65 In Vitro Veritas
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[暗闇で覚束ない足元を、明かりが照らした。 ふと顔をあげて、その光の先を見れば コーダ…ではなく、彼に似た顔があった。 着てるものや、表情が違えば見分けるのは簡単だ。]
ありが とう
[明かりをくれたのは、自分を気遣ってか。 出てきたのは、長い間地下で生活をした中で 覚えていた「感謝の言葉」だった。 頭を深く下げる、彼女独特の礼も忘れない。]
(189) 2011/09/27(Tue) 00時半頃
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リンダは、先程よりは、足元の動きがさまになったか。
2011/09/27(Tue) 00時半頃
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[向かう先、と問われれば首を傾げるが 返したのは自分の目的である、単純な言葉。]
そっくり あう
[自分の顔をとんとん、と指差してから その指先を階段の上の方に向けた。]
たのしい
[照らされた足元では、靴が、かつ、かつんと いかにも楽しげな音を立てていた。]
(196) 2011/09/27(Tue) 01時頃
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リンダは、クロに追いつかれて、一緒に階段を上ることになるだろうか。
2011/09/27(Tue) 01時頃
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[じっと前髪の隙間から見ていたその表情は、 穏やかでいて、コーダとは明らかに“違う”と思わせられた。]
ありが とう ?
[探すのを付き合う、という言葉は深く理解し得なかったが 感覚でその好意を感じ取り、二度程小さく頷いた。
その時>>198階上の暗闇から声が聞こえて、 上の方と、目の前の彼とを交互に どこか急かすような視点移動の後、 一段、また一段と階段を上っていった そこで]
(202) 2011/09/27(Tue) 01時半頃
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…… あ
[>>201自分と同じ顔、前髪は長くないけれど。 それでも目の前の『彼女』はクロが言っていた「そっくり」で]
たのしい
[ずっと表情が無かったその顔の口元が、 ほんの少しだけ、つりあがったような気がした**]
(204) 2011/09/27(Tue) 01時半頃
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ひつじ リンダは、メモを貼った。
2011/09/27(Tue) 01時半頃
あれは、
なんだ?
[ニックがもし見えるところにいれば、
震える声と、同時に、何か怒りに満ちた表情が垣間見えるだろう。]
――――赦さない。
[それは、酷く底冷えした声で。
今まで一度も抱いたことの無い感情が渦巻いていた]
ひつじ リンダは、メモを貼った。
2011/09/27(Tue) 22時頃
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― 非常階段→ ―
[>>207自分と同じ顔をした口元が、 引き攣るように吊りあがったのを見た。]
?
[否定された事に単純な疑問を覚え、 暫くはその顔を、じっと見つめていたけれど。 >>281明かりが灯り、その背がこちらを向けば それを追うようにして、歩き出した。]
…てんい そー
[追う事に夢中になっていれば、モニター前で止まるその背にぶつかりそうになって、踏みとどまる。]
(286) 2011/09/27(Tue) 23時頃
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[緑がかった灰の眸は、錆び付いたまま。 その眸が見つめる先のモニターに映し出される映像、それは]
……
[吐息すら洩れぬ唇に右手を軽く当てて、 次から次へと映像と音が流れるモニターを見詰めていた。]
(292) 2011/09/27(Tue) 23時頃
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[映し出されるのは自分達の「サイゴノシゴト」そのもの。 身体を切り裂かれて、取り出され、捨てられる。
そんな残酷な現実とも言える数十分の映像を、 その眸は瞬きすることなく映し出して。]
……
[決してその映像の意味が分からないわけではない。 しかしそれでも彼女の心に起こる感情に変化は無く いつも通り ただ受け入れる のみ。]
(297) 2011/09/27(Tue) 23時半頃
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[>>294目の前の、自分と同じ顔をした彼女が膝をつく。 モニターから目を離して、そちらを向くのは無表情のそれ。 しかし足元はどこか焦るように、 彼女の横にぱたぱたと駆け寄って。]
いたい だめ
[自分の頭を撫でた後、少し屈んで 彼女の頭を優しく撫でたのだった。]
(300) 2011/09/27(Tue) 23時半頃
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っ
[相変わらずその表情は変わらなかったが、 触れた瞬間に辺りを劈くような悲鳴が響けば、 頭に置いた手を、ぴくり、戸惑うように離してみせて]
…たの し ?
