どちらにも存在する彼が、一体敵なのか味方なのか。 分かりはしないから、警戒心はたっぷり保ったままだったろうけれど]
(384) 2015/06/22(Mon) 00時頃
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……随分持って回った話し方だな。
[気さくに話しかけてくる姿>>386に幾分かげんなりしながら。 どうやら警戒されたくないらしい彼に、小さく肩を竦めて見せる。 警戒を解くつもりはないが、此方から襲いかかる意思も無いのだと。 この所作で伝わってくれれば良いのだけれど]
大丈夫なのか違うのか、一体どっちなんだ。 ……まあ良い。
私もこの通り丸腰だ。戦うつもりは無いよ。
[軽く手を広げてみせれば、"見える"場所に武器は無いのだと分かってもらえたろうか。 ――勿論、袖の中に隠したナイフを態々相手に伝える事はしない。 どちらにしろ、真っ向から話しかけた時点で、彼への敵意は無いも同然だが]
(398) 2015/06/22(Mon) 01時頃
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私は"時計ウサギ"。 ただの時計ウサギさ、サイラス。
[帽子を直す仕草に僅かに眼差しを和らげ。 返すのはただ己の"役割"のみ。
――"もう一人のアリス"にすら明かさなかった名を、此処で明かすつもりには到底なれなかったもので。 それでもちゃっかり、彼>>387の名を呼んだから、もしかしたら気を悪くされたかもしれないが]
ところで、あんたはお茶会の準備をしなくても良いのか? それとももう、何処かにしてあるとか?
[着いたばかりのこの場所。 きっと準備はまだされていないだろうと思いながら、軽口めいて言葉を吐く。 その間、無防備に彼の方へと近付いて]
(399) 2015/06/22(Mon) 01時頃
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あと、一つ聞いてもいいだろうか?
[やがて並ぶ様に立てば、小さく首を傾げて見せる。 その拍子、長い耳と下ろした髪が揺れた]
――……あんたは私の味方か?
[落とす問いは、酷く簡潔なもの。 まさか彼が同じ様な質問を既にされているなど、全く以て知らぬまま**]
(400) 2015/06/22(Mon) 01時頃
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