[逃げ出したその背は、子供達に追いかけられていた赤毛を思い出させて。 彼女が楽しいのか、そうでないのか。
其の答えを知るべく、気がつけばその背を追って走り出していた。]
(312) 2011/09/28(Wed) 00時頃
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……
[その悲鳴が只事では無いのは分かった。 それでも、彼女をそうさせている理由は分からない。
ただひたすら、純粋に其れを問うように 彼女を追う足を速めていったけれど、 運動が得意ではない分、その差はどんどん開いていってしまうだろうか。]
(318) 2011/09/28(Wed) 00時頃
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リンダは、リンダを追いかけている途中、セシルの手に引っ掛かった。
2011/09/28(Wed) 00時半頃
皆が……
いなくなったのは……
戻ってこない、のは……
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[夢中で追いかけていれば、伸ばされたセシルの手に気付かず。 その手に引っ掛かり、走りながらでも体勢は崩れた。
――――ドサッ]
あ う
[次の瞬間、身体が冷たい床にぶつかる音。 頬から転んだのだと分かるのは、かなりの時間を要しただろうか。
何故なら、彼女は26年間ずっと怪我をした事が無かったのだから。 怪我をすれば―――…]
(329) 2011/09/28(Wed) 00時半頃
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…?
[激しくぶつかった頬を起こし、手の平で撫でてみる。 其処は既に腫れぼったくなっていて]
っ い
[転んだ時に打ち付けた、他の場所。 膝や肘などもあちこちが痛んだ。]
(333) 2011/09/28(Wed) 00時半頃
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あのおっきいヨルのせいで……
ヨルは、帰ってこなくなった……?
他の、皆も……
帰ってこなくなった皆は……
ステラレタ?
[おかしい]
[こんなのおかしい]
[だって、壊れたからって取り替えたら]
[今度は僕達が、壊れてしまう]
[そして……棄てられるというのか]
なら……先に、壊れた方を捨てればいいのに。
[何故 どうして 僕達が**]
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いた い
[>>341コーダに似た彼に起き上がらせてもらっている間も、 全身を走る感覚に打ちひしがれるように、ふるふると震えていた。 指を針で刺した時とは、また違った長く続く「痛み」 経験したことが無いものだった。]
……あ
[追いかけていた彼女は、もう姿が見えなくなっていた。 どくんと鼓動が波打つのを感じるが、その感情が何か分からない。 表情にも表すことの出来ないその感情。 >>344伸ばされた手の代わりに、彼の服の袖をぎゅうと掴むことで、何とか表現しようとしていた。]
あ あ
[アリガトウを言うべきか、それともこの感情を伝えるべきか。 その葛藤の間で揺れて、口から零れる言葉は断片ばかり。]
(347) 2011/09/28(Wed) 01時頃
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[受け入れることしか知らない 酷く空っぽなこころ]
[自分のこころが さまざまな感情で満たされても なお]
[背後から零れ出る それら を感じ取っていた]
(354) 2011/09/28(Wed) 01時頃
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[―――…しかし 受け入れる、彼女は 全てを。]
(357) 2011/09/28(Wed) 01時頃
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[部屋をドアの隙間から見る。
そこにニックはいて、ぶつぶつと何かを言っていた。]
大きいヨルのせいで?
ああ、
[ニックの言葉に、心、染まっていく。]
すてられた
そうかもしれない。
(ああ、いやだ。
もしかして、ニーナも
すてられたのか?
いや、ちがう
いやだ
ニーナは…)
[そう、あれはオリジナルなのだと、
事実がそう告げている。
だけれども、もしかすると、
そんな淡い期待。]
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[前髪の隙間からちらり覗く眸は、 やはり何かを訴えるように掴んだ袖を見ていたが 言葉をかけられ、立ち上がらせてくれたのなら]
ありが とう
[三回目のお礼は、お辞儀をせず その青灰をしっかりと見詰めて言う。 ぽつりと響いた問いには、少し間を置いてから首を傾げて]
わからない から
[漠然とした答え。 自分に似た彼女が楽しいのか、楽しくないのか。 それ以外の意味も、彼女の心にはあったのかも知れないが 出てきたのは、その一言であった。]
(364) 2011/09/28(Wed) 01時半頃
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先に壊れたほうを捨てる?
[その呟きを訊いて、目を開いた。]
リンダは、セシルから暫くは眸を逸らさなかった。
2011/09/28(Wed) 01時半頃
ニック……
何か、するなら、
相談しろ。
[それは、彼のその考えを否定しないもの。]
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[袖を掴んだ手は、少しの間硬直していて 強く振りほどかない限り、離せないかもしれない。 呆然と与えられた現実を受け入れるのに時間は掛からないが、 言いようのない感情を整理するのには、慣れていない。]
………
[彼女のことが知りたいのか、と問われれば は、と気付かされたように眸を一瞬、見開かせて。 こく、こく、と二度小さく、頷いただろう。
スタッフルームに足を向ければ、流れに身を任せるように。 喉の渇きは感じなかったが、その心は、どうだったか**]
(373) 2011/09/28(Wed) 01時半頃
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ひつじ リンダは、メモを貼った。
2011/09/28(Wed) 01時半頃
[それから、ニックが何かをもってどこにいったのかはわからない。
ニックのオリジナルの顔を見ながら、優しいニックが今、どうしているのか、ふと心配をする。
そう、あの女。
ヨルに似た、でもヨルではない、あの女。
それに対する嫌悪憎悪は自らも一緒で…。]
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